殷墟の王陵地区から、トラや猛禽類を含む多種多様な野生動物の遺構発見2026-01-11 22:29

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【概要】

 中国河南省安陽市の殷墟遺跡において、3,000年以上前の商(殷)時代に遡る大規模な野生動物の遺構が発見された。王陵地区からトラや水牛、猛禽類など多種多様な動物の骨が出土しており、当時の王族が希少な動物を飼育・管理していた「野生動物公園(苑囿)」のような存在があったことを示唆している。

【詳細】 

 出土場所と内容: 殷墟の王陵地区にある19基の中小型犠牲坑から、多種多様な野生動物の骨格が発掘された。確認された種には、水牛、シカ、ノロジカ、オオカミ、トラ、ヒョウ、キツネのほか、ハクチョウ、ツル、ガ、ハヤブサ、ワシといった5属の鳥類が含まれる。

 管理システムの存在: 19基のうち13基の坑から、合計29点の青銅製の鈴が発見された。一部の鈴は動物の首に巻かれた状態で出土しており、これらは動物を管理・訓練するために使用されたと考えられる。専門家は、これらが一時的な狩猟によるものではなく、宮廷の庭園や囲いの中で計画的に飼育・管理されていた希少動物であると分析している。

 儀式と宗教的背景: 大型の犠牲坑からは、人間、象、馬の骨格も発見された。特に馬の骨は各坑に偶数ずつ配置され、頭蓋骨に凹みが確認されるなど、当時の動物犠牲を伴う儀礼の習慣や宗教体系を反映している。

 都市計画の発見: 2024年の調査では動物遺構に加え、商の都「大邑商」の道路網も明らかになった。3本の東西道路と3本の南北道路による幹線道路体系が確認され、なかでも南北に走る1.6キロメートルの道路は、商代後期の首都として最長の都市大通りである。

【要点】

 ・殷墟の王陵地区から、トラや猛禽類を含む多種多様な野生動物の遺構が発見された。

 ・青銅の鈴の出土により、商代の王族が高度な野生動物の飼育・管理システムを有していたことが示された。

 ・馬や象などを用いた組織的な犠牲の跡は、当時の宗教儀礼の解明に重要な手がかりを与える。

 ・広大な道路網の発見と合わせ、商代の都市計画や社会構造の全体像がより鮮明になった。

【引用・参照・底本】

3,000-year-old ‘wildlife park’ discovered at Yinxu Ruins GT 2026.01.11
https://www.globaltimes.cn/page/202601/1352865.shtml

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