「中国責任論」を捏造する西側2024年08月28日 21:29

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【概要】

 ユーラシア問題を担当する中国政府の特別代表、Li Hui氏が2024年8月27日に行った記者会見の内容を伝えている。Li氏は、ロシア・ウクライナ危機に関連して「中国責任論」を捏造し、違法な一方的制裁を用いて、ロシアと通常の貿易を行う国々を脅すことは国際社会に受け入れられないと述べた。

 彼は、2024年7月28日から8月7日にかけて行ったブラジル、南アフリカ、インドネシアへの訪問について説明し、これらの国々がロシア・ウクライナ危機のエスカレーションと波及を懸念し、状況を緩和するための努力を支持していることを報告した。これらの国々はグローバルサウスを代表する存在として、世界平和と発展を促進する重要な力であり、中国と同様に公平で客観的な立場を保ち、政治対話と交渉を通じて問題解決に取り組んでいると述べている。

 また、Li氏は、危機が長期化している原因の一つとして、特定の軍産複合体による紛争の操作が挙げられており、危機が深刻化するリスクについても広範な懸念があると述べた。中国とブラジルが5月に発表したウクライナ危機の政治的解決に関する「6つの共通認識」も高く評価されており、これが危機解決のための価値ある道筋を提供しているとしている。

【詳細】

 ロシア・ウクライナ危機に関する中国の外交活動や立場について、より詳細な説明がされている。

 背景と目的: Li Hui氏は、中国政府のユーラシア問題に関する特別代表であり、2024年7月28日から8月7日にかけてブラジル、南アフリカ、インドネシアを訪問した。この訪問の目的は、ロシア・ウクライナ危機の現状についての意見交換を行い、緊張を緩和するための努力と、次の段階の和平プロセスについて議論することであった。

 グローバルサウスの役割: Li氏が訪問したブラジル、南アフリカ、インドネシアの3カ国は、いずれもグローバルサウスを代表する国々であり、世界平和と発展を促進する重要な役割を担っている。これらの国々はロシアとウクライナの両国とコミュニケーションを維持し、公平で客観的な立場を取っている。また、これらの国々は、ロシア・ウクライナ危機の政治的解決を目指し、対話と交渉を通じた解決を支持している。

 危機の原因と懸念: Li氏は、ロシア・ウクライナ危機が長期化している原因について、単にロシアとウクライナの間の問題に留まらず、特定の国や軍産複合体が紛争を操作していることが深層的な原因として指摘した。これにより、危機のエスカレーションや波及のリスクが懸念されており、多くの国がこれに対する対策を求めている。

 中国責任論への反論: Li氏は、特定の国々がロシア・ウクライナ危機を利用して「中国責任論」を捏造しようとしていると非難している。これらの国々は、ロシアと通常の貿易を行う国々に対して違法な一方的制裁を課すことで、危機の責任を中国に押し付けようとしている。しかし、Li氏はこれを国際社会に受け入れられない行為であり、自己中心的で真実を歪める行為であると強調した。

 6つの共通認識とその意義: さらに、中国とブラジルは2024年5月に「6つの共通認識」を発表した。これは、ロシア・ウクライナ危機の政治的解決に向けた提案であり、すべての関係者が3つの原則を守るべきだとしている。この6つの共通認識は、訪問した3カ国からも高く評価され、危機の解決に向けた重要な指針として認識されている。

 結論: 中国がロシア・ウクライナ危機において果たそうとしている役割や、その立場について詳細に説明している。特定の国々による「中国責任論」の捏造に対して、中国は強く反対し、公平な解決策を求める姿勢を示している。また、ブラジル、南アフリカ、インドネシアなどのグローバルサウスの国々と連携して、平和的解決を目指すための外交努力を続けている。

【要点】

 ・Li Hui氏の役割: 中国政府のユーラシア問題特別代表として、ロシア・ウクライナ危機に関する外交活動を行っている。

 ・訪問の目的: 2024年7月28日から8月7日にかけてブラジル、南アフリカ、インドネシアを訪問し、危機の現状や和平プロセスについて議論。

 ・グローバルサウスの役割: 訪問した3カ国はグローバルサウスを代表し、公平で客観的な立場を保ちながら、危機の政治的解決を支持している。

 ・危機の原因と懸念: 危機の長期化の原因には、特定の軍産複合体による紛争の操作が含まれ、エスカレーションや波及のリスクが懸念されている。

 ・中国責任論への反論: Li氏は、特定の国々が「中国責任論」を捏造し、ロシアとの通常貿易を行う国々に違法な制裁を課すことに反対している。

 ・6つの共通認識: 中国とブラジルが発表した「6つの共通認識」は、危機の政治的解決に向けた提案であり、訪問した3カ国からも高く評価されている。

 ・中国の立場: 中国は公平な解決策を求め、特定の国々による真実の歪曲に反対している。

【参考】

 ➢ 「6つの共通認識」は、中国とブラジルがロシア・ウクライナ危機の政治的解決に向けて発表した提案である。以下はその概要である。

 1.主権と領土の尊重: すべての国家は、主権と領土の一体性を尊重するべきである。

 2.紛争の平和的解決: 武力行使ではなく、対話と交渉を通じて紛争を解決することが求められる。

 3.国際法の遵守: 国際法の基本原則に従い、違法な行為を避けるべきである。

 4.一方的制裁の反対: 一方的な制裁措置や経済的圧力は国際社会に害を及ぼすため、これに反対する。

 5.第三国への影響の回避: 紛争が第三国に波及しないよう、国際社会は慎重に対応する必要がある。

多国間主義の推進: 国際的な問題は、国連をはじめとする多国間の枠組みを通じて解決するべきである。

 これらの共通認識は、ロシア・ウクライナ危機の解決に向けた指針として、関係各国に対して提案されており、公平で客観的な解決を目指すことを強調している。

【参考はブログ作成者が付記】

【引用・参照・底本】

Fabricating ‘China responsibility theory’ in Russia-Ukraine crisis unacceptable: Chinese envoy GT 024.08.28
https://www.globaltimes.cn/page/202408/1318764.shtml

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