モスクワ・テロ此れまでに判明したこと2024年03月24日 18:51

国立国会図書館デジタルコレクション「東海道五十三次之内 新井ノ図 (東海道五十三次)」を加工して作成
 アントニオ・グテーレス国連事務総長とアイルランドのレオ・バラドカー退任首相の声明は、ウクライナとガザの紛争に対する欧州連合(EU)の対応に二重基準が見られることへの懸念を浮き彫りにしている。

 要するに、グテーレス事務総長は、紛争ごとに異なる基準を適用することなく、国際人道法を一貫して守ることの重要性を強調した。彼は、地政学的な文脈に関係なく、民間人の保護が基本原則であるべきだと強調した。

 バラドカル氏も同様の意見に同調し、パレスチナ危機に対する欧州の対応は、ウクライナでの行動に比べて不十分であることを示唆した。彼は、そのような二重基準の認識は、ウクライナを防衛する努力を弱体化させ、ヨーロッパ以外の国々、特にグローバルサウスの国々からの懐疑的な見方につながる可能性があると指摘した。

 ウクライナとガザの紛争に対するEUの対応を比較すると、大きな格差があることがわかる。EUは、ロシアへの経済制裁や多額の財政支援など、ウクライナ支援に相当な資金を投入しているが、ガザ地区の危機への対応は比較的限定的である。この対照は、飢饉に近づいていると言われるガザ地区の民間人死傷者率の高さと人道的懸念を考えると、特に顕著である。

 EU首脳が首脳会議で発表した共同声明は、ガザ地区における人道的措置の即時停止と持続可能な停戦を求めている。また、イスラエル政府に対し、壊滅的な人道的影響をもたらす可能性があるとして、ラファでの地上作戦を控えるよう要請している。

 国際的な非難にもかかわらず、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はラファに軍隊を派遣する決意を表明し、緊張をさらにエスカレートさせ、そのような行動の人道的影響に対する懸念を高めた。

 これらの声明と進展は、政治的配慮や地域力学とは無関係に、人道的危機に対する一貫した原則的なアプローチの必要性を強調している。

【視点】

アントニオ・グテーレス国連事務総長が、EUの指導者たちに、ウクライナとガザの双方の状況に国際人道法の一貫した原則を適用するよう促したことを強調している。彼は、二重基準なしに両方の紛争地域の民間人を保護することの重要性を強調している。

退任するアイルランドのレオ・バラドカー首相は、ウクライナとパレスチナの危機に対するEUの対応の格差を指摘している。バラドカルは、ガザに関するEUの行動、あるいはその欠如は、ウクライナを防衛する彼らの努力を損ない、特にグローバル・サウスの国々によって二重基準として認識されていると示唆している。

EUはウクライナ紛争への対応としてロシアに多額の支援や経済制裁を科してきたが、ガザ地区の状況への対応は比較的限定的である。EUのガザへの援助は1億5000万ユーロであり、ウクライナへの援助よりも大幅に少ないと指摘している。

ガザ地区の民間人の死者数が多く、飢饉が差し迫っているという警告にもかかわらず、EUの対応は不十分だと批判されている。EU首脳が首脳会議で採択した共同声明は、ガザ地区での人道的一時停止と持続可能な停戦を求め、壊滅的な人道的結果をもたらす可能性があるため、イスラエルにラファでの地上作戦を控えるよう促している。

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が、国際的な非難にもかかわらず、ラファに軍隊を派兵する決意を固めたことは、状況をさらに複雑にし、ガザ地区における潜在的なエスカレーションとさらなる人道危機への懸念を引き起こしている。

地政学的な考慮事項や地域の力学に関係なく、国際的な人道的原則の一貫した適用と人道危機への適切な対応の必要性を強調している。

引用・参照・底本 

UN tells EU to end ‘double standards’ on Ukraine and Gaza RT 2024.03.21

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