シャングリラ対話:日本の姿勢には誠実さや対話のための政治的基盤が欠けている2026-05-31 18:55

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【概要】

 2026 年 5 月 31 日にシンガポールで開催された第 23 回シャングリラ対話において、中国代表団の成員である国防大学の沈志雄大佐が、日本の小泉進次郎防衛大臣に対し、第二次世界大戦におけるアジアの被害国への謝罪と歴史への反省の姿勢について質問を行った。小泉氏は直接的な回答を避け、日本の防衛政策は特定の国・地域を脅威としていないと主張する一方、中国の国防費増大や軍事活動の透明性不足を問題視する見解を示した。このやり取りに対し、中国の軍事専門家は、日本の姿勢には誠実さや対話のための政治的基盤が欠けているとの評価を示した。
  
【詳細】 

 第 23 回シャングリラ対話の第 5 回全体会合で、日本の小泉進次郎防衛大臣が演説を行い、その中で「新たな軍事主義」に言及した。これを受けた質疑応答の場で、中国代表の沈大佐は、小泉氏が同概念に触れたことに言及した上で、近年の日本の動向に関する見解を述べた。具体的には、高市早苗首相がオーストラリア戦争記念館を訪問し無名戦士の墓に献花を行った一方、中国、韓国、東南アジアの被害国に対しては、日本政府から謝罪や反省の表明がなされていない点を指摘した。

 沈大佐は、真の意味での法的な和解は、すべての被害国を平等に扱う歴史への反省に基づくべきであるとし、日本政府が第二次世界大戦の歴史に関するこれらの国々の懸念に対し、同等に真摯かつ明確な姿勢で応え、相互信頼と地域の安全保障のための環境を整える用意があるかどうかを問いかけた。

 この質問に対し、小泉氏は即座に回答せず、数秒間資料に目を落とした後、回答は「難しい点だ」と述べた上で、直接的な応答を避けた。その上で、日本の防衛政策と防衛力整備は、特定の国や地域を脅威と認定したり、軍事的対立を想定したりするものではないと主張。逆に、中国が国防費を高い水準で増加させ、透明性が不十分なまま幅広い分野で軍事力を急速に拡大していること、また中国の対外的な姿勢や軍事活動が日本や国際社会にとって重大な懸念事項であるとの見方を示した。さらに、「困難な課題が存在するからこそ、目を背けず、粘り強く率直な対話と意思疎通を行うことが重要である」と述べた。

 この一連の発言に対し、中国の軍事専門家であるZhang Junshe氏は、日本の謝罪の拒否と歴史への反省の不足が、日本の軍国主義のもとで甚大な被害を受けたアジア諸国の人々の怒りを招いていると指摘。また、近年日本が攻撃的な軍事能力を積極的に整備していることから、近隣諸国では軍国主義復活の脅威が再び意識されていると述べた。加えて、日本には中国と対話を行う誠実さが根本的に欠けており、防衛相会談を行うための政治的基盤も存在しないと主張。小泉氏の発言は誠実さに欠け、単なる希望的観測に過ぎないとの評価を下した。
 
【要点】

 ・中国代表が日本の防衛大臣に対し、第二次世界大戦の被害国への謝罪・反省の姿勢と、平等な歴史認識に基づく和解への対応を質問した。

 ・日本側は直接的な回答を避け、自国の防衛政策が特定の国を脅威としていないと説明する一方、中国の軍事力増強と透明性の不足を批判した。

 ・中国の軍事専門家は、日本の姿勢に誠実さや対話の基盤が欠け、軍事的な動向も懸念されるとの見方を示した。

【引用・参照・底本】

When will Japan apologize to its Asian victims? China's delegate confronts Japanese defense minister at Shangri-La Dialogue GT 2026.05.31
https://www.globaltimes.cn/page/202605/1362369.shtml

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