中国の貨物貿易総額は前年同月比 15.3%増2026-06-09 20:43

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【概要】

 税関総署の発表によると、2026 年 1~5 月の中国の貨物貿易総額は前年同月比 15.3%増の 20 兆 6800 億元(約 3 兆 500 億米ドル)に達し、安定的な成長基調を維持した。5 月単月では同 16.9%増の 4 兆 4500 億元となり、輸出は同 13.8%増、輸入は同 21.5%増であった。ハイテク製品への世界的な需要や貿易協力の深化などが成長の要因とされ、中国が世界のサプライチェーンの安定性と強じん性を支える不可欠な存在であることが示された。地域別では ASEAN、EU、アフリカとの貿易がいずれも伸び、特にアフリカとの貿易は同期間で初めて 1 兆元を超えたほか、APEC 加盟国・地域との貿易が全体の約 6 割を占めるなど、アジア太平洋地域の経済連携が強く活発化している。
  
【詳細】 

 2026 年 1~5 月の中国の貨物貿易の数値と動向、成長を支える要因、地域別の貿易状況は以下の通りである。

 全体の貿易動向

 1~5 月の貿易総額は前年同月比 15.3%増の 20 兆 6800 億元。5 月単月では同 16.9%増の 4 兆 4500 億元で、輸出が同 13.8%増、輸入が同 21.5%増と輸入の伸びが大きかった。5 月末までに月次貿易額は 3 か月連続で 4 兆元を超え、成長軌道を維持している。税関総署統計分析司の呂大良長官は、2026 年に入り中国は貿易相手国との実務的な経済貿易協力を強化し、世界貿易の安定化要因となっていると述べた。

 成長の要因

 北京のエコノミストであるTian Yun氏は、世界経済の圧力や地政学的な変動がある中での高い成長率は、中国の貿易基盤が安定・強固であり、新たな活力と成長力を備えていることを示すと指摘。具体的な要因として、AI 関連の世界的な需要の高まりによるロボット、AI 演算装置、データセンター機器、太陽光発電パネル、スマート製造システムなどのハイテク製品の需要増加、各国との経済協力の深化、世界の産業チェーンへの統合の強化を挙げた。また、優遇的な貿易制度の存在も成長を後押しした要因とされる。

 地域別の貿易状況

 ・ASEAN:1~5 月の貿易額は前年同月比 16.6%増。

 ・EU:同 10.3%増。

 ・アフリカ:同 18.2%増の 1 兆 1400 億元で、同期間で初めて 1 兆元の大台を突破。5 月 1 日以降、国交のある全アフリカ諸国へのゼロ関税措置を完全実施しており、5 月の中国のアフリカからの輸入額は同 15%増の 9513 億元で、9 か月連続で成長している。

 ・一帯一路イニシアティブ(BRI)参加国:貿易額は 10 兆 5700 億元で同 13.6%増。

 ・APEC 加盟国・地域:貿易額は 12 兆 3100 億元で同 17.4%増。中国の貿易全体の約 6 割を占め、アジア太平洋地域の経済貿易協力が活発に展開されている。なお 2026 年は APEC の「中国年」とされる。
 
【要点】

 ・2026 年 1~5 月の中国の貨物貿易総額は前年同月比 15.3%増の 20 兆 6800 億元、5 月単月は同 16.9%増の 4 兆 4500 億元で、3 か月連続で月次 4 兆元超えを維持。

 ・成長の主な要因は、AI 関連をはじめとするハイテク製品の世界的な需要増、各国との経済貿易協力の深化、優遇貿易制度の実施など。

 ・地域別では ASEAN(同 16.6%増)、EU(同 10.3%増)、アフリカ(同 18.2%増)がいずれも成長。アフリカとの貿易は同期間で初めて 1 兆元を突破し、ゼロ関税措置が寄与。

 ・BRI 参加国との貿易は同 13.6%増、APEC 加盟国・地域との貿易は同 17.4%増で全体の約 6 割を占め、アジア太平洋地域の連携が強化されている。

 ・安定的な成長により、中国が世界のサプライチェーンの安定性と強じん性を支える重要な役割を果たしていることが明らかとなった。

【引用・参照・底本】

China’s foreign trade in goods expands by 15.3% in the first 5 months, underpinning global supply chain resilience GT 2026.06.09
https://www.globaltimes.cn/page/202606/1363109.shtml

中国製電動二輪車・三輪車は輸出が急増2026-06-09 20:54

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【概要】

 中国製の電動二輪車・三輪車、いわゆる「電動ベンベン」が、かつては低価格帯の輸送手段と見なされていたが、現在では世界的な輸出ブームを引き起こし、中国製造業の国際展開における新たな代表的存在となっている。2026 年第 1 四半期の輸出台数は約 720 万台に上り、前年比 68.2% 増加するなど成長が著しく、東南アジア、アフリカ、欧州、米州など各地で普及が進んでいる。その背景には、エネルギー価格の高騰という要因に加え、製品自体の利便性や経済性、世界的なグリーン化の流れへの適合、中国の産業・政策的な優位性、企業の市場適応力などがあり、この現象は中国のグリーン発展の成果や、国際的な脱炭素化と経済発展の両立に向けた解決策を示すものである。
  
【詳細】 

 普及の背景と要因

 表面的にはホルムズ海峡の物流停滞によるエネルギー危機、原油価格の高騰が普及のきっかけとされるが、製品の本質的な特長から、仮にエネルギー価格の変動がなくても普及は避けられない状況にあった。製品は経済的で小回りが利き、耐久性に優れ、モーター性能やバッテリー持続時間も良好である。地域ごとの特性にも適応し、人口密度の低い北米・豪州では公共交通の空白域を補い、渋滞の多い東南アジアでは機動性を発揮し、南米の山岳地帯やアフリカの農村部でも輸送・物流の役割を果たすなど、多様な場面で活用されている。

 また、世界的な低炭素化の潮流に合致するほか、低・中所得層が手に入れやすい価格帯である点も重要である。EU における電動化政策の推進や、東南アジア諸国での化石燃料からの転換政策などが進む中、これらの製品は中国のグリーン発展の成果を示すと同時に、低炭素化の解決策を世界に提供する手段となっている。

 中国が優位性を持つ理由

 電気自動車、リチウムイオン電池、太陽光発電製品からなる「新三種」の発展を通じて構築された産業チェーン全体の優位性や、技術力・生産能力が基盤にある。さらに重要なのは、グリーン化への戦略的な姿勢であり、一部の国が脱炭素化を負担と捉えるのに対し、中国はこれを時代の好機と位置づけ、包容的なアプローチにより一般大衆の生活にグリーンな移動手段を定着させ、国際的なエネルギー・輸送変革のモデルを提示している。

 加えて、民間企業の柔軟な対応力も鍵となる。市場の需要を迅速に捉え、地域ごとのニーズに合わせた製品開発を行い、革新を通じて競争力を高めている。従来の「作ったものを売る」方式から、「必要なものを作る」方式へと転換し、東南アジア向けには耐水性・防塵性・耐衝撃性を強化、欧州向けには軽量・低騒音設計で環境基準と文化に適合、アフリカ・中南米向けには長時間駆動・高積載量・耐久性を重視するなど、各地の条件に応じた仕様を提供している。これにより、農家の作業用、生計を立てるための手段、通勤用など、多様な用途で世界中の生活や生産活動に溶け込んでいる。

 現象が示す意味

 中国製造業が低コストで課題解決を実現できる背景には、人民を中心とした中国の現代化の方針がある。14 億人を超える人口の生活上の課題解決を目指す中で、電動ベンベンは国内での交通の不便さやコスト高への対応として普及し、海外でも共通する生活上のニーズに応えることで、競争力の源となっている。

 また、国際的な気候変動対策における課題、すなわち開発途上国が経済成長を維持しつつ排出削減を実現する方法について、電動ベンベンや太陽光・風力発電製品の普及は、低コストで再現可能な技術システムを通じて、排出削減と発展の両立が可能であることを示している。中国企業は東南アジアやアフリカなどで現地化を進め、製品輸出から生産能力の協力、サービスシステムの輸出へと展開し、生産拠点の設立やバッテリー交換ネットワークの整備などを通じて、低コストな電動移動のエコシステムを拡大・再現し、現地の産業発展を牽引している。

 現在、世界のエネルギー情勢の変化が輸送の電動化を加速させる中、中国はこの流れを捉えて取り組みを深めている。電動ベンベンの人気は、世界の需要に対して中国が提供するグリーンな生産能力が過剰ではなく、むしろ不足している状況にあることを確認するものである。
 
【要点】

 ・中国製電動二輪車・三輪車は輸出が急増し、中国製造業の国際展開における新たな主力製品となった。

 ・普及の要因は、経済性・機動性・耐久性といった製品の特長、地域ごとの多様なニーズへの適合性、世界的な低炭素化の潮流への適合、手ごろな価格帯にある。

 ・中国の優位性は、完全な産業チェーン、グリーン化を機会と捉える戦略的方針、民間企業の柔軟な市場対応と地域別の製品最適化に基づく。

 ・この現象は、人民中心の発展方針に基づく中国製造業の競争力の源を示すと同時に、排出削減と経済発展の両立を実現するモデルを国際社会に提示するものである。

 ・中国企業は現地化を進め、製品輸出からシステム・生産能力の協力へと展開し、現地の産業発展を支援しながら低炭素化を推進している。

 ・世界の電動化需要に対し、中国のグリーンな生産能力はまだ十分ではなく、さらなる供給の余地がある。

【引用・参照・底本】

What does overseas popularity of electric ‘beng bengs’ tell us?: Global Times editorial GT 2026.06.08
https://www.globaltimes.cn/page/202606/1363085.shtml

政治的な喧伝と現実の経済活動には乖離が生じている2026-06-09 21:03

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【概要】

 EU の一部政治家が中国の産業力を脅威と主張し、対中貿易政策の強化を呼びかけるなど厳しい姿勢を示す中、現地産業や企業の実態は対中協力への強いニーズに基づいており、政治的な喧伝と現実の経済活動には乖離が生じている。中国と EU の産業は互いの強みを補完し合う関係にあり、EU のグリーン化やデジタル化への転換においても中国の技術や供給網などが不可欠な役割を担う。一時的な政治的な騒ぎに惑わされず、実体経済の要請に耳を傾け、互恵的な協力を維持・深化させることが、EU の長期的な経済利益と両国・地域間関係の安定的な発展につながるとする主張である。
  
【詳細】 

 EU 議会における欧州人民党の幹部であるマンフレート・ウェーバー氏は、中国の産業力が欧州経済の一部に脅威を与えているとし、対中貿易政策の厳格化を求める発言を行った。これは 6 月 18 日に開催予定の EU 首脳会議に先立つ動きで、同会議では経済安全保障や欧州委員会が注力すべき政策手段に関する議論が行われる見込みである。こうした対中強硬論は、EU が対中政策を見直す際に常に見られる傾向であり、対中協力への強い需要がある現実を覆い隠すために、一部の勢力が政治的な論争を引き起こしている側面がある。

 一方、企業の行動は異なる状況を示している。欧州の大手自動車メーカーであるステランティス社は、中国の東風集団との間で、販売・流通、生産、購買、技術開発を共同で行う合弁企業の設立を発表した。この協力は、技術、生産能力、市場アクセスの面で互いの強みを補完する互恵的なパートナーシップであり、両者の経済貿易関係の核心的な特徴である。また、中国 EU 商工会議所の調査によると、欧州企業の 68%が中国での事業規模を維持または拡大しており、「リスク回避」論が現実に根ざしたものではないことが裏付けられている。

 このように、一部の政治家による強硬論と、企業・産業界の協力推進の動きの間には明らかな断層が存在する。この背景には、正常な経済競争を政治的な問題にすり替え、価値観の偏見に基づいて両者の関係を捉える風潮があり、産業の実態と遊離した政治的なパフォーマンスが行われているとの見方が示されている。

 中国と EU の産業関係は、競争よりも補完性が上回る。欧州は精密機械、高級化学品、基礎研究の分野で強みを持ち、中国は完全な産業チェーン、技術の応用展開、巨大な国内市場に強みを持つ。両者の協力により、資源の共有や長所の相互補完が実現される。さらに EU は、グリーン転換やデジタル転換において制約に直面しており、電池、自動運転用チップ、電気自動車生産などの分野では、事業開始の遅れや高コストといった課題を抱えている。このため、中国の技術、供給網、コスト管理能力、大量生産の経験が必要とされている。

 中国の産業力を脅威とみなすのではなく、欧州自身の産業高度化に必要な原動力として認識すべきであり、脅威論は国際分業の流れや欧州自身の発展ニーズを無視したものである。欧州内には理性的な意見も存在するが、対立的な政治的発言に比べて注目されにくい。現実のリスクは中国との経済的関わり合いではなく、偏見や不安から互恵的な協力を放棄することにある。EU の政策担当者は、企業や実体経済の要請に耳を傾け、イデオロギー的な偏見を排し、対中協力の価値を認識することが、EU の利益と両者の関係発展にとって正しい道であると結論づけられている。
 
【要点】

 ・一部 EU 政治家は中国の産業力を脅威とし、対中貿易政策の強化を主張するが、これは対中協力の現実的なニーズを覆い隠す政治的な喧伝である。

 ・ステランティス社と東風集団の合弁事業や、欧州企業の 68%が中国事業を維持・拡大している状況が、協力の必要性を示す証拠であり、「リスク回避」論に反する。

 ・両地域の産業は強みを補完し合う関係にあり、EU のグリーン・デジタル転換には中国の技術や供給網などが不可欠である。

 ・脅威論は国際分業の流れや EU 自身の発展ニーズに反し、現実のリスクは協力の放棄にある。

 ・政策担当者は実体経済の要請に基づき、偏見を排して対中協力を進めるべきである。

【引用・参照・底本】

GT Voice: Political noise can't obscure EU firms' need for co-op with China GT 2026.06.08
https://www.globaltimes.cn/page/202606/1363077.shtml

習近平中国主席と金正恩朝鮮国務委員長が平壌で会談2026-06-09 21:13

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【概要】

 2026 年 6 月 9 日、中国の習近平総書記・国家主席と朝鮮労働党の金正恩総書記・国務委員長は平壌で会談し、両国の伝統的な友好関係を世代を超えて継承・発展させていくことで一致した。両首脳は中朝友好塔への参拝、朝鮮労働党中央幹部訓練学校の視察を行い、歴史的な連帯の記憶を共有するとともに、友好の象徴としてモミの木を共同で植樹するなど、両国関係の強化に向けた活動を展開した。また、1950 年代の共闘の歴史を永続的な記憶とすることや、志願兵烈士の記念施設の維持、革命的伝統教育・青年教育の推進なども確認した。
  
【詳細】 

 2026 年 6 月 9 日(火)、中国の習近平総書記・国家主席は朝鮮を訪問し、平壌にて朝鮮労働党の金正恩総書記・国務委員長と会談を行った。両首脳は、中朝両国が有する伝統的な友好関係を、今後も世代を超えて受け継ぎ、発展させていくことを改めて確認した。

 同日、習近平氏は夫人の彭麗媛氏を伴い、金正恩氏と夫人の李雪主氏の同行のもと、中朝友好塔に参拝し、習氏は花籠のリボンを整えるなどして友好の歴史に敬意を表した。両首脳は、1950 年代に両国が共に戦った時期について、双方が共有する永遠の歴史的記憶であるとの認識で一致。さらに、中国人民志願兵の烈士に関する記念施設を共同で維持し、革命的伝統を学ぶ事業や青年向けの教育プログラムを展開するとともに、「抗美援朝」の精神を継承していくことを誓った。

 また同日午前、習近平氏は金正恩氏の同行のもと、平壌にある朝鮮労働党中央幹部訓練学校を視察。校舎間の樹木地帯では、両首脳がモミの木を共同で植樹した。常緑樹であるモミの木は、変わることなく、また常に新たなものとなる中朝友好関係の象徴とされている。視察の際には講堂への入場も行われ、植樹後には両首脳が握手を交わす場面も見られた。

 これらの一連の活動は、いずれも新華社が撮影・発信した写真とともに報じられている。
 
【要点】

 ・2026 年 6 月 9 日、習近平中国主席と金正恩朝鮮国務委員長が平壌で会談し、伝統的友好関係の世代継承で一致

 ・両首脳は中朝友好塔に参拝し、1950 年代の共闘の歴史を共有する永遠の記憶と確認

 ・志願兵烈士の記念施設維持、革命的伝統教育・青年教育の推進、「抗美援朝」精神の継承を合意

 ・朝鮮労働党中央幹部訓練学校を視察、友好の象徴としてモミの木を共同植樹

 ・一連の活動は両国の友好関係の強化を目的として実施され、新華社により報道された

【引用・参照・底本】

Xi, Kim pledge to carry forward great traditional China-DPRK friendship through generations GT 2026.06.09
https://www.globaltimes.cn/page/202606/1363110.shtml

「デジタル中国発展報告 2025」2026-06-09 21:27

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【概要】

 国家データ局が発表した「デジタル中国発展報告 2025」によると、2025 年末現在の中国のインテリジェントコンピューティング能力規模は 159 万 PFLOPS に達し、世界第 2 位の規模となった。デジタルインフラの整備、グリーン化の推進、生成 AI 分野の急速な発展が進む一方、核心技術の不足などの課題も残されている。2026 年以降はデジタル経済と実体経済の融合を加速し、デジタル産業の付加価値を GDP の 12.5%まで高める目標を掲げ、「デジタル中国」構想の深化を図る方針である。
  
【詳細】 

 コンピューティング能力とインフラ整備

 2025 年末の時点で、中国のインテリジェントコンピューティング能力は 159 万 PFLOPS に上り、世界第 2 位の高水準 AI コンピューティング能力を保有する。コンピューティング施設の標準ラック数は 1373 万基を超え、大規模インテリジェントコンピューティングクラスターを 42 基建設している。また、国家統合コンピューティング能力検証プラットフォームが稼働を開始し、1129 か所の施設を監視するとともに、11 万 PFLOPS 分の能力を経済活動や学術研究、行政サービス向けに配分可能とした。

 グリーン化の面では、超大規模施設の平均電力使用効率(PUE)が 1.34 まで低下し、4A ランク以上の低炭素・グリーン認定を受けた施設は 160 か所以上に達した。2026 年 5 月には上海臨港エリア沖合に、洋上風力発電から直接電力供給を受ける世界初の海底データセンターが開設されている。

 AI 分野の発展状況

 中国は大規模モデルの更新速度が世界でも最速クラスであり、2025 年末までに 748 件の生成 AI サービスが登録手続きを完了、うち 446 件は 2025 年中に新たに登録された。利用者数は 6 億 200 万人に上り、前年比 141.7%増加、インターネット普及率は 80.1%に達する。利用者の特徴として、40 歳未満が 74.6%を占め、中高年層や高学歴層がコア層となっている。

 今後の方針と課題

 2026 年は第 15 次五か年計画(2026-2030 年)の開始年であり、2015 年に提唱された「デジタル中国」構想の第 2 段階が始まる。今後の課題として、一部の核心技術の不足、デジタル応用の拡大・深化の必要性、安全保障管理体制の強化などが挙げられている。

 2026 年の政府活動報告では、「デジタル中国」構想の推進を進め、核心的デジタル産業の付加価値を GDP の 12.5%にまで高める目標を設定した。今後は「AI+」構想による既存産業の高度化に加え、半導体、低高度経済、知能ロボットといった新興産業の効率向上を図り、デジタル経済を経済成長の主要な牽引役かつ安定的な基盤とする方針である。また、コンピューティング能力の拡充から地域間での連携・活用の容易化へ重点を移し、応用コストの削減と実体経済への貢献強化を目指す。
 
【要点】

 ・2025 年末の中国のインテリジェントコンピューティング能力は159 万 PFLOPS で世界第 2 位、施設数やクラスター整備も進展

 ・グリーン化が進み、PUE 値の低下や多数の施設が低炭素認定を取得、世界初の海底データセンターも開設

 ・生成 AI 分野ではサービス登録数が 748 件、利用者数は 6 億人超で前年比大幅増加、40 歳未満が中心層

 ・課題は核心技術の不足、応用範囲の拡大、安全管理体制の整備

 ・2026 年以降はデジタルと実体経済の融合を加速、デジタル産業付加価値を GDP 比 12.5%に高める目標を設定

 ・重点を能力の拡充から地域連携・活用の容易化へ移し、産業全体の高度化と経済成長への貢献を推進

【引用・参照・底本】

China ranks second globally in intelligent computing power as digital integration gains pace: report GT 2026.06.09
https://www.globaltimes.cn/page/202606/1363111.shtml