「美しい中国」を建設2024年01月01日 11:37

 国立国会図書館デジタルコレクション「七ツいろは東都富士尽 い 藤屋伊左衛門・あやせの富士 (七ツいろは東都富士尽)」を加工して作成
 中国共産党の機関誌である「求是」の2024年第1号に、習近平中国共産党中央委員会総書記・国家主席・中央軍事委員会主席が2023年7月17日に行った演説の一部が掲載される。演説の主旨は、「美しい中国の建設によって人と自然が調和共生する現代化を全面的に推進する」というものであった。

 この演説では、今後の5年間を「美しい中国」を建設するための重要な時期と位置付け、新時代の中国の特色ある社会主義生態文明思想を深く貫徹することが強調されている。具体的には、人民を中心とし、緑の山河は金山銀山にほかならないという理念を打ち立て、美しい中国の建設を強国建設と民族復興の際立った位置に置くことが目指されている。同時に、都市・農村の居住環境を大きく改善し、美しい中国の建設が著しい成果を収めるように推進し、高品質な生態環境で質の高い発展を支える必要があるとされている。

 また、今後の具体的な取り組みとして、汚染防止のための堅塁攻略戦の継続的な実施や、グリーン・低炭素への発展モデルの転換の加速、生態系の多様性・安定性・持続性の向上、カーボンピークアウトとカーボンニュートラルの積極的かつ着実な推進、美しい中国の建設を保障するシステムの整備が挙げられている。これらの取り組みを通じて、環境保護や生態系の持続可能性に焦点を当て、美しい中国の実現に向けての方針が示されている。

【要点】

中国共産党の機関誌「求是」の2024年第1号に掲載された習近平国家主席の重要文章「美しい中国の建設によって人と自然が調和共生する現代化を全面的に推進する」は、今後5年間を「美しい中国」を建設する重要な時期と位置づけ、その実現に向けた方針を示したものである。

まず「美しい中国」の建設を強国建設と民族復興の際立った位置に置くことの重要性を強調している。また、美しい中国の建設は、人民を中心とするものであり、緑の山河は金山銀山にほかならないという理念をしっかりと打ち立てるものであるとも述べている。

具体的な取り組みとしては、以下の5つが挙げられている。

・汚染防止のための堅塁攻略戦の継続的な実施
・グリーン・低炭素への発展モデルの転換の加速
・生態系の多様性・安定性・持続性の向上
・カーボンピークアウトとカーボンニュートラルの積極的かつ着実な推進
・美しい中国の建設を保障するシステムの整備
・これらの取り組みを通じて、中国は、都市・農村の居住環境を大きく改善し、高品質な生態環境で質の高い発展を支えることを目指している。

以下に、各取り組みの概要を説明する。

・汚染防止のための堅塁攻略戦の継続的な実施

中国は、過去数十年にわたって大気汚染、水質汚染、土壌汚染などの深刻な環境問題に取り組んできた。しかし、依然として解決すべき課題は残されている。

この取り組みでは、大気汚染や水質汚染などの主要な汚染源を重点的に対策し、汚染防止の堅塁攻略戦を継続的に実施することを目指している。

・グリーン・低炭素への発展モデルの転換の加速

中国は、近年、経済発展と環境保護の両立を図るため、グリーン・低炭素への発展モデルの転換を加速させている。

この取り組みでは、エネルギー効率の向上や再生可能エネルギーの普及などを通じて、グリーン・低炭素への発展モデルの転換をさらに加速させることを目指している。

・生態系の多様性・安定性・持続性の向上

中国は、豊かな自然環境を有しているが、近年、森林減少や砂漠化などの生態系の破壊が進んでいる。

この取り組みでは、森林の保護・増加や砂漠化の防止などを通じて、生態系の多様性・安定性・持続性を向上させることを目指している。

・カーボンピークアウトとカーボンニュートラルの積極的かつ着実な推進

中国は、2030年までにカーボンピークアウト、2060年までにカーボンニュートラルを実現することを目標としている。

この取り組みでは、再生可能エネルギーの普及やエネルギー効率の向上などを通じて、カーボンピークアウトとカーボンニュートラルの目標を達成するために必要な対策を積極的に推進することを目指している。

・美しい中国の建設を保障するシステムの整備

美しい中国の建設を成功させるためには、法律や制度などの整備が不可欠である。

この取り組みでは、美しい中国の建設を保障する法律や制度の整備を進め、美しい中国の建設を推進するための環境を整備することを目指している。

習近平国家主席は、この文章の中で、「美しい中国の建設は、全党全社会の長期にわたる共同努力の事業である」と述べている。今後、中国は、政府や企業、市民など、あらゆる主体が一体となって「美しい中国」の建設に取り組んでいくことになる。

・新時代の中国の特色ある社会主義生態文明思想を深く貫徹する
・人民を中心とすることを堅持する
・緑の山河は金山銀山にほかならないという理念をしっかりと打ち立てる
・美しい中国の建設を強国建設と民族復興の際立った位置に置く
・都市・農村の居住環境を大きく改善する

・汚染防止のための堅塁攻略戦の継続的な実施
・グリーン・低炭素への発展モデルの転換の加速
・生態系の多様性・安定性・持続性の向上
・カーボンピークアウトとカーボンニュートラルの積極的かつ着実な推進
・美しい中国の建設を保障するシステムの整備

引用・参照・底本

「求是」誌 美しい中国の建設に関する習総書記の重要文章を掲載 CRI 2023.12.31

習近平国家主席、2024年新年の挨拶2024年01月01日 13:42

国立国会図書館デジタルコレクション「踊形容外題つくし」を加工して作成
 習近平国家主席が2024年新年の挨拶を発表した内容である。

 挨拶の冒頭

 習近平国家主席は、2024年の新年を迎えるにあたり、中央広播電視総台(中国メディアグループ/CMG)とインターネットを通じて挨拶を行いました。

 2023年の振り返り

 2023年は努力と挑戦の年であり、コロナ対策の成果や経済の持続的な回復、新型基幹産業の成長、食糧生産の豊作、各地域の振興戦略の進展などが挙げられた。

 科学技術の進展

 大型旅客機C919の商業運用、国産豪華客船の試験航行、有人宇宙船「神舟」シリーズの打ち上げ成功など、科学技術分野での重要な進展が紹介された。
 
 文化とスポーツの発展

 FISUワールドユニバーシティゲームズやアジア大会の成功開催、文化イベントなどが中国の活気と熱気を象徴している。

 中国の歴史と文明への誇り

 中国の歴史的な遺跡や文明の豊かさに触れ、これらが中国の自信の礎であることを強調した。

 中国の役割と責務

 中国は自らの発展を追求すると同時に、国際社会での責務を果たす意向を示し、国際協力や発展への貢献に言及した。

 将来への展望

 2024年は新中国成立75周年であり、中国は発展を続け、新たな発展構造を築き、安定と発展のバランスを取りながら、人々の幸福な生活を目指すと述べた。

 国際情勢への言及

 世界の一部で戦火が続く中で、中国は平和の重要性を強調し、人類運命共同体の構築を促進し、より美しい世界を築き上げる意向を示した。

 最後の祈りと感謝

 習近平国家主席は、夜の景色を背景に、祖国の繁栄と発展、世界の平和と安定を祈願し、視聴者の多幸と健康を祈りた。

 挨拶全体は、中国の過去の成果、現在の進展、将来への展望に焦点を当て、国内外の人々と共有する意義深いメッセージが含まれている。

【要点】

習近平国家主席は2023年12月31日、新年の挨拶の中で、2023年の中国の経済・社会の発展状況を概観し、2024年の目標と課題を述べた。

2023年の中国

2023年の中国は、新型コロナウイルス感染症の再拡大や世界経済の減速など、さまざまな困難に直面した。しかし、習近平主席は、中国経済は「持続的に前向きに回復し、ハイクオリティーな発展が推し進められてきた」と評価した。

具体的には、以下のような成果が挙げた。

・経済は前年比8.1%成長し、世界経済の成長をけん引した。
・食糧生産は20年連続で豊作を記録し、農村部の振興が進んだ。
・新型基幹産業は速やかに成長し、中国の経済構造が転換しつつある。
・革新の原動力が勢いよく湧き出し、C919の商業運用開始や「奮闘者」号による深海探査でのブレークスルーなどの成果が生まれた。
・人々の生活はより活力に満ちたものとなり、FISUワールドユニバーシティゲームズや杭州アジア大会などの国際大会が盛大に開催された。

2024年の中国

2024年は、新中国成立75周年にあたる。習近平主席は、この節目の年を契機に、中国の現代化をさらに加速させ、人々の生活をより豊かにすることを目標に掲げた。

具体的には、以下のような課題が挙げた。

・経済の持続的成長を実現し、ハイクオリティーな発展を推進する。
・改革開放を堅持し、発展の活力を高める。
・教育事業、科学技術の振興、人材育成を強化する。
・香港とマカオの発展を支援し、祖国の統一を実現する。
・人々の暮らしをより幸せなものにする。
・習近平主席は、これらの課題を克服するために、中国人民の団結と努力が必要だと訴えた。また、国際社会と共に、平和と繁栄のための努力を進めていくことを表明した。

分析

習近平主席の2024年新年の挨拶は、中国の今後の政策方針を示す重要な指針となっている。

経済面では、ハイクオリティーな発展を推進し、持続的な成長を実現することが目標となっている。また、改革開放を堅持し、発展の活力を高めることも重要視されている。

社会面では、教育事業、科学技術の振興、人材育成を強化し、人々の暮らしをより豊かにすることが求められている。また、香港とマカオの発展を支援し、祖国の統一を実現することも重要な課題となっている。

国際社会との関係では、平和と繁栄のための努力を進めていくことが表明されている。

習近平主席は、中国の繁栄と発展、世界の平和と安定を願って、新年の挨拶を締めくくった。

・2023年の中国の経済、社会、外交

習主席は、2023年の中国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大などの困難を克服して、着実に前進したと述べた。また、中国の革新の原動力と発展の活力は勢いよく湧き出ていると述べ、C919の商業運用の開始、国産豪華客船のテスト航行、有人宇宙船「神舟」シリーズの打ち上げ成功、「奮闘者」号による深海探査でのブレークスルーなど、中国の科学技術分野での成果を挙げた。

社会分野では、成都でFISUワールドユニバーシティゲームズ、杭州でアジア大会が盛大に開催され、アスリートたちが立て続けに好成績を打ち立てたと述べた。また、農村部では「村サッカー・スーパーリーグ」の大会や「村の夕べ」のイベントによって活気が醸し出されていると述べた。

外交分野では、中国・中央アジアサミット、第3回「一帯一路」国際協力ハイレベルフォーラムなどを成功裏に開催したと述べた。また、多くの国を訪問し、一連の国際会議に出席して、中国の主張を語るとともにお互いの共通認識を深めたと述べた。

・2024年の目標と政策

習主席は、2024年は新中国成立75周年に当たり、中国は断固として中国式現代化の道を歩み続け、新たな発展理念を完全に、的確に、全面的に貫き、新たな発展構造の構築を加速させ、ハイクオリティーな発展を推進するとともに、発展と安全のバランスを整えていくと述べた。

具体的には、以下の政策を推進すると述べた。

・経済の前向きな回復の勢いを一層確固たるものにする
・改革開放政策の確実な実施によって、発展の自信をさらに固め、経済の活力を高める
・教育事業、科学技術の振興、人材育成を強化する
・香港とマカオが自身の優位性を生かして発展を目指すことを支持する
・祖国の統一を追求する

引用・参照・底本

習近平国家主席が2024年新年の挨拶を発表 CRI 2023.12.31

中国、2024年への展望2024年01月01日 13:52

国立国会図書館デジタルコレクション「ぬれ髪長五郎/羽柴久吉 (無題)」を加工して作成
 2023年の世界的な出来事を振り返り、2024年を迎える中国への自信と強さを表現している。国際舞台におけるさまざまな主要な動向と動向に焦点を当て、中国の動向についての洞察を提供している。 スタンスと来年への期待。

 2023 年の世界的な展開

 ロシア・ウクライナ紛争、パレスチナ・イスラエル紛争、BRICSの拡大、国際政治における「グローバル・サウス」概念の台頭、世界的なAIの波など、2023年の世界的な大きな変化と激変を認めている。ChatGPT、および化石燃料からの脱却に関するCOP28の合意。

 2024 年の予想

 2024年が「平凡な年」にはならないと予想している。それは、76の国と地域で今後総選挙が行われ、世界人口の半分以上をカバーする100以上の選挙運動について言及している。不確実性、予期せぬ紛争、不安が生じる可能性があることは認識されている。

 世界経済の展望

 地経学的分断のリスクなどの課題にもかかわらず、国際情勢における多極化への全体的な傾向を指摘している。同報告書は、ウィン・ウィン協力という市場論理が依然として支配的であり、経済連携の安定化と維持が依然として強力であることを強調している。

 中国の役割と立場

 中国が平等で秩序ある多極化、包括的な経済グローバル化を主張し、歴史の正しい側に立つという中国の決意を強調している。同報告書は、中国経済は2023年に外圧と国内の困難を乗り越え、質の高い発展が進んでいると指摘している。

 自信と強さ

 中国の自信と強さは、いくつかの要因に起因すると考えられる。

 ハイレベルの開放:一帯一路フォーラムやさまざまな国際博覧会などのイベントを含め、より高いレベルの開放性で世界的な課題に中国が対応する。

 新しい発展のダイナミクス: 戦略的新興産業の急速な発展、技術革新、ハイテク製品やグリーン製品の輸出の増加。

 国際的な影響力: 外交努力、多国間協力、世界開発イニシアチブなどの取り組みによって示されるように、世界的な影響力、魅力、形成力の増大。

現実的で勤勉な性質:社説は、中国人のより良い生活への決意、近代化への取り組み、勤勉な性質が中国の発展の原動力であると評価している。

 今後の課題

 自信を表明しながらも、2024年が容易で順風満帆なものではないことを認めている。中国、世界、人々、時代が直面する課題に取り組み、答えを提供するためには、懸命な努力とたゆまぬ努力の必要性が強調されている。

 全体として、世界における中国の立場を肯定的に描いており、2024年に向けて中国の成果、回復力、世界協力への取り組みを強調している。

【要点】

2023年12月29日に環球時報に掲載されたこの記事は、中国が国と世界が直面している課題にもかかわらず、自信と強さを持って2024年を迎えていると主張している。

2024年の課題

・76カ国で選挙が実施され、不安定化や紛争につながる可能性がある。
・ロシアとウクライナ、パレスチナとイスラエルの紛争は長引くかもしれない。
・地経学的な分断とデカップリングは、世界経済の回復を妨げる可能性がある。

中国の自信の理由

・多極世界:中国は平等な多極化を提唱しており、これは米国中心の国際秩序ではないという傾向と一致している。
・強靭な経済:中国経済は2023年に外圧にもかかわらず回復し、長期的な成長の可能性を示した。
・ハイレベルな対外開放:中国は国際貿易イベントに積極的に参加し、開放へのコミットメントを示した。
・新産業の育成:テクノロジーやグリーンエネルギーなどの戦略的な新興産業が繁栄し、将来の経済成長を牽引している。
・国際的影響力の増大:中国は世界情勢においてより積極的な役割を果たし、紛争を調停し、「一帯一路」などの構想を推進した。
・人民の願望:中国人民の勤勉さとより良い生活への願望は、継続的な発展のための強力な基盤を提供する。

 全体的なメッセージ

 不安定な2024年を予測しているが、中国の経済力、グローバルな関与、国民の決意により、これらの課題に立ち向かう準備ができていると主張している。中国は来年、多極世界を形成し、自国の開発目標を達成する上で建設的な役割を果たすことを期待している。

 中国の視点と成果に焦点を当てて、中国メディアの特定の視点を表現している。
 中国の将来については楽観的な見通しを示しているが、潜在的な困難も認めている。
 この言葉は、中国の強さ、自信、国際舞台での積極的な役割を強調している。

・変化する国際情勢:中国は多極化の傾向が強まるとみており、包摂的な経済のグローバル化を歓迎している。
・堅調な経済パフォーマンス:中国経済は2023年に内外の圧力を克服し、質の高い発展と現代社会主義国家の建設を前進させた。
・開放の加速:中国は米国の孤立主義に対し、さまざまな大規模なイベントやイニシアチブを通じて、より高いレベルの開放性で対応した。
・開発の新たなダイナミクス:新世代IT、バイオテクノロジー、グリーンテクノロジーなどの戦略的新興産業は、輸出の成長とイノベーションを促進している。
・国際的な影響力の増大:国際問題、調停努力、グローバル開発イニシアチブなどのイニシアチブにおける中国の役割は勢いを増している。
・中国人の実用的で勤勉な性質:より良い生活を求める彼らの願望は、国の発展を後押ししている。

引用・参照・底本

China stepping into 2024 with confidence and strength: Global Times editorial GT 2023.12.29

習近平・プーチン新年の挨拶2024年01月01日 16:51

国立国会図書館デジタルコレクション「足利頼兼・高尾妹累」を加工して作成
 中国の習近平国家主席とロシアのウラジーミル・プーチン大統領が交わした新年のあいさつについて報じたものである。両首脳は、中露の二国間関係を継続的に強化・発展させることの重要性を強調し、それが両国と国民の基本的利益にかなうものであると述べた。メッセージのやりとりは2023年12月31日に行われた。

 歴史的背景:両首脳は、過去4分の3世紀にわたる中露関係の発展を振り返り、善隣友好関係、包括的な戦略的調整、互恵協力の永続的な性質を強調した。

 2023年の安定した発展:世界的な不確実性と変化にもかかわらず、中露関係は2023年を通して健全で安定した発展を維持し、正しい方向に進んでいると述べられた。

 首脳交流:習氏とプーチン氏はこの年、モスクワと北京で2回会談し、その間、率直な意見交換を行い、さまざまな二国間および国際問題について広範な合意に達した。

 政治的信頼の深化:両首脳は、中国とロシアの政治的相互信頼の深化と戦略的連携の強化が互恵協力における新たな成果をもたらしたことを強調した。

 経済的成果:年間の二国間貿易額が予定より前倒しで目標の2,000億ドルに達したと述べており、強力な経済協力を示している。さらに、長年にわたるスポーツ交流も無事に終了した。

 今後のイベント:習主席とプーチン大統領は、2024~2025年の中露文化年の開催と両国国交樹立75周年記念式典を発表した。これらのイベントにより、関係がさらに強化されることが期待される。

 首脳のコミットメント:両首脳は、緊密な連絡を維持し、今後の出来事を相互信頼を強化し、協力を拡大し、中ロ関係を強化する機会として利用するというコミットメントを表明した。

 首相メッセージ:中国の李強首相とロシアのミハイル・ミシュスチン首相も新年の挨拶を交わし、中露の包括的戦略的パートナーシップの持続的、健全かつ安定した発展を強調した。

 二国間協力:両首相は、首脳間で達した重要な合意を実施し、実際的な協力成果を達成し、二国間協力を新たな高みに引き上げるために協力する用意があると表明した。

 中国とロシアの前向きで協力的な関係を描写し、成果を強調し、さまざまな分野での将来の協力についての楽観的な見方を表明している。

【要点】

中国の習近平国家主席とロシアのウラジーミル・プーチン大統領の新年の挨拶を交わし、両国の強固で発展する関係を浮き彫りにする。

習主席とプーチン大統領は、両国と国際社会の根本的利益にかなう中露関係を継続的に強化・発展させることの重要性を強調した。

安定と進歩:不安定な国際情勢にもかかわらず、中露関係は2023年に「健全で安定した発展」を維持し、正しい方向に着実に進んでいる。

強力なリーダーシップ:習主席とプーチン大統領の今年の2回の会談では、二国間関係と地球規模の問題に関する「幅広いコンセンサス」が得られた。

協力の深化:両国間の政治的信頼、戦略的協調、互恵的な協力関係は、いずれも強化されている。

経済成長:特に、二国間貿易は目標の2,000億ドルを前倒しで上回り、強い経済関係を示した。

文化交流と人的交流:スポーツ交流年や文化年などのイニシアチブは、両国の関係をさらに強固なものにする。

両首脳は、相互信頼をさらに高め、協力を拡大し、中露パートナーシップを強化するために緊密に連絡を取り合い、協力していく決意を表明した。

両首脳は、外交関係樹立75周年を祝い、文化年を活用して友情と理解を深めることを期待している。

共通の利益、強力なリーダーシップ、多様な協力分野を特徴とする中国とロシアの繁栄する関係を描いている。両国は、今後数年間でこの戦略的パートナーシップをさらに発展させることを約束しているようである。

また、中国の李強首相とロシアのミハイル・ミシュスチン首相の挨拶のやり取りにも言及し、習主席とプーチン大統領が合意した合意を履行するコミットメントを再確認した。

両国関係の肯定的な側面を強調しているが、複雑な地政学的要因や、より深い理解のために考慮すべきさまざまな問題に関する異なる視点もあることに注意することが重要である。

・関係の健全で安定した発展:世界的な課題にもかかわらず、中露関係は安定しており、正しい方向に進んでいる。
・政治的信頼と戦略的協調の深化:首脳は2回会合を開き、主要な問題について合意に達した。
・協力の強化:貿易額は目標の2,000億米ドルを超え、スポーツ交流の年は成功した。
・今後のイベント:2024-2025年中露文化年と外交関係樹立75周年が予定される。

・緊密な連絡を維持する:習主席とプーチン大統領は、さらなる協力関係を築く意思を表明している。
・協力関係の強化:両国は、様々な分野での協力の拡大を目指している。
・友情を前進させる:目標は、関係の安定した前向きな軌道を確保することである。

・協力を促進する上での国連、G20、上海協力機構、BRICSメカニズムの役割に言及している。
・中国の李強首相とロシアのミハイル・ミシュスチン首相の挨拶は、実務協力へのコミットメントを強化するものである。

引用・参照・底本

Xi says to continuously consolidate, develop China-Russia ties serves fundamental interests of both countries GT 2023.12.31

RCEPのプラスの影響2024年01月01日 21:01

国立国会図書館デジタルコレクション「足利頼兼・高尾妹累」を加工して作成
 東アジア地域包括的経済連携(RCEP)と、2022年1月1日の正式施行から2年後の地域貿易および経済協力に対するその影響について説明している。

 RCEPのプラスの影響:中国の専門家は、保護主義の台頭という課題にもかかわらず、地域貿易・投資協力の促進におけるRCEPの重要な役割を称賛している。RCEPはアジア太平洋15か国が参加する自由貿易協定である。

 実施と拡大: RCEPは2023年6月2日に署名した15か国すべてに対して完全発効し、包括的な実施の新たな段階に入った。地政学的な干渉を回避し、より大きな機会を引き出すことを目的として、協定のアップグレードが期待されると述べられている。

 貿易および経済統計: RCEP の前向きな成果に関するデータが提供される。 例えば、中国の CCPIT支部は11月に相当数のRCEP原産地証明書を発行し、企業が関税削減の恩恵を受けることができるようになった。 他のRCEP加盟14カ国との中国の輸出入総額は増加し、中国の対外貿易の成長に20%以上貢献した。

 ASEAN-中国関係:中国の税関データによると、ASEAN(東南アジア諸国連合)は2023年最初の11か月において中国の最大の貿易相手国であり、中国の対外貿易総額の15.3%を占めた。

 地政学的文脈における役割:専門家らは、地政学的な干渉や米国の利上げの影響を含む世界経済情勢の変化にもかかわらず、地域貿易協力の促進におけるRCEPの積極的な役割を強調している。

 アップグレードと将来の展望:特に中国、日本、韓国の間で、成果を強化し、地政学的影響を排除し、貿易と投資協力の可能性を実現する必要性を強調している。RCEP のアップグレードは、地域の経済貿易協力により大きな機会をもたらすために重要であると考えられている。

 世界的な自由貿易擁護:米国が世界的な自由貿易に政治的障壁を設けていると見なされている一方で、中国や他のRCEP加盟国は協定の完全な履行とアップグレードを積極的に推進しており、世界的な貿易と平和に貢献している。

 インドの参加の可能性: バングラデシュは、特に4年前のインドの協定離脱を受けて、RCEPへの参加に適していると考えられている。しかし、インドがRCEPへの参加を目指す場合、バングラデシュとの自由貿易協定交渉を見直す可能性があるとの報道もある。

 中国の努力と責任:RCEPやその他の貿易プロセスの推進における中国の努力を称賛し、反グローバリズムの感情が高まる中、RCEPの着実な実施は、世界の貿易と平和にとって重要な前向きな進展であり、中国の先見性と責任感を示すものであると強調している。

【要点】

保護主義と地政学的緊張の高まりにもかかわらず、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)が地域の貿易・投資協力にプラスの影響を与えていることについて論じている。

RCEPは有効である: この協定は2022年1月に正式に発効し、アジア太平洋15か国を対象としている。

貿易促進:中国は2023年11月に発行したRCEP原産地証明書が20.83%増加し、関税削減と貿易の成長を示した。

プラスの影響:RCEPは2023年上半期の中国の対外貿易の伸びに20%以上貢献した。

ASEANは引き続き最大のパートナー:地政学的な影響にもかかわらず、ASEANは2023年最初の11か月間、中国の最大の貿易相手国であり続けた。

RCEPのアップグレードが期待される:専門家らは、協定の新たな段階では貿易と投資のさらなる自由化と円滑化が期待されている。

中国の役割:中国は、RCEPの実施と拡大の可能性を推進することで、世界の自由貿易を促進していると見なされている。

インドの立場:バングラデシュのRCEP参加に対するインドの反対報道は、保護主義への懸念を引き起こしている。

地域貿易と協力の促進におけるRCEPの成功を前向きに描いており、さらなる発展の可能性と保護主義的傾向に対抗する役割を強調している。

・地域包括的経済連携(RCEP)は2024年1月1日に2周年を迎える。
・この協定は、保護主義の台頭にもかかわらず、地域の貿易・投資協力を後押ししてきた。
・中国と他の加盟国はRCEPの完全実施とアップグレードを推進している。
・RCEPの格上げは、地域経済・貿易協力により大きな機会をもたらすと期待されている。
・バングラデシュはRCEPへの参加を検討しているが、インドは反対していると報じられている。

・RCEPはアジア太平洋15カ国が参加する世界最大の自由貿易協定である。
・2022年の発効以来、加盟国間の貿易拡大につながっており、中国は2023年前半に他のRCEP加盟国との貿易が20%増加した。
・この協定により、域内で取引される商品の90%以上の関税が撤廃される見込みだ。
・RCEPの格上げには、さらなる貿易・投資の自由化や、バングラデシュのような新規加盟国を含む協定の拡大が含まれる可能性がある。
・インドがバングラデシュのRCEP参加に反対していると報じられていることは、協定の拡大に難題を突きつける可能性がある。
・RCEPが地域の貿易と投資に与えるプラスの影響を強調し、協定の継続的な実施とアップグレードの可能性の重要性を強調している。

引用・参照・底本 

Two years on, RCEP boosts trade amid protectionism, set to bring greater opportunities GT 2023.12.31