中英間の経済・財政・金融協力の深さと広がりを反映2025年01月26日 18:37

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【概要】

 2025年1月13日の中国外交部の定例記者会見において、郭嘉昆報道官は11日に北京で開催された第11回中英経済財政金融対話について説明を行った。この対話では、69項目の互恵・ウィンウィンの成果が得られたことが明らかにされた。

 郭報道官によると、対話において双方は多国間主義と経済のグローバル化を堅持する意向を共有した。具体的には、世界貿易機関(WTO)を中心とするルールに基づいた多国間貿易体制の維持や、開放的な世界経済の構築に尽力することを確認した。また、中英協力が両国の発展に資するものであるとの認識を共有し、グローバルな産業・サプライチェーンの安全性・安定性・円滑性を維持するための努力を強調した。さらに、「デカップリングとサプライチェーンの分断」に反対する立場を明確にした。

 双方は相互投資における障害を減らし、差別のない開かれたビジネス環境を促進することで一致した。産業・農業・エネルギー協力において多くの合意がなされ、次回の中英経済貿易合同委員会、科学技術合同委員会、産業協力対話の早期開催を推進することや、両国間の現代産業協力パートナーシップを深め、気候変動対策における協力を強化することで合意した。

 金融分野については、中英協力の中心的な要素であることが強調された。財政・金融政策および金融監督における協力を強化する意向が表明され、金融市場の相互開放とコネクティビティに関して実務的な成果が得られたとされた。

 郭報道官は、今回の対話の成果が中英間の経済・財政・金融協力の幅と深さを示すものであり、経済のグローバル化や多国間主義の発展という国際的な潮流にも適合するものであると評価した。また、中国政府は、今回の対話において得られた成果を具体的に実行に移し、各分野での協力をさらに進展させることを目指していると表明した。この努力が中英関係を一層推進し、世界経済の成長に新たなハイライトをもたらすことを期待していると述べた。

【詳細】

 2025年1月11日に北京で開催された第11回中英経済財政金融対話について、中国外交部の郭嘉昆報道官は、記者会見で詳細を発表した。この対話の結果、69項目にわたる具体的な成果が得られ、中英両国の協力が経済・財政・金融分野において新たな進展を遂げたことが示された。以下に詳細を説明する。

 1. 多国間主義と経済のグローバル化の堅持

 中英双方は、経済のグローバル化を進め、多国間主義を支持する意向を共有した。具体的には、世界貿易機関(WTO)を中心としたルールに基づく多国間貿易体制を維持することを表明した。この取り組みは、保護主義や単独主義に対抗し、開放的で公平な国際経済秩序を支えることを目的としている。また、開放型世界経済の構築に向けた協力を強調し、グローバルな経済連携の深化を図ることが確認された。

 2. 産業・サプライチェーンの安定性確保

 中英両国は、グローバルな産業・サプライチェーンの安全性・安定性・円滑性を維持するための協力を強化することで一致した。特に、「デカップリング(脱結合)」や「サプライチェーンの分断」を回避する重要性が強調された。これにより、国際貿易や生産活動の中断を防ぎ、両国及び世界経済における持続可能な成長を支える基盤を確保する狙いがある。

 3. 相互投資とビジネス環境の改善

 投資分野では、相互投資における障害を減らし、差別のない開かれたビジネス環境を促進することが確認された。これにより、投資家にとっての透明性と予測可能性を高めることが目指され、双方の経済活動がより円滑に進むことが期待される。

 4. 産業・農業・エネルギー分野での協力

 産業、農業、エネルギー分野では、多くのコンセンサスに達した。特に次回の「中英経済貿易合同委員会」、「科学技術合同委員会」、「産業協力対話」の早期開催を推進することが合意された。この取り組みを通じて、両国間の現代産業協力パートナーシップを強化し、技術革新や持続可能な成長の分野で新たな進展を遂げることを目指している。また、気候変動対策における協力強化も重要な項目として挙げられた。

 5. 金融分野での協力強化

 金融分野は今回の対話の中心的なテーマの一つであった。両国は、財政・金融政策および金融監督における協力を強化する意向を表明した。また、金融市場の相互開放とコネクティビティ(接続性)の強化に関する多くの実務的成果が得られた。これにより、両国間の金融交流が深化し、投資や資本移動の円滑化が期待される。

 6. 対話の成果の意義

 郭嘉昆報道官は、今回の対話の成果が中英間の経済・財政・金融協力の幅と深さを反映していると述べた。また、これらの成果は経済のグローバル化や多国間主義の発展という国際的な流れに合致しており、両国及び世界経済にとってプラスの影響をもたらすと評価した。

 7. 今後の展望

 中国政府は、両国首脳間の重要な共通認識を指針に、今回の対話で得られた成果を具体的な行動に移すことを目指している。経済・財政・金融分野の協力をさらに深化させることで、中英関係に新たな活力を与え、世界経済の成長に貢献することを目標としている。この取り組みは、中英両国だけでなく、国際社会全体に利益をもたらすものであるとされている。

 以上のように、第11回中英経済財政金融対話は、両国間の協力を深化させる重要な機会となり、幅広い分野で多くの実務的な成果を生み出した。これらの成果は、中英関係を一層強化するとともに、世界経済の発展に新たな可能性をもたらすものである。
 
【要点】
 
 1.多国間主義と経済グローバル化の支持

 ・世界貿易機関(WTO)を中心とするルールに基づいた多国間貿易体制を維持。
 ・開放型世界経済の構築を推進。

 2.産業・サプライチェーンの安定確保

 ・グローバルな産業・サプライチェーンの安全性・安定性・円滑性を維持。
 ・「デカップリング」や「サプライチェーンの分断」に反対。

 3.相互投資とビジネス環境の改善

 ・投資障害の削減と差別のない開かれたビジネス環境を促進。
 ・投資家の透明性と予測可能性を向上。

 4.産業・農業・エネルギー分野での協力

 ・次回の「中英経済貿易合同委員会」「科学技術合同委員会」「産業協力対話」の早期開催を推進。
 ・現代産業協力パートナーシップを深化。
 ・気候変動対策の協力を強化。

 5.金融分野での協力強化

 ・財政・金融政策および金融監督の協力を強化。
 ・金融市場の相互開放と接続性を向上させる具体的成果を達成。

 6.対話の成果の意義

 ・中英間の経済・財政・金融協力の深さと広がりを反映。
 ・経済のグローバル化や多国間主義の発展に合致し、両国と世界経済に利益をもたらす。

 7.今後の展望

 ・両国首脳の共通認識を指針に対話成果を実行。
 ・各分野の協力を深化させ、中英関係に新たな活力を与える。
 ・世界経済の成長に寄与し、重要なハイライトを提供。

【引用・参照・底本】

外交部「中英経済財政金融対話で69項目の成果」人民網日本語版 2025.01.14
http://j.people.com.cn/n3/2025/0114/c94474-20265836.html

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