米・NATOの実力2023年09月08日 17:06

日本風俗図絵 第1輯(国立国会図書館デジタルコレクション)
 Stephen Bryenによって執筆され、NATO(北大西洋条約機構)とウクライナの戦争を背景に、NATOの将来についての懸念を述べたものである。

 ウクライナ戦争におけるNATOの関与は、その領土を守るための適切な準備が不足していることを浮き彫りにしている。ウクライナはNATOと特にアメリカの約束に基づいて自身をロシアの攻撃から守ることを期待していたが、その期待が外れた。NATOは数百億ドルもの軍事支援を提供したが、ウクライナはロシアから奪回した領土がわずかで、多大な人員と装備の損失を被った。

 NATOがドローンの大群や中距離および長距離ミサイルに対処するために適切に装備されていないことに触れている。これは誤った支出配分や空中防空力の無視に起因しているとされており、アメリカの防空も不十分であると指摘されている。

 ウクライナでの戦闘において、ドイツ製の戦車であるレオパルトがロシアに対抗できなかったことが示されており、NATOの戦車も同様の脆弱性を抱えている可能性が指摘されている。また、戦車の防護についても議論され、アクティブディフェンス(註)の重要性が強調されている。

 ロシアはウクライナで無人機を効果的に使用し、それに対抗する手段を持たないウクライナとNATOに対して優位性を保っている。また、ロシアは新たな兵器の開発と運用に成功しており、それが高価な兵器と弾薬の供給不足につながっている。

 ウクライナ戦争がNATOが自身の領土を守る準備が不足していることを浮き彫りにし、欧州の政治と戦略におけるアプローチの大きな変化をもたらす可能性があると議論している。将来の指導者や政策についての予測も述べられている。

 NATOとウクライナの戦争が現代の戦争の変化を示す事例であるとともに、NATOが将来の課題に対処するために必要な改革と対策を論じている。記事は軍事技術、戦術、戦略についての洞察を提供し、NATOとその加盟国が今後の脅威に対処するために必要な調整と改善を示唆している。

【要点】

ウクライナ戦争がいかにNATOの弱点と現代戦争に対する準備不足を露呈させたかについて論じている。

NATOはあまりにも現状に満足しすぎて、防空、戦車、その他の重要な能力を無視してきたと主張する。その結果、NATOは現在、ロシアの兵器や戦術に効果的に対抗するのに苦労している。

また、ウクライナ戦争でNATOの兵器や備蓄が枯渇し、同盟が将来の紛争に対応することがさらに困難になっているとも指摘している。

NATOの現在の準備状況についての厳粛な評価である。ロシアの攻撃を阻止し、打ち破ることを望むなら、同盟がやるべきことが山ほどあることは明らかだ。

米国とNATOがこれらの弱点に対処するために必要な変化を起こす用意があるかどうかを尋ねている。

ウクライナ戦争が明日終わったとしても、NATOは高水準の国防支出を継続し、備蓄を再構築するつもりがあるのかどうかを疑問視して締めくくられている。また、米国が調達システムを変更し、容易に入手可能な外国兵器を受け入れる用意があるかどうかも問うている。

NATOの弱点について多くの正当な指摘をしている。 ただし、NATO は防衛同盟であり、ロシアのような強力な敵と大規模な戦争を戦うように設計されていないことに注意することが重要である。それにもかかわらず、調査結果はNATOへの警鐘であり、ロシアを抑止し加盟国を保護したいのであれば、同盟が何らかの重大な変更を加える必要があることを示唆している。

ウクライナ戦争はNATOと米国への警鐘であると締めくくっている。NATOが必要な変化を起こさなければ、次の戦争への準備が整わないことになる。

・NATOはウクライナに1000億ドルの軍事援助を提供しているが、これには自国の即応性が犠牲となっている。
・NATOの防空体制は不十分で、無人機の群れや中・長距離ミサイルを防ぐことができない。
・NATOはウクライナに軍事援助を提供しているが、ロシアの進撃を止めるには十分ではなかった。
・NATOは、防衛費の増加、兵器の近代化、外国兵器の受け入れなど、防衛態勢を大きく変える必要がある。
・米国は調達システムをより効率的で即応性のあるものに変更する必要がある。
・NATOはより広範な戦争に対する準備が整っていないであろう。
・ウクライナ戦争はNATOと米国にとって警鐘だ。
・NATO の戦車はロシアの対戦車兵器に対して脆弱であり、より優れた防御が必要だ。
・NATOはサプライチェーンの問題により、十分な弾薬や代替武器の生産に苦戦している。
・NATOがロシアやその他の敵対国を阻止できるようにしたいのであれば、防衛態勢を大幅に変更する必要がある。
・NATOは米国の空軍力に依存しすぎ、自国の防空を無視してきた。
・NATOはロシアの無人機やミサイルに効果的に対抗できていない。
・ウクライナ戦争により、NATOの兵器庫と備蓄は枯渇した。
・米国とNATOは、将来の紛争に備えるために防衛態勢を大きく変える必要がある。

【桃源寸評】

 極端に云えば、ウクライナ戦争は、米主導の西側対ロシア一国の戦いとなっている。斯様な不均衡の戦争ならば前者の必勝は疑いを挟まない筈なのだ。

 が、後者には先ず、食料・資源・エネルギーの入手動線に何の不安も無いも同然である。当然前者が武器の生産・調達にあたふたしている間に後者は生産が整い供給可能となっている。

 誰しも思うであろう、あの米国であるならば、武器弾薬・新兵器等どしどし現場に供給可能であると。
 
 しかし、よく考えて見ると、米国は第二次世界大戦後、非正規軍や脆弱なそして貧弱な国家としか戦っていない、其れも現在のように徒党を組んでである。それでも、ベトナム戦争、直近ではアフガン戦争での敗走振りである。否、第二次世界大戦中でさえ、例えば、日本、最強の正規軍を持つ国家であったのか、大いに疑問である。日本・ドイツ・イタリア三国同盟の側に属した、いわゆる枢軸国でさえ同様であろう。
 
 其の日本に原爆投下なのだ。或る意味では核戦争でさえ米国は今や始める気もないし、負ける。核大国が核を使用すると云うことは現在の状況では全面核戦争となる。従って、例えロシアがウクライナに核を使用したとしても、米国は其れに応じて核をロシアに投げ付けることは無く、露ウクライナ輔犠牲にしたまま、ロシアとの外交戦術に出る。

 否、ロシアが核を使用する前に米国と折衝する。

 此のウクライナ戦争は米国の実力が暴かれていることを知るべきだ。あの湾岸戦争のような事はロシア・中国相手には不可能に違いない。 

 日韓なども単に、軍事産業に儲けられてと云うか、ボラれているだけだ。

 ウクライナでさえ梃摺っているのに、中国にちょっかいを出すなど、笑止千万である。
 ただ儲けの為に、危機をでっち上げているだけなのだ。

 ウクライナにゴミ兵器を突っ込めば、敗けというゴミが出るだけだ。
 
 ウクライナに犯罪行為と見做される劣化ウラン弾を米国は提供する。「劣化ウラン弾の使用がもたらす環境への影響をあからさまに無視する米政府の姿勢の表れだ」と、リャブコフ外務次官。
 また、ファルハン・ハク国連報道官も「国連は常に、世界各地での劣化ウラン弾の使用を懸念している」と。

 米国の日本敗戦時の逆パターンである。
 
 米国は“勝てる相手=弱い相手”としか戦争をしないが、其れでも潰走している。

(註)
アクティブディフェンス(Active Defense)は、情報セキュリティやサイバーセキュリティの文脈で使用される用語である。アクティブディフェンスは、サイバー攻撃に対抗するためのセキュリティ戦略や手法の一つである。

攻撃への対抗策:アクティブディフェンスは、サイバー攻撃者に対抗するために、セキュリティチームが攻撃を検知し、対応するための行動を取るアクションプランを含む。これは、攻撃が発生した際に、攻撃者の行動を追跡し、攻撃を中断しようとするものである。

リアルタイムの監視と対応:アクティブディフェンスは、システムやネットワークをリアルタイムで監視し、異常なアクティビティや侵入の兆候を検出することが重要だ。攻撃が検出された場合、速やかに対応策を実施し、被害を最小限に抑えることを目指す。

攻撃者の動きの阻止:アクティブディフェンスは、攻撃者の動きを制限し、彼らの侵入を防ぐための技術や手法を含む。これには、侵入検知システム(Intrusion Detection System)やファイアウォール、セキュリティポリシーの適用、不正アクセスのブロックなどが含まれる。

インシデントへの対応:アクティブディフェンスは、サイバー攻撃が成功した場合に備えて、迅速に侵害の範囲を特定し、侵害を制限するための手順を確立する。これには、侵害の解析、被害の最小化、攻撃者の排除、システムの復旧などが含まれる。

インテリジェンス活用:アクティブディフェンスは、サイバー脅威に関する情報収集と分析を通じて、未知の攻撃に備えるためにインテリジェンスを活用することがある。これにより、将来の攻撃に対する準備が進化し、より効果的なセキュリティ対策が構築される。

アクティブディフェンスは、パッシブディフェンス(Passive Defense)と対比されることがある。パッシブディフェンスはセキュリティ対策の一部としてシステムやネットワークを強化する手法であり、攻撃を防ぐことに主眼を置いている。一方、アクティブディフェンスは攻撃が発生した際に対応し、攻撃を中断するための手法である。アクティブディフェンスは、サイバーセキュリティ戦略の一環として用いられ、総合的なセキュリティ戦略の一部として考えられている。

引用・参照・底本

「NATO learning hard lessons about its future in Ukraine」 ASIATIMES 2023.09.07

「ロシア外務次官「米のウクライナへの劣化ウラン弾提供は犯罪行為」」 ParsToday 2023.09.07

「国連が、米の対ウクライナ劣化ウラン弾供与決定に懸念を表明」 ParsToday 2023.09.07

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