後の無い二人:何とかの逆恨み+捨て台詞=無能2024年07月12日 11:53

【概要】

 ワシントンで最近開催されたNATO首脳会議は、世界の安全保障における中国の役割とNATOの内部力学に関する重要な進展をもたらした。ここでは、重要なポイントをご紹介する。

 バイデン氏の中国への警告:ジョー・バイデン米大統領は、中国の習近平国家主席に対し、中国政府がウクライナとの戦争でロシアを支援し続けた場合、経済的影響が生じる可能性があると警告した。バイデン氏は、中国がロシアを軍事的に支援し続ければ、経済的影響と外国投資の減少に直面する可能性があると強調した。

 NATOの中国批判:NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は、香港、南シナ海、台湾における中国の行動を批判した。また、中国の軍事力拡大やベラルーシなどの権威主義体制との連携強化も指摘した。ストルテンベルグ事務総長は、これらの脅威に対抗するため、インド太平洋地域の同盟国とのより緊密な協力の必要性を強調した。

 ハンガリーの反対:ハンガリーのペーター・シヤルト外相は、NATOを反中国連合に変えることへのハンガリーの反対を表明した。ハンガリーのオルバン首相は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領や中国の習近平国家主席と最近会談し、ウクライナでの停戦を提唱したことでも批判を浴びている。オルバン氏の姿勢はNATO内部に摩擦を引き起こしており、欧州の一部の同盟国はオルバン氏の立場から距離を置いている。

 NATOのウクライナ支援:NATOは、内部で意見の相違があったにもかかわらず、ウクライナへの支援を再確認し、防空システムや戦闘機を含む400億ドル以上の支援を約束した。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は、この支援を歓迎し、ロシア国内の標的に対する武器使用制限の解除など、さらなる支援を求めた。

 オルバン氏とトランプ氏のつながり:オルバン氏の最近のロシアと中国訪問は、NATOを批判し、ロシアに対する対立的でないアプローチを好む姿勢を示しているドナルド・トランプ前米大統領との連携に疑問を投げかけている。この関係は、一部のNATO加盟国とEU加盟国から懸念の目で見られている。

 首脳会談では、グローバルな同盟関係と国益の複雑な相互作用が強調され、NATOが結束を維持し、より広範な地政学的脅威に対処する上で直面する課題が浮き彫りになった。

【詳細】

 最近のNATOサミットの内容をさらに詳しく説明したものである。

 1.バイデンの中国への警告

 ・背景: 米国のジョー・バイデン大統領は、中国の習近平国家主席に対し、中国がロシアの軍事支援を続けることに対する経済的な「代償」を警告した。

 ・内容

 ➢ 支援の影響: バイデンは、中国がロシアの軍事機器やその他の支援を続けるなら、経済的な利益が損なわれる可能性があると指摘した。これは、外国投資の減少などを含むとされている。
 ➢ 対話の継続: バイデンは、2023年11月に習近平との会談を行い、冷え込んでいた米中関係の安定を図ったものの、現在も直接的な対話を続けていると述べた。

 2. NATOの中国批判

 ・イェンス・ストルテンベルグの発言

 ➢ 国内での抑圧: ストルテンベルグ事務総長は、中国が香港で民主的な声を抑圧し、国内での人権侵害を行っていると非難した。
 ➢ 南シナ海と台湾: 中国の南シナ海での攻撃的な行動や台湾に対する脅威を指摘した。これにより、地域の安定が脅かされていると述べた。
 ➢ 軍事拡張: 中国の軍事的な増強や新型ミサイル、核兵器の投資に対しても透明性が欠如していると批判した。
 ➢ 連携の強化: インド太平洋地域の同盟国との協力を強化し、中国の影響力に対抗する必要があると強調した。

 3. ハンガリーの反対

 ・ハンガリーの立場

 ➢ NATOの役割: ハンガリーの外相ピーター・シイヤルトは、NATOが反中国の同盟に変わるべきではないと主張した。NATOは防衛同盟であり、特定の国に対する対抗策を取るべきではないとしている。
 ➢ オルバン首相の動き: ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相は、ロシアと中国との会談でウクライナとの停戦を提案したが、この姿勢がNATO内部で摩擦を引き起こしている。
 ➢ 内部の意見対立: オルバン首相の姿勢は、NATO加盟国の中で少数派であり、特にウクライナへの支援を支持する他の加盟国との意見の対立が顕著になっている。

 4. NATOのウクライナ支援

 ・支援の内容

 ➢金額と装備: NATOは、2025年までにウクライナに対して400億ドル以上の支援を約束した。支援内容には、米国とドイツからの防空システムや、米国、オランダ、デンマークからのF-16戦闘機が含まれる。
 ➢「ウクライナ・コンパクト」: 20カ国以上とEUが「ウクライナ・コンパクト」に署名し、短期および長期の支援を約束した。
 ➢ゼレンスキー大統領の要請: ゼレンスキー大統領は、支援を評価しつつも、ウクライナがロシアの内部目標に対して武器を使用する際の制限を解除するよう求めた。

 5. オルバンとトランプの関係

 ・オルバンの外交活動

 ➢ロシアと中国との会談: オルバン首相は、ロシアと中国との会談を行い、ウクライナへの武力行使を停止するよう提案した。この動きがNATO内での反発を招いている。
 ➢トランプとの関係: オルバンは、トランプ前大統領との関係が深いことで知られており、トランプがNATOに批判的な姿勢を示していることが影響しているとされている。

 ・トランプの見解

 ➢NATO批判: トランプは、NATOの役割を批判し、ロシアに対してより柔軟なアプローチを取る意向を示している。また、ウクライナへの援助を制限する可能性も示唆している。

 このサミットでは、NATOの対外政策と内部の意見対立が浮き彫りになり、国際的な安全保障に関する重要な決定が下された。

【要点】

 1.バイデンの中国への警告

 ・米国のジョー・バイデン大統領は、中国の習近平国家主席に対し、ロシアへの支援を続ける場合、経済的な代償があると警告。
 ・中国がロシアの軍事支援を続けると、経済的利益や外国投資に悪影響が及ぶと述べた。

 2.NATOの中国批判

 ・NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長が、中国の香港での弾圧や南シナ海、台湾に対する攻撃的姿勢を非難。
 ・中国の軍事拡張と独裁体制(ベラルーシなど)との連携を指摘し、インド太平洋地域の同盟国との協力強化を呼びかけた。

 3.ハンガリーの反対

 ・ハンガリーのピーター・シイヤルト外相が、NATOを反中国連合にすることに反対。
 ・ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相は、ロシアと中国との会談を行い、ウクライナとの停戦を主張。この姿勢がNATO内で摩擦を引き起こしている。

 4.NATOのウクライナ支援

 ・NATOはウクライナに対して400億ドル以上の支援を約束。これには、米国やドイツからの防空システムや、米国、オランダ、デンマークからのF-16戦闘機が含まれる。
 ・ウクライナのゼレンスキー大統領は、支援を歓迎し、武器の使用制限の解除を求めた。

 5.オルバンとトランプの関係

 ・オルバン首相のロシアと中国への訪問が、前大統領ドナルド・トランプとの関係を疑問視される要因となっている。
 ・トランプはNATOを批判し、ロシアに対してより柔軟なアプローチを取る意向を示している。

 これらのポイントは、NATOの対外政策や内部の意見対立、そして国際的な地政学的リスクに対する対応を示している。

【引用・参照・底本】

Biden warns China’s Xi of ‘price’ over aid to Russia as Nato summit ends SCMP 2024.07.12
https://www.scmp.com/news/china/article/3270141/hungary-opposes-natos-anti-china-turn-says-ukraine-membership-would-weaken-alliance?module=top_story&pgtype=homepage

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