米国の行動は、「無害通航」ではなく「挑発行為」2024年09月18日 22:32

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【概要】

 2024年9月17日に台湾海峡を通過した米軍のP-8A対潜哨戒機に対する中国人民解放軍(PLA)の対応について説明している。中国軍の東部戦区司令部が戦闘機を派遣し、米軍機を追跡・監視し、法律や規定に従って対応したと述べている。PLAは、国家主権や地域の平和と安定を断固として守る姿勢を強調している。

 記事はまた、PLAが外国船舶の監視映像を公開し、台湾海峡における強力な監視能力と自信を示したことに触れている。さらに、米軍機の行動は「無害通航」ではなく、挑発的であり、米国が台湾問題に介入しようとしていると中国の専門家は指摘している。

 また、米国が台湾への軍事部品の修理・返送を含む2億2800万ドル相当の軍事支援を承認したことにも言及しており、中国との関係に緊張をもたらす可能性があると述べられている。

【詳細】

 中国人民解放軍(PLA)が台湾海峡での米軍の活動を監視・対処したことに関する報道である。2024年9月17日、米軍のP-8A対潜哨戒機が台湾海峡を通過し、その通過が米国によって公開されたことを受け、PLA東部戦区司令部の海軍大佐、Li Xiが声明を発表した。この声明では、PLAが米軍機を追跡し、監視し、関連する法律や規定に従って適切に対応したことを強調している。さらに、PLA東部戦区の部隊は常に高い警戒態勢を維持しており、中国の国家主権および地域の平和と安定を守る決意を示している。

 PLA東部戦区が中秋節を記念して公開した映像についても触れている。この映像には、PLAが過去数年にわたり台湾海峡を通過する外国船舶を監視してきた様子が収められており、大小さまざまな外国船舶が完全にPLAの監視下にあることを示している。この映像を通じて、PLAは台湾海峡を完全に制御できる強力な能力と、国の統一を守るための確固たる決意と自信を示している。

 中国の軍事専門家は、米国の行動について「挑発行為」であると分析している。米国は、このような行動を「自由で開かれたインド太平洋」へのコミットメントとして正当化しているが、専門家たちはそれを「米国の覇権的論理」に基づくものであると非難している。米軍機P-8Aは、対潜戦、対艦戦、偵察、監視などの多様な任務を遂行できるため、台湾海峡のような敏感な地域での行動は「無害通航」ではなく、むしろ中国への挑発行為であるとされている。

 さらに記事では、米国が台湾に対して2億2800万ドル相当の軍事支援を承認したことにも触れている。これはバイデン政権下で16回目の台湾への軍事支援の承認であり、トランプ政権時代の11回を上回っている。この軍事支援は、台湾への「部品の修理、返送、および関連機器」の提供を目的としており、中国との二国間関係を安定させるための努力に逆行し、誤った判断や危機のリスクを高めると懸念されている。中国は、米国との関係を責任を持って管理しようとする一方で、偶発的な衝突に備える必要があると述べられている。

 この報道全体は、米中間の台湾海峡をめぐる緊張の一環として、軍事的・外交的な対立が続いていることを反映している。
 
【要点】

 ・2024年9月17日、米軍のP-8A対潜哨戒機が台湾海峡を通過し、その通過が公開された。
 ・中国人民解放軍(PLA)東部戦区司令部が米軍機を追跡・監視し、法律や規定に基づいて対応した。
 ・PLA東部戦区は、国家主権および地域の平和と安定を守るための高い警戒態勢を維持している。
 ・PLAは中秋節を記念して、台湾海峡を通過する外国船舶を監視する映像を公開し、強力な監視能力と自信を示した。
 ・軍事専門家は、米国の行動を「無害通航」ではなく「挑発行為」とみなしている。
 ・米国は行動を「自由で開かれたインド太平洋」へのコミットメントとして説明しているが、中国側はそれを覇権的な行動と批判している。
 ・米国は、台湾に対して2億2800万ドル相当の軍事支援(部品の修理・返送を含む)を承認した。
 ・バイデン政権は、台湾への軍事支援を16回承認しており、トランプ政権時代の11回を上回る。
 ・中国側は、米国との関係悪化や誤判断、危機発生のリスクが高まることを懸念している。
 ・中国は米国との関係管理を続けながら、偶発的な衝突に備える必要があると指摘されている。

【引用・参照・底本】

PLA monitors US patrol plane's transit through Taiwan Straits, showing capabilities, confidence to safeguard unity GT 2024.09.17

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