西側の選挙非難を一蹴2024年03月18日 22:31

国立国会図書館デジタルコレクション「東海道五十三対 日坂 (東海道五十三対)」を加工して作成
 ウラジーミル・プーチン大統領は、ロシアの政治体制と最近の選挙に対する西側諸国の批判に反抗的に反応したようだ。非民主的な慣行の非難にもかかわらず、プーチンはそのような批判を偽善的でロシアの利益に無関係だと一蹴した。彼は、特にロシアを封じ込めようとする国々からの否定的な反応が予想されたことを強調した。

 プーチン大統領は、批判は自分個人に向けられたものではなく、ロシアの主権、防衛、経済的独立の強化を狙う背後勢力(註)に向けられたものだと述べた。また、西側民主主義の欠陥を指摘し、米国の政治家候補者に対する司法攻撃などの問題を強調した。

 さらに、クレムリンは、プーチンの再選に対する圧倒的な支持を反対の証拠として挙げて、選挙の違法性という非難を退けた。プーチン大統領は、中国、インド、中央アジア、カリブ海諸国、中南米諸国など、世界の指導者たちから祝辞をもらっている。

 この対応は、ロシアと西側諸国の間で、特に民主主義の実践と地政学的な影響力に関する緊張が続いていることを浮き彫りにしている。

【視点】

ロシア大統領選挙で勝利した後の西側諸国の批判に対するウラジーミル・プーチンの反応は、このような状況でロシア指導部がとった典型的な姿勢を反映している。プーチン大統領は、こうした批判を偽善的で的外れなものとして退け、民主的プロセスに対する真の懸念ではなく、ロシアを封じ込めようとする西側諸国の努力のせいにしている。

プーチン大統領の発言は、ロシアと西側諸国の間で緊張が続いていることを考えると、米国とその同盟国からの否定的な反応は予想されたことを強調している。彼は、これらの批判を、選挙の公正さを真に評価するものではなく、より広範な地政学的闘争の一部として描いている。

プーチンは、批判が自分個人に向けられているのではなく、背後にいる勢力に向けられていることを示唆することで、外部の脅威に対するロシアの主権と独立の擁護者として自分を組み立てようとしている。彼は、この選挙を、西側の圧力に直面したロシアの強さと回復力を再確認するものとして描いている。

プーチン大統領はまた、大統領候補に対する法的な異議申し立てや選挙運動の問題など、西側民主主義諸国の欠陥を指摘し、批判から注意をそらしている。この戦術は、西側諸国がロシアの選挙プロセスを批判する際に、その信頼性を損なう役割を果たしている。

プーチン大統領の対応は、批判をかわし、ロシアの主権を強調し、西側諸国の反対を、より広範な地政学的対立の一部として組み立てるという、お馴染みの戦略を反映している。

(註)
「背後にいる勢力」という表現は、プーチンが西側諸国からの批判を受ける際によく用いる言葉である。これは、プーチンが自らの支持者やロシアの国益を守るために、外部からの批判を受けているという立場を強調するために使用される。

具体的には、プーチンは自らの政権を批判する国々や団体を指している。これには、西側諸国や国際機関、または彼の政策や行動に反対する人々や組織が含まれる。プーチンは、彼らがロシアの力や独立性を傷つけようとしていると主張し、そのために彼自身が批判の標的となっていると考えている。

具体的な背後にいる勢力を指摘することは難しい場合があるが、プーチンは一般的には、西側の国々やその指導者、国際機関、そして時にはロシアの内外での反政府活動を行う団体などを指していると考えられる。

(註はブログ作成者が参考の為に付記した。)

引用・参照・底本 

Putin brushes off Western election rebukes RT 2024.03.18

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