【桃源寸評】

　米国は殲滅願望に囚われた国家である。殺戮を生業とする国際社会での無法者である。
　此れは、民主党であれ共和党であれ全く変わらない、異常性格国家の姿である。

　そのはじめは、難癖を付けての"揉め事"を惹起する、そして"正義の仮面"で、其の醜悪な本音を隠す。自由・民主・人権・法の支配などの一般論としては抗えない、鉈を振り回す。その実は米国内部でも、勿論、他国に対しては言うに及ばず、全く其の真逆なのである。

　国際社会は、此の米国の二枚舌を抜くことを真面目に検討し対策を立てないと、此の地球上のすべての生命に関わる。

　米国は、大仰に言えば、"地球外侵略者、つまり、インベーダー"其の物か、或はインベーダーに操作された(或は菌に冒された)国家と見做すの適当である。

　米国は、人類を斯くも無残に情け容赦なく殺し捲るのであるから。無法の世界を現出させている元凶である。

【寸評　完】

【概要】

　カマラ・ハリス副大統領が大統領選挙に当選した場合、ジョー・バイデン大統領のイスラエルに対する政策を変えないと発言し、これが激しい批判を引き起こしていることが報じられている。ハリス氏は、CNNのインタビューで、イスラエルへの武器供与を停止せず、イスラエルが「自衛する権利」を持っていると述べた。

　この記事によると、イスラエルは数万人の民間人を殺害しており、特に16,000人以上の子供が犠牲になっている。また、国際司法裁判所は占領力としてのイスラエルが自衛を主張できないと指摘している。

　ハリス氏は、イスラエルが自衛する権利を強調しつつも、多くの無実のパレスチナ人が殺されていることに言及し、停戦交渉が必要だと述べた。しかし、バイデン政権のイスラエル支援が停戦交渉を妨げている可能性があるとも示唆している。

　また、ハリス氏は、二国家解決を目指すとしつつも、イスラエルへの武器供与を止めることはないと明言している。これはバイデン政権の政策を継続する意向を示しており、パレスチナ人権擁護派の間で怒りを招いている。

　ハリス氏がこのバイデン大統領のガザ政策が世論で不人気であり、特にスイング州での支持を得るために、政策の変更が求められているが、ハリス氏は政策を変更しない方針を示している。

【詳細】
　
　カマラ・ハリス副大統領がジョー・バイデン大統領のイスラエル政策を継続することを明言し、それが批判を呼んでいる様子が詳細に報じられている。以下に、その内容をさらに詳しく説明する。

　ハリス副大統領の発言

　・インタビューの内容：ハリス副大統領は、CNNのインタビューで、イスラエルへの武器供与を停止する意図がないことを明確にした。彼女は「イスラエルが自衛する権利」を強調し、バイデン政権の方針を支持した。
　・具体的なコメント：ハリス氏は、「私はイスラエルの防衛と自衛の権利に対する揺るぎないコミットメントを持っており、それは変わらない」と述べた。また、「あまりにも多くの無実のパレスチナ人が殺されており、停戦合意を実現する必要がある」とも言及したが、具体的な政策変更には言及しなかった。

　イスラエルによるガザ攻撃

　・犠牲者の数：記事では、イスラエルの攻撃により数万人の民間人が犠牲となり、その中には16,000人以上の子供が含まれていると報じられている。
　・国際司法裁判所の見解：国際司法裁判所は、イスラエルが占領力として自衛を主張できないと判定している。

　バイデン政権の政策

　・武器供与の継続：バイデン政権は、イスラエルに対して600回以上の武器供与を行い、合計で50,000トン以上の軍事装備を提供してきた。これは日々150トン以上の装備が供給されている計算である。
　・停戦への取り組み：バイデン政権は停戦を求めているが、その政策がイスラエルへの圧力として効果を発揮していないとの批判がある。

　ハリス副大統領への批判

　・世論の動向：世論調査では、バイデン大統領のガザ政策は非常に不人気であり、特に重要なスイング州で支持率が低下している。これがハリス氏の選挙に影響を及ぼす可能性がある。
　・政治的影響：ハリス氏が政策を変更しないことは、パレスチナ人権擁護派や多くの有権者からの反発を招いている。特に、ミシガン州のラシダ・タリーブ下院議員は、「戦争犯罪とジェノサイドは続く」と強い批判を表明した。

　結論

　ハリス副大統領がバイデン大統領のイスラエル政策を継続することで、国際法や人権に対する配慮が欠けているとの批判が高まっていることを強調している。また、ハリス氏が政策を変更すれば選挙に有利になる可能性があるにもかかわらず、彼女が政策を変更しない理由についても議論されている。

【要点】

　ハリス副大統領の発言

　・CNNインタビューで、イスラエルへの武器供与を停止しないと明言。
　・「イスラエルが自衛する権利」を強調し、バイデン政権の方針を支持。
　・「多くの無実のパレスチナ人が殺されており、停戦合意を実現する必要がある」と述べる。

　イスラエルによるガザ攻撃

　・イスラエルの攻撃で数万人の民間人が犠牲、その中には16,000人以上の子供が含まれる。
　・国際司法裁判所は、イスラエルが占領力として自衛を主張できないと判定。

　バイデン政権の政策

　・600回以上の武器供与、合計50,000トン以上の軍事装備をイスラエルに提供。
　・停戦を求めるが、政策がイスラエルへの圧力として効果を発揮していないとの批判。

　ハリス副大統領への批判

　・世論調査では、バイデン大統領のガザ政策は非常に不人気。
　・重要なスイング州で支持率が低下、選挙に影響を及ぼす可能性。
　・パレスチナ人権擁護派からの強い反発、特にラシダ・タリーブ下院議員が「戦争犯罪とジェノサイドは続く」と批判。

　結論

　・ハリス副大統領がバイデン大統領のイスラエル政策を継続することで、国際法や人権に対する配慮が欠けているとの批判が高まる。
　・政策を変更すれば選挙に有利になる可能性があるが、ハリス氏は政策を変更しない方針。

【参考】

　☞ 国際司法裁判所(ICJ)が言及する「占領力」とは、ある国家が他国の領土を軍事的に占領し、その地域を実質的に支配している状態を指す。この状態において、占領国は国際法に従って占領地の管理を行う義務がある。

　占領力に関する国際法の原則

　1.ジュネーブ諸条約：特に1949年の第四ジュネーブ条約は、占領地における民間人の保護に関する規定を設けている。占領国は占領地の住民の人権を尊重し、彼らの生活を保護する義務がある。
　・ハーグ陸戦条約：1907年のハーグ陸戦条約も占領地の管理に関する規定を持ち、占領国が占領地の秩序と安全を維持しつつ、その地域の既存の法律を尊重することを求めている。
　・自衛権の制限：占領力としての国家は、その占領地における行動が「自衛」として正当化されない場合がある。特に、占領地での軍事行動が過度に攻撃的であったり、民間人に対する被害が大きい場合、その行動は国際法上違法と見なされることがある。

　イスラエルと占領力

　イスラエルは1967年の六日戦争以降、ガザ地区や西岸地区を含むいくつかの地域を占領している。国際司法裁判所や国連などの国際機関は、これらの地域におけるイスラエルの行動を「占領」として認識し、占領力としての義務を遵守するよう求めている。具体的には、以下のような点が問題視されている。

　1.入植活動：イスラエルは占領地にユダヤ人入植地を建設し、拡大してきた。これが現地のパレスチナ人の権利や生活に悪影響を及ぼしている。
　2.軍事行動：イスラエルの軍事行動が過度であり、特にガザ地区での民間人の犠牲者が多いことが国際的に非難されている。
　3.人道状況：占領地における生活条件の悪化、人道援助の制限、移動の自由の制限などが問題視されている。

　結論

　国際司法裁判所が主張する「占領力」とは、ある国家が他国の領土を軍事的に支配する状態を指し、その国家は国際法に基づいて占領地の住民の人権を保護する義務がある。イスラエルの場合、ガザ地区や西岸地区における行動が国際法に違反しているとして、国際的な批判を受けている。

　☞ スイング州とは、アメリカの大統領選挙で結果が予測しにくく、どちらの候補者にも勝利の可能性がある州のことを指す。これらの州では、選挙結果が共和党と民主党の間で頻繁に揺れ動くため、「スイング（揺れる）」州と呼ばれている。

　具体的なスイング州の例

　・フロリダ州：過去の選挙で結果が接戦となることが多い。
　・ペンシルベニア州：2016年には共和党、2020年には民主党が勝利。
　・オハイオ州：歴史的に選挙の結果を左右する重要な州。
　・ミシガン州：製造業が盛んな州で、有権者の動向が選挙結果に大きな影響を与える。
　・ウィスコンシン州：農業と製造業が主要産業で、選挙ごとに支持政党が変わることが多い。

　スイング州の重要性

　スイング州は、選挙人団の投票数が接戦になることが多く、大統領選挙において決定的な役割を果たす。候補者はこれらの州での支持を得るために多くの時間と資金を投入する。スイング州での勝利は、全体の選挙結果を大きく左右するため、候補者にとって非常に重要である。

　スイング州とハリス副大統領の政策

　記事によると、ハリス副大統領がバイデン大統領のガザ政策を継続することがスイング州での支持に影響を与える可能性がある。バイデン政権のガザ政策は世論で不人気であり、特にスイング州での支持率が低下している。ハリス氏が政策を変更すれば、スイング州での支持を得る可能性が高まるが、彼女は政策を変更しない方針を示している。

【参考はブログ作成者が付記】

【引用・参照・底本】

“Genocide Will Continue”: Fury Grows as Harris Vows to Keep Biden’s Gaza Policy truthout 2024.08.30
https://truthout.org/articles/genocide-will-continue-fury-grows-as-harris-vows-to-keep-bidens-gaza-policy/?utm_source=feedotter&utm_medium=email&utm_campaign=FO-08-30-2024&utm_content=httpstruthoutorgarticlesgenocidewillcontinuefurygrowsasharrisvowstokeepbidensgazapolicy&utm_source=Truthout&utm_campaign=2b192ed306-EMAIL_CAMPAIGN_2024_08_30_06_10&utm_medium=email&utm_term=0_bbb541a1db-2b192ed306-%5BLIST_EMAIL_ID%5D

【桃源寸評】

　「中国がいかに様々な面でアメリカに打ち勝っているかを強調している」通り、考え方や行動でも中国は既に米国を上回っている。

　いかに米国が卑劣な手を使っても、"大道"を行く国を邪魔立てすることは不可能である。
　
　それが〝勢〟というものだ。

　米国は弾き飛ばされないよう、寧ろ注意すべきである。

【寸評　完】

【概要】

　ファン・ヤン氏の記事は、共和党、特にドナルド・トランプ氏が民主党よりも中国を強調し、中国が米国の選挙レトリックで重要なトピックになっていることを論じている。トランプ大統領は、再選された場合、中国製品に60%の関税を課すと脅しており、演説で「チャイナウイルス」などの用語を使用して中国に頻繁に言及し、中国が雇用を盗んでいると非難している。この戦略は、彼の「アメリカ・ファースト」のスタンスを強化することを目的としている。

　対照的に、ジョー・バイデン大統領やカマラ・ハリス氏のような民主党員は、中国について言及する一方で、共和党員に比べて中国にはあまり焦点を当てていない。バイデン氏とハリス氏は、特にハイテク分野で、米国が中国と競争するために、自分たちの政権がいかに位置付けてきたかを強調している。民主党の副大統領候補ティム・ウォルツは、中国との広範な経験にもかかわらず、選挙戦ではそれを強調していない。

　共和党の綱領は、「中国からの戦略的独立を確保する」ことに強く焦点を当てており、ロシアやイランなどの他の敵国については比較的言及していないのとは対照的である。トランプ氏に関連する保守派のヘリテージ財団のプロジェクト2025も、中国に対抗することに重点を置いている。

　共和党が中国に焦点を合わせているのは、部分的には、彼らが選挙を外国の脅威からアメリカニズムを守る必要があると捉えていることによるものだ。対照的に、民主党は、選挙を前進するか後退するかの選択として位置づけ、中国はハイテク競争の物語の一部となっている。記事は、選挙シーズンが進むにつれて、地政学的な紛争が続いているため、中国は引き続き重要な問題となる可能性が高いと結論付けている。

【詳細】
　
　2024年のアメリカ大統領選挙において、共和党が民主党よりも中国を批判することが多いことについて論じている。共和党の候補者であるドナルド・トランプは、再選された場合、中国製品に60%の関税を課すと脅しており、中国を頻繁に言及している。例えば、トランプは「チャイナ・ウイルス」としてCOVID-19パンデミックを非難し、中国が自動車産業の雇用を奪っていると主張している。彼の演説では、中国がいかに様々な面でアメリカに打ち勝っているかを強調している。

　一方、民主党の候補者であるジョー・バイデンとカマラ・ハリスも中国について言及しているが、共和党ほど頻繁ではない。バイデンは、自分の政権がいかにしてアメリカを中国と競争できる位置に置いたかを強調している。ハリスも、アメリカが21世紀の競争で中国に勝つことを確実にすると述べている。

　特に、ハリスの副大統領候補であるティム・ワルツは、中国に関する豊富な経験を持ちながらも、選挙キャンペーンでは中国を強調していない。ワルツは、中国での教育経験や人権問題に関する活動を通じて、中国に対する批判的な立場を取りながらも、協力の可能性を認識している。

　共和党のプラットフォームは、「中国からの戦略的独立を確保する」ことに重点を置いており、他の敵対国(ロシアやイラン)に比べて中国に対する言及が多い。また、保守的なシンクタンクであるヘリテージ財団のプロジェクト2025も、922ページの文書の中で483回も中国に言及している。

　共和党が選挙を「外国勢力からのアメリカ主義を守る」必要性として位置づけている一方で、民主党は「前進するか後退するか」の選択として位置づけていることを強調している。ハリスは、高度技術分野での競争として中国を語る一方、トランプは、中国を地政学的および経済的な脅威として頻繁に取り上げている。

　また、ワルツの中国に対する態度は、アメリカメディアの一部が中国共産党をファシズムや全体主義と結びつけて描写する傾向とは対照的である。選挙シーズンが進むにつれ、中国は地政学的な対立が続く中でますます重要な問題として取り上げられるだろう。

【要点】

　・共和党候補者のドナルド・トランプは、中国製品に60%の関税を課すと脅し、選挙キャンペーンで中国を頻繁に批判している。

　・トランプは「チャイナ・ウイルス」という表現を使用し、中国が自動車産業の雇用を奪っていると主張。

　・トランプの政権は中国との対立を強調し、「アメリカ第一」の姿勢を打ち出している。

　・民主党候補者のジョー・バイデンとカマラ・ハリスも中国について言及するが、共和党ほど頻繁ではない。

　・バイデンは、中国がアメリカを追い越すという従来の見方がもはや成り立たないと主張。

　・ハリスは、アメリカが21世紀の競争で中国に勝つことを約束している。

　・ハリスの副大統領候補であるティム・ワルツは、中国に関する豊富な経験を持つが、選挙キャンペーンでは中国を強調していない。

　・ワルツは、中国で教育経験があり、人権問題に関する活動も行っている。

　・共和党のプラットフォームは、「中国からの戦略的独立を確保する」ことを強調。

　・他の敵対国（ロシアやイラン）に比べて中国に対する言及が多い。

　・ヘリテージ財団のプロジェクト2025も、文書の中で中国に多く言及している。

　・共和党は選挙を「外国勢力からのアメリカ主義を守る」必要性として位置づけている。

　・民主党は選挙を「前進するか後退するか」の選択として位置づけている。

　・ハリスは、高度技術分野での競争として中国を語っている。

　・トランプは、中国を地政学的および経済的な脅威として頻繁に取り上げている。

　・ワルツの中国に対する態度は、アメリカメディアの一部が中国共産党をファシズムや全体主義と結びつけて描写する傾向とは対照的。

　・選挙シーズンが進むにつれ、中国は地政学的な対立が続く中でますます重要な問題として取り上げられると予想される。

【参考】

　☞ 共和党プラットフォーム: 「中国からの戦略的独立を確保する」ことを主要な目標として掲げている。

　・貿易と投資の制限を通じて中国への依存を減らす。
　・「力を通じた平和」を取り戻すために中国と対抗することを強調。
　・共和党の公式プラットフォームでは、他の敵対国(ロシアやイラン)よりも中国に多く言及している。

　☞ ヘリテージ財団のプロジェクト2025

　・トランプに関連するとされる保守的な政策プランで、中国に対する言及が多い。
　・922ページの文書内で483回も中国に言及。
　・公式ウェブサイトでも、中国に対抗する目標を強調している。

　☞ 民主党プラットフォーム

　・中国については、主に技術競争と未来の分野(宇宙開発や人工知能9での競争に焦点を当てている。
　・ハリスは「前進するか後退するか」という選択を強調し、アメリカが未来に向かって進むべきと主張。
　
　☞ 共和党と民主党の中国に対するアプローチの違い

　・共和党は、中国を地政学的および経済的な脅威と見なし、対立と独立を強調。
　・民主党は、技術競争の分野で中国と競争し、未来志向の政策を打ち出している。

　☞ 政治用語としての「プラットフォーム(platform)」は、政党や候補者が選挙で提示する公式な政策提案や立場を指します。具体的には、以下の要素が含まれることが一般的である。

　1.政策提案: 政府の方針や計画、法律案の提案など、政党が推進する具体的な政策や目標。
　2.イデオロギー: 政党や候補者の基本的な価値観や信念、社会や経済に対する視点。
　3.優先事項: どの問題や分野に優先的に取り組むか、重点を置く政策領域。
　4.選挙公約: 選挙戦で有権者に対して約束すること、政権を取得した場合に実行する予定の政策。

　プラットフォームは、政党や候補者が選挙戦で自らのビジョンや政策を有権者に伝えるための重要な手段であり、有権者が投票の判断を下す際の基準となる。

【参考はブログ作成者が付記】

【引用・参照・底本】

Republicans pounding China more than Democrats in US election rhetoric ASIA TIMES 2024.08.30
https://asiatimes.com/2024/08/republicans-pounding-china-more-than-democrats-in-us-election-rhetoric/?utm_source=The+Daily+Report&utm_campaign=c141a2ed15-DAILY_30_8_2024&utm_medium=email&utm_term=0_1f8bca137f-c141a2ed15-16242795&mc_cid=c141a2ed15&mc_eid=69a7d1ef3c

【概要】

　2024年8月29日のハアレツ紙の報道によると、7月末以降、イスラエルへの米国の武器輸出が大幅に増加している。この武器供与の増加により、8月は2023年10月にガザでの紛争が始まって以来、イスラエルのネバティム空軍基地での米国の輸送にとって2番目に忙しい月となった。

　報告書は、主にカタールとデラウェア州のドーバー空軍基地から、数十機のアメリカ軍輸送機が、イスラエルの民間機と軍用貨物機と共に基地に到着していることを示している。貨物の急増は、イスラエルとヒズボラの間の緊張の高まりと最近の銃撃戦に対応して、イランの攻撃の可能性に対する準備に関連していると報じられている。

　イスラエル国防省は、10月7日以降、米国が50,000トン以上の軍事装備を供与したと述べており、この支援は、進行中の紛争中のイスラエル国防軍(IDF)の作戦能力にとって重要であると説明している。

【詳細】
　
　アメリカからイスラエルへの武器輸送の増加についての詳細な説明です。

　背景

　1.武器輸送の増加

　・2024年7月末以降、アメリカからイスラエルへの武器輸送が急増している。
　・この増加により、8月はイスラエルのネバティム空軍基地でのアメリカの武器輸送が最も忙しい月の一つとなっている。

　2.輸送経路と手段

　・兵器輸送には、アメリカの軍事輸送機、イスラエルの民間機、軍用機が利用されている。
　・主要な出発地はカタールとデラウェア州のドーバー空軍基地である。

　背景の詳細

　1.イランとの緊張

　・アメリカはイランの攻撃の可能性に備えて、追加の戦闘機や軍艦を中東に派遣している。
　・イランの反応として、イスラエルによるハマスの指導者イスマイル・ハニヤの暗殺が影響を及ぼしている。
　・イスラエルとヒズボラとの間で大規模な交戦があり、アメリカはイランからの報復攻撃を予測している。

　2.ガザとヨルダン川西岸での衝突

　・武器輸送の増加は、ガザでの戦闘の激化やヨルダン川西岸でのイスラエルの攻撃の拡大にも関連している。
　・イスラエルは、2000年代初頭の第二次インティファーダ以来最大の西岸攻撃を実施した。

　3.アメリカのサポート

　・イスラエル防衛省によれば、アメリカは2023年10月7日以降、50,000トン以上の兵器と軍事装備をイスラエルに供給した。
　・この支援は、イスラエル国防軍(IDF)の作戦能力を維持するために「重要」であるとされている。

意図と影響

　1.イスラエルの対応

　・この兵器供給の増加は、イスラエル首相ベンジャミン・ネタニヤフの政策を支持する意図があるとされている。
　・ネタニヤフ首相はハマスとの停戦交渉に対して消極的です。

　2.アメリカの立場

　・バイデン大統領とハリス副大統領の姿勢が示されており、ガザでの戦闘の終結に向けた具体的な動きが見られないとされている。

　この状況は、中東地域の軍事的緊張を高め、国際的な安全保障に対する影響を与えている。

【要点】

　アメリカからイスラエルへの武器輸送増加についての箇条書きの説明です：

　1.武器輸送の増加

　・2024年7月末からアメリカの武器輸送が急増。
　・8月はイスラエルのネバティム空軍基地でのアメリカの武器輸送が2番目に忙しい月。

　2.輸送経路と手段

　・主な輸送手段：アメリカの軍事輸送機、イスラエルの民間機および軍用機。
　・主な出発地：カタール、デラウェア州のドーバー空軍基地。

　3.背景の詳細

　・イランとの緊張

　　⇨ イランの攻撃の可能性に備えて、アメリカは追加の戦闘機や軍艦を派遣。
　　⇨ イランの反応はイスラエルによるハマスの指導者イスマイル・ハニヤの暗殺に関連。
　　⇨ イスラエルとヒズボラ間の交戦が続き、アメリカはイランからの報復攻撃を予測。

　・ガザとヨルダン川西岸での衝突

　　⇨ ガザでの戦闘激化、ヨルダン川西岸での大規模攻撃(2000年代初頭の第二次インティファーダ以来最大)。

　4.アメリカのサポート

　・イスラエル防衛省によると、アメリカは2023年10月7日以降、50,000トン以上の兵器と軍事装備を供給。
　・この支援はIDFの作戦能力維持に「重要」。

　5.意図と影響

　・イスラエルの対応

　　⇨ ベンジャミン・ネタニヤフ首相の政策支持の意図。
　　⇨ ネタニヤフ首相はハマスとの停戦交渉に消極的。
　
　・アメリカの立場

　　⇨ バイデン大統領とハリス副大統領の姿勢が示され、ガザでの戦闘終結に向けた具体的な動きが不足。

【引用・参照・底本】

US Rushes Weapons Shipments To Israel ANTIWAR.com 2024.08.29
https://news.antiwar.com/2024/08/29/us-rushes-weapons-shipments-to-israel/

【桃源寸評】

　韓国のアメリカの支援に対する期待が高いのは、その様に思わないと落ち着かないからであろう。
　要するに北朝鮮の存在がそうさせるのであろう。
　
　期待は期待であり、希望的観測に過ぎない。若し有事の場合、北は全力であらゆる兵器を用いて戦う。

　そのような中に"核の存在"ある。米国は密かに要員を引き揚げることだろう。

　支援するとすれば、韓国と日本は確実に米国のアキレス腱となる。つまり、核の炸裂対象となるのだ。

　核爆発の下に米軍の存在があると想像するのは、勝手である。

　台湾については、現在の米国のありようを見れば、どのような支持が台湾に対して取られるか、一目瞭然である。　

　両者共共、単に米国のツール、つまり、駒に過ぎないことを明確に理解し、依存心を起こさないことだ。

【寸評　完】

【概要】

　台湾と韓国がアメリカの民主党と共和党の政権をどう評価しているかを調査したもので、主な結果は以下の通り。

　1.台湾と韓国の支持傾向

　・台湾と韓国のいずれも、ジョー・バイデンをドナルド・トランプよりも支持している。台湾では、2020年の調査時とは異なり、バイデンの方がトランプよりも人気があることがわかった。これは、バイデン政権が中国に対して強硬な姿勢を維持しているためと考えられる。
韓国でも、バイデンがトランプよりも支持されており、これは過去の調査結果と一致している。

　2.「分からない」との回答

　・台湾と韓国の双方で、「分からない」または「意見なし」と答えた人が一定数存在した。これは、アメリカの大統領選挙が台湾と韓国で注目されているにもかかわらず、選挙結果が自国に与える影響についての見解が明確でないことを示唆している。

　3.アメリカの国際的役割

　・バイデンがトランプよりも国際的な平和と安全に貢献すると考えられている。台湾と韓国の両方で、バイデンがトランプよりも国際的に有利だとされている。

　4.アメリカの支援に対する期待

　大多数の台湾(54.7%)と韓国(71.4%)の人々が、アメリカが次の大統領が誰であれ、自国を守ると信じている。ただし、台湾ではこの見方がやや割れている。

　5.アメリカへの信頼感

　・韓国はアメリカをより信頼しており、台湾よりもポジティブな印象を持っている。台湾では、アメリカに対する信頼度が低い傾向が見られる。

　6.トランプの暗殺未遂事件の影響

　・韓国では、トランプの暗殺未遂事件後にトランプへの支持が増加し、バイデンへの支持が減少した。ただし、これがアメリカ全体の支持動向にどう影響するかは不明である。

　この調査結果は、台湾と韓国がアメリカの政治に対してどう感じているか、そしてその政治的状況が両国の外交や安全保障にどう影響するかについて重要な洞察を提供している。

【詳細】
　
　この調査は、台湾と韓国がアメリカの民主党と共和党の政権に対してどう感じているかを調べたもので、以下のような詳細な結果が示されている。

　1. 台湾と韓国の支持傾向

　・台湾

　　⇨ 台湾では、ジョー・バイデンがドナルド・トランプよりも高い支持を受けていることがわかった。これは、バイデン政権が中国に対して強硬な立場を維持していることが影響していると考えられる。2020年の調査ではトランプの支持が高かったが、最近の調査ではバイデンの支持が上回っていることが示されている。
　　⇨ なお、台湾の「台湾民進党(DPP)」と「国民党(KMT)」の支持者の大多数がバイデンを支持しているが、「台湾民間党(TPP9」の支持者は両候補の支持が拮抗しているとされている。

　・韓国

　　⇨ 韓国では、バイデンがトランプよりも高く評価されている。これは、2020年の調査と一致しており、バイデンへの支持がトランプを大きく上回っている。バイデンがアメリカの外交政策において信頼できる選択肢と見なされていることが背景にある。

　2. 「分からない」および「意見なし」との回答

　・台湾

　　⇨ 台湾の調査では、多くの回答者が「分からない」または「意見なし」と回答している。この傾向は、台湾の人々がアメリカの候補者に対してどちらがより良いかを決めかねていることを示唆している。また、トランプが台湾半導体企業(TSMC)を批判したことも、台湾の選択に影響を与えている可能性がある。

　・韓国

　　⇨ 韓国でも「意見なし」と回答する人が一定数いるが、全体としてはバイデンに対する支持が明確である。

　3. アメリカの国際的役割に対する評価

　・バイデン vs トランプ

　　⇨ 台湾と韓国の両方で、バイデンがトランプよりも「国際的な平和と安全」に貢献すると考えられている。特に台湾では、バイデンの方がトランプよりも優れていると見なされているが、韓国ではこの傾向がより顕著である。

　4. アメリカの支援に対する期待

　・台湾

　　⇨ 台湾の半数以上(54.7%)が、アメリカが次の大統領が誰であれ台湾を守ると信じているが、これはやや分かれている。台湾では、アメリカがどちらの政権下でも支援するという確信がありながらも、その信頼が一様ではないことが示されている。
　
　・韓国：

　　⇨ 韓国の大多数(71.4%)が、アメリカが次の大統領が誰であっても韓国を支援すると考えている。これは、韓国がアメリカの支援に対して比較的強い信頼を持っていることを示している。

　5. アメリカへの信頼感

　・台湾

　　⇨ 台湾の回答者は、アメリカを「信頼できる」または「非常に信頼できる」と評価する割合が低く、アメリカに対する信頼度が韓国よりも低いことがわかる。これは、台湾がアメリカに対して懸念を抱いていることを示している。
　
　・韓国

　　⇨ 韓国の回答者はアメリカをより高く評価し、アメリカに対して高い信頼感を持っている。韓国では「非常に信頼できる」との回答が多く、アメリカとの同盟関係が強固であると認識されている。

　6. トランプの暗殺未遂事件の影響

　・韓国

　　⇨ 調査の実施中にトランプが暗殺未遂事件に巻き込まれたことが影響を与えた可能性がある。事件前と後でトランプへの支持が増加し、バイデンへの支持が減少した。この変化は予想外であり、アメリカ国内の支持動向には大きな変化をもたらさない可能性がある一方で、韓国の回答者に一定の影響を与えた可能性がある。

　結論

　台湾と韓国は、両国ともにバイデン政権をトランプ政権よりも支持していることがわかった。しかし、台湾の回答者はバイデンに対しても「分からない」とする割合が高く、比較的中立的な姿勢を見せている。一方、韓国ではバイデンへの支持が明確であり、アメリカとの関係が強固であると認識されている。今後の調査では、バイデンの後継候補に対する支持も考察することが重要である。

【要点】

　台湾と韓国のアメリカの民主党と共和党の政権に対する評価をまとめた箇条書きである。

　1.台湾の支持傾向

　・バイデンがトランプよりも高く評価されている。
　・2020年の調査から支持傾向が変化し、バイデン政権の中国に対する強硬姿勢が影響。
　・民進党(DPP)と国民党(KMT)の支持者はバイデンを支持する傾向が強い。
　・台湾民間党(TPP)の支持者はバイデンとトランプに対する支持が拮抗。

　2.韓国の支持傾向

　・バイデンがトランプよりも高く評価されている。
　・過去の調査と一致しており、バイデンに対する支持が強い。

　3.「分からない」および「意見なし」の回答

　・台湾と韓国で「分からない」または「意見なし」との回答が一定数存在。
　・台湾ではアメリカの候補者に対して明確な選好がない人が多い。
　・韓国では「意見なし」の回答が少数で、バイデンへの支持が明確。

　4.アメリカの国際的役割

　・台湾と韓国の両方で、バイデンがトランプよりも「国際的な平和と安全」に貢献すると考えられている。
　・台湾ではバイデンの方がトランプよりも優れていると見なされるが、韓国ではこの傾向がより強い。

　5.アメリカの支援に対する期待

　・台湾の過半数(54.7%)が、アメリカが次の大統領が誰であっても台湾を守ると信じているが、見解に分かれがある。
　・韓国の大多数(71.4%)が、アメリカが次の大統領が誰であっても韓国を支援すると考えている。

6.アメリカへの信頼感

　・台湾ではアメリカに対する信頼度が低い。
　・韓国ではアメリカに対して高い信頼感を持っており、「非常に信頼できる」との評価が高い。
　
　7.トランプの暗殺未遂事件の影響

　・韓国の調査中にトランプが暗殺未遂事件に巻き込まれた影響で、トランプへの支持が増加し、バイデンへの支持が減少。
　・この変化は予想外であり、韓国の評価に一定の影響を与えた可能性がある。

　この調査は、台湾と韓国のアメリカに対する評価とその影響を明らかにし、両国の外交政策に対する見通しを提供している。

【引用・参照・底本】

How Taiwan and South Korea see Democrats, Republicans, and America BROOKINGS 2024.08.30
https://www.brookings.edu/articles/how-taiwan-and-south-korea-see-democrats-republicans-and-america/?utm_campaign=Center%20for%20Asia%20Policy%20Studies%20Bulletin&utm_medium=email&utm_content=322360038&utm_source=hs_email

【概要】

　イスラエルの国連総会からの一時停止を目指す動きが急増しています。これは、ガザへの攻撃と西岸地区での入植者の暴行が原因となっています。国際司法裁判所(ICJ)の二つの重要な判決が、パレスチナ市民社会の要請を強化しました。この動きは、1974年にアパルトヘイト時代の南アフリカを国連総会から排除したメカニズムを再利用することを目指しています。

南アフリカの新しい民主国家がイスラエルに対するジェノサイドの訴訟をICJに提起し、1月に仮判決が出ました。また、7月には総会の要請に応じて、ICJがイスラエルの占領を植民地化、人種差別、アパルトヘイトと見なす勧告的意見を出しました。

パレスチナのBDS全国委員会(BNC)がこの運動を主導しており、9月10日から始まる第79回国連総会でこの動きがさらに強まると予想されています。国際的なフォーラムでも、イスラエルの国連総会からの一時停止を含む制裁が議論されています。

国連の特別報告者や国際人権弁護士もこの動きを支持していますが、南アフリカ政府はまだこの問題を正式に議論していません。南アフリカはアメリカとの貿易関係に依存しており、イスラエルの一時停止を推進することは「重大なリスク」を伴うとされています。

中東アナリストのムーイン・ラッバニは、現在のパレスチナの状況が1970年代の南アフリカの状況とは大きく異なるため、象徴的な意味合いはあるが、1974年の南アフリカのような勝利を収める可能性は低いと述べています。

イスラエルは国連決議を最も多く違反した国としても知られており、国連職員への攻撃や妨害も行っています。

イスラエルとパレスチナの国連代表部からのコメントは得られませんでした。

【詳細】
　
　イスラエルの国連総会からの一時停止に向けた動きは、ガザへの攻撃と西岸地区での入植者の暴行が原因であり、国際司法裁判所(ICJ)の判決がこの動きを後押ししている。具体的には、今年初めにICJがイスラエルに対してジェノサイドの仮判決を下し、さらに7月にはイスラエルの占領を植民地化、人種差別、アパルトヘイトと見なす勧告的意見を出した。

　パレスチナの市民社会は長い間このような措置を求めており、ガザ戦争やICJの判決がその動きを強化している。この動きは、1974年にアパルトヘイト時代の南アフリカを国連総会から排除したメカニズムを再利用することを目指している。当時の行動は、白人少数派政府の孤立とその最終的な崩壊に寄与した。

　パレスチナのBDS全国委員会(BNC)がこの運動を主導しており、Stop the Wallキャンペーンの国際アウトリーチコーディネーターであるマレン・マンタヴァーニは、パレスチナ市民社会が国連に対してイスラエルの犯罪と違反を終わらせる具体的な方法を定義し実行するよう求めていると述べている。BNCのアドバイザーであるサレハ・ヒジャジも、国連総会の第79回会期が始まる9月に、イスラエルの一時停止を求める声がさらに強まると予想している。

　パレスチナ代表団は、ICJの勧告的意見に基づき、違法な占領の終結を求める「実行可能な決議」を近いうちに国連総会に提出する計画もしている。ヒジャジは、イスラム協力機構とパレスチナ人民の固有の権利の行使委員会との共同会議を含む国際フォーラムで、制裁や外交措置、国連総会からのイスラエルの一時停止が大きな議題となっていると述べている。

　国連の特別報告者であるバラクリシュナン・ラジャゴパールや国際人権弁護士のクレイグ・モキバーもこの動きを支持している。モキバーは、イスラエルが国連憲章の原則を最も一貫して違反している国であると述べ、国連総会がイスラエルを一時停止し、組織のリソースとメカニズムを使用してイスラエルのアパルトヘイトと人権侵害に対抗するよう求めている。

　しかし、南アフリカ政府はまだ正式にこの問題を議論しておらず、アメリカとの貿易関係に依存しているため、イスラエルの一時停止を推進することには「重大なリスク」が伴うとされている。中東アナリストのムーイン・ラッバニは、現在のパレスチナの状況が1970年代の南アフリカの状況とは大きく異なるため、象徴的な意味合いはあるが、1974年の南アフリカのような勝利を収める可能性は低いと述べている。

　イスラエルは国連決議を最も多く違反した国としても知られており、国連職員への攻撃や妨害も行っています。このような背景から、イスラエルの国連総会からの一時停止が求められているが、その実現には多くの課題が残されている。

【要点】

　1.背景: ガザへの攻撃と西岸地区での入植者の暴行が原因で、イスラエルの国連総会からの一時停止が検討されている。

　2.ICJの判決

　・1月：ICJがイスラエルに対してジェノサイドの仮判決。
　・7月：ICJがイスラエルの占領を植民地化、人種差別、アパルトヘイトと見なす勧告的意見を出す。
　
　3.市民社会の動き

　・パレスチナのBDS全国委員会(BNC)が主導。
　・Stop the Wallキャンペーンのマレン・マンタヴァーニが具体的な行動を求める。
　・サレハ・ヒジャジが国連総会の第79回会期での一時停止を予想。

　4.国際的なサポート

　・バラクリシュナン・ラジャゴパール(国連特別報告者)やクレイグ・モキバー(国際人権弁護士)が支持。

　・モキバーはイスラエルの国連憲章違反を強調。

　5.南アフリカの立場

　・南アフリカ政府はまだ正式に議論していない。
　・アメリカとの貿易関係に依存しており、推進にはリスクが伴う。

　6.中東アナリストの見解

　・ムーイン・ラッバニは現在のパレスチナの状況が1970年代の南アフリカと異なるため、成功の可能性は低いと指摘。

　7.イスラエルの対応

　・イスラエルは国連決議を多く違反している。
　・国連職員への攻撃や妨害も行っている。

　8.今後の課題

　・一時停止の実現には多くの課題が残されている。

【参考】

　☞ 国連総会からの一時停止の状態とは、特定の国が一時的に国連総会の活動に参加する権利を停止されることを指す。具体的には以下のような影響がある。

　1.投票権の喪失: 一時停止された国は国連総会での投票権を失う。これにより、総会の決議や選挙に影響を与えることができなくなる。

　2.発言権の制限: 国連総会の会議での発言権が制限される場合がある。重要な議題に対して公式に意見を述べる機会が減少する。

　3.国際的な孤立: 一時停止は国際社会からの強い非難を意味し、外交的に孤立する可能性がある。これにより、その国の国際的な影響力が低下する。

　4.経済的影響: 国連の制裁やその他の国際的な制裁が併せて行われることがあり、経済的な影響を受ける可能性がある。

　5.人権や国際法の遵守の圧力: 一時停止は、その国が国際法や人権に関する規範を遵守するように圧力をかける手段として用いられる。

　1974年に南アフリカがアパルトヘイト政策のために国連総会から一時停止された例がある。この措置は国際社会からの強い圧力となり、最終的にアパルトヘイトの終結と民主化に寄与した。

　イスラエルに対して同様の一時停止が検討されているのは、ガザへの攻撃や西岸地区での入植者の暴行、人権侵害に対する国際社会の非難と圧力の一環である。

【参考はブログ作成者が付記】

【引用・参照・底本】

Suspending Israel From the UN Consortium News 2024.08.30
https://consortiumnews.com/2024/08/29/suspending-israel-from-the-un/?eType=EmailBlastContent&eId=3d1d880b-e1c1-4949-b7f5-aa75f26408cd

【概要】

　ウクライナの外相ドミトロ・クレーバがポーランドを訪れた際、第二次世界大戦中のウクライナによるポーランド人の虐殺と、その後のポーランドによるウクライナ人の強制移住を比較したことにより、スキャンダルが発生した。この発言は、ポーランドがウクライナのために行ってきた全ての支援に対して、虐殺の犠牲者の遺体の発掘がいつ行われるかについて質問された際のものであった。

　クレーバは質問に直接答えず、戦後の「ヴィスワ作戦」を持ち出した。ポーランドのメディアによると、彼は次のように述べている。

「ヴィスワ作戦が何であったか、ウクライナ人が強制的にウクライナの領土から追放され、オルシュティンなどに住むようになったことをご存知でしょう。しかし、私はそれについて話しているのではありません。今日歴史を掘り下げ始めたら、会話の質は全く異なるものになり、ポーランド人がウクライナ人に、ウクライナ人がポーランド人に行った悪いことを思い出すことになるでしょう。

私たちは発掘を続けることに問題はありません。私たちはただ、ポーランド政府にウクライナ人も記念するようにお願いしています。私たちはそれが双方にとって行われることを望んでいます。感情が支配するなら、私たちはロシアが勝つ場所に行くことになるでしょう。歴史に関する挑発は、ロシアによって組織されています。だから私はこう思います：歴史は歴史家に任せ、共に未来を築きましょう。未来はあなたたちのためのものです。」

　この発言に対して、ポーランドのシコルスキ外相も会談後のインタビューで支持する発言をした。

「数百年にわたる隣人間の不正の計算は決して一方的ではありません。私たちは選択肢を持っています：過去に取り組むことができるが、それは重要であり、犠牲者にはキリスト教徒の埋葬が必要ですが、残念ながら彼らを生き返らせることはできません。

あるいは、共通の未来を築くことに集中し、社会に悪魔が話しかけないようにし、共通の敵が将来脅威を与えないようにすることもできます。私は後者のアプローチを好みます。(発掘問題)は私たちの関係における問題であり、ポーランドが提供する支援に対する感謝の精神でウクライナが解決することを願っています。」

　このスキャンダルを分析する前に、いくつかの背景情報を共有することが重要である。

　・2023年8月6日：「キーウのポーランドとの戦後競争の予測は二国間関係に悪影響を及ぼす」
　　https://korybko.substack.com/p/kievs-prediction-of-post-conflict

　・2024年6月4日：「ポーランドはウクライナが将来的に領土の請求をするかもしれないことを恐れているのか？」
　　https://korybko.substack.com/p/does-poland-fear-that-ukraine-might
　
　・2024年7月10日：「ポーランド・ウクライナ安全保障協定」
　　https://katehon.com/en/article/polish-ukrainian-security-pact
　
　・2024年8月20日：「なぜポーランドは戦後のウクライナ人の再定住の調査を再開するのか？」
　　https://korybko.substack.com/p/whys-poland-reopening-its-investigation
　
　・2024年8月30日：「ポーランドはウクライナへの軍事支援を最大限に強化した」
　　https://korybko.substack.com/p/poland-finally-maxed-out-its-military

　これらの情報をまとめて、読者に迅速に背景を理解させることができる。

　ウクライナは不本意ながらポーランドの「下位パートナー」となっており、様々な手段で少なくとも平等の認識を回復しようとしている。そのため、ウクライナはポーランドからのさらなる武器供給や西部地域の防空バブルを要求してきた。また、新しい安全保障協定の一環として、ポーランドの「国家記憶研究所」(IPN)が「ヴィスワ作戦」を犯罪と認定するように要求した。

　クレーバの比較は、ウクライナがポーランドの歴史的な評価を修正するように圧力をかけていることを示している。ウクライナはポーランドが「ヴィスワ作戦」を犯罪と認めることを求め、その見返りにヴォルィーニ虐殺の犠牲者の遺体発掘を進めることを提案している。しかし、ポーランド人がアイデンティティの再構築を受け入れない場合、この計画は失敗する可能性がある。

　クレーバの発言がポーランドとウクライナの関係に与える影響は大きく、両国の歴史的な評価と現代の地政学的目標に深く関わっている。

【詳細】
　
　ドミトロ・クレーバ外相の発言は、ウクライナとポーランドの間に歴史的な対立があることを明らかにした。この対立は、第二次世界大戦中のウクライナによるポーランド人の虐殺と、戦後のポーランドによるウクライナ人の強制移住という二つの事件に関連している。クレーバは、これらの事件を比較することで、現在の両国間の緊張を和らげる意図があるかもしれないが、逆に新たな緊張を生む可能性もある。

　背景情報

　1.ヴォルィーニ虐殺

　・第二次世界大戦中、ウクライナ民族主義者組織(OUN)およびウクライナ反乱軍(UPA)は、現在のウクライナ西部にあたるヴォルィーニ地域で、数万から十数万のポーランド人を虐殺した。
　・この事件はポーランド側で「ヴォルィーニ虐殺」として記憶されており、大量虐殺と認識されている。

　2.ヴィスワ作戦

　・第二次世界大戦後、ポーランド政府は「ヴィスワ作戦」を実施し、約14万人のウクライナ人とポーランド人を含む少数民族を国内の他地域に強制移住させた。
　・この作戦は、ウクライナ民族主義者の活動を抑制するためのものであり、ポーランド政府はこれを安全保障上の必要性と位置づけているが、ウクライナ側では「民族浄化」として非難されている。

　クレーバの発言

　クレーバ外相は、ポーランド政府がヴォルィーニ虐殺の犠牲者の遺体を発掘することに対する質問に対し、ヴィスワ作戦を引き合いに出した。彼は次のように述べた。

　「ヴィスワ作戦が何であったか、ウクライナ人が強制的にウクライナの領土から追放され、オルシュティンなどに住むようになったことをご存知でしょう。しかし、私はそれについて話しているのではありません。今日歴史を掘り下げ始めたら、会話の質は全く異なるものになり、ポーランド人がウクライナ人に、ウクライナ人がポーランド人に行った悪いことを思い出すことになるでしょう。」

　クレーバは、歴史の問題を掘り下げることが両国の関係に悪影響を与えると主張し、過去を掘り下げるよりも未来を共に築くことに焦点を当てるべきだと述べた。

　シコルスキの反応

　ポーランドのラドスワフ・シコルスキ外相もまた、クレーバの発言に同調するようなコメントをした。彼は、数百年にわたる隣人間の不正が一方的ではないと述べ、過去に対処することは重要であるが、未来を築くことに集中する方が重要であると主張した。

　歴史の再評価と政治的影響

　ウクライナとポーランドの関係において、歴史の評価は大きな影響を及ぼす。ポーランドの国家記憶研究所(IPN)が「ヴィスワ作戦」を犯罪と認定する可能性が高まっているが、これによりウクライナの主張が正当化され、ポーランドの領土に対するウクライナの歴史的な権利が強調される可能性がありる。具体的には、IPNがヴィスワ作戦を犯罪と認定すれば、ウクライナがその地域を「ウクライナの領土」として認識することが正当化されるかもしれない。

　また、これによりポーランド国内のウクライナ人の存在が強調され、彼らがポーランド社会に統合される過程が加速する可能性がある。この過程は、ポーランドのアイデンティティを再構築し、ウクライナ人をポーランド社会に受け入れるための基盤となるだろう。

　結論

　クレーバ外相の発言とシコルスキ外相の同調は、ウクライナとポーランドの間で歴史の再評価が行われる可能性を示唆している。この再評価は、両国の関係に深い影響を及ぼし、特にウクライナ人の存在とポーランドのアイデンティティに関する議論が進む可能性がある。しかし、これが成功するかどうかは、ポーランド社会がこれをどのように受け入れるかに大きく依存している。

【要点】

　背景

　1.ヴォルィーニ虐殺

　・第二次世界大戦中、ウクライナ民族主義者組織(OUN）とウクライナ反乱軍(UPA)によるポーランド人の大量虐殺。
　・数万から十数万のポーランド人が犠牲。

　2.ヴィスワ作戦

　・第二次世界大戦後、ポーランド政府による約14万人のウクライナ人とポーランド人の強制移住。
　・ウクライナ側では「民族浄化」として非難する。

　クレーバの発言

　・ポーランド訪問中にヴォルィーニ虐殺の犠牲者の遺体発掘に関する質問を受ける。
　・ヴィスワ作戦を引き合いに出し、両国の過去の行為を比較。
　・歴史を掘り下げるよりも、未来を共に築くことに焦点を当てるべきと主張。

　シコルスキの反応

　・隣人間の不正は一方的ではないと述べる。
　・過去に対処することは重要だが、未来を築くことに集中すべきと主張。

　歴史の再評価と政治的影響

　・ポーランドの国家記憶研究所(IPN)が「ヴィスワ作戦」を犯罪と認定する可能性。
　・ウクライナの主張が正当化され、ポーランドの領土に対する歴史的な権利が強調される可能性。
　・ウクライナからポーランドへの移住が進む中で、ポーランド国内のウクライナ人の存在が再評価される可能性。

　結論

　・歴史の再評価がウクライナとポーランドの関係に深い影響を与える。
　・ポーランド社会がこれをどのように受け入れるかが重要。
　・ポーランドのアイデンティティの再構築とウクライナ人の受け入れが進む可能性。

【引用・参照・底本】

Kuleba Equated Ukraine’s Genocide Of Poles With Poland’s Forcible Resettlement Of Ukrainians Andrew Korybko's Newsletter 2024.08.31
https://korybko.substack.com/p/kuleba-equated-ukraines-genocide?utm_source=post-email-title&publication_id=835783&post_id=148327857&utm_campaign=email-post-title&isFreemail=true&r=2gkj&triedRedirect=true&utm_medium=emaileType=EmailBlastContent&eId=3d1d880b-e1c1-4949-b7f5-aa75f26408cd

【概要】

　ウクライナ、ロシアが撃墜したアメリカ製F-16戦闘機を確認

　2024年8月29日、ウクライナは、ロシア軍の空爆を撃退した際に米国製のF-16戦闘機の1機が墜落し、パイロットが死亡したことを確認した。事件は8月26日、ロシアがウクライナに対して大規模なミサイルとドローン攻撃を開始したときに発生した。ウクライナ軍当局は、航空機との通信が途絶え、その後墜落したと報告した。

　1.追加のコンテキスト

　・ロシアの攻撃:ロシアは、ウクライナのさまざまな場所を標的に74機の攻撃ドローンと5発のミサイルを使用するなど、大規模な爆撃を行っている。これらの攻撃により、少なくとも11人の死者が報告されている。

　・ウクライナの対抗措置:ウクライナ軍は、ロストフとキーロフ地域のロシアの石油貯蔵施設と、ヴォロネジの野戦砲兵庫を標的にしている。

　2.国際的な動向

　・EUの圧力:EUのジョセップ・ボレル外交トップは、ウクライナの同盟国に対し、西側が供給した兵器をロシアの標的に対して使用する制限を解除するよう促した。
　・米国の防衛契約:ロッキード・マーティンとレイセオンは、ウクライナの防衛に不可欠なジャベリンミサイルの13億ドルの契約を獲得した。
　・ロシアのガス輸送:ウクライナは、ロシアとのガス輸送契約を更新しないことを決定し、ヨーロッパのガス供給に影響を与えた。

　3.今後の訪問:ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、逮捕状を発行した国際刑事裁判所(ICC)のメンバーであるモンゴルを訪問する予定だ。

　状況は、進行中の軍事行動と国際的な対応により、流動的なままである。　

【詳細】
　
　F-16戦闘機の墜落

　・事故の詳細: 2024年8月29日、ウクライナは、アメリカ製F-16戦闘機がロシアの空襲に対応している最中に墜落し、パイロットが死亡したと確認した。墜落は8月26日に発生し、その際、ロシアは大規模なミサイルとドローン攻撃をウクライナに対して行った。ウクライナ軍は、機体との通信が途絶えた後、墜落が発生したと報告している。

　ロシアの攻撃

　・攻撃内容: ロシアは3晩連続でウクライナに対して大規模な攻撃を行い、74機の攻撃ドローンと5発のミサイルを使用た。キエフにもドローン攻撃があった。
　・死傷者: 今週のロシアの大規模な爆撃で、少なくとも11人が死亡した。

　ウクライナの反撃

　・攻撃対象: ウクライナ軍は、ロシアのロストフ州とキロフ州の石油貯蔵施設、およびヴォロネジ州の野戦砲弾庫に攻撃を仕掛け、火災を引き起こした。

　国際的な動き

　・EUの圧力: 欧州連合(EU)の外交トップ、ジョゼップ・ボレルは、ウクライナの国際的な支援者に対して、ロシアの軍事目標に対して供給された武器の使用制限を解除するよう圧力をかけるように求めた。
　・アメリカの防衛契約: ロッキード・マーチンとレイセオンは、Javelinミサイルの製造に関する13億ドルの契約を獲得した。このミサイルはウクライナの防衛に重要な役割を果たしている。
　・ロシアのガス輸送: ウクライナはロシアからのガス輸送契約を更新しない決定をした。これにより、欧州のガス供給に不確実性が生じる。

　その他の動き

　プーチン大統領の訪問: ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、国際刑事裁判所(ICC)の加盟国であるモンゴルを9月3日に訪問する予定です。ICCは彼に対して逮捕状を発行している。

　この状況は流動的であり、国際的および軍事的な対応が続いている。

【要点】

　1.F-16戦闘機の墜落

　・日時: 2024年8月26日
　・状況: ウクライナのF-16戦闘機がロシアの空襲に対応中に墜落
　・結果: パイロットが死亡
　・原因: 通信途絶後の墜落、敵の攻撃によるものかは不明

　2.ロシアの攻撃

　・攻撃内容: 74機の攻撃ドローンと5発のミサイル
　・ターゲット: ウクライナ全土、特にキエフに対するドローン攻撃
　・死傷者: 今週の攻撃で少なくとも11人死亡

　3.ウクライナの反撃

　・攻撃対象: ロシアのロストフ州とキロフ州の石油貯蔵施設、ヴォロネジ州の野戦砲弾庫
　・結果: 火災発生
　
　4.国際的な動き

　・EUの圧力: ジョゼップ・ボレルが西側支援国に対し、ロシアの軍事目標への武器使用制限の解除を求める
　・アメリカの防衛契約: ロッキード・マーチンとレイセオンが13億ドルのJavelinミサイル契約を獲得
　・ロシアのガス輸送: ウクライナがロシアからのガス輸送契約を更新しない決定

　5.その他の動き

　・プーチン大統領の訪問: 9月3日にモンゴルを訪問予定。モンゴルは国際刑事裁判所(ICC)の加盟国であり、ICCはプーチン大統領に対して逮捕状を発行している

【引用・参照・底本】

Ukraine confirms US-made F-16 fighter jet shot down by Russia FRANCE24 2024.08.29
https://www.france24.com/en/europe/20240829-%F0%9F%94%B4-live-russia-conducts-drone-attack-on-kyiv-for-third-time-in-a-week?utm_medium=email&utm_campaign=newsletter&utm_source=f24-nl-info-en&utm_email_send_date=%2020240829&utm_email_recipient=263407&utm_email_link=contenus&_ope=eyJndWlkIjoiYWU3N2I1MjkzZWQ3MzhmMjFlZjM2YzdkNjFmNTNiNWEifQ%3D%3D

【桃源寸評】

　逮捕されるのに、のこのこ出かける馬鹿がいるとでも思うのか。
　問題ないからモンゴルを訪問するのだろう。

【寸評　完】

【概要】

　ウクライナは、ロシアのプーチン大統領が来週モンゴルを訪問する際に、モンゴル当局に彼を逮捕し国際刑事裁判所(ICC)に引き渡すよう要請した。ウクライナ外務省は、モンゴルがICCの規定に従う義務があると述べ、プーチン大統領を戦争犯罪者として逮捕し引き渡すよう求めている。

　一方、ロシアのクレムリン報道官ドミトリー・ペスコフは、モンゴルとの関係は良好であり、訪問の詳細はすでに調整済みであると述べ、逮捕の可能性を否定した。

　ICCはプーチン大統領に対して2023年3月に逮捕状を発行し、「不法な人口移送(子ども)」および「占領地域からロシアへの不法な人口移送」を非難している。しかし、モスクワはこれを非難し、戦闘地域からの避難は犯罪ではないと主張している。また、ウクライナとロシアの両国はローマ規程に署名しておらず、ICCの管轄権は及ばないとしている。　

【詳細】
　
　ウクライナは、ロシアのプーチン大統領が来週モンゴルを訪問する際に、モンゴル当局に彼を逮捕し、国際刑事裁判所（ICC）に引き渡すよう求めている。これに関連して、以下の詳細がある。

　1.国際刑事裁判所(ICC)の逮捕状

　・ICCは2023年3月にプーチン大統領に対して逮捕状を発行した。逮捕状は、プーチン大統領が「不法な人口移送(子ども)」および「占領地域からロシアへの不法な人口移送」を行ったとするもので、これらの行為を戦争犯罪と見なしている。

　2.モンゴルの義務

　・モンゴルはICCのローマ規程に署名しており、国際刑事裁判所の規定に従う義務がある。ウクライナ外務省はこの点を強調し、モンゴルに対して逮捕状を履行し、プーチン大統領をICCに引き渡すよう求めている。

　3.ロシアの反応

　・ロシアのクレムリン報道官ドミトリー・ペスコフは、モンゴルとの関係が良好であり、訪問の詳細はすでに調整済みであると述べ、ICCの逮捕状については問題視していないとしている。

　4.ローマ規程の例外

　・ICCのローマ規程には、場合によっては逮捕が「条約の義務」を侵害する場合や、第三国の「外交的免除」を侵犯する場合には、逮捕が免除される可能性があると規定されている。モンゴルがこれらの規定に基づいて逮捕を拒否する場合も考えられる。

　5.国際的な立場

　・モスクワは、ウクライナの主張を「不当な非難」とし、戦闘地域からの避難は犯罪行為ではないと反論している。また、ウクライナとロシアの両国はローマ規程に署名していないため、ICCの管轄権が適用されるべきではないと主張している。

【要点】

　1.ウクライナの要請

　・ウクライナは、ロシアのプーチン大統領が来週モンゴルを訪問する際、モンゴルに対して彼を逮捕し、国際刑事裁判所(ICC)に引き渡すよう要請している。

2.ICCの逮捕状

　・ICCは2023年3月、プーチン大統領に対して「不法な人口移送(子ども)」および「占領地域からロシアへの不法な人口移送」の戦争犯罪について逮捕状を発行している。

　3.モンゴルの義務

　・モンゴルはICCのローマ規程に署名しており、国際刑事裁判所の規定に従う義務がある。

　4.ロシアの反応

　・ロシアのクレムリン報道官ドミトリー・ペスコフは、モンゴルとの関係が良好であり、訪問の詳細はすでに調整済みであると述べ、ICCの逮捕状については問題視していない。

　5.ローマ規程の例外

　・ローマ規程には、場合によっては逮捕が「条約の義務」を侵害する場合や、第三国の「外交的免除」を侵犯する場合には逮捕が免除される可能性があると規定されている。

　6.ロシアの主張

　・モスクワはウクライナの非難を「不当な非難」とし、戦闘地域からの避難は犯罪ではないと主張。さらに、ウクライナとロシアの両国はローマ規程に署名していないため、ICCの管轄権は適用されないと主張している。

【引用・参照・底本】

Ukraine asks Asian country to arrest Putin RT 2024.08.30
https://www.rt.com/russia/603326-ukraine-mongolia-putin-icc/

【概要】

　最新情報に基づくウクライナ紛争の最近の動向をまとめたものです。

　ドンバス地域

　・ドネツク人民共和国(DPR):ロシア軍はさらに前進し、オルロフカ、ニコラエフカ、カミシェフカ、メジェボエなどのいくつかの村を占領した。彼らは現在、セリドヴォ、ノヴゴロドフカ、ポクロフスクの近くにある。これらの地域周辺では戦闘が続いており、ロシア軍がノヴゴロドフカに侵入し、炭鉱のような重要な陣地を占拠したと示唆する報道もある。

　・ルガンスク人民共和国(LPR):ロシア軍は、LPRとハリコフの国境の東にある戦略的な村、ステルマホフカを解放した。これにより、オスコル川に対するウクライナ軍の位置に影響を与えることで、この地域のウクライナ軍を分断できる可能性がある。

　クルスク地域

　・ウクライナ軍はロシアのクルスク州に進軍しており、激しい抵抗に直面している。この紛争は、多大な犠牲者と損害をもたらした。ロシア軍は、ウクライナの進軍に対抗するためにFPVドローンを含むさまざまな方法を使用し、その結果、多数のウクライナの車両や軍事装備が破壊された。

　インフラストラクチャストライキ

　・ウクライナの重要インフラ:ロシアは、ウクライナのエネルギー施設やその他のインフラ目標に対して大規模な攻撃を行った。キエフの水力発電所や、燃料貯蔵所を含むオデッサの他の主要場所で、重大な被害が報告された。

　HIMARSシステム

　・ロシアは、ロシア領土の奥深くを攻撃するために使用されたウクライナのHIMARS多連装ロケットランチャーを標的にして破壊している。最近の報告によると、スムイ地方の2基のHIMARS発射機とニコラエフ地方のM270 MLRSが破壊された。

　この要約は、先週の紛争における主要な進展を概説している。　

【詳細】
　
　以下は、最近のウクライナ紛争の詳細な状況である。

　ドンバス地域の進展

　1.ドネツク人民共和国(DPR)

　ロシア軍はドネツク地域の前線で進軍を続け、オチェレチノの北西に位置する複数の村を占拠した。新たに占拠した村には、オルロフカ、ニコラエフカ、カミシェフカ、メジェヴォエが含まれる。これにより、セリドヴォやノヴゴロドフカ、ポクロフスク（クラスノアルメイスク）に接近している。ノヴゴロドフカにはすでに占拠したとの報告があり、またセリドヴォの北東にある重要な炭鉱とスパイル・ティップ(廃棄物の堆積場)も占拠された模様である。

　2.ルガンスク人民共和国(LPR)

　ロシア軍はルガンスク地域でステルマホフカという大きな村を解放した。この村はLPRとウクライナのハルコフ地域の境界近くにあり、ウクライナ軍の重要な拠点であった。この村の陥落により、ロシア軍はオスコル川(ハルコフ地域を南北に流れる川)に接近し、ウクライナ軍を切り離す可能性がある。

　クルスク地域の戦闘

　・ウクライナ軍はロシアのクルスク地域に大規模な侵攻を行い、ロシア軍と激しい戦闘を繰り広げている。前線は固定されず、多くの集落が戦闘の中心となっている。ウクライナ軍は数多くの部隊が伏兵に遭遇し、軍用車両や兵員が多数犠牲となっている。ロシア軍はFPV(ファーストパーソンビュー)ドローンを使用して攻撃を防いでおり、ウクライナ軍の装甲車両や戦車が撃破されている。

　インフラへの攻撃

　・ウクライナの重要インフラ

　　⇨ ロシア軍はウクライナの重要なエネルギー施設に対して大規模な攻撃を実施した。キエフ北部のヴイシュゴロドにある水力発電所が複数のミサイルで攻撃され、発電機室やダムに損害が出た。また、オデッサ市でも複数の爆発が確認され、大規模な燃料貯蔵施設が破壊された。

　HIMARSシステムの狙い撃ち

　・ロシア軍はウクライナのHIMARS多連装ロケット発射器を見つけて破壊するための努力を続けている。最近では、スミー地域で2台のHIMARSシステムが破壊され、ニコラエフ地域ではM270 MLRSも撃破された。これらのシステムはウクライナの後方支援やロジスティクスを支援するために使用されており、その破壊がロシア軍にとって重要な成果となっている。

　このように、ウクライナ紛争はドンバス、クルスク地域、インフラ攻撃、HIMARSシステムの破壊という複数の側面で激しい展開を見せている。

【要点】

　最近のウクライナ紛争の詳細な状況を箇条書きで説明したものである。

　ドンバス地域

　1.ドネツク人民共和国(DPR)

　・ロシア軍がオチェレチノの北西で複数の村を占拠

　　⇨ オルロフカ
　　⇨ ニコラエフカ
　　⇨ カミシェフカ
　　⇨ メジェヴォエ

　・セリドヴォ、ノヴゴロドフカ、ポクロフスク(クラスノアルメイスク)に接近。
　・ノヴゴロドフカの占拠と、セリドヴォ北東の炭鉱とスパイル・ティップの占拠報告あり。

　2.ルガンスク人民共和国(LPR)

　・ステルマホフカを解放、ウクライナ軍の重要な拠点が陥落。
　・オスコル川に接近し、ウクライナ軍を切り離す可能性がある。

　クルスク地域

　・ウクライナ軍のクルスク地域への侵攻

　　⇨ 激しい戦闘が続き、多くの部隊がロシア軍の伏兵や攻撃に遭遇。
　　⇨ ロシア軍がFPVドローンを使用して攻撃を防ぎ、ウクライナ軍の装甲車両や戦車が撃破される。

　インフラへの攻撃

　・ロシア軍がウクライナのエネルギー施設を大規模に攻撃
　　⇨ キエフ北部のヴイシュゴロドの水力発電所がミサイルで攻撃され、発電機室やダムに損害。
　　⇨ オデッサ市で燃料貯蔵施設が爆発・破壊される。

　HIMARSシステムの狙い撃ち

　・ロシア軍がウクライナのHIMARS多連装ロケット発射器を破壊
　　⇨ スミー地域で2台のHIMARSが破壊される。
　　⇨ ニコラエフ地域でM270 MLRSが撃破される。

【引用・参照・底本】

Donbass breakthrough, Kursk border battle and infrastructure strikes: This week in the Ukraine conflict RT 2024.08.30
https://www.rt.com/russia/603272-donbass-push-kursk-battle/

【概要】

　アフリカ諸国は、金の保有と外貨準備の完全な管理を進めている。これは、世界的な金融危機や西側諸国の制約に対抗するための措置である。

　アフリカでは、金の価格が高騰しており、多くの国が金を外貨準備に取り入れることを考えている。しかし、西側諸国がアフリカの金採掘を支配しているため、アフリカ諸国はこの問題に対処する必要がある。

　アフリカの外貨準備は、国際金融市場へのアクセスが難しく、ドルやユーロが輸入のための主要な役割を果たしている。アフリカの債務危機も背景にあり、例えばザンビアやガーナ、エチオピアがデフォルトしている。このような状況に対処するため、アフリカ諸国は金や外貨準備を増やし、自国通貨の安定化を図ろうとしている。

　金は伝統的に低リスク資産とされ、危機時には需要が高まる。そのため、アフリカ諸国は金の保有を強化し、金鉱採掘の管理を進めている。多くの金鉱採掘が西側の企業によって行われている一方で、アフリカ諸国はアーティザナル(小規模)鉱業からの金も積極的に取得し、合法化を進めている。

　ナイジェリアやセネガルでは、アーティザナル鉱業からの金を購入する国家プログラムが存在する。これにより、金の市場価格が公正になり、地域の社会経済状況も安定することが期待されている。

　また、アフリカ諸国は金を通じて自国通貨の安定を図ろうとしている。ジンバブエは金で裏付けられた新通貨「ZiG」を導入し、金を通じて通貨の安定を図っている。

　西側諸国はしばしば開発途上国の準備金を凍結しており、これがアフリカ諸国にとってリスクとなっている。そのため、アフリカ諸国は金の保管方法を見直し、自国の資産をより独立して管理する方向に向かっている。　

【詳細】
　
　アフリカ諸国が金と外貨準備の管理を強化している背景には、以下のような複数の要因がある。

　1. 世界的な金融危機と金の役割

　・金の価格高騰：グローバルな金融危機や地政学的な不安定性の影響で、金の価格は記録的な高さに達している。金は安全資産と見なされるため、危機時にはその需要が急増する。
　・アフリカの対応：アフリカ諸国は、金を外貨準備に取り入れることで、経済的な安定を図りたいと考えている。これは、金が伝統的に低リスク資産とされるからである。

　2. 外貨準備の問題

　・資金調達の困難：アフリカ諸国は、高金利のローンや債券利回りの問題で国際金融市場へのアクセスが難しくなっている。外貨(ドルやユーロ)は輸入に必要不可欠であり、金の保有がその代替手段とされている。
　・債務危機：ザンビア(2020年)、ガーナ(2022年)、エチオピア(2024年)のデフォルトが示すように、アフリカ諸国は債務問題に直面している。これらの国々は新たな借入によって旧債務を返済しており、その結果、金や外貨準備の強化が急務となっている。

　3. 金の生産と管理

　・金鉱採掘の実態：アフリカの金鉱採掘は主に西側の企業(例：アングロゴールド、バリック)によって行われており、これらの企業は金をアフリカから輸出している。これにより、アフリカ諸国は金鉱採掘から得られる利益の一部しか受け取れない。
　・アーティザナル鉱業：小規模な鉱業(アーティザナル鉱業)は、アフリカのいくつかの国で重要な役割を果たしている。たとえば、タンザニアでは年間17トン、セネガルでは3トン、マリでは6トンの金がアーティザナル鉱業によって採掘されている。これらの金はしばしば違法な手段で輸出され、犯罪やテロ活動の資金源となることがある。

　4. アフリカ諸国の戦略

　・金の合法化と管理：ナイジェリアやセネガルでは、アーティザナル鉱業からの金を国家で買い取るプログラムが存在し、合法化を進めている。これにより、金の市場価格が公正になり、地域の社会経済状況も改善されることが期待されている。
　・通貨の安定化：アフリカ諸国は、金を通じて自国通貨の安定を図っている。たとえば、ジンバブエは金で裏付けられた新通貨「ZiG」を導入し、金を通じて通貨の安定を図っている。この方法は、特にインフレが深刻な国にとっては重要である。

　5. 西側諸国との関係

　・資産の凍結問題：西側諸国は、しばしば開発途上国の準備金を凍結することがある。例えば、リビアの70億ドル以上の準備金がアメリカの銀行で凍結されている。これは、アフリカ諸国にとってリスクとなっており、金の保管方法を見直す要因となっている。

　6. 将来の展望

　・自主性の向上：アフリカ諸国は金の保有を通じて自主性を高め、西側諸国からの依存度を減らそうとしている。これにより、独自の投資ファンドの設立やインフラの開発が進むと期待されており、アフリカ内での金融市場の発展も見込まれている。

　アフリカ諸国は、金を通じて経済的な独立性と安定性を追求し、外部のリスクから自国を守るための戦略を進めている。

【要点】

　アフリカ諸国が金と外貨準備の管理を強化している理由と背景についての箇条書きである。

　1.金の価格高騰

　・グローバルな金融危機と地政学的な不安定性により、金の価格が記録的に高騰。
　・金は伝統的に低リスク資産と見なされ、需要が急増。

　2.外貨準備の問題

　・高金利ローンや債券利回りの問題で国際金融市場へのアクセスが困難。
　・外貨(ドルやユーロ)は輸入に必須で、金がその代替手段として注目されている。
　・債務危機(例：ザンビア、ガーナ、エチオピアのデフォルト)が背景。

　3.金鉱採掘の現状

　・西側企業(例：アングロゴールド、バリック)がアフリカの金鉱を支配し、金を輸出。
　・アーティザナル鉱業(小規模鉱業)が重要な役割を果たし、多くの金が非公式な手段で取引される。

　4.アフリカ諸国の対応策

　・アーティザナル鉱業からの金を国家で買い取り、合法化を進める(例：ナイジェリア、セネガル)。
　・金を外貨準備に取り入れ、経済的安定を図る。

　5.通貨の安定化

　・金を通じて自国通貨の安定を図る(例：ジンバブエの「ZiG」通貨導入)。

6.西側諸国との関係

　・西側諸国が開発途上国の準備金を凍結する例(例：リビアの70億ドル)により、アフリカ諸国は金の保管方法を見直し。

7.将来の展望

　・金の保有を通じて自主性を高め、西側諸国からの依存度を減少。
　・独自の投資ファンド設立やインフラ開発の進展、アフリカ内金融市場の発展が期待される。

【引用・参照・底本】

Will Africa take its gold from a greedy West? RT 2024.08.30
https://www.rt.com/africa/603299-africa-west-gold-exchange-reserves/