日本は歴史に対して責任ある態度を取ること ― 2025年03月19日 21:25
【桃源寸評】
吉田茂は其の著作『回想十年』で、「しかし、日本外交の根本基調を対米親善に置くべき大原則は、今後も変わらぬであろうし、変えるべきでもない。それは単に終戦後の一時的状態の惰性ではなく、明治以来の日本外交の大道を守ることになるのである。」と。(2022年10月26日 毎日ワンズ29頁)
第二次世界大戦は、ある意味では明治以来の在り方の総決算として、手痛い敗戦を以て、終わるかに見えたのであるが、単に、米国という〝船の漕ぎ手〟になっただけで、
反正の暇も無く、吉田のように云ってのける。
日本の未来は連続する明治の嘘を吐きつづける。
【寸評 完】
【概要】
中国外交部の毛寧報道官は、3月19日の記者会見で、王毅外交部長の訪日に関する質問に回答した。
共同通信の記者は、2月に訪米した石破茂首相がトランプ米大統領とともに「中国による台湾海峡の現状変更の試みに反対する」と表明し、同月には海上自衛隊の艦艇が台湾海峡を通過したことを指摘した上で、このような状況下で中国と日本がどのように対話を進め、相違点を埋めるのか質問した。
毛報道官は、王毅外交部長が第11回中日韓外相会議に出席し、第6回中日ハイレベル経済対話を共催する予定であることを述べ、それに関する情報はすでに18日に発表済みであると説明した。
また、毛報道官は、台湾問題は中国の内政であり、いかなる外部勢力の干渉も許されないと強調した。さらに、日本は歴史的に台湾を植民地支配した経緯があり、中国人民に対して歴史的責任を負っていることを指摘し、日本は言動に十分な慎重さを持つべきであると述べた。
共同通信の記者は、今年が中国人民抗日戦争勝利80周年にあたり、日本の一部の専門家が「9月3日以降、中国政府が対日外交姿勢を強硬化させる可能性がある」と主張していることについて質問した。これに対し、毛報道官は、今年は「中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利80周年」にあたり、日本は歴史に対して責任ある態度を取り、侵略の歴史を正しく認識し反省するという約束を守り、平和的発展の道を堅持することで、アジアの隣国や国際社会の信頼を得るべきであると述べた。
さらに、毛報道官は「日本が中国とともに、歴史を直視しつつ未来に向かい、中日関係の健全かつ安定した発展を促進することを期待する」と述べた。
【詳細】
中国外交部の毛寧報道官は、3月19日の定例記者会見において、王毅外交部長の訪日に関する質問に回答した。
王毅外交部長の訪日と日中間の対話について
共同通信の記者は、王毅外交部長の訪日が、石破茂首相の訪米後の状況下で行われる点を指摘した。石破首相は2月の訪米時に、ドナルド・トランプ米大統領と共同声明を発表し、「中国による台湾海峡の現状変更の試みに反対する」との立場を表明した。さらに、同月には日本の海上自衛隊(MSDF)の艦艇が台湾海峡を通過しており、日中関係には緊張を孕んだ要素があると考えられる。こうした状況下で、中国と日本がどのように対話を進め、意見の相違を埋めるのかについて、記者は質問した。
これに対し、毛寧報道官は、王毅外交部長が第11回中日韓外相会議(中国・日本・韓国の3カ国による外相級の会合)に出席し、また第6回中日ハイレベル経済対話を共催する予定であると述べた。毛報道官は、これらの会合に関する詳細情報はすでに3月18日に発表済みであると説明した。
台湾問題に関する中国の立場
毛報道官は、日本側の動向に関する質問に対し、中国政府の台湾問題に関する基本的な立場を強調した。すなわち、台湾問題は中国の内政問題であり、いかなる外部勢力による干渉も許されないという原則を改めて示した。
また、毛報道官は、日本がかつて台湾を植民地支配していた歴史を指摘し、中国人民に対して歴史的責任を負っていると述べた。このため、日本は台湾問題に関して慎重な言動をとるべきであり、中国の内政に干渉するような動きは避けるべきであるとした。
抗日戦争勝利80周年と対日外交の展望
共同通信の記者は、今年が「中国人民抗日戦争勝利80周年」にあたることを挙げ、一部の日本の専門家が「9月3日以降、中国政府の対日外交姿勢が強硬化する可能性がある」と主張していることについて質問した。
毛報道官は、今年は「中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利80周年」であり、歴史を振り返る重要な年であると述べた。中国側の基本的な立場として、日本が歴史に対して責任ある態度を取り、過去の侵略の歴史を正しく認識し、反省するという約束を守ることが重要であると強調した。さらに、日本が平和的発展の道を堅持し、具体的な行動を通じてアジアの隣国や国際社会の信頼を得るべきであるとの考えを示した。
最後に、毛報道官は「中国は、日本が歴史を直視しつつ未来に向かい、共に努力することで、中日関係の健全かつ安定した発展を促進することを期待する」と述べた。これは、歴史認識の問題が日中関係の安定に不可欠であるという中国側の一貫した主張を反映した発言である。
【要点】
中国外交部の毛寧報道官の発言要点(2025年3月19日記者会見)
1. 王毅外交部長の訪日と日中間の対話について
・王毅外交部長は 「第11回中日韓外相会議」 に出席し、「第6回中日ハイレベル経済対話」 を共催予定。
・記者からの質問は、石破茂首相が訪米時に台湾問題に関する反対姿勢を表明 し、海上自衛隊の艦艇が台湾海峡を通過 したことを受け、日中の対話がどのように進められるか について。
・毛報道官は、王毅部長の訪日に関する情報は 3月18日にすでに発表済み であると説明。
2. 台湾問題に関する中国の立場
・台湾問題は中国の内政問題であり、外部勢力の干渉は許されない という基本方針を再確認。
・日本は 歴史的に台湾を植民地支配 していた過去を持ち、中国人民に対して 歴史的責任を負っている。
・そのため、日本は 台湾問題に関して慎重な言動をとるべき であり、中国の内政に干渉する動きを避ける必要がある。
3. 抗日戦争勝利80周年と対日外交の展望
・今年は 「中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利80周年」 にあたる重要な年。
・記者は、日本の一部専門家の見解として 「9月3日以降、中国の対日外交が強硬化する可能性がある」 との指摘を紹介。
・毛報道官は、日本が
✅歴史に対して責任ある態度を取ること
✅侵略の歴史を正しく認識し、反省する約束を守ること
✅平和的発展の道を堅持すること
を通じて、アジアの隣国や国際社会の信頼を得るべきと強調。
・最後に、「日本が歴史を直視しながら未来に向かい、中日関係の健全かつ安定した発展を共に促進することを期待する」 と述べた。
【引用・参照・底本】
Chinese FM spokesperson responds to question on how China, Japan would bridge differences GT 2025.03.19
https://www.globaltimes.cn/page/202503/1330421.shtml
吉田茂は其の著作『回想十年』で、「しかし、日本外交の根本基調を対米親善に置くべき大原則は、今後も変わらぬであろうし、変えるべきでもない。それは単に終戦後の一時的状態の惰性ではなく、明治以来の日本外交の大道を守ることになるのである。」と。(2022年10月26日 毎日ワンズ29頁)
第二次世界大戦は、ある意味では明治以来の在り方の総決算として、手痛い敗戦を以て、終わるかに見えたのであるが、単に、米国という〝船の漕ぎ手〟になっただけで、
反正の暇も無く、吉田のように云ってのける。
日本の未来は連続する明治の嘘を吐きつづける。
【寸評 完】
【概要】
中国外交部の毛寧報道官は、3月19日の記者会見で、王毅外交部長の訪日に関する質問に回答した。
共同通信の記者は、2月に訪米した石破茂首相がトランプ米大統領とともに「中国による台湾海峡の現状変更の試みに反対する」と表明し、同月には海上自衛隊の艦艇が台湾海峡を通過したことを指摘した上で、このような状況下で中国と日本がどのように対話を進め、相違点を埋めるのか質問した。
毛報道官は、王毅外交部長が第11回中日韓外相会議に出席し、第6回中日ハイレベル経済対話を共催する予定であることを述べ、それに関する情報はすでに18日に発表済みであると説明した。
また、毛報道官は、台湾問題は中国の内政であり、いかなる外部勢力の干渉も許されないと強調した。さらに、日本は歴史的に台湾を植民地支配した経緯があり、中国人民に対して歴史的責任を負っていることを指摘し、日本は言動に十分な慎重さを持つべきであると述べた。
共同通信の記者は、今年が中国人民抗日戦争勝利80周年にあたり、日本の一部の専門家が「9月3日以降、中国政府が対日外交姿勢を強硬化させる可能性がある」と主張していることについて質問した。これに対し、毛報道官は、今年は「中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利80周年」にあたり、日本は歴史に対して責任ある態度を取り、侵略の歴史を正しく認識し反省するという約束を守り、平和的発展の道を堅持することで、アジアの隣国や国際社会の信頼を得るべきであると述べた。
さらに、毛報道官は「日本が中国とともに、歴史を直視しつつ未来に向かい、中日関係の健全かつ安定した発展を促進することを期待する」と述べた。
【詳細】
中国外交部の毛寧報道官は、3月19日の定例記者会見において、王毅外交部長の訪日に関する質問に回答した。
王毅外交部長の訪日と日中間の対話について
共同通信の記者は、王毅外交部長の訪日が、石破茂首相の訪米後の状況下で行われる点を指摘した。石破首相は2月の訪米時に、ドナルド・トランプ米大統領と共同声明を発表し、「中国による台湾海峡の現状変更の試みに反対する」との立場を表明した。さらに、同月には日本の海上自衛隊(MSDF)の艦艇が台湾海峡を通過しており、日中関係には緊張を孕んだ要素があると考えられる。こうした状況下で、中国と日本がどのように対話を進め、意見の相違を埋めるのかについて、記者は質問した。
これに対し、毛寧報道官は、王毅外交部長が第11回中日韓外相会議(中国・日本・韓国の3カ国による外相級の会合)に出席し、また第6回中日ハイレベル経済対話を共催する予定であると述べた。毛報道官は、これらの会合に関する詳細情報はすでに3月18日に発表済みであると説明した。
台湾問題に関する中国の立場
毛報道官は、日本側の動向に関する質問に対し、中国政府の台湾問題に関する基本的な立場を強調した。すなわち、台湾問題は中国の内政問題であり、いかなる外部勢力による干渉も許されないという原則を改めて示した。
また、毛報道官は、日本がかつて台湾を植民地支配していた歴史を指摘し、中国人民に対して歴史的責任を負っていると述べた。このため、日本は台湾問題に関して慎重な言動をとるべきであり、中国の内政に干渉するような動きは避けるべきであるとした。
抗日戦争勝利80周年と対日外交の展望
共同通信の記者は、今年が「中国人民抗日戦争勝利80周年」にあたることを挙げ、一部の日本の専門家が「9月3日以降、中国政府の対日外交姿勢が強硬化する可能性がある」と主張していることについて質問した。
毛報道官は、今年は「中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利80周年」であり、歴史を振り返る重要な年であると述べた。中国側の基本的な立場として、日本が歴史に対して責任ある態度を取り、過去の侵略の歴史を正しく認識し、反省するという約束を守ることが重要であると強調した。さらに、日本が平和的発展の道を堅持し、具体的な行動を通じてアジアの隣国や国際社会の信頼を得るべきであるとの考えを示した。
最後に、毛報道官は「中国は、日本が歴史を直視しつつ未来に向かい、共に努力することで、中日関係の健全かつ安定した発展を促進することを期待する」と述べた。これは、歴史認識の問題が日中関係の安定に不可欠であるという中国側の一貫した主張を反映した発言である。
【要点】
中国外交部の毛寧報道官の発言要点(2025年3月19日記者会見)
1. 王毅外交部長の訪日と日中間の対話について
・王毅外交部長は 「第11回中日韓外相会議」 に出席し、「第6回中日ハイレベル経済対話」 を共催予定。
・記者からの質問は、石破茂首相が訪米時に台湾問題に関する反対姿勢を表明 し、海上自衛隊の艦艇が台湾海峡を通過 したことを受け、日中の対話がどのように進められるか について。
・毛報道官は、王毅部長の訪日に関する情報は 3月18日にすでに発表済み であると説明。
2. 台湾問題に関する中国の立場
・台湾問題は中国の内政問題であり、外部勢力の干渉は許されない という基本方針を再確認。
・日本は 歴史的に台湾を植民地支配 していた過去を持ち、中国人民に対して 歴史的責任を負っている。
・そのため、日本は 台湾問題に関して慎重な言動をとるべき であり、中国の内政に干渉する動きを避ける必要がある。
3. 抗日戦争勝利80周年と対日外交の展望
・今年は 「中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利80周年」 にあたる重要な年。
・記者は、日本の一部専門家の見解として 「9月3日以降、中国の対日外交が強硬化する可能性がある」 との指摘を紹介。
・毛報道官は、日本が
✅歴史に対して責任ある態度を取ること
✅侵略の歴史を正しく認識し、反省する約束を守ること
✅平和的発展の道を堅持すること
を通じて、アジアの隣国や国際社会の信頼を得るべきと強調。
・最後に、「日本が歴史を直視しながら未来に向かい、中日関係の健全かつ安定した発展を共に促進することを期待する」 と述べた。
【引用・参照・底本】
Chinese FM spokesperson responds to question on how China, Japan would bridge differences GT 2025.03.19
https://www.globaltimes.cn/page/202503/1330421.shtml