「私も言いたいことは山ほどある」2025年04月09日 17:53

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【桃源寸評】

 岩屋外相、<内広がりの外すわり>なのか。子分肌が身に付いた日本、親分にはからきし駄目か。

 日米関係を悪化させないため、など云うが、相手(トランプ)は"米日関係を悪化させないため"などの配慮はしていない。配慮していないから、此の様なのである。 

 要するに"甘ちゃん"なのだ。

 安保条約を廃棄する、と凄んだらよい。野党もだ。

 しかし、斯様な答弁は無応答に被しい。 

 波打ち際の砂山遊びか。

【寸評 完】

【概要】

 2025年4月8日、日本の岩屋毅外相は、参議院外交防衛委員会において、いわゆる「トランプ関税」について言及し、「私も言いたいことは山ほどある」と述べた。この発言は、野党議員が米国の貿易赤字をめぐり「自己責任ではないか」と指摘したことに対する答弁としてなされたものである。

 岩屋外相はこの後、「これからなんとか交渉で局面を打開するときで、意のあるところを汲み取ってほしい」と続け、現在は米国との交渉において重要な局面にあることを強調した。具体的な批判や強い言葉を避けたのは、日米関係への配慮とみられるが、発言の中には米国側の姿勢に対する一定の不満や疑念がにじんでいた。

 その場に居合わせた野党議員や政府関係者の間では、外相の慎重な態度と発言の含みを受けて、苦笑する場面も見られた。岩屋外相の発言は、日米間の通商交渉における日本側の難しい立場を象徴するものと受け止められている。

【詳細】

 岩屋毅外相の発言は、2025年4月8日に開催された参議院外交防衛委員会における審議の中でなされたものである。この審議では、主にアメリカが導入した保護主義的な貿易政策、いわゆる「トランプ関税」に対する日本政府の対応が焦点となっていた。

 「トランプ関税」とは、ドナルド・トランプ前大統領が大統領在任中に推進した、鉄鋼やアルミニウムなどの輸入品に高率の関税を課す政策を指す。トランプ氏が2024年の大統領選で再選を果たしたことを受け、同様の関税措置が再度導入されるのではないかとの懸念が高まっていた。これにより、日本の産業界では輸出への影響が再燃しており、政府の交渉姿勢が注目されている。

 このような文脈の中で、野党議員が「米国の貿易赤字は自己責任ではないか」と指摘し、日本側が過度に譲歩するべきではないとの主張を展開した。それに対して岩屋外相は、「私も言いたいことは山ほどある」と前置きしつつも、あえてその詳細には踏み込まず、「これからなんとか交渉で局面を打開するときで、意のあるところを汲み取ってほしい」と発言した。

 この発言には複数の意味が含まれていると考えられる。第一に、岩屋外相自身としても米国の一方的な通商政策に対する不満や異論を抱いていることをほのめかしつつも、現時点ではそれを公に表明することは控えている。第二に、現在の交渉局面が非常に繊細であることを理由に、内外に余計な摩擦を生まないよう配慮していることが窺える。「意のあるところを汲み取ってほしい」との表現は、議員や国民に対して、政府の立場や事情をある程度理解してほしいという要請とも取れる。

 このように、岩屋外相の発言は、表向きには穏当な表現でありながら、外交交渉の困難さや、日本政府として米国の保護主義に対して強く出られない現実をにじませるものとなっていた。その場にいた野党議員や官僚の間で苦笑いが起きたのも、こうした「言いたいが言えない」政府のジレンマが言外に伝わってきたためである。

 総じて、岩屋外相の発言は、国内の政治的圧力と国際的な同盟関係の狭間で日本外交が抱える制約を象徴するものであり、日本政府が慎重にバランスを取りつつ交渉に臨もうとしていることを浮き彫りにしている。

【要点】

 ・発言の日時・場所
 
 2025年4月8日、参議院外交防衛委員会にて発言。

 ・問題の背景
 
 ドナルド・トランプ氏が2024年の米大統領選で再選し、過去に実施した「トランプ関税」(鉄鋼・アルミニウムなどへの高関税)を再導入する可能性が再浮上。
 
 日本の産業界では、対米輸出への悪影響が懸念されている。

 ・野党議員の指摘
 
 米国の貿易赤字は米国側の構造的問題であり、「自己責任ではないか」と批判。
 日本政府が譲歩しすぎているのではないかとの懸念も示された。

 ・岩屋外相の発言要旨
 
 「私も言いたいことは山ほどある」として、米国の姿勢に対する不満をにじませる。
 しかし、「これからなんとか交渉で局面を打開するときで、意のあるところを汲み取ってほしい」と述べ、具体的な批判は控えた。

 ⇨ 発言の意味合い
 ⇨ 米国の通商政策に対して政府内でも不満があることを暗示。
 ⇨ しかし、日米関係を悪化させないため、発言は慎重に抑制。
 ⇨ 交渉中であるため、現時点では表立った発言を控える方針。

 ・現場の反応

  ⇨ 野党議員や官僚の間で「含みをもたせた」発言に対し苦笑いが起こる。
  ⇨ 政府が言いたくても言えない立場にあることが明示された場面。

 ・総括的評価
 
 岩屋外相の発言は、外交交渉の微妙な力関係や、日本政府が置かれた制約された立場を象徴。
 
 表面的には柔和な答弁だが、内実には米国に対する不満と外交的苦悩がにじんでいる。

【引用・参照・底本】

岩屋外相「私も言いたいことは山ほどある」 トランプ関税めぐり sputnik 日本 2025.04.08
https://sputniknews.jp/20250408/19748029.html

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