中国の極超音速推進技術の新たな進展2025年03月31日 13:40

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【概要】

 中国の研究者が極超音速飛行の推進技術に関する新たな進展を発表した。北京航空航天大学(Beihang University)のang Qingchun准教授が率いる研究チームは、スクラムジェットエンジンの推力をほぼ2倍に向上させる革新的な二次燃焼技術を開発した。この技術は、従来のジェット燃料の燃焼によって生じる排気ガスにマグネシウム粉末を注入することで実現される。

 この新しいアフターバーナー技術は、マッハ6の飛行条件(高度30km)を模擬した環境で試験が行われた。その結果、推力の大幅な増強が確認され、中国の極超音速技術における優位性をさらに強化する可能性が示された。この技術の応用により、次世代兵器や航空機の速度向上、機動性の向上、航続距離の延長が期待される。

 従来のスクラムジェットエンジンは、極超音速域でのエネルギー出力が限界に達するという課題を抱えており、また、低速時の着火が不安定になることがある。これに対し、研究チームは化学的に高い反応性を持つマグネシウムに着目した。

 彼らの手法では、燃焼後の排気ガスに含まれる水蒸気や二酸化炭素を酸化剤として利用し、マグネシウム粒子を燃焼させることで二次燃焼を実現する。研究チームが学術誌『Acta Aeronautica et Astronautica Sinica』に発表した論文によると、マグネシウムは大気中の酸素を必要とせず、排気ガスに含まれる成分と反応することで強力なエネルギーを発生させる。この技術により、これまで排出されていた排熱を有効活用し、エンジンの総合的な推力を向上させることが可能となる。
 
【詳細】

 中国における極超音速推進技術の新たな進展:マグネシウムを用いた二次燃焼による推力増強

 中国の研究者が、極超音速飛行におけるスクラムジェットエンジンの推力を飛躍的に向上させる新たな技術を開発した。この技術は、マグネシウム粉末を利用した二次燃焼方式によるものであり、従来のスクラムジェットの限界を超える可能性を秘めている。研究を主導したのは北京航空航天大学(Beihang University)のYang Qingchun准教授率いるチームであり、開発成果は2025年2月に学術誌『Acta Aeronautica et Astronautica Sinica』に掲載された。

 1. 極超音速スクラムジェットエンジンの課題と新技術の意義

 スクラムジェット(Supersonic Combustion Ramjet)は、超音速以上の速度域で効率的に作動するエンジンであり、極超音速飛行(マッハ5以上)を実現するために不可欠な技術である。しかし、従来のスクラムジェットには以下のような課題が存在する。

 (1)燃料のエネルギー限界

 スクラムジェットは通常、ジェット燃料(ケロシン)を燃焼させることで推進力を得る。しかし、極超音速域では燃焼効率が頭打ちになり、追加の推力を確保することが難しくなる。

 (2)低速時の不安定な着火

 スクラムジェットは大気中の酸素を利用するが、低速域では燃料の着火が困難になり、安定した燃焼を維持しにくい。

 (3)排気ガスのエネルギーロス

 燃焼によって生じた排気ガスには、依然として高温の水蒸気や二酸化炭素が含まれており、これらのエネルギーを有効に活用する手段が求められていた。

 これらの問題を解決するために、楊清春准教授の研究チームはマグネシウム粉末を用いた二次燃焼技術を考案した。

 2. マグネシウム粉末を利用した二次燃焼の仕組み

 研究チームが開発したアフターバーナー技術では、従来の燃料燃焼後の排気ガスにマグネシウム粉末を注入し、化学反応を利用してさらなる推力を生み出す。

 (1)マグネシウムの特性と活用方法

 マグネシウム(Mg)は非常に反応性の高い金属であり、特に酸素や二酸化炭素、水蒸気と反応することで強力な燃焼を起こす。

 ・マグネシウムは大気中の酸素を必要とせず、水蒸気(H₂O)や二酸化炭素(CO₂)と反応することでエネルギーを発生させる。

 ・その結果、従来は未活用のまま排出されていた排気ガスのエネルギーを利用して追加の燃焼を引き起こすことが可能となる。

 この反応によって生じる熱エネルギーは、従来のスクラムジェットよりも高い推力を発生させる。

 (2)化学反応の概要

 二次燃焼では、以下のような化学反応が利用される。

 (a)マグネシウムと水蒸気の反応

  ・水蒸気と反応して酸化マグネシウム(MgO)を生成し、同時に水素(H₂)を放出する。

  ・生成された水素はさらに燃焼することで追加のエネルギーを生じる。

 (b)マグネシウムと二酸化炭素の反応

  ・二酸化炭素(CO₂)と反応して酸化マグネシウム(MgO)と炭素(C)を生成し、熱を放出する。

 このように、通常は未活用のまま排気される水蒸気や二酸化炭素を利用することで、エネルギー効率を大幅に向上させることができる。

 3. 実験結果と技術の応用可能性

 研究チームは、マッハ6(時速約7,400 km)の飛行条件を模擬した環境(高度30km相当)でこの技術を試験した。その結果、スクラムジェットエンジンの推力が従来の約2倍に増加したことが確認された。

 この成果により、中国の極超音速技術は以下の点で大きく前進する可能性がある。

 (1)極超音速飛行の速度向上

 ・現在の極超音速兵器や航空機はマッハ5~6の速度域が限界とされているが、本技術によりさらなる高速化が期待できる。

 (2)機動性の向上

 ・推力が増大することで、飛行中の機動性が高まり、迎撃を回避しやすくなる。

 (3)航続距離の延長

 ・より少ない燃料で長距離飛行が可能になり、戦略的な運用の幅が広がる。

 (4)スクラムジェットの実用化推進

 ・従来のスクラムジェットはエネルギー効率の問題で実用化が制限されていたが、本技術により実用レベルの飛行が可能になる。

 4. 今後の展望

 本技術は、中国の極超音速ミサイルや次世代戦闘機、無人偵察機などに応用される可能性が高い。また、極超音速旅客機の開発にも寄与する可能性がある。

 ただし、マグネシウムを燃料として安定的に供給・制御する技術や、エンジン内部の耐熱材料の開発など、実用化に向けた課題も残されている。今後、さらなる実証実験を重ねることで、本技術の実戦配備が進むと考えられる。

【要点】 

 中国の極超音速推進技術の新たな進展:マグネシウムを用いた二次燃焼

 1. 研究の概要

 ・開発者:北京航空航天大学(Beihang University)のYang Qingchun准教授率いる研究チーム

 ・発表媒体:2025年2月、『Acta Aeronautica et Astronautica Sinica』

 ・技術の特徴:スクラムジェットエンジンの二次燃焼にマグネシウム粉末を利用し、推力を約2倍に増強

 2. スクラムジェットエンジンの課題

 (1)燃料のエネルギー限界

 ・ケロシン燃料の燃焼効率が極超音速域では頭打ちになる

 (2)低速時の不安定な着火

 ・低速での着火が難しく、燃焼の安定性が低い

 (3)排気ガスのエネルギーロス

 ・燃焼後の水蒸気や二酸化炭素が未活用のまま排出される

 3. マグネシウム粉末を利用した二次燃焼の仕組み

 (1)マグネシウムの特性

 ・大気中の酸素を必要とせず、水蒸気(H₂O)や二酸化炭素(CO₂)と反応可能

 ・燃焼時に高温の熱エネルギーを放出

 (2)主要な化学反応

 ・マグネシウムと水蒸気の反応
 
  ⇨ 水蒸気と反応し、酸化マグネシウム(MgO)と水素(H₂)を生成

  ⇨ 水素が燃焼し、さらなる熱エネルギーを発生

 ・マグネシウムと二酸化炭素の反応

  ⇨ 二酸化炭素と反応し、酸化マグネシウム(MgO)と炭素(C)を生成

  ⇨ 強力な燃焼エネルギーを生み出す

 4. 実験結果

 ・飛行条件:マッハ6(時速約7,400km)、高度30km相当

 ・推力の向上:従来のスクラムジェットエンジンの約2倍の推力を実現

 5. 技術の応用可能性

 (1)極超音速飛行の速度向上

 ・マッハ5~6以上の速度域での飛行が可能に

 (2)機動性の向上

 ・迎撃を回避しやすくなる

 (3)航続距離の延長

 ・燃料効率向上により、長距離飛行が可能に

 (4)スクラムジェットの実用化推進

 ・エネルギー効率の向上により、実用レベルの飛行技術が確立

 6. 今後の課題と展望

 (1)課題

 ・マグネシウム粉末の安定供給・制御技術の確立

 ・エンジン内部の耐熱材料の開発

 (2)期待される応用分野

 ・極超音速ミサイル

 ・次世代戦闘機

 ・無人偵察機

 ・極超音速旅客機

 今後、さらなる実証実験が進められ、実用化が加速すると考えられる。

【引用・参照・底本】

China tests a hypersonic afterburner, doubling thrust at Mach 6 scmp 2025.03.24
https://www.scmp.com/news/china/science/article/3303283/china-tests-hypersonic-afterburner-doubling-thrust-mach-6?utm_medium=email&utm_source=cm&utm_campaign=enlz-focus_sea_ru&utm_content=20250328&tpcc=enlz-focus_sea&UUID=5147fda4-c483-4061-b936-ccd0eb7929aa&tc=21

BYDは、新型セダン「Qin L」を発表2025年03月31日 14:05

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【概要】

 中国の電気自動車(EV)メーカーであるBYDは、新型セダン「Qin L」を発表した。この車両は、テスラの「モデル3(Model 3)」と同等の性能を備えながら、価格を約半額に抑えている。

 Qin Lの価格は11万9,800元(約1万6,517米ドル)からであり、モデル3の基本モデル(23万5,500元)と比較すると大幅に安価である。Qin Lの航続距離は545kmで、モデル3の634kmには及ばないが、両車とも自動運転支援システムとデジタルコックピットを搭載している。

 このQin Lは3月24日(日)に発売され、同時期に広州のEVメーカー・Xpengが「Mona M03」を発表した。Mona M03もQin Lと同価格帯(11万9,800元)であり、Xpengの自動運転システムを備えている。

 現在、テスラの中国市場における販売は減少傾向にある。2月のテスラの販売台数は3万688台で、1月比51.5%減、前年同月比49.2%減となった。一方、Xpengは2月に1万5,000台以上のMona M03を販売した。

 上海の自動車販売店「易游汽車服務(Yiyou Auto Service)」の営業責任者であるTian Maowei氏は、「BYDは中国市場で信頼性の高いEVメーカーとして広く認知されており、中低所得層向けの手頃な価格の新型車が登場すれば、一部のテスラのユーザーがモデル3やモデルYから離れる可能性がある」と指摘している。「価格面での優位性があるため、Qin Lは月間数千台の販売が容易に見込める」と述べた。

 BYDは、ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイの出資を受ける企業であり、2025年2月の販売台数は32万2,846台で、前年同月比164%増となった。

 テスラは2020年に上海工場を稼働させた際、中国国内で約18万台を販売し、中国のEV市場全体の16%以上のシェアを占めていた。しかし、2024年の中国市場における年間販売台数は65万7,000台となり、市場シェアは6%に低下した。さらに2025年2月には4.3%まで縮小した。
 
【詳細】

 BYDの新型EV「Qin L」について

 中国の電気自動車(EV)大手であるBYDは、新型セダン「Qin L(Qin L)」を発売した。この車両は、アメリカのEVメーカー・テスラの「モデル3(Model 3)」と同等の性能を持ちながら、価格を約半額に抑えることで、テスラのシェアを奪うことを狙っている。

 価格と性能の比較

 Qin Lの販売価格は11万9,800元(約1万6,517米ドル)からであり、テスラのモデル3の基本モデル(23万5,500元:約3万2,500米ドル)と比較すると、約半額の価格設定となっている。

 主な性能を比較すると以下の通りである:

 項目  BYD Qin L          テスラ モデル3
価格  11万9,800元(約1万6,517ドル)  23万5,500元(約3万2,500ドル)
航続距離 545km              634km
自動運転機能 あり(初期的な自動運転支援) あり(初期的な自動運転支援)
デジタルコックピット 搭載      搭載

 航続距離ではモデル3が優位に立つものの、Qin Lも十分な性能を備えており、価格の安さを強みに中国市場で競争力を高めている。

 XpengのMona M03とBYDのQin Lの競争

 Qin Lの発売と同時期に、広州を拠点とするEVメーカーXpengも新型セダン「Mona M03」を市場投入した。Mona M03の価格はQin Lと同じく11万9,800元であり、Xpeng独自の自動運転システムを搭載している。Xpengは2月に1万5,000台以上のMona M03を販売し、一定の市場シェアを獲得している。

 テスラの中国市場における販売動向

 一方で、テスラの中国市場における販売台数は減少している。2025年2月のテスラの販売台数は3万688台であり、1月比51.5%減、前年同月比49.2%減となった。

 テスラは2020年に上海工場の稼働を開始した際、中国国内で約18万台を販売し、当時のEV市場全体の16%以上のシェアを占めていた。しかし、2024年の年間販売台数は65万7,000台で、市場シェアは6%にまで低下した。さらに2025年2月には4.3%まで縮小しており、中国市場における競争の激化がテスラの成長を鈍化させている。

 BYDの成長と市場戦略

 BYDは近年、低価格帯のEV市場で大きな成功を収めており、特に中低所得層向けの手頃な価格のEVを次々と投入することで市場を拡大している。BYDの2月の販売台数は32万2,846台に達し、前年同月比164%増という急成長を遂げた。

 上海の自動車販売会社「易游汽車服務(Yiyou Auto Service)」の営業責任者であるTian Maowei氏は、「BYDは中国市場で信頼性の高いEVメーカーとして広く認知されており、価格面での優位性があるQin Lは、一部のテスラのユーザーをモデル3やモデルYから引き離す可能性がある」と述べている。また、「Qin Lは月間数千台の販売が容易に見込める」と予測している。

 まとめ

 BYDの新型EV「Qin L」は、テスラのモデル3と同等の性能を持ちながら、価格を半額に設定することで競争力を高めている。同時期にXpengのMona M03も投入され、両社はテスラのシェアを奪う形で中国市場を席巻しつつある。テスラの販売台数が減少している中、BYDは成長を続けており、中国のEV市場の勢力図が変わりつつあることがうかがえる。

【要点】 

 BYDの新型EV「Qin L」について

 ・発売日:2025年3月24日

 ・価格:11万9,800元(約1万6,517米ドル)

 ・航続距離:545km

 ・主な特徴:自動運転支援機能、デジタルコックピット搭載

 ・競合モデル:テスラ「モデル3」(23万5,500元、航続距離634km)

 Xpengの「Mona M03」との競争

 ・Mona M03の価格:Qin Lと同じ11万9,800元

 ・特徴:Xpeng独自の自動運転システム搭載

 ・販売実績:2025年2月に1万5,000台以上を販売

 テスラの中国市場における販売動向

 ・2025年2月の販売台数:3万688台(1月比51.5%減、前年同月比49.2%減)

 ・市場シェアの推移:

  ⇨ 2020年:18万台販売(市場シェア16%超)

  ⇨ 2024年:65万7,000台販売(市場シェア6%)

  ⇨ 2025年2月:市場シェア4.3%に低下

 BYDの市場戦略と成長

 ・2025年2月の販売台数:32万2,846台(前年同月比164%増)

 ・強み:価格競争力、ブランドの信頼性、中低所得層向けの車種展開

 ・専門家の見解

  ⇨ 上海の販売会社「易游汽車服務(Yiyou Auto Service)」の営業責任者、田茂偉(Tian Maowei)氏によると、BYDのQin Lは「価格面での優位性により、月間数千台の販売が容易に見込める」とのこと。

  ⇨ 一部のテスラユーザーがモデル3やモデルYから離れる可能性がある。

 まとめ

 ・BYDのQin Lは、テスラのモデル3と同等の性能を半額で提供する戦略的なモデルである。

 ・XpengのMona M03も同価格帯で市場競争を加速させている。

 ・テスラの中国市場でのシェアは縮小しており、BYDは販売台数を急増させている。

 ・中国EV市場の勢力図が変化しており、BYDが大きな成長を遂げている。

【引用・参照・底本】

BYD launches a ‘Model 3 killer’ EV in China for half the price of Tesla’s top-selling car scmp 2025.03.24
https://www.scmp.com/business/china-evs/article/3303614/chinas-byd-launches-ev-rival-teslas-top-seller-around-half-price?utm_medium=email&utm_source=cm&utm_campaign=enlz-focus_sea_ru&utm_content=20250328&tpcc=enlz-focus_sea&UUID=5147fda4-c483-4061-b936-ccd0eb7929aa&tc=19

6Gとは何か2025年03月31日 18:11

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【概要】

 6G(第6世代移動通信システム)は、現在の5G技術を大幅に発展させ、物理空間とデジタル空間の融合を促進する通信技術である。これにより、ホログラムによる遠隔会議や、自律走行車がデジタルツイン技術を活用して都市を移動するなど、次世代のデジタル社会が実現すると期待されている。

 6Gの国際標準化はまだ進行中であり、各国は技術開発や規制の枠組みを協議している。商用化の時期は2030年頃と見込まれている。中国はこの分野で先行しており、2024年には国際電気通信連合(ITU)の下で3つの6G技術標準を確立した。また、2025年3月に発表された国家発展目標においても、6Gを含む「未来産業」の育成が掲げられた。

 一方で、すべての国が6Gの開発に積極的なわけではない。中国の学術誌『中国科学:情報科学』に掲載された産業レポートによると、「各国・地域の6Gに対する姿勢には明確な違いがある」と指摘されている。特に欧米では、5Gの普及が遅れているため、通信事業者の間で6G開発への意欲が低いとされる。このレポートは、中国移動通信研究院、華為技術(ファーウェイ)、CICTモバイル、北京郵電大学、東南大学の代表者によって作成されたものである。

 6Gの発展は、国際的な技術競争の一環であり、今後の標準化や市場展開の動向が各国のデジタル戦略に影響を与えると考えられる。
 
【詳細】

 6Gとは何か?その特徴と影響

 6G(第6世代移動通信システム)は、現在の5G技術を大幅に発展させ、より高速かつ低遅延な通信環境を実現する次世代の無線通信規格である。6Gの主な特徴として、以下の点が挙げられる。

 ・超高速通信

 6Gは、最大1Tbps(テラビット毎秒)の通信速度を目指しており、これは5Gの理論上の最大速度(約10Gbps)の100倍に相当する。この速度により、大容量のデータ転送やリアルタイム通信が可能となる。

 ・超低遅延(Ultra Low Latency)

 6Gは、遅延を1ミリ秒以下に抑えることを目標としている。これにより、遠隔医療手術や自動運転、VR・AR技術のリアルタイム利用がより高度に実現される。

 ・高信頼性と大容量接続

 5Gでは1平方キロメートルあたり100万台のデバイス接続が可能とされていたが、6Gではこれをさらに大幅に拡張し、より多くのデバイスを同時に接続できる環境を整備する。IoT(モノのインターネット)技術と組み合わせることで、スマートシティや自動化工場などのインフラを支える重要な技術となる。

 ・テラヘルツ帯(THz)通信の活用

 6Gでは、5Gよりも高い周波数帯であるテラヘルツ波(0.1THz~10THz)が利用される予定である。これにより、より広い帯域幅を確保でき、高速かつ低遅延な通信を実現することが可能となる。ただし、テラヘルツ波は通信距離が短いため、新たな基地局の設計や通信方式の開発が必要となる。

 ・人工知能(AI)とネットワークの統合

 6Gでは、AIが通信ネットワークの最適化やトラフィック管理に活用される。例えば、AIがリアルタイムでネットワークの混雑を分析し、最適なルートに通信を割り当てることで、効率的なデータ転送を実現する。

 ・宇宙通信との融合

 6Gは、地上の通信インフラに加えて、低軌道衛星(LEO)や高高度プラットフォーム(HAPS)を活用したグローバルなネットワーク構築を目指している。これにより、山間部や海上など従来の通信インフラが整備されていない地域でも高速通信が可能になる。

 ・中国が6Gで先行する理由

 中国は6Gの開発において、他国をリードするための積極的な政策と研究開発体制を整備している。その主な理由は以下のとおりである。

 ・政府主導の積極的な投資

 中国政府は、6Gを「未来産業」の一つと位置づけ、国の発展戦略に組み込んでいる。2025年3月に発表された国家発展目標でも6G技術の研究開発が強調され、国家主導での資金投入が進められている。

 ・国際標準化での主導権確保

 2024年、中国は国際電気通信連合(ITU)の下で3つの6G技術標準を確立した。標準化は通信技術の競争において重要であり、標準を制定する国が特許や市場展開の主導権を握ることができる。

 ・通信技術の産業基盤の強さ

 中国には、華為技術(ファーウェイ)、中国移動通信(チャイナモバイル)、中興通訊(ZTE)など、世界的な通信機器メーカーが存在する。これらの企業は5G技術の開発・展開でも世界をリードしており、その延長線上で6Gの研究開発も進めている。

 ・早期の研究開発開始

 中国は2019年にすでに6Gの研究開発に着手しており、2020年には政府主導で「国家6G技術研究開発推進チーム」を設立した。他国よりも早い段階での技術開発が進められている。

 ・欧米諸国の対応と課題

 欧米諸国では、6Gの開発に対して消極的な姿勢が指摘されている。その理由として、以下の点が挙げられる。

 ・5G普及の遅れ

 欧米では5Gの導入が遅れており、まだ十分な市場展開が進んでいない。そのため、通信事業者の間では6G開発に対する投資意欲が低いとされている。

 ・通信インフラの更新コスト

 6Gの導入には、新たな基地局の設置や通信設備の更新が必要となる。欧米諸国では既存のインフラの償却が終わっていないため、6Gへの投資が難しい状況にある。

 ・技術標準化の遅れ

 欧州では「Hexa-X」という6G研究プロジェクトが進められているが、中国に比べると進捗は遅れている。米国も「Next G Alliance」を立ち上げたものの、中国の積極的な標準化戦略に対抗するには至っていない。

 ・地政学的要因

 米中対立の影響により、米国や欧州では中国企業の通信技術への依存を避ける動きがある。しかし、中国が6G標準を主導することで、欧米は技術的な影響を受ける可能性がある。

 ・今後の展望

 6Gの商用化は2030年頃と予想されているが、今後の技術競争はさらに激化すると考えられる。特に、

 ⇨ 国際標準化の主導権争い

 ⇨ 主要国の研究開発投資の増加

 ⇨ 宇宙通信技術との統合

 ⇨ AI・量子通信との融合

といった要素が6Gの発展に大きく影響を与えるとみられる。中国が先行する中、欧米諸国がどのように対応するかが今後の焦点となる。

【要点】 

 1.6Gとは何か?

 ・超高速通信:最大1Tbps(5Gの100倍)を目標とする。

 ・超低遅延:1ミリ秒以下の遅延でリアルタイム通信を実現。

 ・大容量接続:より多くのデバイスを同時接続可能。

 ・テラヘルツ帯(THz)通信:高速通信を実現するが、通信距離が短いため新たな技術が必要。

 ・AIとの統合:ネットワークの最適化・トラフィック管理をAIが担う。

 ・宇宙通信との融合:低軌道衛星(LEO)や高高度プラットフォーム(HAPS)と連携し、グローバルな通信網を構築。

 2.中国が6Gで先行する理由

 ・政府主導の積極的な投資:国家戦略として6Gを重点産業に指定。

 ・国際標準化の主導:2024年に国際電気通信連合(ITU)の下で3つの6G標準を確立。

 ・強力な産業基盤:ファーウェイ、中国移動通信(チャイナモバイル)、ZTEなどの大手企業が主導。

 ・早期の研究開発:2019年に6G開発を開始し、2020年に政府主導の研究チームを設立。

 3.欧米諸国の対応と課題

 ・5G普及の遅れ:5Gの導入が進んでおらず、6Gへの投資が難航。

 ・通信インフラ更新コスト:6G導入には大規模な設備投資が必要。

 ・標準化の遅れ:欧州の「Hexa-X」、米国の「Next G Alliance」などの研究プロジェクトが進行中だが、中国に後れを取る。

 ・地政学的要因:米中対立により、欧米は中国の通信技術に依存することを避ける動きがある。

 今後の展望

 ・国際標準化の主導権争いが激化。

 ・主要国の研究開発投資の増加。

 ・宇宙通信技術との統合によるグローバルなネットワーク構築。

 ・AI・量子通信との融合が進む可能性。

 ・6Gの商用化は2030年頃と予想される。

【引用・参照・底本】

Explainer | What is 6G and why is China racing ahead of US and Europe with the technology? scmp 2025.03.24
https://www.scmp.com/news/china/science/article/3303365/what-6g-and-why-china-racing-ahead-us-and-europe-technology?utm_medium=email&utm_source=cm&utm_campaign=enlz-focus_sea_ru&utm_content=20250328&tpcc=enlz-focus_sea&UUID=5147fda4-c483-4061-b936-ccd0eb7929aa&tc=23

蒋介石の曾孫:アンドリュー・チアン・ヨウチン2025年03月31日 18:31

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【概要】

 蒋介石の曾孫であるアンドリュー・チアン・ヨウチン(Andrew Chiang You-ching)が、中国本土の杭州市に移住したことを発表した。彼の家族は近年、両岸関係の促進に関与している。

 35歳のアンドリュー・チアンは、蒋家の同世代の中で最年少であり、これまで公の場に出ることは少なかった。しかし、先週のソーシャルメディア投稿で、中国本土での定住とキャリアの発展を決意したと述べた。具体的な職業については言及していないが、「最近、新しい生活様式を試したいと考えている」と投稿し、この発言は週末にメディアによって広く取り上げられた。

 アンドリュー・チアンは、Chiang Hsiao-yungの息子であり、蒋介石のひ孫にあたる。彼の兄弟には、デモス・チアン・ヨウポ(Demos Chiang Yiu-po)とエドワード・チアン・ヨウチュン(Edward Chiang Yiu-chun)がおり、両者はデザイナーとして成功している。アンドリュー・チアンは米国で教育を受けており、近年は中国本土への訪問を重ね、浙江省寧波市にある蒋介石の旧居も訪れたと台湾メディアが報じている。

 中国本土では、過去30年間で蒋介石に対する評価が大きく変化している。かつては国共内戦を経て台湾へ撤退した指導者として厳しく批判されていたが、近年では両岸関係の歴史的な要素として再評価される傾向が強まっている。
 
【詳細】

 蒋介石の曾孫であるアンドリュー・チアン・ヨウチン(Andrew Chiang You-ching)が、中国本土の浙江省杭州市に移住したことを明らかにした。彼の家族は歴史的に反共産主義の象徴とされてきたが、近年は両岸関係の促進に関与する姿勢を見せている。

 アンドリュー・チアンは、台湾の元指導者である蒋介石の孫であるChiang Hsiao-yungの息子で、1989年に生まれた。現在35歳であり、彼の世代では最も若い蒋家の一員である。彼には兄が2人おり、長兄のデモス・チアン・ヨウポ(Demos Chiang Yiu-po)と次兄のエドワード・チアン・ヨウチュン(Edward Chiang Yiu-chun)は、いずれもデザイン業界で成功を収めている。一方、アンドリュー・チアンはこれまで公の場に出ることは少なく、目立った政治活動やビジネスの実績は報じられていなかった。

 彼は先週、自身のソーシャルメディアに投稿した動画で、「最近、本土に根を下ろし、キャリアを発展させる決断をした」と発表した。具体的な職業や事業内容については言及していないが、「新しい生活様式を試したい」と述べた。この投稿は台湾と中国本土のメディアで注目を集め、彼の移住が持つ政治的・象徴的な意味について様々な憶測を呼んでいる。

 アンドリュー・チアンは米国で教育を受けた後、台湾に戻ったが、近年は頻繁に中国本土を訪れていたことが報じられている。特に浙江省寧波市にある蒋介石の旧居を訪問するなど、本土との関係を深める動きを見せていた。また、彼の父である蒋孝勇は台湾の国民党(Kuomintang, KMT)出身の政治家であったが、1996年に48歳で病死している。

 中国本土における蒋介石の評価は、過去30年間で大きく変化している。かつては、国共内戦に敗れた国民党の指導者として否定的に捉えられることが多かったが、近年では中国近代史における重要人物として再評価が進んでいる。特に、蒋介石の浙江省寧波市奉化区出身という地縁的な要素もあり、彼の旧居は文化財として保存・公開されている。また、中国政府も両岸関係の文脈で蒋介石を「統一を目指した指導者」として部分的に肯定的に扱うようになってきている。

 アンドリュー・チアンの本土移住は、台湾の蒋家の子孫が中国本土との関係を積極的に築こうとする動きを象徴するものとして注目されている。彼の移住が今後の両岸関係にどのような影響を与えるのか、また彼自身がどのような事業や活動を展開するのかについては、今後の動向が注目される。

【要点】 

 1.アンドリュー・チアン・ヨウチンの移住

 ・蒋介石の曾孫であるアンドリュー・チアン・ヨウチン(35歳)が中国本土の杭州市に移住したことを発表。

 ・「本土で根を下ろし、キャリアを発展させる決断をした」とソーシャルメディアで語った。

 2.家族背景と経歴

 ・アンドリュー・チアンは蒋介石の孫、蒋孝勇(Chiang Hsiao-yung)の息子であり、蒋家の最年少の子供。

 ・兄弟はデモス・チアン・ヨウポ(Demos Chiang Yiu-po)とエドワード・チアン・ヨウチュン(Edward Chiang Yiu-chun)、ともにデザイナーとして成功。

 ・アンドリュー・チアンは米国で教育を受け、台湾で育った。

 3.中国本土との関係

 ・最近は頻繁に中国本土を訪れ、浙江省寧波市の蒋介石の旧居を訪問。

 ・本土との交流を深める意向があるとされる。

 4.中国本土における蒋介石の評価の変化

 ・蒋介石はかつて国共内戦で敗北し、台湾に亡命したが、近年中国本土で再評価されるようになっている。

 ・特に蒋介石は「統一を目指した指導者」として扱われるようになり、浙江省寧波市の旧居などが文化財として保存されている。

 5.アンドリュー・チアンの移住が意味すること

 ・彼の移住は、台湾の蒋家の子孫が中国本土との関係を強化しようとする象徴的な動きと見られている。

 ・今後、アンドリュー・チアンがどのような事業や活動を展開するか、両岸関係への影響が注目される。

【引用・参照・底本】

Chiang Kai-shek’s great-grandson moves to mainland China as clan builds cross-strait ties scmp 2025.03.24
https://www.scmp.com/news/china/politics/article/3303639/chiang-kai-sheks-great-grandson-moves-mainland-china-clan-builds-cross-strait-ties?utm_medium=email&utm_source=cm&utm_campaign=enlz-focus_sea_ru&utm_content=20250328&tpcc=enlz-focus_sea&UUID=5147fda4-c483-4061-b936-ccd0eb7929aa&tc=25

米国ドルの支配力低下と多通貨体制への移行2025年03月31日 18:50

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【概要】

 アメリカドルの世界的な通貨としての支配力の低下は避けられないとの見解が、経済学者たちによって示された。彼らは、金融技術の進化や中国の元の国際化推進が、ドルの支配的地位を徐々に侵食していると指摘している。

 経済学者であり、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで15年間の教授歴を持つJin Keyu(ジン・キーウ)氏は、米国のシンクタンクであるミルケン・インスティテュート主催のパネル討論で、「過去10年間で貿易の請求書が元で決済される割合がゼロから30%に増加し、中国の資本の半分は元建てで流れている」と述べた。また、彼女は「実際には、データにおいてドルの緩やかな減少が確認されており、元以外の非従来型準備通貨のシェアも2%から11%に増加した」と指摘した。

 このような状況に関して、経済学者たちは、世界が長期的には「多通貨均衡」に向かって進んでいるとの共通認識を持っているという。

 さらに、SWIFT(国際銀行間通信協会)決済システムに代わる新しい支払いシステムの台頭が、金融の多様化を加速させているとJin氏は述べた。特に、ブロックチェーン技術を利用した中央銀行デジタル通貨プラットフォーム「mBridge」や、中国が設計した「クロスボーダー・インターバンク・ペイメント・システム(CIPS)」などが注目を集めている。

 中国は、元を世界的な通貨にしようという戦略を長年にわたって推進しており、自国の経済発展のための安定した金融環境を作り、米国の金融システムに対する支配を減らすことを目指している。

 太平洋投資管理会社(PIMCO)のクレジットリサーチ部門の責任者であるクリスチャン・ストラッケ氏は、SWIFT決済システムを「技術的遺物」と呼び、最終的には金融の「分散化」が進むだろうと予測している。
 
【詳細】

 アメリカドルの支配力の低下と多通貨体制への移行について、経済学者たちはいくつかの要因を挙げてその不可避性を指摘している。主に、中国の元(CNY)の国際化推進と、金融技術の革新がその背景にあるとされている。

 元の国際化とドルの減少

 Jin Keyu(ジン・キーウ)氏は、元の国際化が進んでいることを具体的なデータを元に説明した。元での貿易請求書の割合は、過去10年でゼロから30%に増加しており、また中国の資本の半分が元建てで取引されるようになったという。この動きは、元が貿易や投資において重要な役割を果たし始めていることを示している。

 Jin氏はさらに、ドルの支配力がゆっくりと減少しているデータを指摘した。特に、従来の通貨以外の準備通貨(例えば、元を除く他の通貨)のシェアが、2%から11%に急増したことに触れ、この傾向が続けば、世界は長期的に多通貨体制に移行するとの見解を示した。このことは、元以外の通貨が国際的な取引や準備通貨として利用される機会が増えていることを意味する。

 新たな決済システムと技術革新

 元の国際化だけでなく、新しい決済技術の登場もこの移行を加速させているとされている。従来のSWIFT(国際銀行間通信協会)決済システムは、国際送金において支配的な地位を占めてきたが、Jin氏はこのシステムが「技術的遺物」となりつつあると述べている。その理由は、より効率的で分散化された新しい決済システムが登場しているためである。

 特に注目されるのは、中央銀行デジタル通貨(CBDC)を基盤にした新しいプラットフォームである「mBridge」だ。これは、ブロックチェーン技術を用いて国際的な送金を迅速かつ低コストで行えるようにするシステムであり、従来のSWIFTに取って代わる可能性がある。また、中国が開発した「クロスボーダー・インターバンク・ペイメント・システム(CIPS)」も、元を基盤とした国際送金ネットワークを提供し、元の使用を促進している。

 中国の戦略

 中国は、元を国際通貨にすることを長期的な戦略として進めてきた。元の国際化は、単に中国の経済的利益を守るためだけでなく、米国が支配する国際金融システムに対抗し、より安定した金融環境を提供するためである。特に、米国による金融制裁や制限的な政策に対して、中国は元を多国間取引に使用することで、経済的な独立性を高めようとしています。

 中国政府の意図は、元の国際的な信頼性を高め、国際的な決済における元のシェアを拡大させることにある。これにより、米ドルに依存することなく、より自由で安定した経済活動を支えるための基盤を築くことを目指している。

 分散化への移行

 PIMCOのクリスチャン・ストラッケ氏は、金融システムが分散化に向かうと予測している。従来の集中型の金融システム、特にSWIFTのような中央集権的な送金システムは、今後はより分散型のネットワークへと移行するだろうという見解だ。ブロックチェーン技術や中央銀行デジタル通貨(CBDC)の普及は、金融システムの分散化を進め、特定の国の通貨に依存しない、より多様化された国際的な決済インフラを作り上げると予測されている。

 結論

 アメリカドルの支配力は、元の国際化と新たな金融技術の登場によって次第に低下していくと予測される。多通貨体制が進む中で、世界はより分散化された金融システムに向かっている。中国は元を国際通貨にするための取り組みを強化しており、その結果、米国主導の金融秩序に対する挑戦が続くと考えられる。

【要点】 

 1.元の国際化

 ・過去10年間で、貿易の請求書に元が使用される割合がゼロから30%に増加。

 ・中国の資本の半分が元建てで取引されるようになった。

 ・元以外の非従来型準備通貨のシェアが2%から11%に増加。

 2.新しい決済システム

 ・SWIFT決済システムは「技術的遺物」として、金融システムの分散化が進行。

 ・「mBridge」や「CIPS」など、ブロックチェーン技術やCBDCを基盤とした新しい決済システムが登場。

 ・これらは従来のSWIFTに取って代わり、より効率的な国際送金を可能にする。

 3.中国の元戦略

 ・中国は元を国際通貨として使用するための戦略を進めている。

 ・元の国際化は、米国の支配する金融システムに対抗し、安定した経済環境を提供することを目指す。

 ・米ドルに依存せず、経済的独立性を高めるために元の使用拡大を推進。

 4.金融システムの分散化

 ・金融システムは、集中型から分散型に移行する方向へ進んでいる。

 ・ブロックチェーン技術やCBDCが普及し、国際的な決済システムは多様化。

 ・金融技術の革新により、特定の国の通貨に依存しない新たなインフラが構築されつつある。

 5.ドルの減少と多通貨体制への移行

 ・経済学者たちは、ドルの支配力の減少と、長期的に多通貨体制への移行が進むとの予測をしている。

【引用・参照・底本】

Decline of the US dollar as dominant global currency is inevitable: economists scmp 2025.03.24
https://www.scmp.com/economy/china-economy/article/3303654/decline-us-dollar-dominant-global-currency-inevitable-economists?utm_medium=email&utm_source=cm&utm_campaign=enlz-focus_sea_ru&utm_content=20250328&tpcc=enlz-focus_sea&UUID=5147fda4-c483-4061-b936-ccd0eb7929aa&tc=27