海外の諜報機関等が多種多様な新規スパイ機器を用い、中国の機密海洋データを窃取2026-06-14 20:55

Dolaで作成
【概要】

 中国国家安全部(MSS)は 2026 年 6 月 12 日、同機関の公式ウィーチャットアカウントに掲載した記事において、海外の諜報機関等が、検出ブイ、センサーを取り付けた海洋生物(いわゆる「スパイ亀」「スパイ魚」)、波力推進型観測機器、船舶搭載型電子機器といった新種のスパイ機器を用い、中国の機密性の高い海洋データを窃取していると警告した。これらの行為は中国の領土保全、軍事安全保障、経済安全保障に重大な脅威をもたらすものであり、同省は国民に対し、不審な機器や協力関係に注意し、発見した場合には通報するよう呼びかけている。
  
【詳細】 

 各種スパイ機器の具体的な内容や活動実態が明らかにされている。

 球形の海洋観測ブイ

 中国の海域で発見されたもので、海外の海洋研究機関が設置したもの。上部に気象観測用センサー、下部に固定用のアンカーチェーンを備え、高精度の音響センサーアレイを搭載。周辺の音波データや中国の潜水艦の音響特性をリアルタイムで収集する機能を持つ。

 センサー装着型海洋生物

 中国の海域で比較的大型の海洋生物にセンサーが取り付けられているのが発見されており、「スパイ亀」「スパイ魚」と呼ばれる。指定された海域を遊泳しながら、水温、塩分濃度、海流といった機密性の高い海洋環境データを収集し、衛星を介して海外にリアルタイムで送信する。

 波力推進型観測機器(ウェーブグライダー)

 波の運動と太陽光発電で駆動する機器で、測位、無線通信など各種センサーを搭載。衛星からのリアルタイムな指示を受信でき、軍事関連の海洋環境データや船舶の活動状況に関する情報を収集し、海外に送信する。

 船舶搭載型電子機器

 海外の企業が「海洋サービス」を名目に商用貨物船向けに販売を促進していた機器。実際には多目的情報収集装置であり、港湾活動をリアルタイムで追跡し、気象、航法などの各種データを統合して「海洋監視ネットワーク」を構築する機能を有する。

 また、海流の動態、水温の特性、温度分布、海底地形といった機密海洋データや関連資料が海外の諜報機関等に窃取された場合、中国の領土保全、軍事安全保障、経済安全保障に深刻な危険が及ぶとされる。国家安全部は、海洋安全保障は国家安全保障の重要な要素であり、その維持には国民全体の協力が必要であるとし、不審な取引や協力関係に警戒すること、不審な機器を発見した場合には通報すること、船舶所有者に対しては未知の事業者が提供する不審な海洋サービス用機器に注意し、出所不明の機器を無闇に購入・設置しないよう注意を促している。

【要点】

 ・中国国家安全部は、海外の諜報機関等が多種多様な新規スパイ機器を用い、中国の機密海洋データを窃取していると発表し、安全保障上の脅威であると警告した。

 ・確認された機器・手段には、音響探知機能付きブイ、データ収集用センサーを取り付けた海洋生物、波力駆動型の観測機器、偽装された船舶搭載型情報収集装置が含まれ、いずれもリアルタイムでのデータ収集・送信が可能。

 ・窃取されたデータは領土、軍事、経済の各安全保障に深刻な影響を与える可能性がある。

 ・同省は国民に対し、不審な事案や機器の通報、未知の機器の導入回避など、安全維持への協力を呼びかけている。

【引用・参照・底本】

MSS warns of overseas spies using 'spy turtles, spy fish' to steal China's sensitive maritime data GT 2026.06.12
https://www.globaltimes.cn/page/202606/1363380.shtml

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