ガザの殺戮場2024年02月16日 19:24

国立国会図書館デジタルコレクション「当盛六花撰 紫陽花 (当盛六花撰)」を加工して作成
 ジョン・ワイトによる「ガザのキリングフィールド」というタイトルのオピニオン記事である。この記事の中でワイトは、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と彼の政府がガザで軍事作戦を行ったことを、大量虐殺と表現し、ナチスの死の収容所の看守の行動になぞらえて激しく批判している。彼は、西側諸国とアラブ諸国政府が有意義な介入を欠いていることを非難し、進行中の人道危機に直面して無力であると非難している。

 ワイト氏はまた、ジョー・バイデン米大統領がイスラエルに軍事援助を行っている一方で、自制を促し、道徳的な乱れと偽善を非難している。彼は同様に、リシ・スナク首相や野党指導者キール・スターマーを含む英国の政治指導者たちを、ガザの状況に共謀している、あるいは無関心であると認識されていると批判している。

 有権者が投票する際に外交政策のスタンスを考慮するよう呼びかけ、ゴア・ヴィダルの言葉を引用して、特定の問題が測定や比較のできない重要性を持つ可能性があることを示唆している。

【視点】

ジョン・ワイトによる「ガザのキリングフィールド」と題された記事は、イスラエルの軍事作戦によるガザの進行中の危機を強調し、それを大量虐殺として非難し、西側政府とアラブ政府からの有意義な介入の欠如を批判している。ワイトは、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が、ユダヤ人の利益を守るのではなく、ナチスのホロコーストを彷彿とさせるパレスチナ人に対する残虐行為を永続させていると非難している。彼は、ネタニヤフの行動はパレスチナの歴史と文化を消し去っていると主張する。

また、欧米諸国やアラブ諸国政府の介入の欠如を非難し、特にジョー・バイデン大統領率いる米国がイスラエルに軍事援助を提供しながら自制を促していることを非難している。

さらにワイトは、英国のリシ・スナクやキーア・スターマーといった他の政治家についても、紛争への対応に欠点があるとして批判し、彼らがネタニヤフのカモになっていると非難している。そして、有権者は選挙で比較する際、外交政策のスタンスを考慮すべきだと提言している。

論調は非常に批判的であり、ガザ紛争に対処する上で、さまざまな政治指導者や政府の側に意味のある行動や道義的責任が欠けていると非難している。

この記事は、外交政策のような重要な問題を扱う際に、政治指導者間の比較が些細な問題に基づくべきではないことを示唆するゴア・ヴィダル(註)の言葉を引用して締めくくられている。

(註)
ゴア・ヴィダル(Gore Vidal)はアメリカの小説家、劇作家、エッセイストであり、政治的な論評家でもあった。彼は幅広いジャンルで活躍し、その作品はしばしば政治的なテーマや社会批評を含んでいる。

Wightが引用しているゴア・ヴィダルの言葉は、「One does not bring a measuring rod to Lilliput(リリパットに測定棒を持ち込まない)」である。これは、ジョナサン・スウィフトの『ガリヴァー旅行記』に登場する架空の国、リリパットに言及している。

この引用は、政治的な状況や出来事を評価する際に、適切な尺度や視点が必要であることを示唆している。リリパットは非常に小さな国であり、通常の尺度や視点では理解できない独自のルールや文化を持っている。したがって、新しい状況や異なる文化に対しては、適切な尺度や視点を持って取り組む必要があるという意味が込められている。

(註はブログ作成者が参考の為に付記した。)

引用・参照・底本

The Killing Fields of Gaza Consortium News 2024.02.14

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