インドの新基地とモルディブ2024年03月05日 22:01

国立国会図書館デジタルコレクション「主水・清玄・桜ひめ」を加工して作成
 モルディブ近くのインド洋に新たな海軍基地を建設するインドの行動に批判的な見方を示している。

 インド洋におけるインドの覇権:インドが新たな海軍基地を建設する動きは、インド洋を自国の「裏庭」とみなす長年の認識と、地域の覇権への願望を反映していることを示唆している。

 近隣諸国への圧力:インドの行動は、モルディブ政府がこの地域から軍隊を撤退させるよう圧力をかけたことへの反応と見なされる可能性があると主張している。この撤退要求は、インドの覇権主義的な行動に対する南アジア諸国の憤りを意味しているのかもしれない。

 中国の影響力との対決:インドによる新基地建設は、この地域における中国の影響力を牽制する手段にもなり得るとし、両国間の戦略的競争を示唆している。

 軍事的重要性をめぐる政治的ジェスチャー:インドの動きは、地域覇権を主張するための政治的ジェスチャーとして描かれているが、新基地の実際の軍事的重要性は限定的である可能性が示唆されている。

 インドの援助政策:インドの近隣諸国に対する援助政策を批判し、近隣諸国を真に支援するのではなく、支配と影響力を強化するためのツールとしてしばしば利用されていると主張している。

 アメとムチのアプローチ:インドが地域における優位性を維持するために、インセンティブ(援助)と強制(援助の削減、封鎖)の両方を利用していることを強調し、地震後のネパールへの援助やその後の政治的理由による封鎖などの例を挙げている。

 近隣諸国との関係への影響:インドの攻撃的な行動と「ビッグブラザー」のメンタリティが、近隣諸国の警戒心を強め、インドから距離を置く原因となり、「近隣優先」政策の有効性を損なうと結論付けている。

 インド洋地域におけるインドの行動について批判的な視点を提示し、覇権主義的行動と権力投射のより広範なパターンの一部として捉えている。

【視点】

環球時報が掲載した記事「インド洋の新基地はインドの覇権への執着を示している」は、モルディブ近くのインド洋にインド海軍の新基地が開設されたことと、それが得た反応について論じている。

インドは新しい海軍基地を設立している。この基地は戦略的に重要視されており、この地域の「作戦監視」に利用される予定だ。

中国はインドの動機を批判している。インドは地域覇権への欲求に突き動かされており、モルディブに圧力をかけ、中国の影響力に対抗するために基地を利用していると主張している。

モルディブはインド軍の撤退を要請した。これは、インドの支配に対する憤りの表れと見られている。

インドは、自国の行動は安全保障のためだと主張している。インド政府高官は、基地の目的は地域の「敵対者」を監視することだと述べている。

ベースに関する専門家の見解

ある専門家は、モルディブでの影響力を失っているにもかかわらず、インドの地域的優位を主張するのは政治的なジェスチャーだと考えている。

また、軍事的重要性は限定的だが、モルディブで足場を失ったことへの反動だと主張する者もいる。

インドの「近隣第一主義」政策は、次のように疑問を呈している。インドの近隣諸国への援助を批判し、真の支援ではなく、レバレッジとコントロールとして利用されていると主張している。ネパールとモルディブの例に言及している。

・地域支配への欲求に突き動かされて:インドがインド洋を自国の「裏庭」とみなし、その「覇権主義的メンタリティ」を利用して小国に圧力をかけていると主張している。

・モルディブに対する懲罰的:この基地はモルディブがインドに軍隊を撤退させるよう要求したことに対する返答であり、インドの支配に対する反抗行為と見なされていると示唆している。

・中国封じ込めを狙う:この基地が、この地域における中国の影響力の増大に対抗するための戦略的な動きであることを示唆している。

・また、インドの「ネイバーフッド・ファースト」政策は、援助を通じて近隣諸国を支配し、依存を生み出すために利用されていると主張し、批判的な見方をしている。

・インドが政府に圧力をかけるために援助と国境封鎖を利用したとされるネパールの例を挙げている。

・インドが新たな海軍基地を設立:モルディブに近い戦略的に重要な島々に新たな基地を開設するというインドの計画に言及している。この動きは、インド洋地域におけるインドの存在感と影響力を強化しようとする試みと見る向きもある。

・覇権の告発:インドが「覇権主義的メンタリティ」を持ち、インド洋を「裏庭」と見なしていると主張し、インドの行動を批判している。インドの「近隣優先」政策は偽善的であり、近隣諸国への援助には紐が付いていると主張している。

・反論:新基地は「作戦監視」のためであり、インドの援助は本物だと主張するインド当局者の発言など、反論を認めている。

・専門家の意見:新基地を政治的な意思表示であり、モルディブの軍隊撤退要求に対する反応とみなす中国人学者の意見を紹介している。彼らは、インドがモルディブでの足場を失ったにもかかわらず、地域の優位を維持しようとしていると信じている。

引用・参照・底本 

New base in Indian Ocean shows India’s obsession of supremacy GT 2024.03.04

コメント

トラックバック