G7は衰退している組織である2025年02月27日 21:47

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【概要】

 ドナルド・トランプ米大統領は最近、ロシアがG7に再参加し、G8に戻るべきだと述べた。G7からのロシアの排除は、ロシアにほとんど影響を与えていない。これは、G7が特にG20やBRICSの台頭により衰退しているためであると、地政学のアナリストであるコム・カルパンティエ・ド・グールドン氏はスプートニクに語った。

 彼は「排除はロシアが国内外で弱体化することを期待して行われた。しかし、我々が知っているように、それはあまり影響を及ぼしていない。G7は衰退している組織であり、トランプですらそれを本気で信じていない。G7はアメリカと非常に密接に結びついた国々のクラブに過ぎず、その組織のリーダーは明らかにアメリカである。そして、G20やBRICS、その他のいくつかの組織の登場により、G7はある程度辺境化している」と述べた。

【詳細】

 ドナルド・トランプ米大統領は、ロシアがG7に再び参加し、G8に戻るべきだと主張した。しかし、G7からロシアを排除したことがロシアに与えた影響はほとんどない。これは、G7が衰退しつつあるためであり、特にG20やBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカによる経済グループ)の台頭によって、その影響力が薄れているためであると、地政学のアナリストであるコム・カルパンティエ・ド・グールドン氏は述べている。

 彼によると、G7からロシアを排除したのは、ロシアを国内外で孤立させ、弱体化させることを狙ったものであった。しかし、実際にはそのような試みはあまり効果を上げていない。G7という組織自体が、もともと衰退しつつあり、特に米国のリーダーシップが強調される中で、米国と密接な関係を持つ国々だけが参加するクラブのような存在に過ぎないという見解を示している。つまり、G7は実質的にアメリカの影響下にあり、米国がその組織をリードしていることが明確である。

 さらに、G20やBRICSのような新たな国際的な枠組みが登場したことにより、G7は相対的に影響力を失っているという指摘もある。G20は、先進国だけでなく、新興市場国をも含む広範なグループであり、世界経済における重要な決定を行う場として、より多くの国々にとって重要なフォーラムとなっている。BRICSも、経済的に成長を遂げている新興国のグループとして、世界経済や政治における影響力を強めており、その存在感が増している。このように、G7はもはや国際政治や経済において中心的な役割を果たす存在ではなくなりつつあるというのが、ド・グールドン氏の見解である。
 
【要点】

 ・ドナルド・トランプ米大統領はロシアがG7に再参加し、G8に戻るべきだと主張。
 ・G7からロシアを排除したことがロシアに与えた影響はほとんどない。
 ・G7は衰退している組織であり、特にG20やBRICSの台頭によって影響力が薄れている。
 ・排除はロシアを弱体化させる狙いで行われたが、効果は限定的であった。
 ・G7は米国と密接な関係を持つ国々の「クラブ」のような存在。
 ・米国がG7のリーダーであり、その影響力が強調されている。
 ・G20やBRICSなどの新しい国際的枠組みが登場し、G7は相対的に影響力を失っている。
 ・G20は先進国と新興市場国を含む広範なグループで、重要な決定を行う場として注目されている。
 ・BRICSは新興国の経済成長に伴い、世界経済や政治における影響力を強化している。

【引用・参照・底本】

G7 Has Been Marginalized With Advent of G20 and BRICS sputnik international2025.02.14
https://sputnikglobe.com/20250214/g7-has-been-marginalized-with-advent-of-g20-and-brics----1121569175.html

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