ロシア:トランプの停戦提案に違反すると強く非難 ― 2025年03月21日 13:12
【桃源寸評】
トランプの交渉術、つまり、先ずは"脅迫して従わせる"である。相手が恐れて素直に聞けば問題ない。此の遣り方には当然不服従の相手も出てくる。
其の次の手段は、"シーソー(seesaw)"方式である。双方でなく単独に説得にかかる。この方式では、意思の疎通を欠くこと、それに双方に都合の好い口舌が用いられ易い。
一進一退、<行きつ戻りつ>で思案にくれる。
トランプのやり方は、飽く迄一対一の交渉術を本質とする。理由は、強者の論理を本質としているからである。
当事者を一堂に集めて、条件を擦り合わせ、和解させ、厳守させるというまとめ方は
時間の無駄と考えているようだが、結局は<急がば回れ>なのだ。
今次の件もプーチンの素早い軍に対する攻撃中止発令を出せるようには、トランプの場合(「ウクライナ、ロシアのエネルギー施設に対する攻撃停止に同意」2025.03.20 sputnik 日本 https://sputniknews.jp/20250320/19655869.html)、ウクライナには命じられない。
トランプとゼレンスキー氏の電話会議では要点は次のようである。<朝令暮改>である。舌先三寸ではまるめこめない。
🔸ゼレンスキー氏は防空ミサイルシステム「パトリオット」の追加供与を要請、トランプ大統領は欧州が保有するものをウクライナに供与できないか、検討することに同意した。
🔸米国はウクライナが自国を防御する上で必要な諜報データを提供する。
🔸米国はウクライナのエネルギー施設、核施設に対する管理を支援し、必要であればこれらの施設を保有する。(引用:同上sputnik 日本)
トランプの交渉術は、政治の世界には不向きであろう。所詮、世界を纏めて導く器ではない。
世界を紊乱させるだけである。
【寸評 完】
【概要】
ロシア外務省の報道官であるマリア・ザハロワが、ウクライナによるロシアのエネルギーインフラへの攻撃についてコメントした。これは、米国のドナルド・トランプ大統領が仲介した部分的な停戦にもかかわらず行われたものである。
ザハロワはロシアのメディアに対し、「米国が今後この狂気じみたテロリスト集団をどう扱い、どのようにして彼らを管理し方向付けるのかは大きな問題である」と述べた。
報道によれば、ウラジーミル・プーチン大統領とトランプ大統領の会談から数時間後の3月19日未明、ウクライナ軍がロシアのクラスノダール地方カフカーズカヤ村の石油施設に対してドローン攻撃を実施した。この攻撃により、無人航空機(UAV)の破片が燃料貯蔵タンク間のパイプラインを損傷させ、火災が発生した。火災は現在も続いている。
【詳細】
ロシア外務省の報道官であるマリア・ザハロワは、ウクライナがロシアのエネルギーインフラを攻撃し続けていることについて言及し、これは米国のドナルド・トランプ大統領が仲介した部分的な停戦に反する行為であると指摘した。
停戦の経緯
ドナルド・トランプ大統領は、ウクライナとロシアの戦闘を抑制するために部分的な停戦を提案し、ウラジーミル・プーチン大統領との会談を行った。この停戦の具体的な内容や範囲は詳細に明らかにされていないが、少なくとも一部の戦闘行為を停止することが目的とされていた。しかし、ロシア側の主張によれば、停戦が成立した直後にウクライナ側が攻撃を実施し、合意に違反したとされる。
ウクライナの攻撃
ロシアの報道によると、3月19日未明、ウクライナ軍はロシア南部クラスノダール地方のカフカーズカヤ村にある石油施設をドローンで攻撃した。この攻撃により、無人航空機(UAV)の破片が燃料貯蔵タンク間のパイプラインに損傷を与え、火災が発生した。現地の消防当局は消火活動を続けているが、火災は完全には鎮火していない模様である。被害の規模や人的被害の有無については、現在のところ詳細は公表されていない。
ザハロワの発言
この攻撃を受け、ロシア外務省のザハロワ報道官はロシアのメディアに対し、米国の対応について疑問を呈した。彼女は、「米国が今後この狂気じみたテロリスト集団をどう扱い、どのようにして彼らを管理し方向付けるのかは大きな問題である」と述べた。ロシア側は、ウクライナが米国の統制のもとにあると見なしており、今回の攻撃を米国の責任問題とも関連づけていると考えられる。
停戦違反の主張と今後の展開
ロシアは、この攻撃がトランプ大統領の停戦提案に違反するものであると強く非難しており、ウクライナ側の対応次第では、さらなる軍事行動を取る可能性も示唆される。ウクライナ政府はこの攻撃について公式な声明を出しておらず、攻撃の目的や意図についての詳細も明らかになっていない。
今後、ロシアがどのような対応を取るのか、また米国がこの事態にどう対処するのかが注目される。
【要点】
ロシア外務省の主張とウクライナの攻撃について
1. 停戦の経緯
・米国のドナルド・トランプ大統領がウクライナとロシアの戦闘を抑制するために部分的な停戦を提案。
・停戦の具体的な内容や範囲は明確ではないが、一部の戦闘行為を停止することが目的。
・3月19日にウラジーミル・プーチン大統領とトランプ大統領が停戦に関する協議を実施。
2. ウクライナの攻撃(ロシア側の主張)
・停戦成立後、ウクライナ軍がロシアのエネルギーインフラを攻撃。
・3月19日未明、クラスノダール地方カフカーズカヤ村の石油施設がドローン攻撃を受ける。
・無人航空機(UAV)の破片が燃料貯蔵タンク間のパイプラインに損傷を与え、火災が発生。
・現地の消防当局が消火活動を続けているが、火災はまだ鎮火していない。
・被害の規模や人的被害の有無についての詳細は不明。
3. ロシア外務省の反応(ザハロワ報道官の発言)
・「米国が今後この狂気じみたテロリスト集団をどう扱い、どのように管理し方向付けるのかは大きな問題である」と発言。
・ウクライナが米国の統制下にあると示唆し、攻撃の責任を米国にも関連づける姿勢を示す。
・停戦直後の攻撃を非難し、ウクライナ側の対応を問題視。
4. 今後の展開
・ロシアは今回の攻撃を停戦違反とみなし、さらなる軍事行動を取る可能性がある。
・ウクライナ政府はこの攻撃について公式な声明を出していない。
・米国がこの事態にどのように対応するかが注目される。
【引用・参照・底本】
Ceasefire proposed by Trump Has Already Been Violated by Ukraine – Russian FM Spokeswoman sputnik international 2025.03.21
https://sputnikglobe.com/20250321/ceasefire-proposed-by-trump-has-already-been-violated-by-ukraine--russian-fm-spokeswoman-1121658003.html?rcmd_alg=collaboration2
トランプの交渉術、つまり、先ずは"脅迫して従わせる"である。相手が恐れて素直に聞けば問題ない。此の遣り方には当然不服従の相手も出てくる。
其の次の手段は、"シーソー(seesaw)"方式である。双方でなく単独に説得にかかる。この方式では、意思の疎通を欠くこと、それに双方に都合の好い口舌が用いられ易い。
一進一退、<行きつ戻りつ>で思案にくれる。
トランプのやり方は、飽く迄一対一の交渉術を本質とする。理由は、強者の論理を本質としているからである。
当事者を一堂に集めて、条件を擦り合わせ、和解させ、厳守させるというまとめ方は
時間の無駄と考えているようだが、結局は<急がば回れ>なのだ。
今次の件もプーチンの素早い軍に対する攻撃中止発令を出せるようには、トランプの場合(「ウクライナ、ロシアのエネルギー施設に対する攻撃停止に同意」2025.03.20 sputnik 日本 https://sputniknews.jp/20250320/19655869.html)、ウクライナには命じられない。
トランプとゼレンスキー氏の電話会議では要点は次のようである。<朝令暮改>である。舌先三寸ではまるめこめない。
🔸ゼレンスキー氏は防空ミサイルシステム「パトリオット」の追加供与を要請、トランプ大統領は欧州が保有するものをウクライナに供与できないか、検討することに同意した。
🔸米国はウクライナが自国を防御する上で必要な諜報データを提供する。
🔸米国はウクライナのエネルギー施設、核施設に対する管理を支援し、必要であればこれらの施設を保有する。(引用:同上sputnik 日本)
トランプの交渉術は、政治の世界には不向きであろう。所詮、世界を纏めて導く器ではない。
世界を紊乱させるだけである。
【寸評 完】
【概要】
ロシア外務省の報道官であるマリア・ザハロワが、ウクライナによるロシアのエネルギーインフラへの攻撃についてコメントした。これは、米国のドナルド・トランプ大統領が仲介した部分的な停戦にもかかわらず行われたものである。
ザハロワはロシアのメディアに対し、「米国が今後この狂気じみたテロリスト集団をどう扱い、どのようにして彼らを管理し方向付けるのかは大きな問題である」と述べた。
報道によれば、ウラジーミル・プーチン大統領とトランプ大統領の会談から数時間後の3月19日未明、ウクライナ軍がロシアのクラスノダール地方カフカーズカヤ村の石油施設に対してドローン攻撃を実施した。この攻撃により、無人航空機(UAV)の破片が燃料貯蔵タンク間のパイプラインを損傷させ、火災が発生した。火災は現在も続いている。
【詳細】
ロシア外務省の報道官であるマリア・ザハロワは、ウクライナがロシアのエネルギーインフラを攻撃し続けていることについて言及し、これは米国のドナルド・トランプ大統領が仲介した部分的な停戦に反する行為であると指摘した。
停戦の経緯
ドナルド・トランプ大統領は、ウクライナとロシアの戦闘を抑制するために部分的な停戦を提案し、ウラジーミル・プーチン大統領との会談を行った。この停戦の具体的な内容や範囲は詳細に明らかにされていないが、少なくとも一部の戦闘行為を停止することが目的とされていた。しかし、ロシア側の主張によれば、停戦が成立した直後にウクライナ側が攻撃を実施し、合意に違反したとされる。
ウクライナの攻撃
ロシアの報道によると、3月19日未明、ウクライナ軍はロシア南部クラスノダール地方のカフカーズカヤ村にある石油施設をドローンで攻撃した。この攻撃により、無人航空機(UAV)の破片が燃料貯蔵タンク間のパイプラインに損傷を与え、火災が発生した。現地の消防当局は消火活動を続けているが、火災は完全には鎮火していない模様である。被害の規模や人的被害の有無については、現在のところ詳細は公表されていない。
ザハロワの発言
この攻撃を受け、ロシア外務省のザハロワ報道官はロシアのメディアに対し、米国の対応について疑問を呈した。彼女は、「米国が今後この狂気じみたテロリスト集団をどう扱い、どのようにして彼らを管理し方向付けるのかは大きな問題である」と述べた。ロシア側は、ウクライナが米国の統制のもとにあると見なしており、今回の攻撃を米国の責任問題とも関連づけていると考えられる。
停戦違反の主張と今後の展開
ロシアは、この攻撃がトランプ大統領の停戦提案に違反するものであると強く非難しており、ウクライナ側の対応次第では、さらなる軍事行動を取る可能性も示唆される。ウクライナ政府はこの攻撃について公式な声明を出しておらず、攻撃の目的や意図についての詳細も明らかになっていない。
今後、ロシアがどのような対応を取るのか、また米国がこの事態にどう対処するのかが注目される。
【要点】
ロシア外務省の主張とウクライナの攻撃について
1. 停戦の経緯
・米国のドナルド・トランプ大統領がウクライナとロシアの戦闘を抑制するために部分的な停戦を提案。
・停戦の具体的な内容や範囲は明確ではないが、一部の戦闘行為を停止することが目的。
・3月19日にウラジーミル・プーチン大統領とトランプ大統領が停戦に関する協議を実施。
2. ウクライナの攻撃(ロシア側の主張)
・停戦成立後、ウクライナ軍がロシアのエネルギーインフラを攻撃。
・3月19日未明、クラスノダール地方カフカーズカヤ村の石油施設がドローン攻撃を受ける。
・無人航空機(UAV)の破片が燃料貯蔵タンク間のパイプラインに損傷を与え、火災が発生。
・現地の消防当局が消火活動を続けているが、火災はまだ鎮火していない。
・被害の規模や人的被害の有無についての詳細は不明。
3. ロシア外務省の反応(ザハロワ報道官の発言)
・「米国が今後この狂気じみたテロリスト集団をどう扱い、どのように管理し方向付けるのかは大きな問題である」と発言。
・ウクライナが米国の統制下にあると示唆し、攻撃の責任を米国にも関連づける姿勢を示す。
・停戦直後の攻撃を非難し、ウクライナ側の対応を問題視。
4. 今後の展開
・ロシアは今回の攻撃を停戦違反とみなし、さらなる軍事行動を取る可能性がある。
・ウクライナ政府はこの攻撃について公式な声明を出していない。
・米国がこの事態にどのように対応するかが注目される。
【引用・参照・底本】
Ceasefire proposed by Trump Has Already Been Violated by Ukraine – Russian FM Spokeswoman sputnik international 2025.03.21
https://sputnikglobe.com/20250321/ceasefire-proposed-by-trump-has-already-been-violated-by-ukraine--russian-fm-spokeswoman-1121658003.html?rcmd_alg=collaboration2