ガザの状況:病院の外で犬が死体を食べている2024-10-18 13:09

Ainovaで作成
【概要】

 パレスチナのガザにおける医療従事者たちの目撃証言と、彼らが戦争の停止を求めている現状を報じている。

 ガザは、2023年10月7日にハマスによるイスラエルへの攻撃が始まる前から、イスラエル軍により封鎖されており、貧困に苦しむ230万人の住民が閉じ込められていた。イスラエルの激しい攻撃と地上戦によるガザの被害は甚大で、42,000人以上のパレスチナ人がすでに死亡している。特に、ガザの人口の半数以上が18歳未満の若年層であり、彼らは封鎖下で水や教育、自由な移動が制限された状況で育った。

 イスラエルの目標の一つは、ハマスの指導者ヤヒヤ・シヌワルの殺害であり、10月16日にラファでその成功を主張しているが、戦争は続行され、停戦はまだ見えていない。また、戦争によって多くの人質がガザに取り残されており、その家族たちがテルアビブで抗議活動を行っているが、イスラエルの首相ベンヤミン・ネタニヤフは戦争継続の方針を固持している。

 ガザでの状況は報道が難しく、外国のジャーナリストは現地入りを禁止されているが、パレスチナのジャーナリストが現場の様子を報じ続けている。しかし、過去1年間で120人以上のジャーナリストが命を落としている。

 医療従事者の証言が特に注目されており、ニューヨーク・タイムズに掲載された「65人の医師、看護師、救急医療隊員: 私たちがガザで見たもの」という意見記事で、Feroze Sidhwa医師がガザのヨーロッパ病院での2週間の体験を語っている。彼は、ガザでの医療活動中に頭や胸を撃たれた子供たちを毎日目撃し、その多くが死亡していったと述べている。彼の証言は、子供たちが標的にされている可能性が高いことを示唆している。

 さらに、パレスチナの看護師Rajaa Muslehは、アル・シファ病院で働いていた際に多くの女性や子供が負傷して運び込まれる様子を目撃し、残酷な状況を詳述している。彼女は、90%が火傷を負った10歳の少女が自分の手を握ってくれと頼んだが、他の患者の対応を優先しなければならなかったことに罪悪感を抱いていると語っている。また、病院の外で犬が死体を食べている場面を見たとも述べている。

 ネタニヤフはイランへの攻撃も示唆しており、アメリカは最新のミサイル防衛システムと兵士をイスラエルに派遣している。
 
【詳細】

 ガザにおける人道的危機と、医療従事者たちの証言を通じてイスラエルとパレスチナ間の戦争の過酷さを描いている。戦争によって多くの命が失われ、特に民間人や子供たちが甚大な被害を受けていることが強調されている。

 ガザの現状

 ガザは2006年以降、イスラエル軍による封鎖を受けており、230万人の住民はガザ地区内に閉じ込められている。ガザを「世界最大の露天刑務所」と表現し、その貧困状態が強調されている。住民の半数が18歳未満の若者で、彼らは水や教育、雇用、栄養、移動の自由といった基本的な人権が制限された状況下で育った。

 イスラエルの空爆と地上戦は、特に2023年10月7日にハマスがイスラエルに対して大規模な攻撃を行った後、激化した。それ以来、イスラエルはハマスに対する報復として、ガザへの攻撃を強めている。42,000人以上のガザ住民が死亡しており、それが「未曾有の規模の暴力」であるとし、国際的には「ジェノサイド(集団虐殺)」とされることがあると述べている。

 医療従事者の証言

 医療従事者たちは、戦場で直面した悲惨な状況を証言している。ニューヨーク・タイムズに掲載されたFeroze Sidhwa医師の記事では、彼がガザのヨーロッパ病院で行った医療活動について詳述されている。彼は2024年3月25日から4月8日までの2週間、ガザで外科医として活動し、特に頭や胸を撃たれた子供たちの多さに驚いたと述べている。彼は、「毎日新しい子供が頭や胸を撃たれて運ばれてきて、その多くが死んでいった」と述べており、13人の子供たちがその期間中に命を落としたと報告している。

 パレスチナの子供たちのX線画像が3枚掲載されており、それぞれの画像には頭部や首に弾丸が埋め込まれている様子が映し出されている。Sidhwa医師は、「2百万人の住民がいるガザで、1年間毎日のように子供たちが頭を撃たれているのが偶然とは思えない」と語っている。これは、イスラエルの軍事行動が意図的に子供たちを狙っている可能性を示唆していると言える。

 Rajaa Muslehの証言

 パレスチナの看護師であるRajaa Muslehは、ガザのアル・シファ病院での経験を語っている。彼女は、イスラエルの攻撃が激化する中、40日以上病院内に閉じ込められ、圧倒的な数の負傷者を目の当たりにした。彼女によると、病院には大量の負傷者が運び込まれ、その大部分が女性や子供たちであったと言う。

 彼女は、特に10歳の少女との出会いが心に深く残っていると語っている。少女は全身の90%が火傷を負い、Muslehに手を握っていて欲しいと頼んだが、彼女は他の患者の治療を優先しなければならず、その少女の元を離れざるを得なかったと述べている。少女は家族の行方を尋ねたが、彼女の家族は爆撃で全員が死亡していたため、Muslehは答えられなかった。この出来事が彼女にとって大きな罪悪感を残していると述べている。

 さらに、彼女はアル・シファ病院の外で犬が死体を食べている光景を目撃したことを語り、その残酷さを強調している。これは、戦争の恐怖が医療現場にまで及んでいることを象徴している。

 ネタニヤフの戦争継続と国際的な対応

 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、戦争を続ける意志を示しており、イランへの攻撃も視野に入れているとされている。アメリカはイスラエルに対して最新のミサイル防衛システムを提供し、100人のアメリカ兵を派遣している。また、アメリカはB2ステルス爆撃機を用いてイエメンを攻撃した。

 このような中で、イスラエルの人質やパレスチナの民間人は、戦争の最前線で犠牲となっており、ネタニヤフはこの戦争を続けるために人質を「犠牲にした」と批判されている。

 医療従事者たちの要請

 最後に、Sidhwa医師は「アメリカ人が、子供が頭を撃たれたり、爆撃で体が裂けたりする様子をもっと見れば、世界で私たちが何をしているのかをもっと深く考えるだろう」と述べ、戦争の残虐さをアメリカの人々に理解してほしいと訴えている。医療従事者たちの証言は、ガザでの現実を明らかにし、戦争の即時停止を求める声が高まっている。
 
【要点】

 ・ガザは2006年以降、イスラエル軍によって封鎖され、230万人の住民が閉じ込められている。
 ・2023年10月7日にハマスがイスラエルを攻撃し、それ以降イスラエルはガザへの攻撃を強化。
 ・これまでに42,000人以上のガザ住民が死亡し、特に子供や民間人が多くの被害を受けている。
 ・ガザの人口の半数は18歳未満で、彼らは封鎖下で生活の基本的な権利が制限されている。
 ・医療従事者Feroze Sidhwa医師は、ガザで子供たちが頭や胸を撃たれる場面を目撃し、それが偶然ではない可能性を指摘。
 ・Sidhwa医師の証言によると、ガザの子供たちの多くが戦争によって死亡しており、子供たちが標的にされていると考えられている。
 ・パレスチナの看護師Rajaa Muslehは、アル・シファ病院で多くの女性や子供が負傷して運び込まれる様子を目撃。
 ・Muslehは、火傷を負った10歳の少女との出会いが心に残っており、少女が助けを求めたが対応できなかったことに罪悪感を抱いている。
Muslehはまた、病院外で犬が死体を食べている光景を目撃し、戦争の恐怖を強調。
 ・イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は戦争を続ける意志を示し、イランへの攻撃も示唆している。
 ・アメリカはイスラエルに最新のミサイル防衛システムを提供し、100人の兵士を派遣して支援。
 ・医療従事者たちは、戦争の停止を求め、特にアメリカの人々に戦争の現実をもっと理解 してほしいと訴えている。

【引用・参照・底本】

Medical Workers Demand a Ceasefire in Gaza DEMOCRACY Now 2024.10.17
https://www.democracynow.org/2024/10/17/medical_workers_demand_a_ceasefire_in

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