「デジタル中国発展報告 2025」2026-06-09 21:27

Dolaで作成
【概要】

 国家データ局が発表した「デジタル中国発展報告 2025」によると、2025 年末現在の中国のインテリジェントコンピューティング能力規模は 159 万 PFLOPS に達し、世界第 2 位の規模となった。デジタルインフラの整備、グリーン化の推進、生成 AI 分野の急速な発展が進む一方、核心技術の不足などの課題も残されている。2026 年以降はデジタル経済と実体経済の融合を加速し、デジタル産業の付加価値を GDP の 12.5%まで高める目標を掲げ、「デジタル中国」構想の深化を図る方針である。
  
【詳細】 

 コンピューティング能力とインフラ整備

 2025 年末の時点で、中国のインテリジェントコンピューティング能力は 159 万 PFLOPS に上り、世界第 2 位の高水準 AI コンピューティング能力を保有する。コンピューティング施設の標準ラック数は 1373 万基を超え、大規模インテリジェントコンピューティングクラスターを 42 基建設している。また、国家統合コンピューティング能力検証プラットフォームが稼働を開始し、1129 か所の施設を監視するとともに、11 万 PFLOPS 分の能力を経済活動や学術研究、行政サービス向けに配分可能とした。

 グリーン化の面では、超大規模施設の平均電力使用効率(PUE)が 1.34 まで低下し、4A ランク以上の低炭素・グリーン認定を受けた施設は 160 か所以上に達した。2026 年 5 月には上海臨港エリア沖合に、洋上風力発電から直接電力供給を受ける世界初の海底データセンターが開設されている。

 AI 分野の発展状況

 中国は大規模モデルの更新速度が世界でも最速クラスであり、2025 年末までに 748 件の生成 AI サービスが登録手続きを完了、うち 446 件は 2025 年中に新たに登録された。利用者数は 6 億 200 万人に上り、前年比 141.7%増加、インターネット普及率は 80.1%に達する。利用者の特徴として、40 歳未満が 74.6%を占め、中高年層や高学歴層がコア層となっている。

 今後の方針と課題

 2026 年は第 15 次五か年計画(2026-2030 年)の開始年であり、2015 年に提唱された「デジタル中国」構想の第 2 段階が始まる。今後の課題として、一部の核心技術の不足、デジタル応用の拡大・深化の必要性、安全保障管理体制の強化などが挙げられている。

 2026 年の政府活動報告では、「デジタル中国」構想の推進を進め、核心的デジタル産業の付加価値を GDP の 12.5%にまで高める目標を設定した。今後は「AI+」構想による既存産業の高度化に加え、半導体、低高度経済、知能ロボットといった新興産業の効率向上を図り、デジタル経済を経済成長の主要な牽引役かつ安定的な基盤とする方針である。また、コンピューティング能力の拡充から地域間での連携・活用の容易化へ重点を移し、応用コストの削減と実体経済への貢献強化を目指す。
 
【要点】

 ・2025 年末の中国のインテリジェントコンピューティング能力は159 万 PFLOPS で世界第 2 位、施設数やクラスター整備も進展

 ・グリーン化が進み、PUE 値の低下や多数の施設が低炭素認定を取得、世界初の海底データセンターも開設

 ・生成 AI 分野ではサービス登録数が 748 件、利用者数は 6 億人超で前年比大幅増加、40 歳未満が中心層

 ・課題は核心技術の不足、応用範囲の拡大、安全管理体制の整備

 ・2026 年以降はデジタルと実体経済の融合を加速、デジタル産業付加価値を GDP 比 12.5%に高める目標を設定

 ・重点を能力の拡充から地域連携・活用の容易化へ移し、産業全体の高度化と経済成長への貢献を推進

【引用・参照・底本】

China ranks second globally in intelligent computing power as digital integration gains pace: report GT 2026.06.09
https://www.globaltimes.cn/page/202606/1363111.shtml

コメント

トラックバック