トランプ大統領の支持率は歴史的低水準にある2026-07-04 20:16

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【概要】

 2026年7月3日、米国建国250周年記念行事の開始にあたり、ドナルド・トランプ大統領はサウスダコタ州ラシュモア山で演説を行った。同演説でトランプ大統領は、国内における「共産主義の脅威」の再燃を深刻な危機として警告し、進歩的な民主党勢力や一部の移民をこれになぞらえて非難した。本来は国民全体を団結させるべき記念行事の場でありながら、11月の中間選挙を念頭に置いた党派色の強い主張を展開し、歴史認識や移民政策、選挙制度をめぐる論争を呼ぶ内容となった。
  
【詳細】 

 演説の背景と状況

 米国が英国から独立して250周年となる記念週末を迎えるにあたり、トランプ大統領は建国記念事業ツアーの一環としてラシュモア山で演説した。会場では「USA!USA!」の唱和が上がり、F-16戦闘機の編隊飛行も行われた。大統領はまず、ラシュモア山に顔が刻まれたジョージ・ワシントン、トーマス・ジェファーソン、セオドア・ルーズベルト、エイブラハム・リンカーンの4人の大統領を称賛した。自身の顔を同山に追加する可能性を否定していないことにも触れられている。

 共産主義をめぐる主張

 トランプ大統領は、米国の例外主義は憲法だけでなく固有の文化と同一性に根ざすとし、「米国の精神を打ち砕こうとする」「歴史から我々を引き離そうとする」動きを批判した。その上で、冷戦終結後の現在、国内で共産主義の脅威が再燃していると主張。共産主義は第一次・第二次世界大戦や9・11同時多発テロよりも自由への脅威が大きく、憲法、さらには1776年7月4日の独立宣言の敵であり、「生、自由、幸福の追求」とは正反対の「死、圧制、悪の追求」に通じると断じた。また「カール・マルクスに忠誠を尽くすか、米国に忠誠を尽くすか。共産主義者であるか、愛国者であるかのどちらかであり、両立は不可能だ」とも述べた。

 進歩勢力・移民への言及

 演説は、ニューヨーク市長で民主社会主義者のゾラン・ママダニ氏が反トランプ的な内容で移民支持を訴える演説を行った直後に実施された。先週から今週にかけてニューヨークやコロラドなど複数州の民主党予備選で、民主社会主義者を含む進歩的候補者が相次いで勝利している状況を受け、トランプ大統領はこれらの勢力を共産主義者と同一視する主張を強調した。さらに「米国の生き方や成功に反する思想を持つ新たな移住者」が脅威の一因であるとし、「共産主義を速やかに打倒し、国外へ追放する」と表明。「共産主義者の集団は、不法移民、犯罪者、働く意欲のない者で構成されている」とも述べた。

 歴史認識と選挙関連の主張

 「我々の故郷が盗まれた土地の上に成り立つとか、先人たちが抑圧者だとするマルクス主義的な虚偽を子どもたちに教えることは、過去を誹謗するだけでなく未来を攻撃する行為だ」と非難した。一方、演説の会場となったブラックヒルズ地域は、1877年に米政府がスー族インディアンの条約上の土地を不法に接収した経緯があること、また称賛したワシントンとジェファーソンが奴隷所有者であった事実には言及しなかった点が批判されている。加えて議会に対し、上院のフィリバスターを廃止し、「選挙抑圧法案」との批判がある『セーブ・アメリカ法』の成立を求め、「これを実現すれば今後100年間は選挙に負けることはない」とも語った。

 その他の状況

 トランプ大統領の支持率は歴史的低水準にある。4日にはナショナル・モールでの演説と花火大会が予定されているが、全米で記録的な熱波が発生し、各地で独立記念行事に影響が出ている。

【要点】

 ・米国建国250周年記念行事の開始に際し、トランプ大統領はラシュモア山で演説し、「共産主義の脅威」を最大の危機として警告した。

 ・進歩的民主党勢力や一部の移民を共産主義の脅威と同一視し、愛国心との両立は不可能と主張した。

 ・米国の歴史や伝統を重視する立場から、進歩的な歴史認識を批判したが、会場地域の先住民に関する経緯や先人たちの奴隷制との関わりには言及しなかった。

 ・中間選挙を見据え、議会にフィリバスター廃止と『セーブ・アメリカ法』成立を求め、党派的な主張を展開した。

 ・同演説は、記念行事を政治的に利用しているとの批判があるほか、全米の熱波により記念行事に影響が生じている。

【引用・参照・底本】

Trump launches America’s 250th birthday celebrations with partisan attack The Guardian 2026.07.04
https://www.theguardian.com/us-news/2026/jul/04/trump-launches-americas-250th-birthday-celebrations-with-partisan-attack?CMP=GTUK_email

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