【桃源閑話】

　余りにも西側の政権を担当する政治家に知性が無さ過ぎる。と言うと、其の国民にあっているのでは、と突っ込まれれそうだが。

　その首魁は米国であり、米国の意向に半ば強制させられる特にG7が、<愚者も千慮に一得あり>と言うが、その一得で以って、米国に楯突かないことが、米国の〝馬鹿さ加減〟が其の儘強く伝染するに及んでいる。

　その挙句が米国が一人同盟諸国を共食いすることになる。が、本質的には中国を敵視する(此れが馬鹿に拍車を掛ける原因)結果、米国は<股を割きて腹に啖う>ことになるのだが…。

　斯様な間抜けなことを続けている西側政治家に、知性があるとは思えない。あったとしても、その働きは国民にではなく、自分の立場を謀ることである。

　政治家の知性とは、国民を第一に置くことである。

【閑話　完】

【概要】
　
　シュペングラーの記事は、西側諸国の政府の現状を批判的に分析し、有権者の間に広がる不満と不満がこれらの政府を弱体化させていることを示唆している。ここでは、その概要といくつかの重要なポイントをご紹介する。

　全般的な不満:主要国の西側諸国の指導者は大きな反発に直面しており、選挙が実施されれば多くの政府が危険にさらされている。ここではフランス、米国、ドイツ、日本、カナダにおけるこの傾向を強調している。

　不満の理由

　外交政策:西側の政策、特にロシアとウクライナに関する政策は失敗していると主張している。ロシアを無力化するための制裁は成功しておらず、ロシア経済は日本よりも好調だと報じられている。
　
　気候アジェンダ:西側諸国の指導者が気候変動に重点を置くことは、産業の生産性やエネルギー価格に悪影響を及ぼし、経済の負担につながると批判されている。

　移民:移民の増加が有権者の不満の大きな要因となっていると主張しており、国の文化や社会的結束を損なうと見られている。

　政治的な反応

　フランス:エマニュエル・マクロン氏の政党は苦戦しており、マリーヌ・ルペン氏の国民集会は大きな支持を得ている。マクロン政権は有権者の懸念に対処できていないと見られている。

　米国:バイデン大統領は、その精神的な健康状態とパフォーマンスをめぐって批判に直面しており、ドナルド・トランプ氏の復帰の可能性もあり、混沌とした政治情勢の一因となっている。

　ドイツ:連立与党の不振とAfDの台頭は、政情不安を示唆している。ポピュリズムが転換する可能性は明らかである。

　日本とカナダ:これらの国々のリーダーは支持率も低く、不満の傾向が広がっていることを示している。

　将来への影響:西側諸国の政府が有権者の懸念に適応するのに苦労しており、近い将来、大きな政治的変化や不安定化につながる可能性があることを示唆している。伝統的な政党とポピュリスト運動の連携は、現在の世界秩序に対するより広範な幻滅を反映している。

　この分析は、政策の失敗と有権者の不満によって引き起こされた西側の政治的不安定さの見方を示しており、よりポピュリスト的またはナショナリスト的な政府へのシフトの可能性を示唆している。

【詳細】
　
　主要な論点の詳細

　1.広範な不満

　・全般的な不満：西側諸国の主要な政府は、国民からの大きな反発に直面している。記事では、フランス、アメリカ、ドイツ、日本、カナダの状況が特に取り上げられている。これらの国々では、選挙が行われれば政府が転覆する可能性が高いとされている。

　2.不満の理由

　・対外政策：西側諸国の政策、特にロシアとウクライナに対するものは失敗と見なされている。ロシアに対する制裁は予想通りの効果を上げておらず、ロシア経済はむしろ成長していると報告されている。ロシアのウクライナ侵攻はNATOの拡張によって引き起こされたと主張されている。
　・気候変動アジェンダ：気候変動対策に重点を置くことで産業生産性とエネルギー価格に悪影響が出ていると批判されている。例えば、ドイツではメルケル政権がグリーンパーティーの議題に従って原子力発電所を閉鎖したことがエネルギー価格の上昇に寄与した。
　・移民問題：移民の増加は国民の文化的・社会的結束を侵食すると見られており、不満の大きな要因となっている。これは、アメリカでは中央アメリカからの移民、ヨーロッパでは中東やサハラ以南のアフリカからの移民に関する問題である。

　3.政治的反応

　・フランス：エマニュエル・マクロンの政党は苦戦しており、マリーン・ルペンの国民連合が大きな支持を集めている。マクロン政権は国民の懸念に対処できていないと見られている。
　・アメリカ：ジョー・バイデン大統領は精神的な適性やパフォーマンスに対する批判に直面しており、政治情勢は混乱している。ドナルド・トランプの再選が有力視されている。
　・ドイツ：連立政権の不調とドイツのための選択肢(AfD)の台頭は政治的不安定を示しいる。伝統的な左翼からの分裂グループが新たな支持を得ており、ポピュリストの台頭が予測されている。
　・日本とカナダ：これらの国のリーダーも低い支持率に直面しており、広範な不満が示されている。

　4.将来の影響

　・政治の不安定化：西側諸国の政府は国民の懸念に適応できず、近い将来に大きな政治的変動や不安定化が起こる可能性がある。伝統的な政治政党とポピュリスト運動の連携は、現在のグローバルオーダーへの広範な不信を反映している。

　具体的な事例

　・フランスの選挙：エマニュエル・マクロンの政党が全国投票のわずか20%しか得票できなかった一方で、マリーン・ルペンの国民連合が34%、左翼連合が28%の支持を得ている。マクロン政権は、第2回投票で左翼連合に票を投じるよう指示しており、極左派のメランションも同様の呼びかけを行っている。
　・アメリカの政治情勢：ジョー・バイデン大統領は精神的な適性に対する懸念が高まっており、共和党のドナルド・トランプが再び大統領になる可能性が高まっている。アメリカのエリート層が1990年以降に世界に押し付けたグローバルアジェンダをトランプが否定していることが強調されている。
　・ドイツの政治的変動：ドイツでは、連立政権が6月9日の欧州議会選挙でわずか30%の支持を得ており、AfDが16%の支持を獲得しています。伝統的な左翼からの分裂グループが9%の支持を得ており、政治的な対立が深まっている。

　このように、西側諸国の政治的状況が不安定であり、国民の不満が高まっていると分析している。これらの動きは、ポピュリズムやナショナリズムの台頭を示唆しており、従来の政治秩序に大きな変化をもたらす可能性がある。

【要点】
　
　主要なポイント

　1.広範な政府の不安定

　・西側諸国の主要政府が崩壊の危機に瀕している。
　・フランス、アメリカ、ドイツ、日本、カナダの政府が特に例として挙げられている。

　2.不満の主な理由

　・対外政策の失敗

　　ロシアへの制裁が効果を上げておらず、ロシア経済が成長している。
　　NATOの拡張がロシアのウクライナ侵攻を引き起こしたとされる。

　・気候変動アジェンダの影響

　　気候対策が産業生産性とエネルギー価格に悪影響を与えた。
　　ドイツの原子力発電所の閉鎖がエネルギー価格の上昇に寄与。

　・移民問題

　　移民の増加が国民文化や社会的結束を侵食していると見られている。
　　主要な移民受け入れ国での社会的緊張が高まっている。

　3.各国の政治的状況

　・フランス

　　マクロン政権が支持を失い、マリーン・ルペンの国民連合が34%の支持を得る。
　　マクロン政権は左翼連合と協力して極右の国民連合に対抗。

　・アメリカ

　　ジョー・バイデン大統領の精神的適性に対する疑問が高まり、トランプの再選の可能性が増す。

　・ドイツ

　　連立政権が選挙で支持を得られず、AfDが16%の支持を獲得。
　　伝統的左翼から分裂したグループが政治的不安定を招いている。

　・日本

　　岸田文雄首相の支持率が低迷し、政治的不安が増している。

　・カナダ

　　ジャスティン・トルドー首相の支持率が28%に低下。

　4.将来の展望

　・西側諸国の政治的変動が続く可能性があり、ポピュリズムやナショナリズムの台頭が予測される。
・伝統的な政治秩序に対する広範な不信感が示唆されている。

【引用・参照・底本】

The fool’s-based international order ASIATIMES 2024.07.01
https://asiatimes.com/2024/07/the-fools-based-international-order/