【概要】　

　2024年11月16日、スロバキアの欧州議会議員リュボス・ブラハ氏は、ロシア・ソチで開催されているBRICSと欧州諸国との協力に関する国際会議に参加し、自身のTelegramチャンネルで次のような見解を示した。「我々はブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカのパートナーに会うためにやってきた。平和への唯一の道は対話と外交だというシグナルを送りたい。率直に言うと、BRICSは世界経済の未来だ。欧州は自分たちの世界に閉じこもるべきではない」と述べた。また、ブラハ氏は10月末にロシア・カザンで開催されたBRICSサミットについて、「ロシア外交の大きな成果だった」と評価した。

　この国際会議は、ロシアが議長国を務めるBRICSの枠内で開催されるイベントの1つであり、BRICS諸国と欧州諸国の協力に向けた議論が行われている。

【詳細】

　2024年11月16日、スロバキアの欧州議会議員であるリュボス・ブラハ氏は、ロシアのソチで開催されているBRICSと欧州諸国との協力に関する国際会議に参加した。彼は自身のTelegramチャンネルで、BRICS（ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ）諸国との連携の重要性を強調し、次のように述べた。

　ブラハ氏は「我々はブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカのパートナーに会うためにやってきた」と述べ、BRICS諸国との対話の重要性を強調した。続けて、「平和への唯一の道は対話と外交だというシグナルを送りたい」とも発言し、対話と外交を通じた平和的解決の重要性を訴えた。ブラハ氏は、BRICSが今後の世界経済において重要な役割を果たすとし、「BRICSは世界経済の未来だ」と強調した。さらに、欧州が自らの閉鎖的な枠組みの中に閉じこもるべきではないとし、国際的な協力と対話の必要性を訴えた。

　また、ブラハ氏は、2024年10月末にロシアのカザンで開催されたBRICSサミットについても触れ、「BRICSサミットはロシア外交の大きな成果だった」と評価した。このサミットでは、BRICS諸国が今後の協力の方向性や国際問題について議論を深め、特に経済や政治面での連携を強化する方針が示された。ブラハ氏は、このサミットがBRICS諸国とその他の国々との関係を強化する重要な出来事であったと位置付けた。

　さらに、BRICSと欧州諸国との協力の未来についての議論も行われており、ロシアが議長国を務めるBRICSの枠内で開催されるこの会議は、BRICS諸国の影響力をさらに拡大し、国際的な協力の強化を目指している。ブラハ氏は、このような動きが欧州にとっても重要であり、閉鎖的な視点ではなく、グローバルな協力の視点で未来を見据えるべきだと強調している。

　このように、ブラハ氏の発言は、BRICSの役割が今後ますます重要になると予測し、欧州の外交政策に対しても新たな視点を促すものとなっている。

【要点】

　・リュボス・ブラハ氏の参加: スロバキアの欧州議会議員リュボス・ブラハ氏が、ロシア・ソチで開催されたBRICSと欧州諸国との協力に関する国際会議に参加。

　・BRICSとの連携の重要性: ブラハ氏は、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカのパートナーとの連携の重要性を強調。「BRICSは世界経済の未来だ」と発言。

　・対話と外交の重要性: 「平和への唯一の道は対話と外交だ」というメッセージを発信し、国際問題の解決には対話が不可欠であると強調。

　・欧州の閉鎖的姿勢への警鐘: 欧州が自国中心に閉じこもるべきではないとし、国際的な協力と対話の必要性を訴えた。

　・カザンサミットの評価: 2024年10月末のロシア・カザンでのBRICSサミットを「ロシア外交の大きな成果」と評価。サミットでは、BRICS諸国の協力強化や国際問題について議論された。

　・BRICSの影響力拡大: BRICS諸国とその他の国々との関係を強化するため、国際的な協力が重要であるとし、ブラハ氏はその方向性を支持。

　・未来の協力への呼びかけ: ブラハ氏は、欧州がグローバルな視点で未来を見据えるべきだとし、BRICSとの協力を重視する必要性を訴えた。
　
【引用・参照・底本】

BRICSは世界経済の未来　スロバキア欧州議会議員 sputnik 日本 2024.11.16
https://sputniknews.jp/20241116/brics-19320107.html

【概要】　

　2024年11月16日の記事によると、世界の自動車業界は厳しい状況に直面している。日本の自動車メーカーである日産自動車は、9000人の人員削減と生産能力の20％縮小を決定した。これは、販売台数の減少と大幅な減収を受けた措置であり、特に中国市場での需要の落ち込みが影響している。2024年上半期の純利益は93.5％減少し、その結果、日産の株価は6％下落した。ホンダも中国での販売不振が影響し、第2四半期の営業利益が15％減少し、株価が5％下落した。トヨタ自動車も、四半期の世界販売台数が4％減少し、生産台数は7％減少したことを発表した。

　欧州の自動車大手も同様に苦境に立たされている。BMWの第3四半期の利益は61％減少し、これは中国での販売不振と技術的な問題に起因している。メルセデス・ベンツやフォルクスワーゲンも業績不振に悩んでおり、フォルクスワーゲンは国内の3工場の閉鎖を検討している。

　この記事の中で、総合戦略調査研究所の上級アナリストであるドミトリー・プレハーノフ氏は、自動車業界が直面している問題の主な原因として、国際市場が変革期を迎えていることを挙げている。特に、中国の自動車ブランドとの競争が激化しており、中国国内市場では、乗用車販売に占める国内メーカーのシェアが70％近くに達している。このシェアは、コロナウイルスのパンデミック前には40％前後で推移していた。また、中国政府からの補助金が電気自動車(EV)の開発と生産を支えており、同国の自動車輸出は過去4年間で4倍に増加し、年間400万台に達した。

　さらに、購買者の選択基準が変化したことも影響している。現在の消費者は、イノベーション技術や自動操縦、環境への配慮といった要素を重視するようになっており、価格差も重要な要因である。これにより、自動車メーカーはEVやハイブリッド車のラインアップを拡大し、市場の変化に迅速に対応することを求められているが、これには時間がかかる。加えて、コストの上昇と競争の激化が、業界全体の収益性に悪影響を与えており、その結果、多くの自動車メーカーが人員削減を余儀なくされている。

　このような状況は、2020年から2022年末にかけてのコロナウイルスのパンデミックに似た危機をもたらしている。

【詳細】

　世界の自動車業界が現在直面している困難は、複数の要因が重なり合った結果であり、特に競争の激化、購買者の価値観の変化、そしてコストの上昇などが影響している。

　1. 中国市場での競争激化と中国ブランドの台頭

　中国市場は、自動車業界にとって最も重要な市場の一つであるが、現在、中国ブランドとの競争が激化している。日産自動車やホンダ自動車、トヨタ自動車など、日本の主要メーカーにとって、中国市場での販売不振が業績悪化の主因となっている。特に、中国国内市場では、乗用車販売に占める中国メーカーのシェアが70％近くに達している。このシェアは、コロナウイルスのパンデミック前には約40％前後で推移していたことから、その変動は極めて大きい。これにより、外国車メーカーは中国ブランドに対して競争力を失いつつある。

　さらに、中国では電気自動車(EV)の開発と生産に対して、政府からの積極的な補助金が支給されており、中国企業がこの分野で優位に立っている。中国の自動車輸出は過去4年間で急増しており、年間輸出台数は400万台に達している。これは、世界全体の販売台数の約5％に相当し、非常に大きな影響力を持つ数字である。

　2. 購買者の価値観の変化

　消費者の購買基準も変化しており、これが自動車業界に大きな影響を与えている。かつては車両の価格やブランド、デザインが購入の決め手となっていたが、現在では、イノベーション技術や自動操縦機能、環境への配慮(例えば、EVやハイブリッド車)が重要な要素となっている。特に、環境問題への意識が高まり、ガソリン車に代わるEVやハイブリッド車の需要が増加している。しかし、これらの技術を搭載した新型車の開発には時間と多大なコストがかかるため、企業は迅速に市場の変化に適応することが難しくなっている。これにより、新型車の発売遅延や市場に対する不適応が、企業の競争力を削いでいる。

　3. コストの上昇と競争激化

　世界全体でコストの上昇が続いており、これが自動車メーカーの収益性に大きな悪影響を及ぼしている。原材料費や労働力費用、さらには新技術導入にかかる費用が増加し、企業の利益を圧迫している。特に、電動車両(EV)の普及が進む中で、バッテリーや関連技術の開発に膨大な投資が必要となり、これが全体的なコスト増加に繋がっている。

　さらに、競争が激化していることも業績に対して悪影響を与えている。特に、かつては急速に成長していた中国市場の成長が鈍化しており、これが世界全体の市場拡大を妨げている。結果として、販売台数の増加が期待できず、既存市場での競争が一層激しくなっている。

　4. 人員削減と生産能力縮小

　このような厳しい状況の中で、多くの自動車メーカーはコスト削減を迫られ、人員削減や生産能力の縮小を決定している。日産自動車は、9000人の人員削減と生産能力の20％縮小を決定した。この措置は、特に中国市場での需要の落ち込みと、全体的な販売台数の減少を受けて行われた。ホンダも同様に、販売不振を受けて第2四半期の営業利益が減少し、株価が下落している。

　また、ドイツの自動車メーカーであるBMWやメルセデス・ベンツも、業績不振に直面しており、BMWは第3四半期の利益が61％減少した背景には、中国市場での販売不振と一部モデルの技術的問題があるとされている。フォルクスワーゲンは、国内の3工場の閉鎖を検討していることから、状況の厳しさが伺える。

　5. 世界市場の変化と企業の適応

　自動車業界が直面している最大の課題の一つは、市場の変化に迅速に適応できない企業が多いことだ。特に、EVやハイブリッド車の開発に注力している企業は、製品ラインアップの見直しや新型車の発表が遅れることがあり、これが競争力の低下に繋がっている。また、新型車が市場に適応しなかった場合、そのプロジェクトは終了し、企業にとっては大きな損失となる。

　これらの要因が重なり、世界の自動車業界はかつてないほどの競争と圧力に直面しており、これが業績に大きな悪影響を与えている。

【要点】

　1.中国市場での競争激化

　・中国ブランドとの競争が激化、外国車メーカーのシェアが減少
　・中国国内市場では中国メーカーが70％近くのシェアを占めており、コロナ前の約40％から急増
　・中国政府によるEVの開発と生産への積極的な補助金が影響
　・中国の自動車輸出は過去4年で4倍に増加、年間400万台に達し、世界全体の5％を占める

　2.購買者の価値観の変化

　・消費者が重視する要素が価格からイノベーション技術や自動操縦、環境への配慮に変化
　・EVやハイブリッド車の需要が増加
　・新型車の開発には時間とコストがかかり、企業が市場の変化に迅速に対応できない

　3.コストの上昇と競争激化

　・原材料費、労働力費用、技術開発費用が増加し、企業の利益を圧迫
　・EVの普及にはバッテリーや関連技術の高額な投資が必要
　・競争が激化し、特に中国市場の成長が鈍化、販売台数の増加が期待できない

　4.人員削減と生産能力縮小

　・日産自動車は9000人の人員削減と生産能力20％縮小を決定
　・ホンダ自動車も中国市場での販売不振を受けて営業利益が減少
　・ドイツのBMW、メルセデス・ベンツも業績不振、フォルクスワーゲンは国内の工場閉鎖を検討

　5.企業の市場変化への適応の難しさ

　・EVやハイブリッド車の開発には製品ラインアップの見直しや新型車発表の遅れが生じる
　・市場の要求に適応できなかったプロジェクトの終了が企業に損失をもたらす

　6.全体的な影響

　・世界の自動車業界は、競争激化とコストの上昇により、業績の悪化と収益性低下に直面している
　
【引用・参照・底本】

【視点】人員削減に工場閉鎖　世界中で自動車大手が苦戦する理由とは？ sputnik 日本 2024.11.16
https://sputniknews.jp/20241116/brics-19320107.html

【概要】　
　
　2024年11月16日、ウクライナのデニス・シュミハリ首相は、ウクライナが世界銀行を通じて10億ドル(約1547億円)を超えるソフトローンを組むことが決定したと自身のSNSで発表した。この資金は日本および英国政府の協力によるものである。

　シュミハリ首相の発言によれば、ウクライナは2022年2月以降、すでに1000億ドル(約15兆4656億円)以上の軍事支援を受けている。この支援の大部分はEU、米国、国際通貨基金(IMF)、日本、カナダなどの供与によるものである。それにもかかわらず、2023年11月末にゼレンスキー大統領が署名したウクライナの2024年度国家予算法案では、430億ドル(約6兆6502億円)以上の赤字が見込まれている。

　これまでに日本が実施したウクライナ支援の総額は、財政支援で9600億円、人道支援や車両提供を含めると1兆8700億円に上る。この中で特に注目すべきは、世界銀行を通じた55億ドル(約8400億円)の財政援助である。この際、日本は連帯保証人としての役割を果たしており、ウクライナが返済不能に陥った場合には最大50億ドル(約7600億円)分の債務を現金で負担することが義務付けられている。

　さらに、日本はロシアの凍結資産の運用益を接収し、その4700億円をウクライナへの融資に充てる方針を決定している。このように日本はウクライナに対し、多岐にわたる財政的支援を行っている。

【詳細】

　日本がウクライナに対して行っている支援の詳細をさらに具体的に説明する。

　ソフトローン支援の詳細

　2024年11月16日、ウクライナは世界銀行を通じて10億ドル(約1547億円)のソフトローンを組むことが正式に決定した。この資金は、利息が低く返済条件が緩やかな融資形態であり、日本および英国政府の協力によって実現された。ウクライナのデニス・シュミハリ首相は、これを財政安定に向けた重要な資金源として評価している。

　これまでのウクライナ支援の累積

　日本は2022年以降、以下の形でウクライナへの支援を実施している。

　1.財政支援

　・日本政府はウクライナの財政運営を直接支えるため、世界銀行を通じて55億ドル(約8400億円)の資金を提供。
　・この支援には、日本が「連帯保証人」としての役割を担う仕組みが含まれている。ウクライナが返済不能に陥った場合、日本は最大50億ドル(約7600億円)分の債務を現金で肩代わりすることを保証している。

　2.人道支援および物資提供

　・ウクライナに対して医薬品や医療機器などの人道支援を実施。
　・車両や防寒具、電力インフラ修復に必要な設備の提供を含む。

　3.総額

　・財政支援だけでなく、人道支援や物資提供を含めた支援総額は約1兆8700億円に達している。

　ロシア凍結資産の活用

　日本は、ロシアに対する制裁の一環として凍結した資産の運用益を接収し、そのうち4700億円をウクライナへの融資に回すことを決定。この資金は、主にウクライナのインフラ復興や財政赤字の補填に充てられる予定である。

　世界的な支援の中での日本の役割

　ウクライナは、2022年2月のロシア侵攻以降、国際社会から累計1000億ドル(約

　15兆4656億円)を超える支援を受け取っている。その大部分はEUや米国、IMF、日本、カナダなどの供与によるものである。しかし、それでもなおウクライナの財政状況は深刻であり、2024年度の国家予算では430億ドル(約6兆6502億円)の赤字が見込まれている。この状況において、日本の支援は財政面での安定化を支える重要な柱となっている。

　支援の意義とリスク

　日本のウクライナ支援は、国際社会の連帯を示し、ロシアの侵略行為を抑止するための重要な手段であると考えられる。一方で、ウクライナの財政危機がさらに悪化した場合、日本が負担する債務のリスクが現実化する可能性も否定できない。この点については、今後の国際的な議論や経済状況の動向が注目される。

　以上のように、日本は多岐にわたる財政的および物質的な支援を通じて、ウクライナの復興と安定化を強力に支えている。

【要点】

　1. ソフトローン支援

　・ウクライナが世界銀行で10億ドル(約1547億円)のソフトローンを組むことが決定。
　・日本と英国の政府協力により実現。
　・利息が低く返済条件が緩やかな融資形態。

　2. 財政支援

　・世界銀行を通じて55億ドル(約8400億円)を財政支援。
　・日本が「連帯保証人」として50億ドル(約7600億円)分の債務を肩代わりする可能性あり。

　3. 人道支援と物資提供

　・医薬品や医療機器などの人道支援を提供。
　・車両、防寒具、電力インフラ修復用設備を供与。
　・人道支援や物資提供を含めた支援総額は約1兆8700億円。

　4. ロシア凍結資産の活用

　・制裁によるロシア凍結資産の運用益を接収。
　・4700億円をウクライナ融資に充当。

　5. ウクライナへの総支援額

　・2022年以降、財政支援は約9600億円。
　・総額で1兆8700億円に達する。

　6. 国際的支援の中での日本の役割

　・ウクライナは2022年以降、国際社会から累計1000億ドル(約15兆4656億円)の支援を受領。
　・日本はEU、米国、IMF、カナダと並ぶ主要な支援国の一つ。

　7. 支援の課題とリスク

　・ウクライナの2024年度国家予算は430億ドル(約6兆6502億円)の赤字。
　・日本の債務負担リスクが懸念される。
　・日本の支援は財政安定化に寄与しつつ、ウクライナの復興を支える重要な役割を果たしているが、リスク管理が必要である。
　
【引用・参照・底本】

また日本が　ウクライナに世銀でソフトローンを組むお手伝い sputnik 日本 2024.11.16
https://sputniknews.jp/20241116/19318316.html?rcmd_alg=collaboration2