「ラベリング」によって思考を停止させる文化からの脱却 ― 2025年04月12日 20:31
【概要】
ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相のイスラエル支持姿勢が、オルタナティブ・メディア(Alt-Media Community、以下AMC)に属する人々の間でジレンマを引き起こしていることを論じている。
オルバン首相は、イスラエルのネタニヤフ首相に対して戦争犯罪の容疑で逮捕状を出した国際刑事裁判所(ICC)に抗議する形で、ハンガリーをICCから脱退させると発表した。同時に、ネタニヤフ氏をブダペストに迎えた。これらの行動は、ICCを高く評価する欧州諸国の多くの立場や、ネタニヤフ氏への否定的な見解と真っ向から対立するものである。非西側諸国においても、ネタニヤフ氏への評価は否定的であり、ICCに対しては意見が分かれている。
オルバン氏は、ウクライナにおける平和を主張し、ロシアに対するEUの強硬姿勢を批判することで、これまで非西側諸国の間で高く評価されてきた。しかし、非西側ではパレスチナへの支持も極めて強く、イスラエル支持を明確にしたことで、これまでの評価に陰りが生じる可能性がある。
AMCに属する多くのインフルエンサーや読者は、物事を「善か悪か」という二元論で判断する傾向がある。このため、オルバン氏のように、ロシアに対しては現実的・実利的な姿勢を示す一方で、イスラエルに対しては強く支持する人物に対し、評価が混乱する事態が起きている。
AMCでは、「シオニスト(Zionist)」という語が特定の人物や国家を悪と断定するためのレッテルとして使われる傾向がある。オルバン氏がイスラエルをユダヤ人の国家として支持するという意味において「シオニスト」と形容されうる一方で、その立場のみによって彼の他の政策、特にロシアに対する現実的対応を無視することは、全体像を見誤る行為である。
AMC内には、ICCの正統性に否定的な立場を取る者も多く、2023年にプーチン大統領に対してICCが逮捕状を出した際には一貫してICCを非難していた。この立場を維持する者は、ネタニヤフ氏に対する逮捕状にも同様の姿勢を取るべきであるが、パレスチナへの強い支持感情がこれに干渉し、オルバン氏の行動を非難する方向に傾いている。
著者は、AMCが過去に称賛してきたオルバン氏を感情的に「キャンセル」することは、ロシアとの関係における彼の実利的な政策までも否定することにつながりかねないと警告している。AMCが本来掲げる原則を守るのであれば、「シオニスト」であることが他の政策分野での評価を完全に否定する理由にはならないという認識を持つべきである。また、AMC内に蔓延する「キャンセル文化」の問題と向き合う必要があると結論付けている。
【詳細】
1. 論考の背景と導入
2025年4月、ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相は、自国を国際刑事裁判所(ICC)から離脱させる意向を表明した。この決定は、ICCがイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に対して戦争犯罪容疑で逮捕状を発行したことに対する抗議の一環である。同時期にオルバン氏は、ネタニヤフ氏をブダペストに招き、公式に歓待している。欧州の政治的文脈において、ICCを支持する国が多く、またネタニヤフ氏への評価が著しく低下している中、これらの行動は極めて異例であり、波紋を広げている。
2. オルバン氏に対する非西側の評価の変化
オルバン氏は、これまでウクライナ戦争における和平重視の立場や、ロシアへの敵対的政策に対する批判的姿勢によって、非西側諸国やオルタナティブ・メディア圏(Alt-Media Community:AMC)で一定の尊敬を集めていた。しかし、イスラエルとの関係強化やICCへの抗議という動きは、非西側で広く共有されるパレスチナ支持の世論と強く対立する。このため、オルバン氏に対する肯定的評価が揺らぎ始めている。
3. AMCにおける認識の二項対立構造
AMCに属するインフルエンサーや読者層の多くは、国際政治を善悪で単純に割り切る傾向が強く、「善なる指導者」か「悪なる指導者」かを決定的に分類しようとする。このため、「ロシアに対して現実的で良識的な政策をとる指導者」は善であり、「シオニスト的立場をとる指導者」は悪であるという図式が成立してしまう。
しかし、現実の国際関係は複雑であり、ある分野で評価される指導者が、他の分野で非難されることもある。この複雑さを受け入れずに白黒で評価しようとする姿勢が、AMCにおける「情報分析」ではなく、「政治的主張の拡散(アクティビズム)」を強めているというのが、コリブコ氏の主張である。
4. 「シオニスト」という言葉の意味と使用の問題
オルバン氏は、イスラエルをユダヤ人の国家として支持するという意味で、客観的に見て「シオニスト」と呼ばれうる。しかしAMCでは、この語が単なる政治的立場を表す用語ではなく、道徳的非難や敵視の対象を示すレッテルとして機能している。
このような状況下でオルバン氏を「シオニスト」として非難することは、彼がこれまで示してきたロシアとの関係における柔軟で実利的な外交方針までも否定する流れを生む危険がある。この種の「ラベリング」により、支持・共感の対象から除外され、同調しない者はAMC内部で「キャンセル」されるという社会的圧力が働く。
5. ICCに対するAMCの矛盾的態度
AMCの中には、ICCを政治的に偏向した、正統性の乏しい国際機関と見なす立場を取る者が多い。2023年にICCがロシアのプーチン大統領に対して逮捕状を発行した際には、同様の理由でICCを強く批判していた。したがって、同じICCがネタニヤフ氏を対象とした場合も、一貫してICCを批判するのが筋である。
しかし、パレスチナへの深い共感とイスラエルへの怒りが、この一貫性を損なっている。すなわち、ICCを本来は批判してきたAMCが、今回はイスラエルを罰したことを理由にICCを部分的に正当化し始めているという矛盾を露呈している。
6. 結論と提言
コリブコ氏は、AMCに対して以下の2点を提言している。
・「シオニスト」であることが、他の政策評価を否定する決定的要素になってはならない
国際政治において、指導者は多面的な行動を取るものであり、単一の立場によって全面的に評価すべきではない。
・AMC内部の「キャンセル文化」を克服すべきである
異なる見解や複雑な立場を受け入れず、異論を唱える者を排除する風潮は、情報共有と健全な議論を阻害するものである。
以上のように、コリブコ氏の論考は、オルバン首相の行動がAMC内部で引き起こす意見の分裂と、それに伴う評価の混乱を、AMC自身の問題点と関連づけて批判的に分析している。特に、「単純な善悪の枠組み」や「レッテル貼りによる排除」から脱却することの重要性を強調している点に特徴がある。
【要点】
ハンガリーのオルバン首相の動向
・オルバン首相は、ICC(国際刑事裁判所)がイスラエルのネタニヤフ首相に対して発行した戦争犯罪容疑の逮捕状に抗議し、ハンガリーをICCから脱退させる意向を表明した。
・同時に、オルバン首相はネタニヤフ首相をブダペストに公式招待し、親イスラエル姿勢を鮮明にした。
・これらの行動は、ICCを尊重する欧州諸国の立場と大きく異なるものであり、外交的に挑発的と見なされている。
オルバン氏への非西側およびAMCの評価の変化
・オルバン首相は、ウクライナ紛争に対する和平志向とロシアへの融和的姿勢によって、非西側諸国やオルタナティブ・メディア圏(AMC)で一定の人気を得ていた。
・しかし、イスラエルへの支持が強調されると、パレスチナ支持が強い非西側やAMC内部で反発が強まる可能性がある。
・一部では、オルバン氏を「シオニスト」として否定的に再評価する動きも見られ始めている。
AMCの思考構造に関する問題点
・AMCでは、指導者や国家を「善か悪か」の二元論で評価する傾向が強い。
・このため、一方では評価される政策があっても、別の立場により全面的に否定される傾向がある。
・オルバン氏が「シオニスト」と見なされることで、ロシアへの現実的な外交姿勢も否定されかねない状況が生じている。
「シオニスト」という語の使用の問題
・オルバン氏は、イスラエルをユダヤ人の国家と認め支持するという意味で、客観的には「シオニスト」と呼び得る。
・しかし、AMCでは「シオニスト」という語が侮蔑的・敵対的意味を帯びたレッテルとして使われている。
・これにより、「シオニスト」と呼ばれた人物は支持対象から除外され、擁護する者も「キャンセル」される風潮がある。
ICCに対するAMCの矛盾した態度
・多くのAMC関係者は、ICCが政治的に偏った不正統な機関であるとして、その正当性を認めていない。
・2023年にICCがプーチン大統領に対して逮捕状を発行した際には、ICCを批判していた。
・にもかかわらず、イスラエルのネタニヤフ氏に対するICCの行動を一部で称賛する姿勢が見られ、一貫性を欠く。
・これは、パレスチナ支持の感情が理性を上回っていることを示す。
コリブコ氏による提言
・「シオニスト」という立場が他の政策評価(例:対ロシア政策)を全否定する理由にはならないという認識をAMCは持つべきである。
・オルバン氏を完全否定することは、AMCがかつて評価してきたロシアとの現実的外交方針も否定する結果につながる。
・AMCは、自分たちの「キャンセル文化」的傾向を見直し、複雑な国際政治に対して柔軟な認識を持つ必要がある。
以上のように、コリブコ氏はオルバン首相の親イスラエル姿勢に対するAMC内の反発を踏まえ、国際政治の複雑性とAMC内部の思考様式の限界を問題提起している。特に、「ラベリング」によって思考を停止させる文化からの脱却を求めている点が重要である。
【引用・参照・底本】
Orban’s Fiercely Pro-Israeli Policies Put Many Alt-Media Folks In A Dilemma Andrew Korybko's Newsletter 2025.04.09
https://korybko.substack.com/p/orbans-fiercely-pro-israeli-policies?utm_source=post-email-title&publication_id=835783&post_id=160923398&utm_campaign=email-post-title&isFreemail=true&r=2gkj&triedRedirect=true&utm_medium=email
ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相のイスラエル支持姿勢が、オルタナティブ・メディア(Alt-Media Community、以下AMC)に属する人々の間でジレンマを引き起こしていることを論じている。
オルバン首相は、イスラエルのネタニヤフ首相に対して戦争犯罪の容疑で逮捕状を出した国際刑事裁判所(ICC)に抗議する形で、ハンガリーをICCから脱退させると発表した。同時に、ネタニヤフ氏をブダペストに迎えた。これらの行動は、ICCを高く評価する欧州諸国の多くの立場や、ネタニヤフ氏への否定的な見解と真っ向から対立するものである。非西側諸国においても、ネタニヤフ氏への評価は否定的であり、ICCに対しては意見が分かれている。
オルバン氏は、ウクライナにおける平和を主張し、ロシアに対するEUの強硬姿勢を批判することで、これまで非西側諸国の間で高く評価されてきた。しかし、非西側ではパレスチナへの支持も極めて強く、イスラエル支持を明確にしたことで、これまでの評価に陰りが生じる可能性がある。
AMCに属する多くのインフルエンサーや読者は、物事を「善か悪か」という二元論で判断する傾向がある。このため、オルバン氏のように、ロシアに対しては現実的・実利的な姿勢を示す一方で、イスラエルに対しては強く支持する人物に対し、評価が混乱する事態が起きている。
AMCでは、「シオニスト(Zionist)」という語が特定の人物や国家を悪と断定するためのレッテルとして使われる傾向がある。オルバン氏がイスラエルをユダヤ人の国家として支持するという意味において「シオニスト」と形容されうる一方で、その立場のみによって彼の他の政策、特にロシアに対する現実的対応を無視することは、全体像を見誤る行為である。
AMC内には、ICCの正統性に否定的な立場を取る者も多く、2023年にプーチン大統領に対してICCが逮捕状を出した際には一貫してICCを非難していた。この立場を維持する者は、ネタニヤフ氏に対する逮捕状にも同様の姿勢を取るべきであるが、パレスチナへの強い支持感情がこれに干渉し、オルバン氏の行動を非難する方向に傾いている。
著者は、AMCが過去に称賛してきたオルバン氏を感情的に「キャンセル」することは、ロシアとの関係における彼の実利的な政策までも否定することにつながりかねないと警告している。AMCが本来掲げる原則を守るのであれば、「シオニスト」であることが他の政策分野での評価を完全に否定する理由にはならないという認識を持つべきである。また、AMC内に蔓延する「キャンセル文化」の問題と向き合う必要があると結論付けている。
【詳細】
1. 論考の背景と導入
2025年4月、ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相は、自国を国際刑事裁判所(ICC)から離脱させる意向を表明した。この決定は、ICCがイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に対して戦争犯罪容疑で逮捕状を発行したことに対する抗議の一環である。同時期にオルバン氏は、ネタニヤフ氏をブダペストに招き、公式に歓待している。欧州の政治的文脈において、ICCを支持する国が多く、またネタニヤフ氏への評価が著しく低下している中、これらの行動は極めて異例であり、波紋を広げている。
2. オルバン氏に対する非西側の評価の変化
オルバン氏は、これまでウクライナ戦争における和平重視の立場や、ロシアへの敵対的政策に対する批判的姿勢によって、非西側諸国やオルタナティブ・メディア圏(Alt-Media Community:AMC)で一定の尊敬を集めていた。しかし、イスラエルとの関係強化やICCへの抗議という動きは、非西側で広く共有されるパレスチナ支持の世論と強く対立する。このため、オルバン氏に対する肯定的評価が揺らぎ始めている。
3. AMCにおける認識の二項対立構造
AMCに属するインフルエンサーや読者層の多くは、国際政治を善悪で単純に割り切る傾向が強く、「善なる指導者」か「悪なる指導者」かを決定的に分類しようとする。このため、「ロシアに対して現実的で良識的な政策をとる指導者」は善であり、「シオニスト的立場をとる指導者」は悪であるという図式が成立してしまう。
しかし、現実の国際関係は複雑であり、ある分野で評価される指導者が、他の分野で非難されることもある。この複雑さを受け入れずに白黒で評価しようとする姿勢が、AMCにおける「情報分析」ではなく、「政治的主張の拡散(アクティビズム)」を強めているというのが、コリブコ氏の主張である。
4. 「シオニスト」という言葉の意味と使用の問題
オルバン氏は、イスラエルをユダヤ人の国家として支持するという意味で、客観的に見て「シオニスト」と呼ばれうる。しかしAMCでは、この語が単なる政治的立場を表す用語ではなく、道徳的非難や敵視の対象を示すレッテルとして機能している。
このような状況下でオルバン氏を「シオニスト」として非難することは、彼がこれまで示してきたロシアとの関係における柔軟で実利的な外交方針までも否定する流れを生む危険がある。この種の「ラベリング」により、支持・共感の対象から除外され、同調しない者はAMC内部で「キャンセル」されるという社会的圧力が働く。
5. ICCに対するAMCの矛盾的態度
AMCの中には、ICCを政治的に偏向した、正統性の乏しい国際機関と見なす立場を取る者が多い。2023年にICCがロシアのプーチン大統領に対して逮捕状を発行した際には、同様の理由でICCを強く批判していた。したがって、同じICCがネタニヤフ氏を対象とした場合も、一貫してICCを批判するのが筋である。
しかし、パレスチナへの深い共感とイスラエルへの怒りが、この一貫性を損なっている。すなわち、ICCを本来は批判してきたAMCが、今回はイスラエルを罰したことを理由にICCを部分的に正当化し始めているという矛盾を露呈している。
6. 結論と提言
コリブコ氏は、AMCに対して以下の2点を提言している。
・「シオニスト」であることが、他の政策評価を否定する決定的要素になってはならない
国際政治において、指導者は多面的な行動を取るものであり、単一の立場によって全面的に評価すべきではない。
・AMC内部の「キャンセル文化」を克服すべきである
異なる見解や複雑な立場を受け入れず、異論を唱える者を排除する風潮は、情報共有と健全な議論を阻害するものである。
以上のように、コリブコ氏の論考は、オルバン首相の行動がAMC内部で引き起こす意見の分裂と、それに伴う評価の混乱を、AMC自身の問題点と関連づけて批判的に分析している。特に、「単純な善悪の枠組み」や「レッテル貼りによる排除」から脱却することの重要性を強調している点に特徴がある。
【要点】
ハンガリーのオルバン首相の動向
・オルバン首相は、ICC(国際刑事裁判所)がイスラエルのネタニヤフ首相に対して発行した戦争犯罪容疑の逮捕状に抗議し、ハンガリーをICCから脱退させる意向を表明した。
・同時に、オルバン首相はネタニヤフ首相をブダペストに公式招待し、親イスラエル姿勢を鮮明にした。
・これらの行動は、ICCを尊重する欧州諸国の立場と大きく異なるものであり、外交的に挑発的と見なされている。
オルバン氏への非西側およびAMCの評価の変化
・オルバン首相は、ウクライナ紛争に対する和平志向とロシアへの融和的姿勢によって、非西側諸国やオルタナティブ・メディア圏(AMC)で一定の人気を得ていた。
・しかし、イスラエルへの支持が強調されると、パレスチナ支持が強い非西側やAMC内部で反発が強まる可能性がある。
・一部では、オルバン氏を「シオニスト」として否定的に再評価する動きも見られ始めている。
AMCの思考構造に関する問題点
・AMCでは、指導者や国家を「善か悪か」の二元論で評価する傾向が強い。
・このため、一方では評価される政策があっても、別の立場により全面的に否定される傾向がある。
・オルバン氏が「シオニスト」と見なされることで、ロシアへの現実的な外交姿勢も否定されかねない状況が生じている。
「シオニスト」という語の使用の問題
・オルバン氏は、イスラエルをユダヤ人の国家と認め支持するという意味で、客観的には「シオニスト」と呼び得る。
・しかし、AMCでは「シオニスト」という語が侮蔑的・敵対的意味を帯びたレッテルとして使われている。
・これにより、「シオニスト」と呼ばれた人物は支持対象から除外され、擁護する者も「キャンセル」される風潮がある。
ICCに対するAMCの矛盾した態度
・多くのAMC関係者は、ICCが政治的に偏った不正統な機関であるとして、その正当性を認めていない。
・2023年にICCがプーチン大統領に対して逮捕状を発行した際には、ICCを批判していた。
・にもかかわらず、イスラエルのネタニヤフ氏に対するICCの行動を一部で称賛する姿勢が見られ、一貫性を欠く。
・これは、パレスチナ支持の感情が理性を上回っていることを示す。
コリブコ氏による提言
・「シオニスト」という立場が他の政策評価(例:対ロシア政策)を全否定する理由にはならないという認識をAMCは持つべきである。
・オルバン氏を完全否定することは、AMCがかつて評価してきたロシアとの現実的外交方針も否定する結果につながる。
・AMCは、自分たちの「キャンセル文化」的傾向を見直し、複雑な国際政治に対して柔軟な認識を持つ必要がある。
以上のように、コリブコ氏はオルバン首相の親イスラエル姿勢に対するAMC内の反発を踏まえ、国際政治の複雑性とAMC内部の思考様式の限界を問題提起している。特に、「ラベリング」によって思考を停止させる文化からの脱却を求めている点が重要である。
【引用・参照・底本】
Orban’s Fiercely Pro-Israeli Policies Put Many Alt-Media Folks In A Dilemma Andrew Korybko's Newsletter 2025.04.09
https://korybko.substack.com/p/orbans-fiercely-pro-israeli-policies?utm_source=post-email-title&publication_id=835783&post_id=160923398&utm_campaign=email-post-title&isFreemail=true&r=2gkj&triedRedirect=true&utm_medium=email