【概要】

　ウクライナ軍がロシアのクルスク地域に進行した際、ロシアの軍事司令部は数ヶ月前からこれを予測し、対応策を計画していたことが、ウクライナ軍がロシアの放棄された拠点で押収した文書から明らかになった。この文書は、クルスクにおけるロシア軍の士気の低下に対する懸念も示しており、特にある兵士が自殺した事件が強調されている。この兵士は、ロシア軍での長期勤務による抑うつ状態にあったとされている。

　文書には、各部隊が毎日ロシアの国営メディアを視聴し、兵士の「心理的状態」を維持するよう指示が書かれており、これはロシア軍の正規のコミュニケーション形式であると見なされる特徴を持っている。文書は主に第488親衛自動車化狙撃連隊の第17大隊第2中隊に関連しており、内容には2023年末からウクライナによるクルスクへの侵攻が予測されていたことが記録されている。

　また、ウクライナの計画として、スミィ地域からの急速な進軍や、ロシア領土への突破が予想され、ロシア軍に対して防御体制の強化が命じられていた。しかし、実際の攻撃が発生した際、多くのロシア兵が配置を放棄し、ウクライナ軍がスヅハ市を制圧したとされている。

　さらに、ロシアの文書にはウクライナの偵察ドローンを混乱させるためにダミーの塹壕や戦車の模型を作成する計画が書かれていたが、それが実際に実行されたかどうかは不明である。その他、ウクライナの妨害工作部隊がロシアの制服を着用して背後から攻撃を試みている事例についても記録されており、敵の浸透を防ぐための対策が講じられていた。

　全体として、この文書はロシア軍内部の士気問題や、侵攻に対する準備が不十分だったことを示す内容であり、クルスクでの防衛失敗に繋がった要因を浮き彫りにしている。

【詳細】

　ウクライナ軍がクルスク地域への侵攻を行った際、ロシアの軍事司令部はこの動きを数ヶ月前から予測しており、対応策を準備していたことが、ウクライナ軍が押収したロシア軍の文書により明らかになった。この文書は、ロシア軍の内部事情や士気の低下についても詳細に記述しており、特に部隊の混乱や、兵士の心理的問題が目立っている。

　文書の概要

　1.ロシアの予測と対応準備: 文書には、ウクライナのクルスクへの侵攻に対する警戒が2023年末から始まっていたことが示されている。2024年1月4日には、ウクライナ軍が国境を突破する可能性が指摘され、防衛訓練の強化が命じられた。2月19日には、スミィ地域からロシア領への「80キロメートルにわたる迅速な進軍」計画が示され、4日間の「回廊」形成が目標とされていたことが記録されている。この進軍計画は、ウクライナ本軍が装甲車両で到着する前に行われるとされていた。

　さらに、3月には防御線の強化や、指揮官や防衛拠点のリーダーシップのための追加訓練が命じられ、侵攻に備える動きが加速していた。6月には、ウクライナが「ユナキフカ‐スヅハ方面」での攻撃を計画しているとの具体的な警告がなされ、この地域をウクライナ軍が8月に制圧することになる予兆も記録されている。ロシア軍は、セイム川に架かる橋の破壊によって補給線が遮断される可能性も警告しており、この予測も現実のものとなった。

　士気と兵員不足: ロシア軍の文書には、兵力の不足や訓練の不十分さに対する懸念が記されている。6月の報告書では、前線に配備されている部隊が60〜70%しか充足しておらず、その多くが予備役で構成されているため、訓練が不足していることが問題視されていた。特に8月6日のウクライナの攻撃が発生した際、ロシア兵は多くが配置を放棄し、ウクライナ軍がスヅハ市を短期間で完全に制圧する事態に至った。この混乱の中で、ロシア軍は多くの文書を放棄して撤退しており、それがウクライナ軍によって押収された形である。

　兵士の自殺と心理的問題: 文書の中には、兵士の自殺に関する深刻な問題も記録されている。2024年1月20日、ある兵士が自殺した事件についての報告書には、その原因が「ロシア軍での長期勤務による精神的な疲労と抑うつ状態」にあると記されている。このような心理的問題は、前線での士気低下の一因となっており、ロシア軍は兵士の心理状態を改善するための方策として、日常的に国営メディアを視聴させ、心理的安定を図る指示を出していた。さらに、自殺防止策として、心理的に勤務に不適合な兵士を特定し、医療施設に送るよう指示されていた。

　欺瞞作戦と防衛戦略: ロシア軍はウクライナの偵察ドローンを混乱させるため、ダミーの塹壕や戦車、装甲車両、兵士の人形を作成し、これを動かすことで偽の戦線を作り出そうとしていた。この作戦の一環として、夜間に兵士を偽の陣地に派遣し、火を灯したり、懐中電灯を使って動き回らせるよう指示が出されていた。また、無線通信で偽情報を流し、ウクライナ側に誤認させる計画も示されている。ただし、このような偽装陣地が実際に使用されたかどうかについては、ウクライナ軍のドローン操縦部隊は目撃していないと述べている。

　敵の浸透に対する対策: さらに、ウクライナの妨害工作部隊がロシアの制服を着用して背後に侵入する事例も報告されている。このため、ロシア軍は戦闘部隊内で敵の浸透を防ぐために、「目に見えないテープ」で作られた識別マーカーを使用するよう命じていた。

　総括

　これらの文書は、ロシア軍がウクライナの侵攻を事前に察知していたにもかかわらず、対応に大きな失敗をしたこと、そして前線の兵士たちの士気が深刻に低下していたことを明確に示している。防衛体制の不備や兵力不足、心理的な問題が相まって、ウクライナ軍の迅速な進行を許してしまった事実が浮き彫りとなっている。
　
【要点】

　・ロシアの予測と対応準備

　ロシア軍は2023年末からウクライナのクルスク侵攻を予測し、訓練や防御体制の強化を指示していた。具体的には、スミィ地域からの侵攻やスヅハ市制圧を予見していた。

　・士気と兵員不足

　部隊の充足率は60〜70%で、予備役が多く、訓練不足が問題視されていた。8月のウクライナ攻撃時には多くのロシア兵が配置を放棄し、短期間でスヅハ市が制圧された。

　・兵士の自殺と心理的問題

　兵士の自殺が報告されており、その原因は軍での長期勤務による抑うつ状態とされている。士気向上のため、国営メディアの視聴や心理的ケアが指示されていた。

　・欺瞞作戦と防衛戦略

　偽の塹壕や戦車の模型を作成し、敵の偵察を混乱させる計画があったが、実行されたかは不明。無線で偽情報を流す計画もあった。

　・敵の浸透に対する対策

　ウクライナの妨害工作部隊がロシアの制服を着用して背後に侵入する事例が報告され、識別マーカーの使用が指示されていた。

　・総括

　ロシア軍はウクライナの侵攻を予測していたが、士気の低下や準備不足、兵員の不足が原因で防衛に失敗した。

【引用・参照・底本】

Revealed: Russia anticipated Kursk incursion months in advance, seized papers show The Guardian 2024.09.20
https://www.theguardian.com/world/2024/sep/20/revealed-russia-anticipated-kursk-incursion-months-in-advance-seized-papers-show?utm_term=66ecf6cb348d6cd04421de55eaa6788a&utm_campaign=GuardianTodayUK&utm_source=esp&utm_medium=Email&CMP=GTUK_email

【桃源寸評】

　恐らく米国、<いざと言う時>は逃げ出す。よって米軍の動きを監視すべし。

　米国は、<対岸の火事>を決め込む筈であるから。
　同国人を核炸裂下には曝さない。また、自国を戦場にすることもしない。

　とすれば、取る手段は限定されるのだ。逃げるが勝ちである。

　愚かにも「アジア版NATO」などと煽てられているが、アジア人同士の殺し合いをさせられるだけである。

　<後は野となれ山となれ>である。

　<敵は本能寺に在り>で、米国の真の目的は中国と〝馬鹿ども〟を戦わせることである。

　(利の)覇権を求めているのだ。米国は壟断する。

【寸評　完】

【概要】

　米国の軍事政策が朝鮮半島で核戦争のリスクを高めていると主張している。特に、トランプ元大統領とハリス副大統領が北朝鮮問題で口論を続ける一方で、米軍が朝鮮半島において大規模な軍事演習を実施している点が強調されている。これらの演習には韓国軍も参加しており、北朝鮮を侵略するシナリオが繰り返しシミュレーションされている。

　また、米国と韓国が協力して核攻撃を計画している可能性があるとし、特に米国の核兵器を韓国に再配置する動きが進行していることが指摘されている。米国が朝鮮半島における緊張を高める行動を取っていると批判し、米国が朝鮮半島から撤退すべきだという意見を述べている。

　この状況は、朝鮮戦争の平和的な終結が依然として実現しておらず、韓国と北朝鮮の関係がますます悪化していることに関連している。

【詳細】

　アメリカの軍事政策が朝鮮半島での核戦争のリスクを高めていると論じている。特に、アメリカの軍事演習や同盟戦略が北朝鮮との緊張をさらに悪化させている点に焦点を当てている。

　1.米韓軍事演習の影響

　アメリカと韓国は毎年、大規模な軍事演習「ウルチ・フリーダム・シールド(UFS)」を実施しており、2023年の演習は特に大規模で、韓国の19,000人の兵士、200機の軍用機、アメリカ軍兵士が参加した。これらの演習は防御的だと説明されることが多いが、実際には北朝鮮への侵略と占領のシミュレーションも含まれていると指摘されている。このような軍事行動は、北朝鮮からは侵略の準備と見なされ、緊張をさらに高める結果となっている。

　2.核兵器配備の計画

　アメリカは現在、韓国に核兵器を再配備する可能性を検討しており、これは地域における核戦争のリスクを一段と高めるものである。韓国国内でも核武装を求める声が高まっており、アメリカもそれに応じる形で核の使用に関するガイドラインを作成するための「核協議グループ」を設立した。このような動きが危険であり、朝鮮半島全体を核戦争の瀬戸際に追いやる可能性があると警告している。

　3.朝鮮戦争の未解決状態

　朝鮮戦争は停戦状態にあるだけで、正式に終結していないため、半島は今も戦時状態にある。特に2022年以降、北朝鮮は核保有を「不可逆的」と宣言し、韓国を「敵国」と位置づけるに至っている。これに対して、アメリカと韓国は依然として軍事的圧力を強め、非核化や平和的統一を目指す対話の枠組みが崩壊したとされている。

　4.アメリカの東アジア戦略と新しい同盟構築

　バイデン政権下で、アメリカは韓国、日本、フィリピンとの新たな軍事同盟を進めており、特に「アジア版NATO」と呼ばれる新たな軍事ブロックの形成を目指している。これは北朝鮮や中国に対抗するための動きであるが、朝鮮半島の緊張を一層高める要因となっている。

　5.北朝鮮の反応

　北朝鮮はこれらのアメリカと韓国の軍事的挑発に強く反発し、特に韓国を「アメリカの植民地的傀儡」と非難している。また、アメリカと韓国の核兵器に関する協力は、北朝鮮が平和的な再統一を諦め、敵対関係に入った要因の一つとされている。

　6.米軍撤退の要求

　アメリカの朝鮮半島における軍事的介入が平和を脅かしており、韓国に駐留する28,500人の米軍を撤退させるべきだと主張している。この要求は、朝鮮半島の両側から長年にわたって提起されており、アメリカ国内でも一部の声から支持を受けていると指摘している。

　まとめると、アメリカの軍事行動が朝鮮半島の平和を危うくし、核戦争のリスクを高めていると警鐘を鳴らしている。特に、アメリカと韓国が北朝鮮との対話よりも軍事的圧力を優先することで、緊張が高まり続けている状況が強調されている。
　
【要点】

　1.米韓軍事演習の影響

　・アメリカと韓国の大規模な軍事演習は、北朝鮮への侵略と占領をシミュレーションし、緊張を悪化させている。

　2.核兵器配備の計画

　・アメリカは韓国への核兵器再配備を検討中で、核戦争のリスクを高めている。韓国国内でも核武装を求める声が強まっている。

　3.朝鮮戦争の未解決状態

　・朝鮮戦争は停戦状態にあり、北朝鮮は核保有を不可逆的とし、韓国を敵国と宣言している。

　4.アメリカの東アジア戦略

　・アメリカは韓国、日本、フィリピンとの新しい軍事同盟を進め、アジア版NATOを構築しようとしている。

　5.北朝鮮の反応

　・北朝鮮はアメリカと韓国の軍事挑発に反発し、韓国を「アメリカの傀儡」と非難している。

　6.米軍撤退の要求

　・アメリカの軍事介入が平和を脅かしているとして、韓国に駐留する米軍の撤退が求められている。

【引用・参照・底本】

US Military Policy Is Stoking the Risk of Nuclear War on Korean Peninsula truthout 2024.09.19
https://truthout.org/articles/us-military-policy-is-stoking-the-risk-of-nuclear-war-on-korean-peninsula/?utm_source=feedotter&utm_medium=email&utm_campaign=FO-09-19-2024&utm_content=httpstruthoutorgarticlesusmilitarypolicyisstokingtheriskofnuclearwaronkoreanpeninsula&utm_source=Truthout&utm_campaign=c486527db7-EMAIL_CAMPAIGN_2024_09_19_08_45&utm_medium=email&utm_term=0_bbb541a1db-c486527db7-%5BLIST_EMAIL_ID%5D

【桃源寸評】

　中国に配慮したとしても、海の生物には何等考慮されていない。

　しかし、因果は巡る車の輪である。人間は海によっても生きる。

【寸評　完】

【概要】

　2024年9月20日、日中両政府は東京電力福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出に関する対立を解消することで合意したと報じられた。国際原子力機関(IAEA)は、海水や魚類の調査を強化するモニタリングの拡充を日本政府と合意した。岸田首相はIAEAのグロッシ事務局長と電話会談を行い、モニタリングの方針を確認した。この拡充は、日本の監視態勢を重視しつつ、中国の懸念にも配慮したものとされている。中国は、これにより輸入を再開する意向を示している。

【詳細】

　2024年9月20日、日中両政府は東京電力福島第一原子力発電所からの処理水の海洋放出を巡る対立を解消することで合意した。この合意の背景には、処理水の放出が環境や食品安全に及ぼす影響に対する懸念がある。

　国際原子力機関(IAEA)は、海水や魚類に関する調査を強化するためのモニタリング体制を拡充することに関して、日本政府と合意した。このモニタリング拡充により、放出される処理水の安全性を科学的に確認し、透明性を高めることを目指している。

　岸田首相は、IAEAのグロッシ事務局長と電話会談を行い、モニタリング拡充の方針について具体的な内容を確認した。この取り決めは、日本の立場を尊重しつつ、中国の懸念にも配慮する形となっている。

　中国側は、IAEAによる監視が強化されれば日本産の水産物の輸入を再開する意向を示しており、今回の合意は日中関係の改善の一歩と見なされている。これにより、日本の水産業にもプラスの影響が期待されており、輸入再開に対する期待が高まっている。
　
【要点】

　・合意の内容: 日中両政府が福島第一原発の処理水海洋放出を巡る対立を解消。
　・IAEAの役割: 国際原子力機関(IAEA)が海水や魚類の調査を強化するモニタリング体制を拡充。
　・岸田首相の発言: 岸田首相がIAEAのグロッシ事務局長と電話会談し、モニタリング方針を確認。
　・日本の立場: 日本の監視態勢を重視する形で合意。
　・中国の反応: 中国はモニタリングが強化されれば、日本産水産物の輸入を再開する意向を示す。
　・期待される影響: 日本の水産業へのプラス効果が期待され、輸入再開に対する期待が高まる。

【引用・参照・底本】

処理水の海洋放出巡る日中対立が解消、日本産水産物の輸入再開に期待高まる sputnik日本 2024.09.20
https://sputniknews.jp/20240920/19109775.html

【概要】

　2024年9月20日、民主党のハリス大統領候補は選挙イベントでオプラ・ウィンフリー氏と対談し、銃規制の問題について議論した。その際、ハリス氏は「自宅に侵入する者は誰でも射殺する」と発言したが、発言を良くないと感じたのか、「私はそういうべきではなかった、スタッフがあとで片付ける」と訂正した。ハリス氏は銃を所有していることを公言しており、トランプ前大統領との討論でも銃の所有について触れている。また、ハリス氏は銃による暴力の防止に前向きであり、半自動式ライフル銃の使用禁止や身元調査の普遍化を推進している。

【詳細】

　2024年9月20日、民主党のハリス大統領候補は選挙イベントで、セレブTV司会者オプラ・ウィンフリー氏と対談した。この場で、ハリス氏は銃規制についての議論の中で突然「自宅に侵入する者は誰でも射殺する」と発言した。この発言は瞬時に注目を集めたが、彼女はその後、発言を反省し、「私はそういうべきではなかった、スタッフがあとで片付ける」と訂正した。

　ハリス氏は、過去にも銃を所有していることを何度も公言しており、トランプ前大統領との討論でも銃の所有について言及していた。彼女は、一般的な銃の所有に賛成する一方で、銃による暴力の防止に積極的であり、特に殺傷能力が高い半自動式ライフル銃の使用禁止や、銃購入時の身元調査の普遍化を推進している。このように、彼女の立場は銃規制の強化を目指す一方で、個人の銃所有権も認めるという複雑なものである。

　この発言とその後の訂正は、銃規制に関する彼女の立場を反映しており、彼女が銃に対する個人的な見解と、公共の安全に対する政策的なアプローチの間で揺れ動いていることを示している。
　
【要点】

　・日付とイベント: 2024年9月20日、民主党のハリス大統領候補が選挙イベントでオプラ・ウィンフリー氏と対談。

　・発言内容: ハリス氏は「自宅に侵入する者は誰でも射殺する」と発言。

　・発言の反響: 発言後、彼女は「私はそういうべきではなかった、スタッフがあとで片付ける」と訂正。

　・銃の所有について: ハリス氏は過去に銃を所有していることを公言している。

　・トランプ前大統領との討論: 銃の所有について討論で言及した経歴あり。

　・銃規制に対する姿勢:

　　⇨ 銃による暴力の防止に前向き。
　　⇨ 半自動式ライフル銃の使用禁止を推進。
　　⇨ 銃購入時の身元調査の普遍化を提唱。

　・複雑な立場: 銃規制の強化と個人の銃所有権を両立させる立場を示している。　

【引用・参照・底本】

自宅に侵入する者は誰であれ射殺＝ハリス氏 sputnik日本 2024.09.20
https://sputniknews.jp/20240920/19109775.html

【概要】

　米シークレットサービスは、実業家のマスク氏がSNS「X」に投稿した内容を分析している。この投稿は、バイデン大統領の暗殺をそそのかした可能性があるとされている。マスク氏は、トランプ前大統領の暗殺未遂事件後、バイデン大統領とハリス副大統領に対して同様の事件が起きていないことに驚きを示す内容を書いたが、公開後に削除し、ジョークだったと補足した。

　その後、ユーザーからこの投稿が誤解を招く可能性があると指摘され、マスク氏はこれに同意した。シークレットサービスは、この投稿が大統領や副大統領に脅威を与えるものかどうかを分析中で、もし脅威と認定されれば、マスク氏は5年以下の懲役刑に処される可能性がある。

【詳細】

　米シークレットサービスは、イーロン・マスク氏がSNS「X」に投稿した内容について調査を行っている。この投稿は、バイデン大統領の暗殺をそそのかした疑いが持たれており、法的に重大な問題を引き起こす可能性がある。

　投稿の内容は、トランプ前大統領の暗殺未遂事件に触れ、バイデン大統領とハリス副大統領が同様の事件の標的になっていないことへの驚きを示すものであった。具体的には、マスク氏はその驚きを表明し、暗殺未遂事件の後に彼らが狙われていないことに疑問を呈した。この投稿は公表後に削除され、マスク氏はそれが冗談であったと補足した。

　しかし、ユーザーからはこの投稿が誤解を招く可能性が指摘され、マスク氏はその指摘に同意した。現在、シークレットサービスはこの投稿が大統領や副大統領に対する脅威を構成するかどうかを評価している。大統領や副大統領に対する脅威行為は犯罪と見なされ、マスク氏が有罪となった場合、懲役5年以下の刑に処される可能性がある。

　また、トランプ氏に対しては過去に二度の暗殺未遂があり、これが選挙戦のライバルであるハリス副大統領やバイデン大統領の過激な発言に影響されているとの批判も存在する。シークレットサービスの調査の結果次第で、マスク氏の法的責任が問われることになるだろう。
　
【要点】

　・調査対象: イーロン・マスク氏のSNS「X」に投稿した内容。
　・内容: バイデン大統領とハリス副大統領の暗殺が起きていないことに驚きを示した。
　・経緯

　　⇨ トランプ前大統領の暗殺未遂事件に言及。
　　⇨ 投稿後、内容を削除し「冗談だった」と補足。
　・ユーザーの指摘: 投稿が誤解を招く可能性があると指摘され、マスク氏は同意。
　・シークレットサービスの対応: 投稿が大統領や副大統領に脅威を与えるかどうかを分析中。
　・法的リスク: 脅威行為と認定されれば、マスク氏は有罪となり、懲役5年以下の可能性。
　・トランプ氏の事例: 過去に二度の暗殺未遂があり、これがハリス副大統領やバイデン大統領の発言に影響されているとの批判も存在。　

【引用・参照・底本】

マスク氏がバイデン氏暗殺をそそのかした？　有罪となれば懲役5年以下の実刑 sputnik日本 2024.09.20
https://sputniknews.jp/20240920/19110279.html