人工知能(AI)半導体市場2024年02月13日 22:46

国立国会図書館デジタルコレクション「七伊呂波拾遺 二十四孝竹の子 (七伊呂波拾遺)」を加工して作成
 2024年の世界政府サミット(WGS)で、OpenAIのCEOであるサム・アルトマンとNVIDIAのCEOであるジェンスン・フアンの間で、人工知能(AI)半導体市場での激しい競争が繰り広げられていると報じられた。

 ォールストリートジャーナルによると、アルトマンは5兆〜7兆ドルの資金調達を目指しており、このために中東のアラブ首長国連邦政府や大手投資家との会談を進めている。この資金調達額は世界半導体市場全体の売上高をはるかに超え、AppleやMicrosoftなどの時価総額を合わせたものよりも大きいとされている。

 この動きの背景には、世界的な半導体不足がある。OpenAIやGoogle、Amazon、Metaなどの企業がAI開発に乗り出し、高性能半導体の需要が急増している。この市場を現在独占しているのはNVIDIAであるが、アルトマンは新しい戦略として、電力消費効率の低さなどの問題を解決するための半導体の設計と製造に取り組んでいる。

 一方、NVIDIAも独自のAI半導体市場攻略に乗り出しており、顧客の要請に応じて新しい事業部を構築し、AI半導体の設計や製品開発に取り組んでいる。

 この競争の中で、国内の半導体業界ではサムスン電子やSKハイニックスなどにチャンスが訪れる可能性がある。アルトマンのプロジェクトが成長の踏み台となることで、またNVIDIAがAI半導体設計市場に進出することで、ファウンドリー(委託生産)にもチャンスが生まれると考えられている。しかし、この機会を逃すと競争力を失う可能性も指摘されている。

 このような動きが続けば、世界の半導体市場に大きな影響を与えることが予想される。

【要点】

アラブ首長国連邦のドバイで開催された「2024世界政府サミット」で、OpenAIのサム・アルトマンCEOとNVIDIAのジェンスン・フアンCEOの動きが注目された。

サム・アルトマンCEOは、5兆~7兆ドル規模の資金調達を進めており、これにはアラブ首長国連邦政府を含む大手投資家との会談も含まれる。

この巨額の資金調達は、半導体不足とAI開発の需要増大に対応するためであり、特に生成AIに必要な半導体の供給を確保することが狙い。

NVIDIAもこれに対抗し、顧客の要望に応じてAI半導体を設計する新しい事業部を構築しており、エヌビディアがAI半導体市場のトップを守るための動きを見せている。

この動きにより、Samsung ElectronicsやSK Hynixなどの韓国の半導体メーカーにも成長の機会が訪れる可能性があるが、競争が激しくなることも指摘されている。

引用・参照・底本

「7兆ドル調達してAIチップ投資」「傍観しない」…アルトマン-ファンの真っ向勝負 中央日報
2024.02.13

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