テキサス州と米国連邦政府2024年02月01日 20:24

国立国会図書館デジタルコレクション「擬五行尽之内 安貞の慕はし木 (擬五行尽之内)」を加工して作成
 テキサス州と米国連邦政府の間で進行中の対立、特に移民政策について論じている。この紛争は、テキサス州知事グレッグ・アボットによる米国とメキシコの国境での安全保障イニシアチブによるカミソリワイヤーの配備を中心に展開している。最高裁が最近、このカミソリワイヤーの撤去を認めることに賛成票を5対4で可決したことは、アボット氏との論争におけるジョー・バイデン大統領の勝利と見なされている。

 この移民紛争が米国大統領選挙に向けて重要な戦場になっていることを強調している。緊張はエスカレートし、テキサス州と連邦政府の間の対立だけでなく、共和党と民主党の間のより広範な分裂も反映している。ドナルド・トランプ前大統領は、南部国境に軍隊を派遣するよう各州に働きかけるなど、米国の半数の州の共和党知事がテキサス州を支持している。

 移民問題が選挙の年に共和党の戦略的焦点になっていることを示唆している。中国人民大学のDiao Daming教授の言葉を引用し、共和党は移民問題を選挙戦術として利用し、注目を集め、民主党とバイデン大統領を弱体化させ、大統領が効果的な行動をとっていない間に状況が勃発寸前であるという認識を作り出していると主張している。

 民主党が弱体化すればするほど、トランプ氏が政権に返り咲く可能性が高くなるという、バイデン政権は厳しい状況に直面しているとの見方を示している。さらに、米国に入国する移民の増加は、社会保障の問題を増大させ、民主党が統治する州に圧力をかけ、地元住民の抵抗を煽る可能性があるという懸念がある。

 また、米国が「内戦」に陥る可能性について、米国内外の憶測と懸念にも言及している。一部の専門家は、小規模な暴力や銃撃はあり得ると考えているが、本格的な戦争は起こりそうにないと考えられている。しかし、マージョリー・テイラー・グリーン下院議員が示唆したように、米国における政治的対立、社会的分裂、人種間の緊張が激化し、赤と青の州(註)の「国家的離婚」に似ている可能性があるというコンセンサスが中国の専門家の間で一致している。これは、米国が将来、混乱の原因となることにつながる可能性がある。

(註)
「赤と青の州」は、アメリカ合衆国の政治的な地域分けにおいて、主に共和党(赤)または民主党(青)が強く支配している州を指す表現である。これは、アメリカの選挙地図がテレビやメディアでよく使用される際に、各党の色分けが行われていることに由来する。

「赤い州」は通常、共和党が優勢で、その地域の有権者が主に共和党を支持していることを示す。これらの州は一般的に保守的な傾向がある。一方、「青い州」は通常、民主党が優勢で、その地域の有権者が主に民主党を支持していることを示す。これらの州は一般的には比較的進歩的な傾向がある。

これは一般的な傾向であり、特定の選挙サイクルや候補者によって異なることがある。政治的な傾向は時間とともに変化することもあるため、具体的な時点での「赤い州」と「青い州」の定義は変動する可能性がある。

(註はブログ作成者が参考の為に付記した。)

引用・参照・底本 

Standoff between Texas and federal govt, Democrats and Republicans, forebodes US election GT News 2024.01.29

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