キム・ヨジョン副部長:韓国の「国軍の日」行事を批判2024年10月04日 23:31

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【概要】

 北朝鮮のキム・ヨジョン副部長は、2024年10月3日、韓国の「国軍の日」行事について、非常に批判的なコメントを発表した。彼女はこの行事を「虚しい大道芸」と称し、特に軍事パレードで初めて公開された韓国の地対地ミサイル「玄武-5」を「巨大な荷車」と嘲笑した。この談話は、朝鮮中央通信に「野良犬の群れの力自慢か、植民地雇用軍の葬列か、大韓民国の国軍の日記念行事を見た所感について」と題して掲載された。

 キム副部長は、韓国が多くの人々を集めて派手な行事を行ったことを批判し、それを「雑多なお遊び」と表現した。さらに、今回の行事について「何の痕跡も余韻もない虚しい大道芸」だと付け加えた。

 また、キム副部長は、同行事で米軍の戦略爆撃機「B1B」が展開されたことを「植民地韓国のみが演出できる名場面」と嘲笑した。そして「玄武-5」については「デモ行進用や心を慰めるためには適しているが、軍事的な価値には疑問がある」と酷評し、その移動式発射車両(TEL)を「奇形の荷車」と切り捨てた。さらに、韓国が通常弾頭の重量を増やしても、核保有国に対抗することは難しいと主張した。

 最後に、キム副部長は、韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が戦争への姿勢を強めていることについても非難し、それを「終末を控えた者の最後の悲鳴」と形容した。彼女は、尹錫悦大統領が虚勢を張っているが、その背後には不安と焦りがあると指摘した。
 
【詳細】

 北朝鮮のキム・ヨジョン副部長は、韓国の「国軍の日」の行事に対し、詳細にわたる辛辣な批判を行った。まず、彼女は韓国がこの記念日を祝うために多くの人々を招集し、派手な式典や市街行進などを行ったことを「雑多なお遊び」と見なした。彼女の表現によれば、これらの行事は表面的には大規模で華やかに見えるが、実際には何の意味も残らない「虚しい大道芸」に過ぎず、「野良犬の群れが小川を通り過ぎたように、何の痕跡も余韻も残さなかった」と強く批判している。

 特に、軍事パレードで披露された韓国の地対地ミサイル「玄武-5」に対しては、彼女はその巨大さを揶揄し、「巨大な荷車」だと嘲笑した。この「玄武-5」は韓国軍が誇る最新のミサイルであり、非常に重い通常弾頭を搭載できるとされているが、彼女はこれを「デモ行進用」や「心を慰めるため」には適しているが、実際の軍事的価値においては大きな疑問が残ると断じている。加えて、このミサイルを搭載する9軸18輪の移動式発射車両(TEL)についても「奇形の荷車」と切り捨て、滑稽な存在であると表現した。

 さらに彼女は、韓国が通常兵器の能力を強化しようとする努力についても冷ややかな見方を示し、特に韓国が核兵器を持たない国であることに注目した。彼女の主張では、韓国がいくら通常弾頭の重量を増やしたとしても、それは核兵器の抑止力に比べると非常に劣るものであり、非核国としての「力の劣勢」を克服することはできないとしている。これにより、韓国は核保有国である北朝鮮に対して軍事的に大きな劣勢に立たされていると強調した。

 また、韓国の「国軍の日」に米軍の戦略爆撃機「B1B」が登場したことについても、彼女は「植民地韓国のみが演出できる名場面」と皮肉を込めて嘲笑した。米軍との協力を誇示するこの行事が、韓国が自主的な軍事力を誇るのではなく、米軍に依存していることを示しているとの主張である。

 最後に、キム副部長は韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の姿勢についても厳しく非難した。尹大統領がこの行事で示した強硬な対北朝鮮姿勢や戦争に対する準備の姿勢を、「終末を控えた者の最後の悲鳴」と表現し、彼が虚勢を張って対決姿勢を強めているが、その裏には不安と焦りが隠されていると指摘した。つまり、韓国政府は対北朝鮮政策で強い態度を見せようとしているものの、実際にはその心理状態は非常に不安定であり、恐怖や焦りが透けて見えると述べたのである。

 キム・ヨジョン副部長の発言は、韓国の軍事的行動や米軍との連携を徹底的に非難するものであり、北朝鮮が韓国の軍事力を軽視し、自らの核抑止力を誇示する一環と考えられる。また、このような挑発的な言動は、朝鮮半島の緊張をさらに高める可能性がある。

【要点】

 1.韓国の「国軍の日」行事を批判

 ・キム・ヨジョン副部長は、韓国が多くの人を招集して行った「国軍の日」行事を「雑多なお遊び」とし、「虚しい大道芸」と非難。

 2.地対地ミサイル「玄武-5」を嘲笑

 ・軍事パレードで披露された韓国の地対地ミサイル「玄武-5」について、「巨大な荷車」と揶揄し、その軍事的価値に疑問を投げかけた。

 3.移動式発射車両(TEL)を批判

 ・「玄武-5」を搭載した9軸18輪の移動式発射車両(TEL)を「奇形の荷車」と表現し、滑稽なものとして切り捨てた。

 4.韓国の通常兵器強化を軽視

 ・韓国がいくら通常弾頭の重量を増やしても、核兵器には及ばないとし、非核国の劣勢を強調。

 5.米軍との協力を嘲笑

 ・米軍の戦略爆撃機「B1B」の参加について「植民地韓国のみが演出できる名場面」と皮肉を込めて嘲笑し、韓国が米軍に依存していると主張。

 6.尹錫悦大統領への批判

 ・尹錫悦大統領の強硬な対北朝鮮姿勢を「終末を控えた者の最後の悲鳴」とし、虚勢を張っているが不安と焦りが見え隠れしていると批判。

【引用・参照・底本】

北朝鮮のキム副部長、韓国「国軍の日」を嘲笑「虚しい大道芸、植民地雇用軍の葬列」 HANKYOREH 2024.10.04
https://japan.hani.co.kr/arti/politics/51271.html

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