南シナ海での中国の新法2024年06月07日 19:43

国立国会図書館デジタルコレクション「狂歌紅葉の橋」を加工して作成
 【桃源閑話】

 中米の交戦は物語としては興味あるが、現実には発生しないだろう。
 
 その理由はいくつか考えられる。

 1.徒党を組んでアフガニスタンに侵攻したような戦争は米国自身が維持できない。増してや、シナ海に軍需物資を運ぶ余裕もない。航空母艦なども常に監視されている。事実はシナ海・台湾海峡を遊弋することを恐れている。中国は利口である。非難を世界に訴える戦術を採る。

 2.最近の動き、例えばウクライナ戦争、イスラエル・パレスチナ戦争を観ても理解できように、〝弾は供給(販売)〟するが、自らは〝Boots on the ground〟を避けている。

 3.日本・韓国そして「フィリピンと米国の相互防衛条約」なども同様に、条文で<逃げを打>っている。

 例えば、フィリピンの場合、「第一条 両国は、もしフィリピンの領土、領海、公海、またはそれに付随する島嶼が武力攻撃を受けた場合、またはフィリピンが国際平和と安全を脅かす武力行使を目撃した場合、米国と相互に協力することを誓約する」とある。

 先ずこの一条に中国は引っ掛からない上に、領有権を比は認めている(否定はしたが…事実だった。その後は支離滅裂)。二条では協議することになっている。
 つまり、何だかんだと迂遠なことなのだ。

 4.米中戦争は世界経済の破壊となる、其処までは米国も愚かではない。ただし、当事者(米国は第三者)同士の小競り合いは<他人の疝気を頭痛に病む>ことなく、むしろ、<他人の食い寄り>である。

 5.中国は巨大になり、経済力、生産能力、軍事力とも米国に匹敵する。否、上回っているかも知れない。

 6.米国は手の内をすべて読まれている。

 7.現在の米国の基本戦略は、skirmish(小競り合い)戦略を主とする。領土争いなどのグレイゾーンに首を突っ込んで、揉め事を起こしての<漁夫の利>戦略である。

 さらに詳しく分析も可能であるが、基本的には煽り戦術の〝口先介入〟を十八番とする。それは嘘八百を並べ立てることでもある。

 【閑話完】

 【概要】

 南シナ海における緊張の高まり、特に米中間の直接的な軍事衝突の可能性に焦点を当てた憂慮すべき状況を描いている。

 中国の新法:南シナ海で領有権を主張する海域で外国人の逮捕を可能にする法律を施行する中国の意図を強調している。この動きはエスカレートしていると見なされ、地域の緊張を高めている。

 フィリピンと中国の間の事件:中国海警局の船がフィリピン沿岸警備隊の小型船に放水銃を使用した事件など、最近の事件により、両国間の緊張が高まっている。

 フィリピンに対する米国の支援:米国は、相互防衛条約に基づくものを含め、フィリピンに対する支援を再確認した。しかし、条約で定められた紛争への米国の関与の閾値は依然として争点となっている。

 軍事衝突の可能性:フィリピンが米国との相互防衛条約を発動した場合、南シナ海で米中艦艇の衝突に発展する可能性があると指摘している。

 国際的影響:南シナ海における米中軍事衝突の可能性は、世界の安定と経済安全保障に対するより広範な影響に対する懸念を生じさせる。

 歴史的背景:朝鮮戦争などの歴史的紛争との類似点を指摘し、南シナ海地域における潜在的な紛争を封じ込めることの重要性を強調している。

 外交努力:軍事衝突の可能性を認める一方で、地域の緊張のエスカレーションを防ぎ、平和的解決を達成するための外交努力の重要性も強調している。

 全体として、南シナ海における緊張の高まりに対処する緊急性と、潜在的な軍事衝突を防ぐために米中両国が対話と外交を行う必要性を強調している。

 【視点】

 南シナ海での緊張がエスカレートしており、特に米中間の直接的な軍事対立の可能性に焦点を当てている。

 中国の新法: 中国が南シナ海で領有権を主張する水域で外国人を逮捕する法律を施行する意向を示している。この動きはエスカレーションと見なされ、地域の緊張を高めている。

 フィリピンと中国の事件: 最近の事件、例えば中国の沿岸警備隊がフィリピンの沿岸警備隊の小型船に対して高圧水銃を使用した事件などが、両国間の緊張を高めている。

 米国のフィリピン支援: 米国は、相互防衛条約の下でフィリピンを支持する意向を再確認している。ただし、条約による米国の関与の閾値は議論の的である。
 
 軍事的対立の可能性: フィリピンが米国との相互防衛条約を発動した場合、南シナ海での米中の船舶同士の対立を引き起こす可能性があると指摘している。

 国際的な影響: 南シナ海での米中の軍事対立の可能性は、世界的な安定と経済の安全に対する広範な影響について懸念がある。

 歴史的文脈: 朝鮮戦争などの歴史的な紛争との類似点を引きながら、潜在的な紛争を南シナ海地域内に封じ込めることの重要性を強調している。

 外交努力: 記事は軍事紛争の可能性を認識しつつも、地域の緊張を緩和し、平和的な解決を図るために米国と中国の双方が対話と外交に従事する必要性を強調している。

 総括すると、南シナ海での緊張がエスカレートしている状況を強調し、潜在的な軍事対立を防ぐために米国と中国の両方が対話と外交に積極的に取り組む必要性を指摘している。

 【要点】

 1.中国の新法

 ・中国は南シナ海で外国人を逮捕する法律の施行を計画しており、これは地域の緊張を高める要因となっている。

 ・この法律の施行は、中国が領有権を主張する海域での外国の行動に対する対応策として導入される。

 2.フィリピンと中国の事件

 ・最近の事件では、中国の沿岸警備隊がフィリピンの船舶に対して高圧水銃を使用したとされており、両国間の緊張が高まっている。

 ・これらの事件は南シナ海の領有権を巡る緊張の一環として位置付けられる。

 3.米国のフィリピン支援

 ・米国は相互防衛条約の下でフィリピンを支持する姿勢を示している。
 ・しかし、条約による米国の具体的な関与がいかに定義されるかは未だ明確ではない。

 4.軍事的対立の可能性

 ・フィリピンが相互防衛条約を発動した場合、米中の船舶同士の対立が南シナ海で発生する可能性がある。
 ・このような状況では、米国と中国の軍事的対立が現実化する可能性がある。

 4.国際的な影響

 ・南シナ海での米中の軍事的対立は、世界的な安定や経済に大きな影響を与える可能性がある。
 ・これによって地域や世界全体での緊張が高まる可能性がある。

 5.外交努力

 ・軍事紛争を避けるために、米国と中国が対話と外交に重点を置く必要があると主張している。
 ・これにより、紛争の解決や地域の平和が促進されることが期待される。

 このように、南シナ海での緊張が現在の地域および国際情勢にどのように影響を与えるかについて、詳細に説明されている。

引用・参照・底本

Sleepwalking toward WWIII in the South China Sea ASIATIMES 2024.06.04

https://asiatimes.com/2024/06/sleepwalking-toward-wwiii-in-the-south-china-sea/

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