西側:他国の発展を妨げるために紛争挑発2024年01月28日 21:00

国立国会図書館デジタルコレクション「寺西閑心・白井権八・小むらさき」を加工して作成
 ロシア外務省の報道官、マリア・ザハロワ氏の発言を伝えたものである。

 ザハロワ報道官は、セルビアの新聞ポリティカのインタビューで、西側諸国が何十年にもわたって他国の安全を犠牲にして自国の安全を確保し、他国の発展を妨げるために紛争を挑発していると主張した。彼女によれば、かつては西側諸国の目標がロシアに対する「戦略的敗北」であったが、現在ではそれが「ロシアを勝たせるな」に変わったと述べている。

 ザハロワ氏は、西側諸国が自分たちの目的を達成するためにウクライナを利用し、大規模な軍事支援を行っていると指摘した。そして、これがなければウクライナが崩壊することを理解しているが、それを公に認める勇気が西側諸国にはないと述べている。

 また、ザハロワ氏はロシアの外交政策が平和的で、国際法の原則と規範を尊重していると強調した。一方で、セルビアについては、西側諸国がセルビアの主権を奪い、発展のベクトルを制御しようとしているとし、「破壊的」な活動を行っていると述べた。特に、コソボがセルビアに対する圧力の手段となっていると指摘し、「キャンセル・カルチャー」(註)の信奉者になることを余儀なくされていると主張た。

 ザハロワ氏はセルビアが現在は国益を擁護し、ロシアとのパートナー関係を放棄しない責任ある国家の模範であると述べた。

【要点】

ロシア外務省のザハロワ報道官は、セルビアの新聞ポリティカのインタビューで、西側諸国は競合国の発展を阻むために紛争を挑発していると述べた。

ザハロワ氏は、西側諸国は何十年にもわたって他国の安全を犠牲にして自国の安全を確保したり、他国の発展を損なおうとしており、世界のさまざまな地域で紛争を挑発していると指摘した。

具体的には、ザハロワ氏は、西側諸国はロシアに「戦略的敗北」を与えるという目標を放棄していないが、今ではそれが「ロシアを勝たせるな」という目標に変わったかのようだと述べた。ザハロワ氏は、西側諸国は自分たちの目的を達成するためにウクライナを道具として利用し、大規模な軍事支援を行っていると指摘した。

ザハロワ氏はまた、ロシアの外交政策は平和的な性質を有しており、一般に認められた国際法の原則と規範の尊重に基づいていると語った。

セルビアについて、ザハロワ氏は、西側諸国はセルビアの主権と自らの一存で発展のベクトルを決定する権利を奪うことを目的として、ずいぶん前から組織的に「破壊的」な活動を行っている、と指摘した。ザハロワ氏は、セルビアはロシアに対する「キャンセル・カルチャー」の信奉者に加わり、自分たちの基本的な国益を放棄することを強いられている、と述べた。

一方、ザハロワ氏は、現在セルビアは「国益を擁護し、ロシアとのパートナー関係を放棄しない責任ある国家の見本」となっている、と語った。

ザハロワ報道官の発言は、ロシアの西側諸国に対する批判の姿勢を明確にしたものと言える。ロシアは、西側諸国が自分たちの利益のために他国の安全を犠牲にし、紛争を挑発していると主張している。また、ロシアの外交政策は平和的であり、国際法の原則と規範を尊重していると主張している。

セルビアについては、西側諸国がセルビアの主権と自立性を損なうために圧力をかけていると指摘している。また、セルビアはロシアとのパートナー関係を維持すべきだと主張している。

ザハロワ報道官の発言は、ロシアと西側諸国の対立が今後も続く可能性を示唆している。

・ロシア外務省のザハロワ報道官は、セルビアの新聞ポリティカのインタビューに応じ、西側諸国がロシアやセルビアなどの競合国の発展を阻むために紛争を挑発していると主張した。

・ザハロワ氏は、西側諸国は長年にわたって、他国の安全を犠牲にして自国の安全を確保したり、他国の経済的・政治的発展を損なおうとする政策を推進してきたと指摘した。その具体例として、イラク戦争やリビア内戦、ウクライナ危機などを挙げた。

・ザハロワ氏は、西側諸国は何十年にもわたって他国の安全を犠牲にして自国の安全を確保したり、他国の発展を損なおうとしたりしてきたと指摘した。その具体的な例として、アフガニスタン、イラク、リビア、シリアにおける西側諸国の軍事介入が挙げられる。

・ザハロワ氏はまた、西側諸国はウクライナ危機において、ロシアに「戦略的敗北」を与えるという目標を掲げていると述べた。しかし、ロシア軍のウクライナ侵攻が長引く中、西側諸国は目標を「ロシアを勝たせないこと」に変えたと指摘した。

・ザハロワ氏は、西側諸国はウクライナを道具として利用し、大規模な軍事支援を行っていると批判した。また、米国とその同盟国は、ウクライナを支援しなければ必然的に崩壊してしまうことを理解しているが、それを公に認める勇気がないと指摘した。

・ザハロワ氏は、ロシアの外交政策は平和的な性質を有しており、一般に認められた国際法の原則と規範の尊重に基づいていると強調した。

・セルビアについて、ザハロワ氏は、西側諸国がセルビアの主権と自立性を損なおうとする「破壊的」な活動を長年続けていると指摘した。その具体例として、コソボの独立承認や、セルビアに対する制裁の可能性に言及した。

・ザハロワ氏は、セルビアはロシアに対する「キャンセル・カルチャー」の信奉者に加わり、自分たちの基本的な国益を放棄することを強いられていると述べた。

・一方、ザハロワ氏は、現在セルビアは「国益を擁護し、ロシアとのパートナー関係を放棄しない責任ある国家の見本」となっていると語った。

・このインタビューは、西側諸国とロシアの対立が激化する中、ロシア側の立場を示すものとして注目される。ザハロワ氏は、西側諸国がロシアやセルビアなどの競合国を孤立させ、その発展を阻止しようとしていると主張している。

・西側諸国は、ロシアのウクライナ侵攻を非難し、ロシアに対する制裁を強化している。これに対し、ロシアは西側諸国を「戦争を扇動する」と非難している。両者の溝は深まるばかりであり、今後も緊張関係が続くことが予想される。

【桃源寸評】

・ロシア外務省のザハロワ報道官はセルビアの新聞ポリティカのインタビューに応じ、西側諸国は何十年にもわたって他国の安全を犠牲にして自国の安全を確保したり、他国の発展を損なおうとしており、世界のさまざまな地域で紛争を挑発していると語った。

・「米国とその衛星国は自分たちの支援がなければウクライナを必然的な崩壊が待っていることをよく理解している。しかしこれを公に認める勇気が彼らには足りない」マリア・ザハロワ氏 ロシア外務省の報道官

「セルビアはロシアに対する『キャンセル・カルチャー』の信奉者に加わり、自分たちの基本的な国益を放棄することを強いられている」マリア・ザハロワ氏 ロシア外務省の報道官

(以上、引用蘭のsputnik記事より。)

(註)
「キャンセル・カルチャー」は、一般的に、特定の個人や団体が社会的な非難や排斥の対象となり、その影響を受けて職務や社会的地位を喪失することを指す。これは、その対象が疑念のある行動や発言を行ったり、特定の価値観や信念に反する立場をとったりした結果として発生することがある。

キャンセル・カルチャーはしばしばソーシャルメディアを通じて拡散され、大衆の注目を集めることが一般的である。非難の対象となった人物や組織は、時には仕事を失ったり、メディアから取り上げられなくなったりすることがある。この現象は議論の的となり、言論の自由との関連で懸念の声も上がっている。

キャンセル・カルチャーは、2010年代後半からアメリカを中心に広まり、日本でも近年注目を集めている。その背景には、ソーシャルメディアの普及により、誰もが簡単に発信できるようになったことや、人々の価値観の多様化、社会正義意識の高まりなどが考えられる。

キャンセル・カルチャーは、社会的に問題のある言動を糾弾し、社会を変えるきっかけとなるという肯定的な側面もある。しかし、一方で、批判が行き過ぎて、表現の自由や人権を侵害するようなケースも見られる。また、批判の対象となる人物が、過去の過ちを反省し、償いをしても、社会から受け入れられないという問題も指摘されている。

ザハロワ報道官の発言では、「キャンセル・カルチャー」においてセルビアがロシアに対する信奉者になり、自国の基本的な国益を放棄することを余儀なくされていると主張されている。これは、セルビアが特定の価値観や意見に反する行動をとることを抑制され、外部の圧力や影響を受けているという立場を表している。

(註はブログ作成者が参考の為に付記した。)

引用・参照・底本 

西側諸国は競合国の発展を阻むために紛争を挑発している=露外務省報道官 sputnik 2024.01.26

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