米国:祝賀メッセージの遅れ ― 2024年10月04日 07:28
【概要】
アメリカ国務省は、例年に比べて遅れて中国の建国記念日に対する祝賀メッセージを発表した。中国は10月1日に建国75周年を迎え、その日から1週間の国民的祝日が始まった。通常、アメリカ国務省は中国の国慶節の前に祝賀メッセージを送るのが通例であり、2023年は9月29日、2022年は9月30日に祝辞を発表していた。
しかし、今年はナイジェリアやキプロス(どちらも10月1日に独立記念日を迎えた)への祝賀メッセージや、10月2日のギニアへの祝辞はあったものの、中国へのメッセージは10月3日朝8時(北京時間)に国務長官アントニー・ブリンケンの声明としてウェブサイト上で発表された。その中でブリンケン氏は、「米国は、国際社会と共に世界が直面する深刻な課題に取り組む中で、中華人民共和国との二国間関係を責任を持って管理し、コミュニケーションの線を開いたままにしていくことを約束する」と述べた。
一方で、ドイツ、イタリア、欧州連合(EU)などヨーロッパの国々の指導者や高官、ロシアのプーチン大統領や北朝鮮の金正恩総書記は、中国に祝賀メッセージを送った。
【詳細】
アメリカ国務省は、2024年の中国の国慶節に対して、例年とは異なる対応を見せた。中国の建国記念日(国慶節)は10月1日で、今年は中華人民共和国の成立75周年にあたる。通常、アメリカは中国の国慶節に先立って祝賀メッセージを発表しており、2023年には9月29日、2022年には9月30日にメッセージが発表されていた。
しかし、今年は祝賀メッセージの発表が遅れ、正式なメッセージは10月3日朝8時(北京時間)になってからウェブサイト上に掲載された。国務省は、10月1日に独立記念日を迎えたナイジェリアとキプロス、また10月2日のギニアには祝辞を送っていたものの、中国への祝辞は発表されず、国務省の定例記者会見でもその件に言及されなかった。この記者会見では、主にイランによるイスラエルへのミサイル攻撃に対するアメリカの対応が中心に取り上げられていた。
10月3日にようやく発表されたアントニー・ブリンケン国務長官からの祝賀メッセージでは、アメリカが中華人民共和国(PRC)との二国間関係を「責任を持って管理する」ことにコミットし、国際社会と協力して「今日の世界が直面している深刻な課題」に取り組むとともに、中国との「コミュニケーションの線を開いたままにする」意向を示した。この声明は、公式ウェブサイトに掲載される形で静かに発表され、例年とは異なる対応となった。
一方、他の多くの国々は中国の国慶節に祝辞を送った。ヨーロッパのドイツ、イタリア、欧州連合(EU)などの指導者や高官が祝辞を発表したほか、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領、北朝鮮の金正恩総書記も中国に対して祝賀のメッセージを送った。このように、多くの国々が中国に対して祝意を表した一方で、アメリカの対応は遅れ、これまでの慣例からの逸脱が目立った。
【要点】
・2024年10月1日、中国は建国75周年(国慶節)を迎え、1週間の祝日が始まった。
・アメリカ国務省は例年、中国の国慶節の前に祝賀メッセージを送っていた(2023年は9月29日、2022年は9月30日)。
・2024年は、中国への祝賀メッセージが遅れ、10月3日朝8時(北京時間)に国務長官アントニー・ブリンケンの声明が公式ウェブサイトに掲載された。
・ブリンケン氏の声明では、アメリカが中国との二国間関係を「責任を持って管理する」ことと、コミュニケーションを維持することが強調された。
・10月1日には、アメリカ国務省はナイジェリアとキプロスの独立記念日に祝辞を送り、10月2日にはギニアに祝賀メッセージを送った。
・10月2日の定例記者会見では、中国の国慶節に関する言及はなく、主にイランによるイスラエルへのミサイル攻撃へのアメリカの対応が議論された。
・一方、ヨーロッパの国々(ドイツ、イタリア、EU)やロシアのプーチン大統領、北朝鮮の金正恩総書記は中国に祝賀メッセージを送った。
・アメリカ国務省のメッセージ発表の遅れは、これまでの慣例からの大きな逸脱とされた。
【引用・参照・底本】
In break from tradition, China receives no formal statement from US on National Day SCMP 2024.10.02
https://www.scmp.com/news/china/diplomacy/article/3280766/break-tradition-china-receives-no-formal-statement-us-national-day?utm_medium=email&utm_source=cm&utm_campaign=enlz-china&utm_content=20241002&tpcc=enlz-china&UUID=5147fda4-c483-4061-b936-ccd0eb7929aa&next_article_id=3280584&article_id_list=3280805,3280741,3280766,3280584,3280755,3280735,3280709,3280578&tc=9
アメリカ国務省は、例年に比べて遅れて中国の建国記念日に対する祝賀メッセージを発表した。中国は10月1日に建国75周年を迎え、その日から1週間の国民的祝日が始まった。通常、アメリカ国務省は中国の国慶節の前に祝賀メッセージを送るのが通例であり、2023年は9月29日、2022年は9月30日に祝辞を発表していた。
しかし、今年はナイジェリアやキプロス(どちらも10月1日に独立記念日を迎えた)への祝賀メッセージや、10月2日のギニアへの祝辞はあったものの、中国へのメッセージは10月3日朝8時(北京時間)に国務長官アントニー・ブリンケンの声明としてウェブサイト上で発表された。その中でブリンケン氏は、「米国は、国際社会と共に世界が直面する深刻な課題に取り組む中で、中華人民共和国との二国間関係を責任を持って管理し、コミュニケーションの線を開いたままにしていくことを約束する」と述べた。
一方で、ドイツ、イタリア、欧州連合(EU)などヨーロッパの国々の指導者や高官、ロシアのプーチン大統領や北朝鮮の金正恩総書記は、中国に祝賀メッセージを送った。
【詳細】
アメリカ国務省は、2024年の中国の国慶節に対して、例年とは異なる対応を見せた。中国の建国記念日(国慶節)は10月1日で、今年は中華人民共和国の成立75周年にあたる。通常、アメリカは中国の国慶節に先立って祝賀メッセージを発表しており、2023年には9月29日、2022年には9月30日にメッセージが発表されていた。
しかし、今年は祝賀メッセージの発表が遅れ、正式なメッセージは10月3日朝8時(北京時間)になってからウェブサイト上に掲載された。国務省は、10月1日に独立記念日を迎えたナイジェリアとキプロス、また10月2日のギニアには祝辞を送っていたものの、中国への祝辞は発表されず、国務省の定例記者会見でもその件に言及されなかった。この記者会見では、主にイランによるイスラエルへのミサイル攻撃に対するアメリカの対応が中心に取り上げられていた。
10月3日にようやく発表されたアントニー・ブリンケン国務長官からの祝賀メッセージでは、アメリカが中華人民共和国(PRC)との二国間関係を「責任を持って管理する」ことにコミットし、国際社会と協力して「今日の世界が直面している深刻な課題」に取り組むとともに、中国との「コミュニケーションの線を開いたままにする」意向を示した。この声明は、公式ウェブサイトに掲載される形で静かに発表され、例年とは異なる対応となった。
一方、他の多くの国々は中国の国慶節に祝辞を送った。ヨーロッパのドイツ、イタリア、欧州連合(EU)などの指導者や高官が祝辞を発表したほか、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領、北朝鮮の金正恩総書記も中国に対して祝賀のメッセージを送った。このように、多くの国々が中国に対して祝意を表した一方で、アメリカの対応は遅れ、これまでの慣例からの逸脱が目立った。
【要点】
・2024年10月1日、中国は建国75周年(国慶節)を迎え、1週間の祝日が始まった。
・アメリカ国務省は例年、中国の国慶節の前に祝賀メッセージを送っていた(2023年は9月29日、2022年は9月30日)。
・2024年は、中国への祝賀メッセージが遅れ、10月3日朝8時(北京時間)に国務長官アントニー・ブリンケンの声明が公式ウェブサイトに掲載された。
・ブリンケン氏の声明では、アメリカが中国との二国間関係を「責任を持って管理する」ことと、コミュニケーションを維持することが強調された。
・10月1日には、アメリカ国務省はナイジェリアとキプロスの独立記念日に祝辞を送り、10月2日にはギニアに祝賀メッセージを送った。
・10月2日の定例記者会見では、中国の国慶節に関する言及はなく、主にイランによるイスラエルへのミサイル攻撃へのアメリカの対応が議論された。
・一方、ヨーロッパの国々(ドイツ、イタリア、EU)やロシアのプーチン大統領、北朝鮮の金正恩総書記は中国に祝賀メッセージを送った。
・アメリカ国務省のメッセージ発表の遅れは、これまでの慣例からの大きな逸脱とされた。
【引用・参照・底本】
In break from tradition, China receives no formal statement from US on National Day SCMP 2024.10.02
https://www.scmp.com/news/china/diplomacy/article/3280766/break-tradition-china-receives-no-formal-statement-us-national-day?utm_medium=email&utm_source=cm&utm_campaign=enlz-china&utm_content=20241002&tpcc=enlz-china&UUID=5147fda4-c483-4061-b936-ccd0eb7929aa&next_article_id=3280584&article_id_list=3280805,3280741,3280766,3280584,3280755,3280735,3280709,3280578&tc=9
