最近のカタルーニャ州選挙2024年05月13日 11:01

国立国会図書館デジタルコレクション「雲竜久吉」を加工して作成
 最近のカタルーニャ州選挙は、この地域の政治情勢に大きな変化をもたらした。 サルバドール・イリャ率いる社会党は42議席を獲得し最大党となったが、絶対多数に必要な68議席には及ばなかった。 この結果には他の政党との連立構築が必要となる。

 一方、カルレス・プチデモン氏のジャンツ党などの分離主義政党は過半数を失い、合計61議席を確保する見通しだ。 プチデモン氏は党の実績に満足しているものの、分離主義者の有権者の投票率が低いことが、分離主義者の影響力に課題をもたらしている。

 サルバドール・イジャ氏は次期首班カタルーニャを新たな時代に導く意向を表明し、選挙結果の重要性を強調した。 ペドロ・サンチェス首相はこの結果を歴史的であり、カタルーニャの政治的軌道に転換点が訪れる可能性を示唆したと称賛した。

 しかし、ユンツ氏とカタルーニャ共和党左派(ERC)は社会党との提携を否定しているため、連立政権樹立は困難となる可能性がある。交渉の結果、8月までに実行可能な連立政権が成立しなければ、10月に再選挙が予定されている。

 選挙結果は、カタルーニャ州の独立に対する感情の分裂とスペイン国内の広範な政治力学を反映している。

【視点】

選挙結果の要点

カタルーニャの選挙で、社会主義者のサルバドール・イリャ率いる社会主義党(PSC)が42議席を獲得し、最大の政党となった。

しかし、絶対多数を得るには不足しており、他の政党との連立が必要とされる。

一方、カルレス・プチデモン率いるジュンツ党を含む独立派政党は合計61議席の獲得で、多数派を失う見通しとなった。

イリャとサンチェスのコメント

イリャは、新しい時代を切り開く決意を示し、次期カタルーニャ首班になる意向を表明した。

ペドロ・サンチェス首相は、この歴史的な結果を祝福し、カタルーニャの新しい時代の幕開けと位置付けた。

独立派の挑戦

独立派の投票率が低いため、プチデモンらは自らの選択肢が限られると認めた。

しかし、プチデモンは自党の成績を良しとしつつも、独立派有権者の低い投票率には懸念を示した。

連立政権の形成の課題

社会主義党は他の政党との連立を必要とするが、ジュンツ党とERC(カタルーニャ共和左翼)はこれを拒否している。

連立協議が失敗した場合、10月にさらなる選挙が行われる見通しとなっている。

選挙結果の意味

カタルーニャの独立に対する意見が分かれる中、選挙結果はスペイン内外の政治的なダイナミクスを反映している。

引用・参照・底本

Catalonia: Separatists lose majority, Socialists make gains DW 2024.05(18分前)

https://www.dw.com/en/catalonia-separatists-lose-majority-as-socialists-make-gains/a-69058566

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