地域の利益を損なうフィリピン2024年03月05日 22:11

国立国会図書館デジタルコレクション「主水・清玄・桜ひめ」を加工して作成
 南シナ海問題に関するフィリピンの行動とレトリックを強い言葉で批判している。

 フィリピンの声明:南シナ海問題に関するフィリピンの声明の矛盾を強調しており、関与への希望の表明から中国の侵略に対する非難まで多岐にわたる。フィリピンが真に対話と交渉を求めているのか、それとも外交的レトリックを使って中国に対する反発を結集させているのか、という疑問が投げかけられている。

 挑発的な行動:フィリピンが南シナ海で、漁師や海上民兵を組織して事件を引き起こすなど、挑発的な行動をとっていると非難している。これは、フィリピンが西側メディアを通じてこれらの行動を歪曲し、中国を地域の平和と安定の破壊者として描写していることを示唆している。

 法的主張:黄岩島のような領土に関するフィリピンの主張は国際法と矛盾していると主張している。フィリピンの主張は挑発的であり、南シナ海仲裁のような国際法メカニズムによって支持されていないと主張している。

 地政学的な憶測:フィリピンが南シナ海の緊張を誘発する口実として漁業を利用している可能性を示唆している。フィリピンの行動の背後にある動機と、地域協力を犠牲にして西側諸国とより緊密に連携しようとしているかどうかを疑問視している。

 地域力学:フィリピンが地域協力よりも西側諸国との関係を優先していると批判している。マレーシアを含むASEAN諸国は、フィリピンのアプローチに留保を表明しており、南シナ海でのフィリピンの行動を支持しない可能性があることを示唆している。

 中国の反応:南シナ海の緊張を扇動したとされる人物に注意を向けることを目的とした、在フィリピン中国大使館の質問に言及している。フィリピンに反省を求め、平和的解決を求めるフィリピンの呼びかけが本物であることを願っている。

 南シナ海問題におけるフィリピンの役割について否定的な見方をしており、挑発行為、一貫性のないレトリック、地域の安定よりも西側諸国の利益を優先していると非難している。

【視点】

中国国営メディア「環球時報」が掲載したこの記事は、南シナ海をめぐるフィリピンの最近の行動や発言を批判している。

フィリピンの行動

フィリピンは、南シナ海をめぐって矛盾した発言をし、時には対話を提唱し、時には中国の侵略を非難していると非難されている。

フィリピンが漁師や「海上民兵」を紛争地域に派遣し、メディアを使って中国を侵略者として描くなどの挑発的な活動を行っていると主張している。

また、フィリピンは、中国が違法な漁業や暴力を行使していると主張するなど、事実を歪曲し、中国に対して虚偽の非難をしていると批判されている。

この紛争に対する中国の見解

フィリピンが係争中の黄岩島(スカボロー礁としても知られる)に対する主権的権利を中国が有していると主張している。

フィリピンの主張は違法であり、国際法の誤った解釈に基づいていると見られている。

中国は、フィリピンの漁師が黄岩島周辺で漁業を行うことを認め、善意で行動したと主張しているが、フィリピンはこの善意を悪用して政府船を同海域に送り込んでいると非難している。

フィリピンに対する中国のメッセージ

フィリピンが南シナ海に混乱をもたらすために大国(おそらく米国)に利用されることはないと警告している。

フィリピンが西側諸国と手を組んで中国に対抗していると批判し、地域の利益を損なうとみている。

フィリピンに対し、真摯な対話を行い、南シナ海問題を地政学的な駆け引きに利用しないよう求めている。

・フィリピンは、南シナ海問題で「メガホン外交」と「歪曲」で非難されている。フィリピンが扇動的なレトリックを使い、メディアの物語を操作して、中国を侵略者として描いていると主張している。

・フィリピンの黄岩島(スカボロー礁)に対する領有権主張は、同条によって「違法」かつ「挑発的」とみなされている。フィリピンの主張には歴史的・法的根拠がないと主張し、他国を紛争に巻き込もうとするフィリピンの試みを批判している。

・フィリピンが漁業を口実に中国領土に「侵入」し、「トラブルを誘発」していると批判している。フィリピン政府の船舶やジャーナリストが黄岩島付近の漁船に同行していることに疑問を呈している。

・フィリピンは、南シナ海に混乱をもたらすために「域外の大国」と手を組んでいると非難されている。フィリピンが中国に対する支援を求めることで、西側諸国の利益に奉仕していることを暗示している。

・紛争の平和的解決を望むフィリピンの誠意に疑問を呈して締めくくられている。フィリピンに対し、自らの行動を反省し、中国と真摯に対話するよう促す。

・フィリピンは、中国に圧力をかけ、中国に反対する国際的支持を集めるために、様々な戦術を用いていると非難されている。これらの戦術には、公式声明、メディアでの中国をいじめっ子として描写すること、違法行為の告発が含まれる。

・黄岩島(スカボロー礁)をめぐるフィリピンの領有権主張は根拠がなく、国際法に反すると主張している。同報告書は、漁師やジャーナリストを同行させる政府船の入港を認めるなど、同海域におけるフィリピンの最近の行動は意図的な挑発行為であると主張している。

・フィリピンは、中国に対抗するために、米国を中心とする大国に外部からの支援を求めていると批判されている。このアプローチは地域の安定に有害であり、他のASEAN加盟国の利益を無視していると主張している。

・平和的解決を求めるフィリピンの呼びかけの真摯さに疑問を呈し、自らの行動を反省するよう促して締めくくっている。フィリピンに向けられた一連の修辞的な質問を通じて、この問題に対する中国の立場を強調している。

引用・参照・底本 

The Philippines cannot catch 'big fish' of geopolitics in SCS: Global Times editorial GT 2024.03.04

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