カナダ国内では対中好感度や貿易拡大支持が上昇し、世論の変化が背景にある ― 2026-01-10 17:17
【概要】
カナダのマーク・カーニー首相が2026年1月13日から17日にかけて中国を訪問し、貿易、エネルギー、国際安全保障について協議する予定である。本訪問は2017年以来となるカナダ首相の中国公式訪問であり、両国関係の「再設定」や「慎重なリセット」としてカナダ国内で期待が高まっている。世論調査では対中好感度や貿易拡大支持が上昇しており、こうした世論の変化が関係改善の土壌となっていると論じられている。
【詳細】
カナダ首相府は、カーニー首相が中国側と貿易、エネルギー、国際安全保障を議題に協議するため中国を訪問すると発表した。カナダの主要メディアはこの訪問を両国関係の「リセット」と位置づけ、特に農業関係者の間で期待が高いと報じている。サスカチュワン州の農家にとっては、訪問が待ち望まれていたものであると表現されている。
世論面では、カナダ国内で中国に好意的な見方を持つ割合が2025年初頭の16%から27%へ上昇したとの調査結果が示されている。また、中国が対抗措置を解除することを条件に、中国製電気自動車への関税を完全撤廃すべきだとする意見が6割を超え、対中貿易拡大を支持する割合も2023年の7%から31%へ増加した。これらは対中認識の「再均衡」を示すものとされている。
近年、カナダが米国に追随して中国製電気自動車や鉄鋼・アルミ製品に関税を課した結果、中国がカナダ産のカノーラ、水産物、豚肉などに報復関税を課し、両国関係は低迷した。特に農業分野への影響が大きく、州首相らは関税撤廃を求める共同声明を出し、サスカチュワン州首相は自ら中国を訪問して問題解決を模索したとされる。農家にとって今回の訪問は外交以上に、取引や安定への期待を伴うものであると述べられている。
また、米国がUSMCAを顧みずにカナダ製品へ追加関税を課したことや、西半球への影響力を強める動きが、カナダに貿易多角化と対米依存低減を意識させたと指摘されている。中国は長年カナダにとって第2の貿易相手国であり、ブリティッシュコロンビア州のフェリー会社が中国企業に建造契約を発注した事例や、中国の団体観光再開への好意的反応も紹介されている。
外交面では、2025年6月のカーニー首相と李強首相の電話会談、9月の国連総会に合わせた再会、10月の外相訪中、さらにAPEC首脳会議での習近平国家主席との会談など、段階的な関与の流れが整理されている。これらは首脳外交を軸に、理性的かつ実務的な協力への回帰を示す動きとして描かれている。
【要点】
・カーニー首相の訪中は2017年以来であり、両国関係改善の節目と位置づけられている。
・カナダ国内では対中好感度や貿易拡大支持が上昇し、世論の変化が背景にあるとされている。
・関税問題により農業分野が大きな影響を受け、農家の期待が訪中を後押ししている。
・米国との関係変化が、カナダの貿易多角化志向を強めたと論じられている。
・近年の首脳・閣僚級交流の積み重ねが、理性的で実務的な協力再構築の兆しとして示されている。
【引用・参照・底本】
Public expectations ‘warm up’ Canadian PM’s visit to China: Global Times editorial GT 2026.01.10
https://www.globaltimes.cn/page/202601/1352804.shtml
カナダのマーク・カーニー首相が2026年1月13日から17日にかけて中国を訪問し、貿易、エネルギー、国際安全保障について協議する予定である。本訪問は2017年以来となるカナダ首相の中国公式訪問であり、両国関係の「再設定」や「慎重なリセット」としてカナダ国内で期待が高まっている。世論調査では対中好感度や貿易拡大支持が上昇しており、こうした世論の変化が関係改善の土壌となっていると論じられている。
【詳細】
カナダ首相府は、カーニー首相が中国側と貿易、エネルギー、国際安全保障を議題に協議するため中国を訪問すると発表した。カナダの主要メディアはこの訪問を両国関係の「リセット」と位置づけ、特に農業関係者の間で期待が高いと報じている。サスカチュワン州の農家にとっては、訪問が待ち望まれていたものであると表現されている。
世論面では、カナダ国内で中国に好意的な見方を持つ割合が2025年初頭の16%から27%へ上昇したとの調査結果が示されている。また、中国が対抗措置を解除することを条件に、中国製電気自動車への関税を完全撤廃すべきだとする意見が6割を超え、対中貿易拡大を支持する割合も2023年の7%から31%へ増加した。これらは対中認識の「再均衡」を示すものとされている。
近年、カナダが米国に追随して中国製電気自動車や鉄鋼・アルミ製品に関税を課した結果、中国がカナダ産のカノーラ、水産物、豚肉などに報復関税を課し、両国関係は低迷した。特に農業分野への影響が大きく、州首相らは関税撤廃を求める共同声明を出し、サスカチュワン州首相は自ら中国を訪問して問題解決を模索したとされる。農家にとって今回の訪問は外交以上に、取引や安定への期待を伴うものであると述べられている。
また、米国がUSMCAを顧みずにカナダ製品へ追加関税を課したことや、西半球への影響力を強める動きが、カナダに貿易多角化と対米依存低減を意識させたと指摘されている。中国は長年カナダにとって第2の貿易相手国であり、ブリティッシュコロンビア州のフェリー会社が中国企業に建造契約を発注した事例や、中国の団体観光再開への好意的反応も紹介されている。
外交面では、2025年6月のカーニー首相と李強首相の電話会談、9月の国連総会に合わせた再会、10月の外相訪中、さらにAPEC首脳会議での習近平国家主席との会談など、段階的な関与の流れが整理されている。これらは首脳外交を軸に、理性的かつ実務的な協力への回帰を示す動きとして描かれている。
【要点】
・カーニー首相の訪中は2017年以来であり、両国関係改善の節目と位置づけられている。
・カナダ国内では対中好感度や貿易拡大支持が上昇し、世論の変化が背景にあるとされている。
・関税問題により農業分野が大きな影響を受け、農家の期待が訪中を後押ししている。
・米国との関係変化が、カナダの貿易多角化志向を強めたと論じられている。
・近年の首脳・閣僚級交流の積み重ねが、理性的で実務的な協力再構築の兆しとして示されている。
【引用・参照・底本】
Public expectations ‘warm up’ Canadian PM’s visit to China: Global Times editorial GT 2026.01.10
https://www.globaltimes.cn/page/202601/1352804.shtml

