中国側は、日本が武力で中国の主権を侵害した場合には反撃すると警告 ― 2026-03-12 19:09
【概要】
中国国防部報道官が、日本による長射程ミサイル配備に関する報道についてコメントした内容を報じたものである。中国側は、日本が射程約1,000キロメートルの長距離ミサイルを配備する動きについて、日本の従来の「専守防衛」原則や「受動的防御」戦略、「自衛」政策から逸脱していると主張し、地域の平和と安全に対する脅威であるとの見解を示した。
【詳細】
中国国防部の報道官であるJiang Binは、定例記者会見において、日本が射程約1,000キロメートルの長距離ミサイルの配備を開始したとの報道について質問を受け、コメントを行った。
日本の一部メディアは、日本政府が今月、初めて国産の長射程ミサイルを国内に配備する予定であると報じている。この配備は、日本が敵対勢力の抑止および遠方の目標への攻撃能力を想定する「反撃能力(counterstrike capability)」の一環とされている。
また、NHKの報道によると、日本の防衛省は、長射程化された対艦ミサイルを発射できる装備を熊本県の陸上自衛隊駐屯地に搬入したとされる。このミサイルは、従来の「12式地対艦誘導弾」を改良したものであり、射程は約1,000キロメートルに延長されていると毎日新聞が伝えている。
さらに、Japan Timesは、この配備が当初予定より1年前倒しで実施されたと報じており、その背景には、中国軍が台湾付近の日本の離島周辺で訓練活動を活発化させている状況があると指摘している。
これに対してJiang Bin報道官は、日本が領土範囲を大きく超える長射程攻撃兵器を配備しようとしていることは、日本の「専守防衛」原則などの従来の方針の「仮面を完全に脱ぎ捨てた」ものだと主張した。また、日本における新軍国主義の動向が地域の平和と安全に重大な影響を与える可能性があるとの認識を示した。
さらに、日本国内においても配備に反対する動きがあり、NHKは、熊本県の駐屯地の外で抗議集会が行われ、参加者が「ミサイルはいらない」と書かれたプラカードを掲げたと報じている。
Jiang Bin報道官は、日本の右派勢力が近年、再軍備を加速させているとし、その例として、平和憲法改正の推進、安全保障関連の三文書の改訂の加速、さらに非核三原則の変更の試みなどを挙げた。
その上で、日本が武力によって中国の主権や安全を侵害するような行動を取った場合、中国側は「正面からの反撃」を行い、日本はより大きく不可避の敗北を被ることになると警告した。
【要点】
・中国国防部報道官が、日本の長射程ミサイル配備報道についてコメントした。
・日本は射程約1,000キロメートルの改良型「12式地対艦誘導弾」を配備すると報じられている。
・中国側は、この動きが日本の「専守防衛」原則などからの逸脱であると主張した。
・中国は、日本の再軍備や軍事政策の変化が地域の平和と安全に対する脅威であるとの見解を示した。
・日本国内では配備に反対する抗議活動も報じられている。
・中国側は、日本が武力で中国の主権を侵害した場合には反撃すると警告した。
【引用・参照・底本】
Retreating to militarism leads nowhere but self-destruction: Chinese MND on Japan's move to deploy long-range missiles GT 2026.03.11
https://www.globaltimes.cn/page/202603/1356792.shtml
中国国防部報道官が、日本による長射程ミサイル配備に関する報道についてコメントした内容を報じたものである。中国側は、日本が射程約1,000キロメートルの長距離ミサイルを配備する動きについて、日本の従来の「専守防衛」原則や「受動的防御」戦略、「自衛」政策から逸脱していると主張し、地域の平和と安全に対する脅威であるとの見解を示した。
【詳細】
中国国防部の報道官であるJiang Binは、定例記者会見において、日本が射程約1,000キロメートルの長距離ミサイルの配備を開始したとの報道について質問を受け、コメントを行った。
日本の一部メディアは、日本政府が今月、初めて国産の長射程ミサイルを国内に配備する予定であると報じている。この配備は、日本が敵対勢力の抑止および遠方の目標への攻撃能力を想定する「反撃能力(counterstrike capability)」の一環とされている。
また、NHKの報道によると、日本の防衛省は、長射程化された対艦ミサイルを発射できる装備を熊本県の陸上自衛隊駐屯地に搬入したとされる。このミサイルは、従来の「12式地対艦誘導弾」を改良したものであり、射程は約1,000キロメートルに延長されていると毎日新聞が伝えている。
さらに、Japan Timesは、この配備が当初予定より1年前倒しで実施されたと報じており、その背景には、中国軍が台湾付近の日本の離島周辺で訓練活動を活発化させている状況があると指摘している。
これに対してJiang Bin報道官は、日本が領土範囲を大きく超える長射程攻撃兵器を配備しようとしていることは、日本の「専守防衛」原則などの従来の方針の「仮面を完全に脱ぎ捨てた」ものだと主張した。また、日本における新軍国主義の動向が地域の平和と安全に重大な影響を与える可能性があるとの認識を示した。
さらに、日本国内においても配備に反対する動きがあり、NHKは、熊本県の駐屯地の外で抗議集会が行われ、参加者が「ミサイルはいらない」と書かれたプラカードを掲げたと報じている。
Jiang Bin報道官は、日本の右派勢力が近年、再軍備を加速させているとし、その例として、平和憲法改正の推進、安全保障関連の三文書の改訂の加速、さらに非核三原則の変更の試みなどを挙げた。
その上で、日本が武力によって中国の主権や安全を侵害するような行動を取った場合、中国側は「正面からの反撃」を行い、日本はより大きく不可避の敗北を被ることになると警告した。
【要点】
・中国国防部報道官が、日本の長射程ミサイル配備報道についてコメントした。
・日本は射程約1,000キロメートルの改良型「12式地対艦誘導弾」を配備すると報じられている。
・中国側は、この動きが日本の「専守防衛」原則などからの逸脱であると主張した。
・中国は、日本の再軍備や軍事政策の変化が地域の平和と安全に対する脅威であるとの見解を示した。
・日本国内では配備に反対する抗議活動も報じられている。
・中国側は、日本が武力で中国の主権を侵害した場合には反撃すると警告した。
【引用・参照・底本】
Retreating to militarism leads nowhere but self-destruction: Chinese MND on Japan's move to deploy long-range missiles GT 2026.03.11
https://www.globaltimes.cn/page/202603/1356792.shtml
中東配備のTHAADが攻撃を受け損失を被った可能性を指摘 ― 2026-03-12 19:33
【概要】
米国が韓国に配備しているTerminal High Altitude Area Defense(THAAD)ミサイル防衛システムの一部を中東地域へ移動させているとの報道について述べている。
報道によれば、この再配置はイランとの戦闘激化に伴う中東地域の緊張上昇を背景としている。
中国の軍事専門家は、この移動は中東に既に配備されていたTHAADシステムの有効性の限界を示している可能性があると指摘した。また、この再配置は韓国国内で安全保障上の不安や、米国の安全保障コミットメントへの疑問を引き起こしていると報じられている。
【詳細】
米国国防総省は、韓国に配備されているTHAADシステムの一部を中東へ移動させていると報じられている。これは、米国がイランに対する軍事攻撃開始後の最初の2日間で約56億ドル相当の兵器を消費したことを背景とした措置とされている。
中国の軍事評論家であるSong Zhongpingは、この再配置の理由として、中東に配備されていたTHAAD部隊、とくにレーダー設備が攻撃を受け深刻な戦闘損失を被った可能性を指摘した。
THAADは弾道ミサイル迎撃だけでなく、イスラエルおよび米軍に対する早期警戒能力を提供する役割も担うため、韓国からの再配置はこの警戒能力を強化する意図があると説明されている。
一方で、同専門家は、この再配置は中東におけるTHAADの効果が限定的であることを示している可能性があると述べている。
この報道は韓国国内にも影響を与えている。英国紙のThe Guardianは、この動きが米国の安全保障コミットメントに対する疑問を呼び起こしていると伝えた。
韓国の大統領であるLee Jae-myungは閣議において、米軍が自らの軍事的必要に基づき防空兵器を移動させることに韓国政府は反対の意向を示したものの、その立場を完全に実現することは困難であると述べた。
また、国際秩序の変化により外部からの安全保障支援がいつでも失われ得る可能性を指摘し、韓国は自立的な防衛能力を強化する必要があると強調した。
同会議では、韓国の国防費が世界的にも高い水準にあることにも言及された。
韓国メディアによれば、米軍装備の再配置報道が続く中で韓国社会では安全保障への不安が広がっているとされる。ただし、大統領の発言は国内の不安や経済への影響を抑える意図もあると説明されている。
さらに韓国紙のKorea JoongAng Dailyは、現在の米国政府が「同盟の近代化」を重視しているため、今後も在韓米軍能力の再配置が頻繁に行われる可能性があるとの見方を示した。
また、中国外交部報道官のGuo Jiakunは、米国による韓国へのTHAAD配備に対する中国の反対姿勢は変わらないと述べている。
【要点】
・米国は韓国配備のTHAADシステムの一部を中東へ移動させていると報じられている。
・背景にはイランとの戦闘激化および兵器消費の増加があるとされる。
・中国の軍事専門家は、中東配備のTHAADが攻撃を受け損失を被った可能性を指摘している。
・この再配置は韓国国内で安全保障への懸念や米国の同盟コミットメントへの疑問を生んでいる。
・韓国大統領は自立的な国防能力強化の必要性を強調した。
・中国政府は韓国へのTHAAD配備への反対姿勢を改めて表明した。
【引用・参照・底本】
US reportedly moving parts of THAAD anti-missile system from S.Korea to Middle East; move exposes system’s limited effectiveness in battlefield: expert GT 2026.03.12
https://www.globaltimes.cn/page/202603/1356792.shtml
米国が韓国に配備しているTerminal High Altitude Area Defense(THAAD)ミサイル防衛システムの一部を中東地域へ移動させているとの報道について述べている。
報道によれば、この再配置はイランとの戦闘激化に伴う中東地域の緊張上昇を背景としている。
中国の軍事専門家は、この移動は中東に既に配備されていたTHAADシステムの有効性の限界を示している可能性があると指摘した。また、この再配置は韓国国内で安全保障上の不安や、米国の安全保障コミットメントへの疑問を引き起こしていると報じられている。
【詳細】
米国国防総省は、韓国に配備されているTHAADシステムの一部を中東へ移動させていると報じられている。これは、米国がイランに対する軍事攻撃開始後の最初の2日間で約56億ドル相当の兵器を消費したことを背景とした措置とされている。
中国の軍事評論家であるSong Zhongpingは、この再配置の理由として、中東に配備されていたTHAAD部隊、とくにレーダー設備が攻撃を受け深刻な戦闘損失を被った可能性を指摘した。
THAADは弾道ミサイル迎撃だけでなく、イスラエルおよび米軍に対する早期警戒能力を提供する役割も担うため、韓国からの再配置はこの警戒能力を強化する意図があると説明されている。
一方で、同専門家は、この再配置は中東におけるTHAADの効果が限定的であることを示している可能性があると述べている。
この報道は韓国国内にも影響を与えている。英国紙のThe Guardianは、この動きが米国の安全保障コミットメントに対する疑問を呼び起こしていると伝えた。
韓国の大統領であるLee Jae-myungは閣議において、米軍が自らの軍事的必要に基づき防空兵器を移動させることに韓国政府は反対の意向を示したものの、その立場を完全に実現することは困難であると述べた。
また、国際秩序の変化により外部からの安全保障支援がいつでも失われ得る可能性を指摘し、韓国は自立的な防衛能力を強化する必要があると強調した。
同会議では、韓国の国防費が世界的にも高い水準にあることにも言及された。
韓国メディアによれば、米軍装備の再配置報道が続く中で韓国社会では安全保障への不安が広がっているとされる。ただし、大統領の発言は国内の不安や経済への影響を抑える意図もあると説明されている。
さらに韓国紙のKorea JoongAng Dailyは、現在の米国政府が「同盟の近代化」を重視しているため、今後も在韓米軍能力の再配置が頻繁に行われる可能性があるとの見方を示した。
また、中国外交部報道官のGuo Jiakunは、米国による韓国へのTHAAD配備に対する中国の反対姿勢は変わらないと述べている。
【要点】
・米国は韓国配備のTHAADシステムの一部を中東へ移動させていると報じられている。
・背景にはイランとの戦闘激化および兵器消費の増加があるとされる。
・中国の軍事専門家は、中東配備のTHAADが攻撃を受け損失を被った可能性を指摘している。
・この再配置は韓国国内で安全保障への懸念や米国の同盟コミットメントへの疑問を生んでいる。
・韓国大統領は自立的な国防能力強化の必要性を強調した。
・中国政府は韓国へのTHAAD配備への反対姿勢を改めて表明した。
【引用・参照・底本】
US reportedly moving parts of THAAD anti-missile system from S.Korea to Middle East; move exposes system’s limited effectiveness in battlefield: expert GT 2026.03.12
https://www.globaltimes.cn/page/202603/1356792.shtml
第219回国会 衆議院 予算委員会 議事録(抜粋) ― 2026-03-12 20:01
第219回国会 衆議院 予算委員会 第2号 令和7年11月7日
○岡田(克)委員 今日は、外交問題を中心に総理と議論したいと思います。
まず、先般の日米、日韓、日中の首脳会談、お疲れさまでした。首脳同士がお互いの信頼関係を築くということは極めて大事なことなので、私は、個々の具体的進展があったとは必ずしも思わないわけですけれども、しかし、成功裏に首脳間の会談を終えられたことは評価したいというふうに思います。
その上で、気になるところを若干申し上げておきたいと思います。
総理は、十月二十八日の日米首脳会談後の記者会見において、こう述べられました。これから日本は、世界で最も偉大な日米同盟を基軸として、世界の真ん中で咲き誇る力強い日本外交を取り戻して、国際社会の平和と繁栄により大きく役割を果たしていきたい、こう考えております。
まず、世界で最も偉大な日米同盟、私はこれに違和感があるんですね。世界の中で偉大な同盟といえば、英米、それからNATO、そういうものが思い当たるわけですね。それ以上に偉大な同盟であると言われるその根拠を教えていただきたいと思います。そもそも偉大という言葉をここで使うということも私は違和感があるんですけれども、お答えください。
○高市内閣総理大臣 世界で最も偉大な日米同盟という表現についてですけれども、私は、かつては戦火を交えた、戦った日米が和解を果たして、関係を深めて信頼し合える同盟国となって、今、両国の安全のみならず、インド太平洋の平和と繁栄の礎となっている。一時、アメリカ・ファーストという言葉が出てきて、もしかしたら、いろいろなところから、アメリカはコミットメントしない、手を引いていくんじゃないかといった懸念がありましたけれども、日米首脳会談で確認しましたのは、自由で開かれたインド太平洋、FOIPにもしっかりと関与をしていくといったことでございましたので、国際社会の平和と繁栄にも日米同盟で大きな役割を果たしていける、そういう思いから、そのような表現を使わせていただきました。
○岡田(克)委員 トランプ大統領の言葉はよく変わりますから。
世界で最も偉大というのは、私はやはり、自衛隊が活動できる範囲というのが限定されている以上、米英同盟あるいはNATOとは違うというふうに思うんですね。
今日、読売新聞に、グラス駐日米大使がこういう表現を使われていますね。インド太平洋における米国の最重要同盟国である。このぐらいなら私は分かるんですよ。世界で最もというのは、まあかなり総理も高揚されていたんだと思いますが、私は非常に違和感があるということは申し上げておきたいと思います。
もう一つ、日本外交を取り戻してと言われていますね。世界の真ん中で咲き誇るというのは、総理のお好きな言葉なのでいいとして、力強い日本外交を取り戻して。取り戻すということは、現状から変えるということを意味しておられると思うんですが、どういう意味でしょうか。
○高市内閣総理大臣 二〇一六年に安倍総理が、自由で開かれたインド太平洋、FOIPを提唱されました。そして、その後、第一次トランプ政権でアメリカが抜けた後のTPP、これをCPTPPとして日本が主導しました。さらには、二〇一八年、日・EU経済連携協定、また日米豪印の枠組みなどもできてきて、ちょうど二〇一六年から二〇一九年にかけて、この頃というのは、本当に世界で咲き誇る日本外交を目に見える形で私は経験できたというか、知った時代だったと思っております。
その取組は今も続けられてはいるんですけれども、今は、私たちが慣れ親しんだ自由で開かれた安定的な国際秩序は、パワーバランスの変化と地政学的競争の変化で大きく揺らいでおります。そんな中で、もう一度、もう一度日本が、ASEANなどとも手を組んで、日米同盟も大事にして、日・EUの関係も大事にして、しっかりと存在感を高めていく、こういったことが大事だという思いから申し上げております。
○岡田(克)委員 安倍さんが政権に復帰したときに、日本を取り戻すとか外交を取り戻すということを表現されたと思うんですね。それは、政権が替わったから、一定の言葉としてはあったのかもしれません。私たちは、民主党政権の外交、民主党だからできたこともたくさんあると思っていますので、決して安倍さんの発言を認めるわけではありませんが、でも、政権が替わった以上、そういう表現が出てくる。でも、今は自民党政権が続いている中でのこの表現ですよ。
そうすると、総理の発言は、前任者である石破さんや岸田さんやあるいは菅さん、その外交に問題があったから取り戻すということなんですか。そういうふうにしか理解できないじゃないですか。
○高市内閣総理大臣 先ほど申し上げたような取組というのは、岸田政権においても石破政権においても続いてきたものでございます。ただ、私たちの周辺環境が大きく大きく変わっております。特に、中国、北朝鮮、ロシアの軍事的な動向、これは深刻な懸念となっております。
そういう国際情勢の中で、やはりFOIPを日本の外交の柱として受け継ぐということを再確認して、さらに、時代に合わせて変化させていく、FOIPの中に例えば経済安全保障とかこういった理念もしっかり入れながら発展させていく、こういう考え方というのは必要だと思っております。そして、同盟国であるアメリカはもちろんですが、基本的価値を有する同志国、そしてグローバル諸国との関係強化に取り組んでいく、そういう決意を表明したものでございます。
○岡田(克)委員 総理はこの取り戻すという表現が大好きで、例えばこの後の十一月一日のAPEC首脳会議後の記者会見でも、全体で質疑も含めて二十分と短い記者会見だったんですが、二回、日本外交を取り戻すという表現を使われているんですね。
でも、先ほど言いましたように、私は、外交は継続の部分が非常に多いと思うんですよ。今回、首脳会談で総理が成果として言われている日韓のシャトル外交、これは別に今回決まったわけではなくて、前任者たちが築き上げてきたものであります。日中首脳会談における戦略的互恵関係、これもそうですね。
だから、そういう先人たちの積み重ねの上に外交というのはあるものですから、何か私は、総理のこの発言を聞いていると、菅さんや、あるいは石破さんや、あるいは岸田さんに非常に失礼な物の言い方になっているんじゃないかというふうに思うんですね。もう少し丁寧に、前任者たちの努力の上で今の外交がある、そういう思いになっていただけませんか。
○高市内閣総理大臣 よく承りました。
でも、FOIPも含めて、ずっと前任の首相も受け継いできたものでございます。そしてまた、特に岸田元総理のときに、その前に外務大臣もとても長く務められましたので、日韓関係も随分改善をしていただきました。そういう基盤の上に立って今私も外交のスタートを切ったということはよく分かっております。
ただ、FOIPに関しては、少し今の周辺状況の変化を踏まえて発展させていきたい、この思いは非常に強いです。経済安全保障また新興技術をめぐる国際競争など新たな課題も生じていますので、そういう意味では、もっと日本の存在感も強め、そして、多くの国を巻き込みながら発展させていきたい、このように考えております。
○岡田(克)委員 新しい外交を切り開きたいという総理の思いは分かります。だけれども、前任者たちに対する敬意というものもしっかり持ちながらやっていただきたいというふうに思います。
さて、二番目の存立危機事態について、少し時間をかけて議論したいというふうに思っています。
実は、十年前にこの法律ができたときに、私は野党の代表でした。そのときの私の思いを申し上げますと、従来の個別的自衛権では対応できない事例があるということは認識していました。
例えば、もう既に米軍が戦っているときに、米軍と自衛隊が共同で対処している、それで、米艦が攻撃されたときに、自衛隊は、日本自身は武力攻撃を受けていないという段階で、それを放置するというわけにはいきませんから、これをどういうふうに説明すべきか。一つは、個別的自衛権の解釈を拡張するという考え方。もう一つは、集団的自衛権を制限して認めるという考え方。両様あり得るなというふうに思っておりました。自民党の中には、全面的な集団的自衛権を認めるべきだという議論もかなりあったと思うんです。
そういう中で、安倍さんが出してきたのが、この存立危機事態という考え方でした。我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態ということであります。
我々は、この概念がかなり曖昧であると。例えば、我が国の存立が脅かされる、これはどういう意味だろうか。それから、国民の基本的権利が根底から覆される明白な危険、これも非常に抽象的な概念ですね。だから、武力攻撃事態みたいに我が国が攻撃されたというものと比べるとかなり抽象的な概念ですから、これで果たして限定になっているんだろうかと。
多くの法制局長官経験者とか著名な憲法学者が、違憲ではないかというふうに疑義を呈されました。そういう中で、私たちもこの法案には反対をしたということであります。
ただ、あれから十年たって、いろいろな事実が積み重なっていることも事実。白紙でゼロから議論し直すことはできないということも分かっています。そういう中でどういう対応をすべきかということは、これから党の中でしっかり議論していきたい。この法文で本当に憲法違反にならないのかどうか、そして運用はどうなのか、そういうことは議論していきたい。これが今の私たちの基本的スタンスであります。
そこで、総理にまず確認したいのは、この存立危機事態、いわゆる限定した集団的自衛権の行使ですね、これ以外の集団的自衛権の行使、つまり、限定のない集団的自衛権の行使は違憲である、これは従来の政府の考え方だったと思いますが、そういう考え方は維持されていますか。
○高市内閣総理大臣 憲法上、我が国による武力の行使が許容されるのは、いわゆる三要件を満たす場合の自衛の措置としての武力の行使に限られます。そして、この三要件は国際的に見ても他に例のない極めて厳しい基準でありまして、その時々の内閣が恣意的に解釈できるようなものではないと思っております。
先ほど来、存立危機事態における武力の行使についてお話がございましたが、これも、限定された集団的自衛権の行使、すなわち、あくまでも我が国を防衛するためのやむを得ない必要最小限度の自衛の措置としての武力の行使に限られていて、集団的自衛権の行使一般を認めるものではなく、他国を防衛すること自体を目的とする集団的自衛権の行使は認められないという政府の見解に変更はございません。
○岡田(克)委員 要するに、憲法違反になってしまうということですね、認められないということは。この存立危機事態を踏み外したようなことがあると、これは法律違反だけではなくて憲法違反になるわけです。
ということは、この存立危機事態の運用というのは、やはり厳格に、限定的に考えなきゃいけない、それを踏み外したときには単に法令違反ではなくて憲法違反になる、そういう認識でよろしいですね。
○高市内閣総理大臣 その政府見解を踏襲いたしております。
○岡田(克)委員 それでは次に、平成二十七年九月十四日の当時の公明党の山口代表と安倍総理、法制局長官との特別委員会におけるやり取り、ここに持ってまいりました。
読み上げますと、これは抜粋ですけれども、武力の行使は、これまでどおり、自衛隊法八十八条に規定された我が国防衛のための必要最小限度の武力の行使にとどまるもの。それから、被害国を含めた他国にまで行って戦うなどという海外での武力の行使を認めることになるといったものではございません。存立危機事態に該当するのにかかわらず武力攻撃事態等に該当しないということはまずないのではないかと考えています。
つまり、これは、存立危機事態と武力攻撃事態というのはほぼ重なり合うということを言っているわけですね。
こういう法制局長官の当時の答弁ですが、法制局長官にお聞きしたいと思いますが、現在でもこの答弁を維持されていますか。
○岩尾政府特別補佐人 お答えいたします。
委員御指摘のとおり、平成二十七年九月十四日、参議院、我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会におきまして、当時、横畠内閣法制局長官はこのように述べました。
新三要件の下で認められる武力の行使は、これまでどおり、自衛隊法第八十八条に規定された我が国防衛のための必要最小限度の武力の行使にとどまるものであり、他国防衛の権利として観念される国際法上の集団的自衛権一般の行使を認めるものではなく、また、我が国防衛のための必要最小限度を超える、被害国を含めた他国にまで行って戦うなどといういわゆる海外での武力の行使を認めることになるといったものではございません。
また、さらに、
いわゆるホルムズ海峡の事例のように、他国に対する武力攻撃それ自体によって国民に我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことになるという例外的な場合が考えられるということは否定できませんが、実際に起こり得る事態というものを考えますと、存立危機事態に該当するのにかかわらず武力攻撃事態等に該当しないということはまずないのではないかと考えられる
と述べております。
このように承知しておりますが、これらの答弁で述べられました見解に変わりはございません。
○岡田(克)委員 当時の与党であった公明党の委員長と、そして総理、内閣法制局長官のやり取り、これは非常に重みのあるものですね。
今、法制局長官は答弁を維持しているというふうにおっしゃったわけですが、総理も同じですね。
○高市内閣総理大臣 法制局長官が述べられたとおり、平成二十七年九月十四日の委員会で当時の長官が述べられた見解について、変わりはございません。
○岡田(克)委員 それでは、そういった答弁があるにもかかわらず、私は、一部の政治家の非常に不用意な発言が相次いでいるというふうに思うわけですね。
例えば、失礼ですが、高市総理、一年前の総裁選挙でこう述べておられるんですよ。中国による台湾の海上封鎖が発生した場合を問われて、存立危機事態になるかもしれないと発言されました。
私も、絶対ないと言うつもりはないんです。だけれども、これはどういう場合に存立危機事態になるというふうにお考えだったんですか。お聞かせください。
○高市内閣総理大臣 台湾をめぐる問題というのは、対話により平和的に解決することを期待するというのが従来からの一貫した立場でございます。
その上で、一般論として申し上げますけれども、今、岡田委員も、絶対にないとは言えないとおっしゃっておられました。いかなる事態が存立危機事態に該当するかというのは、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して、全ての情報を総合して判断しなければならないと考えております。
存立危機事態の定義については、ここで申し述べますと時間を取りますが、事態対処法第二条第四項にあるとおりでございます。
○岡田(克)委員 海上封鎖をした場合、存立危機事態になるかもしれないというふうにおっしゃっているわけですね。
例えば、台湾とフィリピンの間のバシー海峡、これを封鎖されたという場合に、でも、それは迂回すれば、何日間か余分にかかるかもしれませんが、別に日本に対してエネルギーや食料が途絶えるということは基本的にありませんよね。だから、どういう場合に存立危機事態になるのかということをお聞きしたいんですが、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 これはやはり他国に、台湾でしたら他の地域と申し上げた方がいいかもしれませんが、あのときはたしか台湾有事に関する議論であったと思います。その台湾に対して武力攻撃が発生する、海上封鎖というのも、戦艦で行い、そしてまた他の手段も合わせて対応した場合には、武力行使が生じ得る話でございます。
例えば、その海上封鎖を解くために米軍が来援をする、それを防ぐために何らかのほかの武力行使が行われる、こういった事態も想定されることでございますので、そのときに生じた事態、いかなる事態が生じたかということの情報を総合的に判断しなければならないと思っております。
単に民間の船を並べてそこを通りにくくするといったこと、それはそういった存立危機事態には当たらないんだと思いますけれども、実際に、これがいわゆる戦争という状況の中での海上封鎖であり、またドローンも飛び、いろいろな状況が起きた場合、これはまた別の見方ができると考えます。
○岡田(克)委員 今の答弁では、とても存立危機事態について限定的に考えるということにはならないですよね。非常に幅広い裁量の余地を政府に与えてしまうことになる。だから、私は懸念するわけですよ。
もちろん、日本の艦船が攻撃を受ければ、これは武力行使を受けたということになって、存立危機事態の問題ではなく、武力攻撃事態ということになるんだと思います。そういう場合があると思いますけれども、日本の艦船が攻撃を受けていないときに、少し回り道をしなければいけなくなるという状況の中で存立危機事態になるということは、私はなかなか想定し難いんですよね。そういうことを余り軽々しく言うべきじゃないと思うんですよ。
例えば、自民党副総裁の麻生さんが昨年一月にワシントンで、中国が台湾に侵攻した場合には存立危機事態と日本政府が判断する可能性が極めて高いという言い方をされています。安倍さん自身も、台湾有事は日本有事。ここで有事ということの意味がよく分かりませんけれども、何か非常に軽々しく私は問題を扱っているんじゃないかというふうに思うんですね。
もちろん、存立危機事態ということになれば日本も武力行使するということになりますから、それは当然その反撃も受ける。そうすると、ウクライナやガザの状況を見ても分かるように、地域がどこになるか分かりません、あるいは全体になるのかもしれませんが、極めて厳しい状況が国民にもたらされるということになります。そういう事態を極力力を尽くして避けていかなきゃいけない、それが私は政治家の最大の役割だというふうに思うんですね。
それを軽々しく、なるかもしれないとか、可能性が高いとか、そういう言い方が与党の議員やあるいは評論家の一部から、自衛隊のOBも含むんですが、述べられていることは極めて問題だと私は思うんですが、総理、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 麻生副総裁の発言については内閣総理大臣としてはコメントいたしませんが、ただ、あらゆる事態を想定しておく、最悪の事態を想定しておくということは非常に重要だと思います。
先ほど有事という言葉がございました。それはいろいろな形がありましょう。例えば、台湾を完全に中国、北京政府の支配下に置くようなことのためにどういう手段を使うか。それは単なるシーレーンの封鎖であるかもしれないし、武力行使であるかもしれないし、それから偽情報、サイバープロパガンダであるかもしれないし、それはいろいろなケースが考えられると思いますよ。だけれども、それが戦艦を使って、そして武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になり得るケースであると私は考えます。
実際に発生した事態の個別具体的な状況に応じて、政府が全ての情報を総合して判断するということでございます。実に武力攻撃が発生したら、これは存立危機事態に当たる可能性が高いというものでございます。法律の条文どおりであるかと思っております。
○岡田(克)委員 ちょっと最後の表現がよく分からなかったんです。武力攻撃が発生したら存立危機事態に当たる。どういう意味ですか。武力攻撃が誰に発生することを言っておられるんですか。
○高市内閣総理大臣 武力攻撃が発生をして、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合という条文どおりでございます。
○岡田(克)委員 だから、我が国の存立が脅かされるかどうか、それから国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があるかどうか、その判断の問題ですね。それを、いろいろな要素を勘案して考えなきゃいけないという総理の答弁では、規範としての、条文としての意味がないんじゃないかと思うんですよ。もっと明確でなければ、結局どれだけのこともできてしまうということになりかねないと思うんですね。
もう一つ申し上げておくと、これは、朝鮮半島有事も含めて近隣で有事が発生した場合に日本国政府として最もやらなきゃいけないことは何か。それは、そこに住む在留邦人を無事に安全なところに移動させるということがまず必要になると思うんですね。でも、自らが存立危機事態であるといって武力行使したら、そういうこともより困難になってしまう可能性が高いじゃないですか。だから、余り軽々に武力行使、武力行使と私は言うべきじゃないと思うんですが、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 そういう事態が起きたときに邦人救出をする、これが我が国にとって最大の責務でもあり、優先事項でもあります。ただ、そのときにも安全を確保しなきゃいけないというのは事実でございます。
軽々に武力行使、武力行使と言うとおっしゃいますけれども、最悪の事態も想定しておかなければならない。それほどいわゆる台湾有事というものは深刻な状況に今至っていると思っております。実際に発生した場合にどういうことが起こっていくのか、そういうシミュレーションをしていけば、最悪の事態というものはこれは想定しておかなきゃいけないということでございます。即これを存立危機事態だと認定して、日本が武力行使を行うということではございません。
○岡田(克)委員 ですから、慎重な運用が求められる。やはり大事なのは、まずは在留邦人を無事に移動させること。これは台湾有事に限りません。朝鮮半島有事でも同じだと私は思います。
それから、有事がもし発生した場合に、例えば近隣の国々、非常に私たちにとって大事な国々です、あるいは地域も含めてですね、そういうときに大量の避難民が発生する、恐らく数十万、数百万の単位で発生するということになります。それを無事に移動させて日本が引き取るということも極めて重要だと思うんですね。ウクライナ危機のときに、ドイツを始めとするヨーロッパの国々が避難民をしっかりと受け止めたということですが、同じようなことが起こる可能性がある。そのときに日本自身が武力行使をしていたら、そういう活動にも極めて差し障りが出てくる可能性が高いですよね。
そういうこともトータル含めて、やはり存立危機事態の認定、武力の行使ということは慎重に考えていかなければいけないと私は思うんですが、余りにも軽々しく言い過ぎていませんか。いかがですか。
○高市内閣総理大臣 まず邦人の救出をしなきゃいけないということは確かでございます。それが最も優先すべきことでございます。
存立危機事態の認定に際しまして、個別具体的な状況に即して、主に、攻撃国の意思、能力、事態の規模、態様などの要素を総合的に考慮して、我が国に戦禍が及ぶ蓋然性ですとか、それから国民が被ることになる犠牲の深刻性そして重大性などから判断するということ、判断するべきものだと考えておりますので、政府として持ち得る全ての情報を総合して判断する、これは当然のことだと思っております。
○岡田(克)委員 武力の行使をするということについて、私は、余りにも大きな裁量の余地を政府に与えている、今おっしゃった基準というのは、国会でも答弁されていますが、どうにでも読めるような、そういう基準だと思うんですね。
国会も事前ないしは事後に承認することになっていますよね、存立危機事態。そのときに判断のしようがないじゃないですか。やはりもう少し明確な基準で判断していかなければいけないんじゃないかというふうに私は思っています。そういう意味で今日の議論を申し上げました。
もう一つ、いろいろなシミュレーション、米軍と自衛隊が一緒になって活動するシミュレーションをやっておられると思うんですね。これは、例えば二〇二二年の2プラス2の共同発表の中でも、そういうものが進展していることを歓迎したという表現が出てきます。具体的にいろいろおやりになっていると思うんですね。
そのときに気になるのは、自衛隊は存立危機事態に限って武力行使できるんだということがきちんと前提となってそういった共同訓練などが行われているのかどうか。高市総理の最初の答弁で、世界で最も偉大な日米同盟、何か制限なく、イギリスと同じようなことができるような、そういう印象すら与えるわけですが、そこのところは、きちっと米国に対して、こういう限界が憲法上あるいは国の考え方としてあるんだということはお伝えになっていますね。
○高市内閣総理大臣 これは、私も自民党総裁選挙のときからも申し上げてきたことなんですが、日米防衛協力のための指針、いわゆるガイドラインですね、ここでも、自衛隊及び米軍の活動において、各々の憲法及びその時々において適用のある国内法令並びに国家安全保障政策の基本的な方針に従って行われるということが明記されています。これは日米共通の認識でございます。
だからこそ、米軍というのは、日本が仮に攻撃をされたようなときにあっても、自衛隊の前に出て戦ってくれる存在じゃありません。まずは自衛隊が自ら国民及びその領域を守り、そして、米軍はこれを支援し又は補完するとなっておりますので、その認識は日米共通であると思っております。また、日本が憲法及び国内法を守らなきゃいけない、これは日米のガイドラインに書いてありますから、共通の認識であると考えております。
○岡田(克)委員 次に、ちょっと短くやりたいんですが、在日米軍基地からの直接出撃について少し議論したいと思います。
岸総理とハーター国務長官の間の交換公文で、在日米軍基地から直接出撃する場合には、日本政府と事前に協議しなければいけないということになっています。これは実は、密約の一つの内容として議論されたところでもあったわけですが、これに関連して。
日本周辺の有事ということを考えたときに、重要影響事態の認定とか存立危機事態の認定よりも前に、手前に、この直接発進についての協議というのは行われる可能性があると思うんですね。これは、かなり厳しい決断を日本政府あるいは総理に迫るものになると思うんです。日米同盟の最も骨格の部分ですから、米軍基地を日本に維持して使えるようにするというのは。だから、そう簡単にノーと言える問題ではありません。
でも、これを認めれば、結局、日本が反撃を受ける、攻撃を受けるリスクが非常に高まるという中で、これを決断しなきゃいけない。そういう重大な決断を迫られることがあるという御認識はお持ちですね。
○高市内閣総理大臣 もうこれは本当に、そうなれば重大な決断でございます。国家国民の皆様の存亡が懸かっているぐらい重大な決断でございます。その認識は持っております。
○岡田(克)委員 ただ、問題は、日本の法令上、この承認問題、協議の問題が位置づけられていないということなんですね。例えば、国家安全保障会議に対する所掌事務というのを見ると、武力攻撃事態や存立危機事態への対処方針というのは所掌として書かれています、明記されています。でも、こういった事前協議があったときの所掌というのは具体的には書いていないんですね。一般的な規定で読むということはできるかもしれませんが。
私は、もし三文書を見直すということであれば、やはりその中で、この事前協議制度の運用についても、きちんと国の仕組みの中で位置づけて、ちゃんとした手続を取る、そういう考え方を入れるべきではないかと。
これは、国会はどう関与するかという問題もありますよね。事前、事後の承認みたいなことを必要とするのかどうか。そういうことも含めて、きちんと三文書の議論の中でこの議論をしていただきたいんですが、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 この事前協議に関する事項ですが、日米安保条約第六条及びその実施に関する岸・ハーター交換公文という国際約束の実施でございます。本来、行政府の専権に属するものでございます。国会の承認を必要とするかどうかというと、必要とするものではないですが、国会との関係をどうするかについては、政府がその時点における諸般の事情を総合的に判断した上で、政府の責任において決定するということになると考えております。
要すれば、政府としては、これ以上の手続の制定というものは想定しておりません。
○岡田(克)委員 条約に準ずるものだから国会は関係ないというのは、私は非常に偏った見方だと思いますよ。だって、さっき言ったように、それで日本が攻撃を受けるかもしれないという重大な決定ですよ。それについて国会は関係なく政府が勝手に決められるというのは、あり得ないと私は思うんですね。そこは是非考えていただきたいというふうに思います。
最後に、いわゆる川崎重工事件と言われるものについて、残された時間で議論したいと思います。
これは、川崎重工が下請企業に架空発注をして、六年間で十七億円、そのお金を使って、川崎重工の現場作業員も含むんですが、主として潜水艦の乗組員に対して便宜供与を行っていた。例えば、作業用物品、多分、長靴とかですね。それから、艦内使用備品、冷蔵庫とか、潜水艦の中の。それから、私的物品というのも一部ありました、ゲーム機とかゴルフバッグとか。それから、飲食のツケ払い。こういうことが行われていたということであって、防衛省からは、防衛監察本部の調査の中間報告が二〇二四年十二月二十七日、最終報告が二〇二五年七月三十日に出ています。
私が特に問題だと思うのは、川崎重工も、十七億円、どこかから手当てしなきゃいけません。それに対して、海上自衛隊の監督官が架空の変更工事指示書を出して、その分を賄っていたということなんですね。これは幾らか分かりません。でも、十七億円に限りなく近いかもしれません。
そういうことがあったというのは、私はやはり国の予算制度の根幹を脅かすものだというふうに思うんですね。公務員が架空発注して、結果それが裏金につながって、飲み食いも含めていろいろなことに使っていた。
この事態が深刻であるという認識、総理はありますか。
○高市内閣総理大臣 これは、事態としては深刻です。防衛力の抜本的強化を私が申し上げております中、国民の皆様の疑惑や不信を招くような行為はあってはなりません。本件事案の発生というのは非常に深刻に受け止めております。
○岡田(克)委員 その割には危機感が足らないというふうに思うんですね。これは長年続いてきたことだというふうに言われていますね。四十年前からやっていたと。調べたのは六年間ですけれども。しかも、これは税務調査が入って発覚したことであって、国が積極的に調べたわけではないんです、最初はね。
それで、金額不明と書きましたけれども、どのぐらいの架空発注を行っていたのかという数字も出てこない、分かりませんということです。
おまけに、処分について、今年の七月に発表されたものでは、四十年前から行われていたとか慣例だった側面があるということで、関係者、監督官と言われる人ですが、それに対して訓戒、これが処分ですよ。そんなことでいいんですか。そして、この監督官の上司もいたはずですよ。決裁しているはずでしょう、上司も。そういうのはおとがめなしですか。
訓戒だけしてもうそれでおしまいというのは、私は余りにも認識が甘過ぎるんじゃないかと。総理もおっしゃった、防衛費、これから増えていくかもしれないと。みんな国民の税金でしょう。それが、こんなことが横行していたということになると、やはり信頼感が失われると思うんですよね。どうお考えですか。
○高市内閣総理大臣 先ほどの六年間分の架空取引でございますが、総額約十七億円、その一部が海上自衛隊に対する物品提供等に使用されていたことは確認されております。
他方で、当時の証言者の記憶が曖昧であること、かつ金額などを裏づける領収書など客観的な資料も不足しているということから、残念ながら、この十七億円のうち海上自衛隊に関係する物品や飲食に係る不正使用の金額が幾らかということが判明していない。これも大変残念で困難な状況でございます。
今年七月に防衛省が行った隊員九十三名の処分でございますが、艦船の運用上必要な物品、役務を適時に受領するため、部隊において不適切な行為が慣例的に行われてきた側面があったといった事情を踏まえたものと聞いております。私用物品を受領した隊員の処分については、自衛隊員倫理法にのっとり、今後、自衛隊員倫理審査会の審議を経て、判明した事実関係に基づき厳正に対処するものと聞いております。
それでも、防衛力の強化が一刻の猶予もない中で、本当にこのような事案を二度と起こさないように全力を挙げて再発防止策に取り組まなければならないと考えております。
○岡田(克)委員 ですから、ゲーム機とかゴルフバッグを要求していた、こういう話はこれからしっかりと、民間でいえばこれは刑事罰に相当するような話ですから、しっかり対応してもらいたいと思いますが、それ以外の部分というのは、慣例だからというのは私はちょっと理解できないんですね。慣例だったらいいんですか。四十年前からやっていたら、おとがめなしですか。調べれば分かるでしょう。例えば、架空発注しているという書類が残っているでしょう。どのぐらい架空発注しているかって分かるはずですよ。
そういうのをきちっと明確にせずに訓戒だけで済ませてしまったというのは、私は、本当にシビリアンコントロールが利いているのかということも疑問に思いますよ。そういうことでどんどん無駄遣いされるということになると、国民は防衛費を増やすということに決してイエスとは言わないと思います。
そういう危機感を持って、小泉大臣、これはもう一回ちゃんと調べ直す必要があるんじゃないですか。いかがですか。
○小泉国務大臣 先ほど岡田先生から御指摘のあった一点、指示書の発出に関することで一言申し上げますと、この件につきましては、現在警務隊が調べているところでありまして、そこで判明した事実関係に基づいて公文書偽造等に当たるかどうかを含め判断されるものと承知をしています。
そして、今、二点目で、もう一回調査をやり直すべきではないか、こういったお話もありました。
一方で、今回、防衛監察本部は、独立した第三者的な立場から全省的に厳格なチェックを行うとの趣旨で設立をされ、トップである防衛監察監には元高等検察庁検事長を任用するなど、多様な知見を活用して、独立した立場で厳格な監察を実施しております。そして、調査に当たっては、会社側や海上自衛隊から資料を入手するとともに、延べ千六十名の隊員及び会社側関係者からの聞き取り調査のほか、アンケート調査や潜水艦内等の物品等確認調査を行いました。
私自身も、大臣就任後に報告書を読みました。必要な十分な調査が行われていることを確認をしましたので、改めての再調査が必要であるとは考えてはおりませんが、岡田先生がおっしゃるとおり、今、高市内閣の下で防衛政策の強化をしなければいけない、この危機感が国民の皆さんとしっかりと共有される上で、自衛隊に対する信頼が損なわれるようなことは二度と起こしてはならない、その決意は共有しているものだと捉えています。
○岡田(克)委員 公文書偽造あるいは偽造公文書行使、これに当たるかどうかは今まだ検討しているというんですが、もう何年たっているんですか。早急にこれは検討し直してもらいたい。私は、どう考えてもこれは公文書偽造、行使に該当するんじゃないかというふうに思うんですね。そうしたら、訓戒で済む話じゃないというふうに思います。そして、監督官だけじゃなくて、その上司とか、そういったところまできちんと責任を果たしてもらわなきゃいけない事案じゃないか、そのことを申し上げて、私の質疑を終えたいと思います。
【引用・参照・底本】
第219回国会 衆議院 予算委員会 第2号 令和7年11月7日(抜粋)
https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=121905261X00220251107¤t=8
中日新聞 2025.11.08 衆院予算委 論戦のポイント
【台湾有拿】
岡田克也氏(立民) 台湾有事の際、どうい場合に集団的自衛権を行使できる存立危機事態になるのか。
首相 戦艦を使い、武力の行使も伴うものであれば、存立危機事態になり得るケースだと考える。個別、具体的な状況に応じて、政府が全ての情報を総合して判断する。
台湾を巡る環境は深刻な状況に至っている。最悪の事態を想定しなければならない。
○岡田(克)委員 今日は、外交問題を中心に総理と議論したいと思います。
まず、先般の日米、日韓、日中の首脳会談、お疲れさまでした。首脳同士がお互いの信頼関係を築くということは極めて大事なことなので、私は、個々の具体的進展があったとは必ずしも思わないわけですけれども、しかし、成功裏に首脳間の会談を終えられたことは評価したいというふうに思います。
その上で、気になるところを若干申し上げておきたいと思います。
総理は、十月二十八日の日米首脳会談後の記者会見において、こう述べられました。これから日本は、世界で最も偉大な日米同盟を基軸として、世界の真ん中で咲き誇る力強い日本外交を取り戻して、国際社会の平和と繁栄により大きく役割を果たしていきたい、こう考えております。
まず、世界で最も偉大な日米同盟、私はこれに違和感があるんですね。世界の中で偉大な同盟といえば、英米、それからNATO、そういうものが思い当たるわけですね。それ以上に偉大な同盟であると言われるその根拠を教えていただきたいと思います。そもそも偉大という言葉をここで使うということも私は違和感があるんですけれども、お答えください。
○高市内閣総理大臣 世界で最も偉大な日米同盟という表現についてですけれども、私は、かつては戦火を交えた、戦った日米が和解を果たして、関係を深めて信頼し合える同盟国となって、今、両国の安全のみならず、インド太平洋の平和と繁栄の礎となっている。一時、アメリカ・ファーストという言葉が出てきて、もしかしたら、いろいろなところから、アメリカはコミットメントしない、手を引いていくんじゃないかといった懸念がありましたけれども、日米首脳会談で確認しましたのは、自由で開かれたインド太平洋、FOIPにもしっかりと関与をしていくといったことでございましたので、国際社会の平和と繁栄にも日米同盟で大きな役割を果たしていける、そういう思いから、そのような表現を使わせていただきました。
○岡田(克)委員 トランプ大統領の言葉はよく変わりますから。
世界で最も偉大というのは、私はやはり、自衛隊が活動できる範囲というのが限定されている以上、米英同盟あるいはNATOとは違うというふうに思うんですね。
今日、読売新聞に、グラス駐日米大使がこういう表現を使われていますね。インド太平洋における米国の最重要同盟国である。このぐらいなら私は分かるんですよ。世界で最もというのは、まあかなり総理も高揚されていたんだと思いますが、私は非常に違和感があるということは申し上げておきたいと思います。
もう一つ、日本外交を取り戻してと言われていますね。世界の真ん中で咲き誇るというのは、総理のお好きな言葉なのでいいとして、力強い日本外交を取り戻して。取り戻すということは、現状から変えるということを意味しておられると思うんですが、どういう意味でしょうか。
○高市内閣総理大臣 二〇一六年に安倍総理が、自由で開かれたインド太平洋、FOIPを提唱されました。そして、その後、第一次トランプ政権でアメリカが抜けた後のTPP、これをCPTPPとして日本が主導しました。さらには、二〇一八年、日・EU経済連携協定、また日米豪印の枠組みなどもできてきて、ちょうど二〇一六年から二〇一九年にかけて、この頃というのは、本当に世界で咲き誇る日本外交を目に見える形で私は経験できたというか、知った時代だったと思っております。
その取組は今も続けられてはいるんですけれども、今は、私たちが慣れ親しんだ自由で開かれた安定的な国際秩序は、パワーバランスの変化と地政学的競争の変化で大きく揺らいでおります。そんな中で、もう一度、もう一度日本が、ASEANなどとも手を組んで、日米同盟も大事にして、日・EUの関係も大事にして、しっかりと存在感を高めていく、こういったことが大事だという思いから申し上げております。
○岡田(克)委員 安倍さんが政権に復帰したときに、日本を取り戻すとか外交を取り戻すということを表現されたと思うんですね。それは、政権が替わったから、一定の言葉としてはあったのかもしれません。私たちは、民主党政権の外交、民主党だからできたこともたくさんあると思っていますので、決して安倍さんの発言を認めるわけではありませんが、でも、政権が替わった以上、そういう表現が出てくる。でも、今は自民党政権が続いている中でのこの表現ですよ。
そうすると、総理の発言は、前任者である石破さんや岸田さんやあるいは菅さん、その外交に問題があったから取り戻すということなんですか。そういうふうにしか理解できないじゃないですか。
○高市内閣総理大臣 先ほど申し上げたような取組というのは、岸田政権においても石破政権においても続いてきたものでございます。ただ、私たちの周辺環境が大きく大きく変わっております。特に、中国、北朝鮮、ロシアの軍事的な動向、これは深刻な懸念となっております。
そういう国際情勢の中で、やはりFOIPを日本の外交の柱として受け継ぐということを再確認して、さらに、時代に合わせて変化させていく、FOIPの中に例えば経済安全保障とかこういった理念もしっかり入れながら発展させていく、こういう考え方というのは必要だと思っております。そして、同盟国であるアメリカはもちろんですが、基本的価値を有する同志国、そしてグローバル諸国との関係強化に取り組んでいく、そういう決意を表明したものでございます。
○岡田(克)委員 総理はこの取り戻すという表現が大好きで、例えばこの後の十一月一日のAPEC首脳会議後の記者会見でも、全体で質疑も含めて二十分と短い記者会見だったんですが、二回、日本外交を取り戻すという表現を使われているんですね。
でも、先ほど言いましたように、私は、外交は継続の部分が非常に多いと思うんですよ。今回、首脳会談で総理が成果として言われている日韓のシャトル外交、これは別に今回決まったわけではなくて、前任者たちが築き上げてきたものであります。日中首脳会談における戦略的互恵関係、これもそうですね。
だから、そういう先人たちの積み重ねの上に外交というのはあるものですから、何か私は、総理のこの発言を聞いていると、菅さんや、あるいは石破さんや、あるいは岸田さんに非常に失礼な物の言い方になっているんじゃないかというふうに思うんですね。もう少し丁寧に、前任者たちの努力の上で今の外交がある、そういう思いになっていただけませんか。
○高市内閣総理大臣 よく承りました。
でも、FOIPも含めて、ずっと前任の首相も受け継いできたものでございます。そしてまた、特に岸田元総理のときに、その前に外務大臣もとても長く務められましたので、日韓関係も随分改善をしていただきました。そういう基盤の上に立って今私も外交のスタートを切ったということはよく分かっております。
ただ、FOIPに関しては、少し今の周辺状況の変化を踏まえて発展させていきたい、この思いは非常に強いです。経済安全保障また新興技術をめぐる国際競争など新たな課題も生じていますので、そういう意味では、もっと日本の存在感も強め、そして、多くの国を巻き込みながら発展させていきたい、このように考えております。
○岡田(克)委員 新しい外交を切り開きたいという総理の思いは分かります。だけれども、前任者たちに対する敬意というものもしっかり持ちながらやっていただきたいというふうに思います。
さて、二番目の存立危機事態について、少し時間をかけて議論したいというふうに思っています。
実は、十年前にこの法律ができたときに、私は野党の代表でした。そのときの私の思いを申し上げますと、従来の個別的自衛権では対応できない事例があるということは認識していました。
例えば、もう既に米軍が戦っているときに、米軍と自衛隊が共同で対処している、それで、米艦が攻撃されたときに、自衛隊は、日本自身は武力攻撃を受けていないという段階で、それを放置するというわけにはいきませんから、これをどういうふうに説明すべきか。一つは、個別的自衛権の解釈を拡張するという考え方。もう一つは、集団的自衛権を制限して認めるという考え方。両様あり得るなというふうに思っておりました。自民党の中には、全面的な集団的自衛権を認めるべきだという議論もかなりあったと思うんです。
そういう中で、安倍さんが出してきたのが、この存立危機事態という考え方でした。我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態ということであります。
我々は、この概念がかなり曖昧であると。例えば、我が国の存立が脅かされる、これはどういう意味だろうか。それから、国民の基本的権利が根底から覆される明白な危険、これも非常に抽象的な概念ですね。だから、武力攻撃事態みたいに我が国が攻撃されたというものと比べるとかなり抽象的な概念ですから、これで果たして限定になっているんだろうかと。
多くの法制局長官経験者とか著名な憲法学者が、違憲ではないかというふうに疑義を呈されました。そういう中で、私たちもこの法案には反対をしたということであります。
ただ、あれから十年たって、いろいろな事実が積み重なっていることも事実。白紙でゼロから議論し直すことはできないということも分かっています。そういう中でどういう対応をすべきかということは、これから党の中でしっかり議論していきたい。この法文で本当に憲法違反にならないのかどうか、そして運用はどうなのか、そういうことは議論していきたい。これが今の私たちの基本的スタンスであります。
そこで、総理にまず確認したいのは、この存立危機事態、いわゆる限定した集団的自衛権の行使ですね、これ以外の集団的自衛権の行使、つまり、限定のない集団的自衛権の行使は違憲である、これは従来の政府の考え方だったと思いますが、そういう考え方は維持されていますか。
○高市内閣総理大臣 憲法上、我が国による武力の行使が許容されるのは、いわゆる三要件を満たす場合の自衛の措置としての武力の行使に限られます。そして、この三要件は国際的に見ても他に例のない極めて厳しい基準でありまして、その時々の内閣が恣意的に解釈できるようなものではないと思っております。
先ほど来、存立危機事態における武力の行使についてお話がございましたが、これも、限定された集団的自衛権の行使、すなわち、あくまでも我が国を防衛するためのやむを得ない必要最小限度の自衛の措置としての武力の行使に限られていて、集団的自衛権の行使一般を認めるものではなく、他国を防衛すること自体を目的とする集団的自衛権の行使は認められないという政府の見解に変更はございません。
○岡田(克)委員 要するに、憲法違反になってしまうということですね、認められないということは。この存立危機事態を踏み外したようなことがあると、これは法律違反だけではなくて憲法違反になるわけです。
ということは、この存立危機事態の運用というのは、やはり厳格に、限定的に考えなきゃいけない、それを踏み外したときには単に法令違反ではなくて憲法違反になる、そういう認識でよろしいですね。
○高市内閣総理大臣 その政府見解を踏襲いたしております。
○岡田(克)委員 それでは次に、平成二十七年九月十四日の当時の公明党の山口代表と安倍総理、法制局長官との特別委員会におけるやり取り、ここに持ってまいりました。
読み上げますと、これは抜粋ですけれども、武力の行使は、これまでどおり、自衛隊法八十八条に規定された我が国防衛のための必要最小限度の武力の行使にとどまるもの。それから、被害国を含めた他国にまで行って戦うなどという海外での武力の行使を認めることになるといったものではございません。存立危機事態に該当するのにかかわらず武力攻撃事態等に該当しないということはまずないのではないかと考えています。
つまり、これは、存立危機事態と武力攻撃事態というのはほぼ重なり合うということを言っているわけですね。
こういう法制局長官の当時の答弁ですが、法制局長官にお聞きしたいと思いますが、現在でもこの答弁を維持されていますか。
○岩尾政府特別補佐人 お答えいたします。
委員御指摘のとおり、平成二十七年九月十四日、参議院、我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会におきまして、当時、横畠内閣法制局長官はこのように述べました。
新三要件の下で認められる武力の行使は、これまでどおり、自衛隊法第八十八条に規定された我が国防衛のための必要最小限度の武力の行使にとどまるものであり、他国防衛の権利として観念される国際法上の集団的自衛権一般の行使を認めるものではなく、また、我が国防衛のための必要最小限度を超える、被害国を含めた他国にまで行って戦うなどといういわゆる海外での武力の行使を認めることになるといったものではございません。
また、さらに、
いわゆるホルムズ海峡の事例のように、他国に対する武力攻撃それ自体によって国民に我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことになるという例外的な場合が考えられるということは否定できませんが、実際に起こり得る事態というものを考えますと、存立危機事態に該当するのにかかわらず武力攻撃事態等に該当しないということはまずないのではないかと考えられる
と述べております。
このように承知しておりますが、これらの答弁で述べられました見解に変わりはございません。
○岡田(克)委員 当時の与党であった公明党の委員長と、そして総理、内閣法制局長官のやり取り、これは非常に重みのあるものですね。
今、法制局長官は答弁を維持しているというふうにおっしゃったわけですが、総理も同じですね。
○高市内閣総理大臣 法制局長官が述べられたとおり、平成二十七年九月十四日の委員会で当時の長官が述べられた見解について、変わりはございません。
○岡田(克)委員 それでは、そういった答弁があるにもかかわらず、私は、一部の政治家の非常に不用意な発言が相次いでいるというふうに思うわけですね。
例えば、失礼ですが、高市総理、一年前の総裁選挙でこう述べておられるんですよ。中国による台湾の海上封鎖が発生した場合を問われて、存立危機事態になるかもしれないと発言されました。
私も、絶対ないと言うつもりはないんです。だけれども、これはどういう場合に存立危機事態になるというふうにお考えだったんですか。お聞かせください。
○高市内閣総理大臣 台湾をめぐる問題というのは、対話により平和的に解決することを期待するというのが従来からの一貫した立場でございます。
その上で、一般論として申し上げますけれども、今、岡田委員も、絶対にないとは言えないとおっしゃっておられました。いかなる事態が存立危機事態に該当するかというのは、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して、全ての情報を総合して判断しなければならないと考えております。
存立危機事態の定義については、ここで申し述べますと時間を取りますが、事態対処法第二条第四項にあるとおりでございます。
○岡田(克)委員 海上封鎖をした場合、存立危機事態になるかもしれないというふうにおっしゃっているわけですね。
例えば、台湾とフィリピンの間のバシー海峡、これを封鎖されたという場合に、でも、それは迂回すれば、何日間か余分にかかるかもしれませんが、別に日本に対してエネルギーや食料が途絶えるということは基本的にありませんよね。だから、どういう場合に存立危機事態になるのかということをお聞きしたいんですが、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 これはやはり他国に、台湾でしたら他の地域と申し上げた方がいいかもしれませんが、あのときはたしか台湾有事に関する議論であったと思います。その台湾に対して武力攻撃が発生する、海上封鎖というのも、戦艦で行い、そしてまた他の手段も合わせて対応した場合には、武力行使が生じ得る話でございます。
例えば、その海上封鎖を解くために米軍が来援をする、それを防ぐために何らかのほかの武力行使が行われる、こういった事態も想定されることでございますので、そのときに生じた事態、いかなる事態が生じたかということの情報を総合的に判断しなければならないと思っております。
単に民間の船を並べてそこを通りにくくするといったこと、それはそういった存立危機事態には当たらないんだと思いますけれども、実際に、これがいわゆる戦争という状況の中での海上封鎖であり、またドローンも飛び、いろいろな状況が起きた場合、これはまた別の見方ができると考えます。
○岡田(克)委員 今の答弁では、とても存立危機事態について限定的に考えるということにはならないですよね。非常に幅広い裁量の余地を政府に与えてしまうことになる。だから、私は懸念するわけですよ。
もちろん、日本の艦船が攻撃を受ければ、これは武力行使を受けたということになって、存立危機事態の問題ではなく、武力攻撃事態ということになるんだと思います。そういう場合があると思いますけれども、日本の艦船が攻撃を受けていないときに、少し回り道をしなければいけなくなるという状況の中で存立危機事態になるということは、私はなかなか想定し難いんですよね。そういうことを余り軽々しく言うべきじゃないと思うんですよ。
例えば、自民党副総裁の麻生さんが昨年一月にワシントンで、中国が台湾に侵攻した場合には存立危機事態と日本政府が判断する可能性が極めて高いという言い方をされています。安倍さん自身も、台湾有事は日本有事。ここで有事ということの意味がよく分かりませんけれども、何か非常に軽々しく私は問題を扱っているんじゃないかというふうに思うんですね。
もちろん、存立危機事態ということになれば日本も武力行使するということになりますから、それは当然その反撃も受ける。そうすると、ウクライナやガザの状況を見ても分かるように、地域がどこになるか分かりません、あるいは全体になるのかもしれませんが、極めて厳しい状況が国民にもたらされるということになります。そういう事態を極力力を尽くして避けていかなきゃいけない、それが私は政治家の最大の役割だというふうに思うんですね。
それを軽々しく、なるかもしれないとか、可能性が高いとか、そういう言い方が与党の議員やあるいは評論家の一部から、自衛隊のOBも含むんですが、述べられていることは極めて問題だと私は思うんですが、総理、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 麻生副総裁の発言については内閣総理大臣としてはコメントいたしませんが、ただ、あらゆる事態を想定しておく、最悪の事態を想定しておくということは非常に重要だと思います。
先ほど有事という言葉がございました。それはいろいろな形がありましょう。例えば、台湾を完全に中国、北京政府の支配下に置くようなことのためにどういう手段を使うか。それは単なるシーレーンの封鎖であるかもしれないし、武力行使であるかもしれないし、それから偽情報、サイバープロパガンダであるかもしれないし、それはいろいろなケースが考えられると思いますよ。だけれども、それが戦艦を使って、そして武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になり得るケースであると私は考えます。
実際に発生した事態の個別具体的な状況に応じて、政府が全ての情報を総合して判断するということでございます。実に武力攻撃が発生したら、これは存立危機事態に当たる可能性が高いというものでございます。法律の条文どおりであるかと思っております。
○岡田(克)委員 ちょっと最後の表現がよく分からなかったんです。武力攻撃が発生したら存立危機事態に当たる。どういう意味ですか。武力攻撃が誰に発生することを言っておられるんですか。
○高市内閣総理大臣 武力攻撃が発生をして、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合という条文どおりでございます。
○岡田(克)委員 だから、我が国の存立が脅かされるかどうか、それから国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があるかどうか、その判断の問題ですね。それを、いろいろな要素を勘案して考えなきゃいけないという総理の答弁では、規範としての、条文としての意味がないんじゃないかと思うんですよ。もっと明確でなければ、結局どれだけのこともできてしまうということになりかねないと思うんですね。
もう一つ申し上げておくと、これは、朝鮮半島有事も含めて近隣で有事が発生した場合に日本国政府として最もやらなきゃいけないことは何か。それは、そこに住む在留邦人を無事に安全なところに移動させるということがまず必要になると思うんですね。でも、自らが存立危機事態であるといって武力行使したら、そういうこともより困難になってしまう可能性が高いじゃないですか。だから、余り軽々に武力行使、武力行使と私は言うべきじゃないと思うんですが、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 そういう事態が起きたときに邦人救出をする、これが我が国にとって最大の責務でもあり、優先事項でもあります。ただ、そのときにも安全を確保しなきゃいけないというのは事実でございます。
軽々に武力行使、武力行使と言うとおっしゃいますけれども、最悪の事態も想定しておかなければならない。それほどいわゆる台湾有事というものは深刻な状況に今至っていると思っております。実際に発生した場合にどういうことが起こっていくのか、そういうシミュレーションをしていけば、最悪の事態というものはこれは想定しておかなきゃいけないということでございます。即これを存立危機事態だと認定して、日本が武力行使を行うということではございません。
○岡田(克)委員 ですから、慎重な運用が求められる。やはり大事なのは、まずは在留邦人を無事に移動させること。これは台湾有事に限りません。朝鮮半島有事でも同じだと私は思います。
それから、有事がもし発生した場合に、例えば近隣の国々、非常に私たちにとって大事な国々です、あるいは地域も含めてですね、そういうときに大量の避難民が発生する、恐らく数十万、数百万の単位で発生するということになります。それを無事に移動させて日本が引き取るということも極めて重要だと思うんですね。ウクライナ危機のときに、ドイツを始めとするヨーロッパの国々が避難民をしっかりと受け止めたということですが、同じようなことが起こる可能性がある。そのときに日本自身が武力行使をしていたら、そういう活動にも極めて差し障りが出てくる可能性が高いですよね。
そういうこともトータル含めて、やはり存立危機事態の認定、武力の行使ということは慎重に考えていかなければいけないと私は思うんですが、余りにも軽々しく言い過ぎていませんか。いかがですか。
○高市内閣総理大臣 まず邦人の救出をしなきゃいけないということは確かでございます。それが最も優先すべきことでございます。
存立危機事態の認定に際しまして、個別具体的な状況に即して、主に、攻撃国の意思、能力、事態の規模、態様などの要素を総合的に考慮して、我が国に戦禍が及ぶ蓋然性ですとか、それから国民が被ることになる犠牲の深刻性そして重大性などから判断するということ、判断するべきものだと考えておりますので、政府として持ち得る全ての情報を総合して判断する、これは当然のことだと思っております。
○岡田(克)委員 武力の行使をするということについて、私は、余りにも大きな裁量の余地を政府に与えている、今おっしゃった基準というのは、国会でも答弁されていますが、どうにでも読めるような、そういう基準だと思うんですね。
国会も事前ないしは事後に承認することになっていますよね、存立危機事態。そのときに判断のしようがないじゃないですか。やはりもう少し明確な基準で判断していかなければいけないんじゃないかというふうに私は思っています。そういう意味で今日の議論を申し上げました。
もう一つ、いろいろなシミュレーション、米軍と自衛隊が一緒になって活動するシミュレーションをやっておられると思うんですね。これは、例えば二〇二二年の2プラス2の共同発表の中でも、そういうものが進展していることを歓迎したという表現が出てきます。具体的にいろいろおやりになっていると思うんですね。
そのときに気になるのは、自衛隊は存立危機事態に限って武力行使できるんだということがきちんと前提となってそういった共同訓練などが行われているのかどうか。高市総理の最初の答弁で、世界で最も偉大な日米同盟、何か制限なく、イギリスと同じようなことができるような、そういう印象すら与えるわけですが、そこのところは、きちっと米国に対して、こういう限界が憲法上あるいは国の考え方としてあるんだということはお伝えになっていますね。
○高市内閣総理大臣 これは、私も自民党総裁選挙のときからも申し上げてきたことなんですが、日米防衛協力のための指針、いわゆるガイドラインですね、ここでも、自衛隊及び米軍の活動において、各々の憲法及びその時々において適用のある国内法令並びに国家安全保障政策の基本的な方針に従って行われるということが明記されています。これは日米共通の認識でございます。
だからこそ、米軍というのは、日本が仮に攻撃をされたようなときにあっても、自衛隊の前に出て戦ってくれる存在じゃありません。まずは自衛隊が自ら国民及びその領域を守り、そして、米軍はこれを支援し又は補完するとなっておりますので、その認識は日米共通であると思っております。また、日本が憲法及び国内法を守らなきゃいけない、これは日米のガイドラインに書いてありますから、共通の認識であると考えております。
○岡田(克)委員 次に、ちょっと短くやりたいんですが、在日米軍基地からの直接出撃について少し議論したいと思います。
岸総理とハーター国務長官の間の交換公文で、在日米軍基地から直接出撃する場合には、日本政府と事前に協議しなければいけないということになっています。これは実は、密約の一つの内容として議論されたところでもあったわけですが、これに関連して。
日本周辺の有事ということを考えたときに、重要影響事態の認定とか存立危機事態の認定よりも前に、手前に、この直接発進についての協議というのは行われる可能性があると思うんですね。これは、かなり厳しい決断を日本政府あるいは総理に迫るものになると思うんです。日米同盟の最も骨格の部分ですから、米軍基地を日本に維持して使えるようにするというのは。だから、そう簡単にノーと言える問題ではありません。
でも、これを認めれば、結局、日本が反撃を受ける、攻撃を受けるリスクが非常に高まるという中で、これを決断しなきゃいけない。そういう重大な決断を迫られることがあるという御認識はお持ちですね。
○高市内閣総理大臣 もうこれは本当に、そうなれば重大な決断でございます。国家国民の皆様の存亡が懸かっているぐらい重大な決断でございます。その認識は持っております。
○岡田(克)委員 ただ、問題は、日本の法令上、この承認問題、協議の問題が位置づけられていないということなんですね。例えば、国家安全保障会議に対する所掌事務というのを見ると、武力攻撃事態や存立危機事態への対処方針というのは所掌として書かれています、明記されています。でも、こういった事前協議があったときの所掌というのは具体的には書いていないんですね。一般的な規定で読むということはできるかもしれませんが。
私は、もし三文書を見直すということであれば、やはりその中で、この事前協議制度の運用についても、きちんと国の仕組みの中で位置づけて、ちゃんとした手続を取る、そういう考え方を入れるべきではないかと。
これは、国会はどう関与するかという問題もありますよね。事前、事後の承認みたいなことを必要とするのかどうか。そういうことも含めて、きちんと三文書の議論の中でこの議論をしていただきたいんですが、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 この事前協議に関する事項ですが、日米安保条約第六条及びその実施に関する岸・ハーター交換公文という国際約束の実施でございます。本来、行政府の専権に属するものでございます。国会の承認を必要とするかどうかというと、必要とするものではないですが、国会との関係をどうするかについては、政府がその時点における諸般の事情を総合的に判断した上で、政府の責任において決定するということになると考えております。
要すれば、政府としては、これ以上の手続の制定というものは想定しておりません。
○岡田(克)委員 条約に準ずるものだから国会は関係ないというのは、私は非常に偏った見方だと思いますよ。だって、さっき言ったように、それで日本が攻撃を受けるかもしれないという重大な決定ですよ。それについて国会は関係なく政府が勝手に決められるというのは、あり得ないと私は思うんですね。そこは是非考えていただきたいというふうに思います。
最後に、いわゆる川崎重工事件と言われるものについて、残された時間で議論したいと思います。
これは、川崎重工が下請企業に架空発注をして、六年間で十七億円、そのお金を使って、川崎重工の現場作業員も含むんですが、主として潜水艦の乗組員に対して便宜供与を行っていた。例えば、作業用物品、多分、長靴とかですね。それから、艦内使用備品、冷蔵庫とか、潜水艦の中の。それから、私的物品というのも一部ありました、ゲーム機とかゴルフバッグとか。それから、飲食のツケ払い。こういうことが行われていたということであって、防衛省からは、防衛監察本部の調査の中間報告が二〇二四年十二月二十七日、最終報告が二〇二五年七月三十日に出ています。
私が特に問題だと思うのは、川崎重工も、十七億円、どこかから手当てしなきゃいけません。それに対して、海上自衛隊の監督官が架空の変更工事指示書を出して、その分を賄っていたということなんですね。これは幾らか分かりません。でも、十七億円に限りなく近いかもしれません。
そういうことがあったというのは、私はやはり国の予算制度の根幹を脅かすものだというふうに思うんですね。公務員が架空発注して、結果それが裏金につながって、飲み食いも含めていろいろなことに使っていた。
この事態が深刻であるという認識、総理はありますか。
○高市内閣総理大臣 これは、事態としては深刻です。防衛力の抜本的強化を私が申し上げております中、国民の皆様の疑惑や不信を招くような行為はあってはなりません。本件事案の発生というのは非常に深刻に受け止めております。
○岡田(克)委員 その割には危機感が足らないというふうに思うんですね。これは長年続いてきたことだというふうに言われていますね。四十年前からやっていたと。調べたのは六年間ですけれども。しかも、これは税務調査が入って発覚したことであって、国が積極的に調べたわけではないんです、最初はね。
それで、金額不明と書きましたけれども、どのぐらいの架空発注を行っていたのかという数字も出てこない、分かりませんということです。
おまけに、処分について、今年の七月に発表されたものでは、四十年前から行われていたとか慣例だった側面があるということで、関係者、監督官と言われる人ですが、それに対して訓戒、これが処分ですよ。そんなことでいいんですか。そして、この監督官の上司もいたはずですよ。決裁しているはずでしょう、上司も。そういうのはおとがめなしですか。
訓戒だけしてもうそれでおしまいというのは、私は余りにも認識が甘過ぎるんじゃないかと。総理もおっしゃった、防衛費、これから増えていくかもしれないと。みんな国民の税金でしょう。それが、こんなことが横行していたということになると、やはり信頼感が失われると思うんですよね。どうお考えですか。
○高市内閣総理大臣 先ほどの六年間分の架空取引でございますが、総額約十七億円、その一部が海上自衛隊に対する物品提供等に使用されていたことは確認されております。
他方で、当時の証言者の記憶が曖昧であること、かつ金額などを裏づける領収書など客観的な資料も不足しているということから、残念ながら、この十七億円のうち海上自衛隊に関係する物品や飲食に係る不正使用の金額が幾らかということが判明していない。これも大変残念で困難な状況でございます。
今年七月に防衛省が行った隊員九十三名の処分でございますが、艦船の運用上必要な物品、役務を適時に受領するため、部隊において不適切な行為が慣例的に行われてきた側面があったといった事情を踏まえたものと聞いております。私用物品を受領した隊員の処分については、自衛隊員倫理法にのっとり、今後、自衛隊員倫理審査会の審議を経て、判明した事実関係に基づき厳正に対処するものと聞いております。
それでも、防衛力の強化が一刻の猶予もない中で、本当にこのような事案を二度と起こさないように全力を挙げて再発防止策に取り組まなければならないと考えております。
○岡田(克)委員 ですから、ゲーム機とかゴルフバッグを要求していた、こういう話はこれからしっかりと、民間でいえばこれは刑事罰に相当するような話ですから、しっかり対応してもらいたいと思いますが、それ以外の部分というのは、慣例だからというのは私はちょっと理解できないんですね。慣例だったらいいんですか。四十年前からやっていたら、おとがめなしですか。調べれば分かるでしょう。例えば、架空発注しているという書類が残っているでしょう。どのぐらい架空発注しているかって分かるはずですよ。
そういうのをきちっと明確にせずに訓戒だけで済ませてしまったというのは、私は、本当にシビリアンコントロールが利いているのかということも疑問に思いますよ。そういうことでどんどん無駄遣いされるということになると、国民は防衛費を増やすということに決してイエスとは言わないと思います。
そういう危機感を持って、小泉大臣、これはもう一回ちゃんと調べ直す必要があるんじゃないですか。いかがですか。
○小泉国務大臣 先ほど岡田先生から御指摘のあった一点、指示書の発出に関することで一言申し上げますと、この件につきましては、現在警務隊が調べているところでありまして、そこで判明した事実関係に基づいて公文書偽造等に当たるかどうかを含め判断されるものと承知をしています。
そして、今、二点目で、もう一回調査をやり直すべきではないか、こういったお話もありました。
一方で、今回、防衛監察本部は、独立した第三者的な立場から全省的に厳格なチェックを行うとの趣旨で設立をされ、トップである防衛監察監には元高等検察庁検事長を任用するなど、多様な知見を活用して、独立した立場で厳格な監察を実施しております。そして、調査に当たっては、会社側や海上自衛隊から資料を入手するとともに、延べ千六十名の隊員及び会社側関係者からの聞き取り調査のほか、アンケート調査や潜水艦内等の物品等確認調査を行いました。
私自身も、大臣就任後に報告書を読みました。必要な十分な調査が行われていることを確認をしましたので、改めての再調査が必要であるとは考えてはおりませんが、岡田先生がおっしゃるとおり、今、高市内閣の下で防衛政策の強化をしなければいけない、この危機感が国民の皆さんとしっかりと共有される上で、自衛隊に対する信頼が損なわれるようなことは二度と起こしてはならない、その決意は共有しているものだと捉えています。
○岡田(克)委員 公文書偽造あるいは偽造公文書行使、これに当たるかどうかは今まだ検討しているというんですが、もう何年たっているんですか。早急にこれは検討し直してもらいたい。私は、どう考えてもこれは公文書偽造、行使に該当するんじゃないかというふうに思うんですね。そうしたら、訓戒で済む話じゃないというふうに思います。そして、監督官だけじゃなくて、その上司とか、そういったところまできちんと責任を果たしてもらわなきゃいけない事案じゃないか、そのことを申し上げて、私の質疑を終えたいと思います。
【引用・参照・底本】
第219回国会 衆議院 予算委員会 第2号 令和7年11月7日(抜粋)
https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=121905261X00220251107¤t=8
中日新聞 2025.11.08 衆院予算委 論戦のポイント
【台湾有拿】
岡田克也氏(立民) 台湾有事の際、どうい場合に集団的自衛権を行使できる存立危機事態になるのか。
首相 戦艦を使い、武力の行使も伴うものであれば、存立危機事態になり得るケースだと考える。個別、具体的な状況に応じて、政府が全ての情報を総合して判断する。
台湾を巡る環境は深刻な状況に至っている。最悪の事態を想定しなければならない。
安保理:決議案が不採択 ― 2026-03-12 22:00
【概要】
2026年3月11日、国際連合安全保障理事会(UN Security Council)は、中東情勢に関する2つの決議案について採決を行った。このうち、ロシアが提出した停戦を求める決議案は賛成4、反対2、棄権9となり採択されなかった。これについて、Fu Cong中国国連常駐代表は、中国は決議案を支持しており、採択されなかったことに失望と遺憾を表明したと説明した。
【詳細】
2026年3月11日、国際連合安全保障理事会において、中東における現在の軍事衝突に関する2つの決議案が採決された。そのうち一つはロシアが提出した決議案であり、内容には以下の要素が含まれていた。
・国際連合憲章の目的と原則の再確認
・中東およびその他の地域におけるすべての当事者に対する即時の軍事行動停止の要請
・民間人および民間インフラへのすべての攻撃の非難
・国際法(特に国際人道法)に基づく義務としての民間人・民間インフラの保護の呼びかけ
・すべての当事者に対する外交交渉への回帰の奨励
採決の結果、この決議案は賛成4票、反対2票、棄権9票であり、必要な賛成数に達しなかったため採択されなかった。
賛成票を投じたのは、ロシア、中国、パキスタン、ソマリアであった。
反対票はアメリカ合衆国およびラトビアであった。
採決後、Fu Cong(中国の国連常駐代表)は説明発言を行い、この決議案が国連憲章の原則を再確認し、軍事行動停止、民間人保護、外交交渉の再開を求める内容であると述べたうえで、中国はこれを歓迎し支持していたと説明した。そして、決議案が採択されなかったことに対して失望と遺憾を表明した。
【要点】
・2026年3月11日、国際連合安全保障理事会で中東情勢に関する決議案の採決が行われた。
・ロシア提出の停戦を求める決議案は賛成4、反対2、棄権9で採択されなかった。
・賛成はロシア、中国、パキスタン、ソマリア、反対は米国とラトビアであった。
・Fu Cong中国国連大使は、中国は決議案を支持しており、採択されなかったことに失望と遺憾を表明した。
【引用・参照・底本】
China disappointed, regretful that draft resolution on Middle East ceasefire was not adopted: Chinese envoy to UN GT 2026.03.12
https://www.globaltimes.cn/page/202603/1356829.shtml
2026年3月11日、国際連合安全保障理事会(UN Security Council)は、中東情勢に関する2つの決議案について採決を行った。このうち、ロシアが提出した停戦を求める決議案は賛成4、反対2、棄権9となり採択されなかった。これについて、Fu Cong中国国連常駐代表は、中国は決議案を支持しており、採択されなかったことに失望と遺憾を表明したと説明した。
【詳細】
2026年3月11日、国際連合安全保障理事会において、中東における現在の軍事衝突に関する2つの決議案が採決された。そのうち一つはロシアが提出した決議案であり、内容には以下の要素が含まれていた。
・国際連合憲章の目的と原則の再確認
・中東およびその他の地域におけるすべての当事者に対する即時の軍事行動停止の要請
・民間人および民間インフラへのすべての攻撃の非難
・国際法(特に国際人道法)に基づく義務としての民間人・民間インフラの保護の呼びかけ
・すべての当事者に対する外交交渉への回帰の奨励
採決の結果、この決議案は賛成4票、反対2票、棄権9票であり、必要な賛成数に達しなかったため採択されなかった。
賛成票を投じたのは、ロシア、中国、パキスタン、ソマリアであった。
反対票はアメリカ合衆国およびラトビアであった。
採決後、Fu Cong(中国の国連常駐代表)は説明発言を行い、この決議案が国連憲章の原則を再確認し、軍事行動停止、民間人保護、外交交渉の再開を求める内容であると述べたうえで、中国はこれを歓迎し支持していたと説明した。そして、決議案が採択されなかったことに対して失望と遺憾を表明した。
【要点】
・2026年3月11日、国際連合安全保障理事会で中東情勢に関する決議案の採決が行われた。
・ロシア提出の停戦を求める決議案は賛成4、反対2、棄権9で採択されなかった。
・賛成はロシア、中国、パキスタン、ソマリア、反対は米国とラトビアであった。
・Fu Cong中国国連大使は、中国は決議案を支持しており、採択されなかったことに失望と遺憾を表明した。
【引用・参照・底本】
China disappointed, regretful that draft resolution on Middle East ceasefire was not adopted: Chinese envoy to UN GT 2026.03.12
https://www.globaltimes.cn/page/202603/1356829.shtml




