イスラエル大使館、早稲田大学構内に警察呼ぶ2024年04月06日 23:16

国立国会図書館デジタルコレクション「月百姿 はかなしや波の下にも入ぬへし つきの都の人や見るとて 有子 (つきの百姿)」を加工して作
 昨年11月に早稲田大学で開催された在日イスラエル大使館共催のイベントで、ムスリム学生に対する差別的な対応や警察の呼び出しに関する問題が起きた。

 具体的には、イベントに参加したいとした2人のムスリム学生のうち1人に対しては事前の通知されていなかった荷物検査が行われ、もう1人には参加が認められなかったとのことである。そして、参加が認められなかった学生が警察の呼び出しを威嚇され、警察が学生に対して個人情報を問いただすなどの出来事が起きたとされている。

 早稲田大学は、イスラエル大使館の担当者が警察を大学構内に呼ぶ行為を過剰な反応として批判し、荷物検査の件については把握していないとコメントしている。

 この出来事は大学の自治権に関わる重要な問題であり、今後、関係各所が適切な対応を取ることが求められる。

【視点】

2023年11月、早稲田大学で開催された在日イスラエル大使館共催イベントにおいて、イスラエル大使館関係者によるムスリム学生への差別的な対応と、大学構内への警察招致が発覚した。

問題点

ムスリム学生への差別

事前に通知されていなかった荷物検査がムスリム学生1人だけに実施された。
別のムスリム学生は参加を拒否された。

大学自治の侵害

イスラエル大使館関係者が大学の許可なく警察を招致した。

事実無根の情報の流布

イスラエル大使館関係者が、警察に学生が暴れたと虚偽の情報を伝えた。

大学側の対応

大学側は、警察招致は過剰反応だったとコメントしている。
荷物検査については把握していないとしている。

今後の課題

大学側による事実関係の調査と再発防止策の策定
大学自治の尊重と学生への差別防止
イスラエル大使館側への説明責任

・早稲田大学で開催されたイスラエル大使館共催イベントにおいて、ムスリム学生2人が差別的な対応を受け、さらに大使館関係者によって警察が大学構内に呼び出されたという問題は、大学の自治侵害として大きな批判を呼んでいる。

・問題となったのは、昨年11月28日に開催された「イスラエル情勢の現状~日イ・ビジネスのインプリケーション」というイベントです。フリージャーナリスト安田菜津紀さんの記事によると、ムスリム学生2人が当日参加を希望したところ、1人(学生B)は事前に通知されていなかった荷物検査を受け、もう1人(学生A)は参加そのものが認められなかった。

・イベント告知サイトには事前申し込みが必要と記載されていたが、2人は当日参加を希望しており、学生Aは学生Bと同様に当日参加が認められている他の参加者を引き合いに出して交渉を試みた。しかし、イスラエル大使館担当者から「警察を呼ぶぞ」と威圧を受け、断念せざるを得なかった。

・その後、大使館担当者は実際に警察を呼び、駆け付けた警察官は学生Bに学生Aの個人情報を質問。事情を知って戻ってきた学生Aは警察官に取り囲まれ、大学敷地外で聴取を受けた。学生Aによれば、大使館担当者は警察に対し、学生Aが「暴れた」などと事実無根の内容を伝えていたとのことである。

・早稲田大学は、大使館担当者による警察呼致について「過剰な反応」とコメントしているが、学生Bに対する荷物検査については「把握していない」としている。

・大学構内における警察権の行使は、大学の自治と学生の自由な学問活動を保障する大学自治の原則に抵触する可能性がある。今回の件は、大使館関係者による差別的な対応に加え、警察権の乱用という二重の問題を抱えている。

・大学側は、今回の問題を受け、再発防止策を早急に検討し、学生への説明責任を果たす必要がある。また、大学自治の重要性を改めて認識し、学生の自由な学問活動を保障するための環境整備に努めることが求められる。

・さらに、今回の件は、イスラエル大使館による人権侵害の疑いも指摘されている。大使館側は、学生に対する差別的な対応と警察呼致について、明確な説明と謝罪を行う必要がある。

・私たちは、大学自治と学生の権利を守るために、今回の問題に強い関心を持ち、大学側と大使館の対応を注視していく必要がある。

・概要

2023年11月、早稲田大学で開催された在日イスラエル大使館共催のイベントにおいて、イスラエル大使館関係者によるムスリム学生への差別的な対応と、大学構内への警察招致があったことが明らかになった。

・問題点

ムスリム学生への差別

学生Aは参加を拒否され、学生Bは荷物検査を受けた。
学生Aは学生Bと同様に事前申し込みをしていなかったにもかかわらず、差別的な扱いを受けた。

・大学の自治侵害

イスラエル大使館関係者が大学構内に警察を呼んだ。
大学の許可なく警察官が学生に事情聴取を行った。

・大学側の対応

大学側は、イスラエル大使館関係者による警察招致を「過剰な反応」とコメントした。

学生Bへの荷物検査については、「把握していない」としている。

・今後の課題

大学側は今回の問題を再発防止に活かす必要がある。
大学自治の尊重と学生の人権保護を徹底する必要がある。

引用・参照・底本

在日イスラエル大使館、早稲田大学構内に警察呼ぶ 大学の自治侵害 ParsToday 2024.04.03

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