「一帯一路」共同建設国との輸出入額の増加2024年05月10日 23:12

国立国会図書館デジタルコレクション「生月鯨太左衛門」を加工して作成
 中国の対外貿易データは、1月から4月までの期間において、輸出入総額が前年同期比5.7%増の13兆8100億元に達した。この増加は、輸出が4.9%増の7兆8100億元、輸入が6.8%増の6兆元という形で現れている。特に4月の輸出入額は、8%増の3兆6400億元となり、その内訳は輸出が5.1%増の2兆800億元、輸入が12.2%増の1兆5600億元となっている。

 中国政府の統計によれば、2024年の第1四半期においては、対外貿易の成長率が24年第1四半期を上回り、23年同期をも上回る規模での過去最高を記録した。この成長の背景には、対外貿易のプラス要因が増加し、その原動力が強化されたことが挙げられる。

 特に注目すべきは、「一帯一路」共同建設国との輸出入額の増加である。これは同期の対外貿易総額の47.4%を占め、前年同期比で6.4%増の6兆5400億元に達した。また、ASEAN諸国との輸出入額も8.5%増の2兆1800億元となり、成長が見られた。

 さらに、欧州連合、米国、韓国、日本といった従来の主要市場との輸出入額も大きく、合計すると対外貿易総額の33.7%を占めた。新興市場との輸出入額も高い成長率を示し、中南米、アフリカ、中央アジア5ヶ国などがそれぞれ11.7%、7.7%、17.9%増加した。

 呂大良司長は、特に2024年4月においては、新興市場との輸出入が好転し、従来の市場との輸出入の成長率が低下から上昇に転じたことや、営業日が前年同期比で2日多かったことなどが、対外貿易の8%増加に寄与したと指摘している。

【視点】

中国税関総署が2024年5月9日に発表したデータによると、中国の2024年1-4月の物品貿易輸出入総額は13兆8100億元に達し、前年同期比5.7%増となった。これは同期の過去最高を更新する数字である。

輸出額は4.9%増の7兆8100億元、輸入額は6.8%増の6兆元となり、好調な貿易収支が続いた。4月単月の輸出入額は8%増の3兆6400億元となり、うち輸出は5.1%増の2兆800億元、輸入は12.2%増の1兆5600億元であった。

この好調な結果について、税関総署統計分析司(局)の呂大良司長は、次のように分析している。

世界経済の緩やかな回復と中国経済の持続的成長: 世界経済は緩やかに回復しており、中国経済も引き続き成長を続けている。このことが、中国企業の海外からの需要増加につながった。

「一帯一路」沿線国との貿易の拡大: 中国は「一帯一路」構想を積極的に推進しており、1-4月の「一帯一路」共同建設国との輸出入額は同6.4%増の6兆5400億元に達した。

新興市場との貿易の好調: 中南米、アフリカ、中央アジア5ヶ国など新興市場との輸出入額の成長率も高く、それぞれ11.7%、7.7%、17.9%増加した。

4月の営業日数の増加: 24年4月は23年4月に比べて営業日数が2日多かったことも、貿易額増加の要因の一つとなった。

呂司長は、今後も中国の貿易は好調に推移していくと見込んでいる。

詳細データ

輸出入額

1-4月: 13兆8100億元(前年比5.7%増)
4月: 3兆6400億元(前年比8.0%増)

輸出額

1-4月: 7兆8100億元(前年比4.9%増)
4月: 2兆800億元(前年比5.1%増)

輸入額

1-4月: 6兆元(前年比6.8%増)
4月: 1兆5600億元 (前年比12.2%増)

地域別輸出入額

ASEAN: 2兆1800億元(前年比8.5%増)
EU: 1兆7500億元
米国: 1兆4700億元
韓国: 7287億元
日本: 7030億5000万元

中国税関総署は、今後も中国の貿易は好調に推移していくと見込んでいる。世界経済の緩やかな回復、中国経済の持続的成長、「一帯一路」構想の推進などが引き続き貿易を支える要因となる。

特に、新興市場との貿易は今後も高い成長が見込まれます。中国企業は、これらの市場でのビジネスチャンスを積極的に拡大していくことが期待される。

・中国税関総署が9日発表したデータによると、2024年1-4月の中国の物品貿易輸出入総額は13兆8100億元に達し、前年同期比5.7%増となり、同期の過去最高を更新した。

・内訳を見ると、輸出額は4.9%増の7兆8100億元、輸入額は6.8%増の6兆元となっている。

・4月は輸出入額が前月比8%増の3兆6400億元となり、うち輸出は5.1%増の2兆800億元、輸入は12.2%増の1兆5600億元となった。

・この好調な結果について、税関総署統計分析司(局9の呂大良司長は、次のように分析している。

2024年に入ってから、中国の対外貿易はプラス要因が続き、原動力が強化され続けてきたこと
4月は、新興市場との輸出入が好調を維持し、欧米などの従来市場との輸出入の成長率が低下から上昇に転じたこと
23年4月と比べて営業日が2日多かったこと

・品目別では、電気機械製品、鉄鋼、自動車、医薬品などの輸出が好調に伸びた。地域別では、ASEAN、EU、米国への輸出がそれぞれ増加した。

・呂司長は、今後も中国の対外貿易は安定的に成長していくと見込んでいる。

輸出入額の推移
区分 輸出入額 (兆元) 前年同期比
1-4月 13.81 +5.7%
4月 3.64 +8.0%
3月 3.36 +4.1%
2月 3.22 +3.8%
1月 3.59 +6.9%

・中国税関総署は、今後も中国の対外貿易は安定的に成長していくと見込んでいる。世界経済の回復や、中国政府の政策支援などが要因として挙げられる。

・特に、ASEAN、EU、米国などの主要市場との貿易は、引き続き拡大していくことが予想される。また、一帯一路沿線国との貿易も、今後さらに活性化していくと見られる。

・中国税関総署が発表した2024年1-4月の貿易データによると、物品貿易輸出入総額は前年同期比5.7%増の13兆8100億元に達し、過去最高を更新した。内訳は、輸出が4.9%増の7兆8100億元、輸入が6.8%増の6兆元となっている。

・4月単月の貿易額は8%増の3兆6400億元となり、うち輸出は5.1%増の2兆800億元、輸入は12.2%増の1兆5600億元であった。

・この好調な結果について、税関総署統計分析司の呂大良司長は、以下のように分析している。

・「一帯一路」沿線国との貿易が好調: 1-4月の「一帯一路」共同建設国との輸出入額は6.4%増の6兆5400億元に達し、輸出入総額に占める割合は0.3ポイント上昇して47.4%となった。特に、ASEANとの輸出入額は8.5%増の2兆1800億元と顕著な伸びを示している。

・欧米市場も回復: 従来は低迷していた欧米市場への輸出入も、4月には成長率が低下から上昇に転換した。EU、米国、韓国、日本との輸出入額はそれぞれ1兆7500億元、1兆4700億元、7287億元、7030億5000万元に達し、輸出入総額の33.7%を占めた。

・新興市場の成長: 中南米、アフリカ、中央アジア5ヶ国(カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン)などの新興市場との輸出入額も引き続き高成長を記録しており、それぞれ11.7%、7.7%、17.9%増加した。

・呂司長は、これらの要因に加え、4月の営業日が2日多かったことも貿易額増加に寄与したと指摘している。

・中国経済のさらなる成長と世界経済の回復に向け、中国の貿易はどのように発展していくのか注目される。

引用・参照・底本

5.7%増の13.81兆元! 中国1-4月の対外貿易データが記録更新 人民網日本語版 2024.05.09

http://j.people.com.cn/n3/2024/0509/c94476-20167323.html

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