モスクワ:黒海での安全航行確保に同意確認 ― 2025年03月27日 12:20
【概要】
アメリカは3月25日、ロシアおよびウクライナとそれぞれ別個の合意を締結し、黒海での安全な航行を確保し、両国のエネルギー施設に対する攻撃を禁止する措置を講じることに合意したと発表した。
これらの合意が実施されれば、ワシントンが戦争終結に向けた和平交渉の前段階と位置付ける停戦への重要な進展となる可能性がある。
ロシアのクレムリンも同日、モスクワが黒海における安全な航行を確保することに同意したことを確認した。また、アメリカとロシアは、ロシアとウクライナのエネルギー施設への攻撃を3月18日から30日間停止する措置を講じることにも合意した。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、停戦が直ちに発効すると発言し、合意に違反した場合、アメリカのドナルド・トランプ大統領に対し追加制裁および武器供与を求める考えを示した。ゼレンスキー大統領は記者会見で、「ロシアが違反した場合、私はトランプ大統領に直接質問する。これが証拠だ。我々は制裁を求め、武器を求める」と述べた。
一方、アメリカとロシアの合意には、ワシントンがロシアの農業・肥料輸出に対する国際制裁の解除を求める努力を行うことが含まれており、これはロシアが長年求めてきた措置である。クレムリンは、黒海に関する合意の発効には、一部のロシアの銀行と国際金融システムの接続回復が必要であると主張している。
これに対し、ゼレンスキー大統領はこの主張を否定し、合意には制裁解除の条件は含まれていないと述べた。また、夜の演説の中で、ロシアが合意の内容を「歪曲し、世界を欺こうとしている」と批判した。
ウクライナの国防大臣ルステム・ウメロフも、ウクライナが海上での停戦と、相互のエネルギーインフラへの攻撃の停止に合意したことを認めた。しかし、ロシアの軍艦が黒海東部以外に移動した場合、これを合意違反および脅威と見なすと述べた。
アメリカは、トランプ大統領の「迅速な戦争終結」という公約を果たすため、当初30日間の全面停戦を提案し、ウクライナは3月11日にこれを原則的に受け入れていた。しかし、プーチン大統領がより広範な停戦案に対し多くの条件を提示したため、アメリカは今週サウジアラビアでロシアおよびウクライナと個別に協議し、エネルギー施設と海上での限定的な停戦を検討することとなった。
トランプ大統領は、戦争の迅速な終結を促す一方で、モスクワとの関係改善を進めており、ロシア側もこれが鉱物資源、スポーツ、宇宙開発など幅広い分野での協力につながる可能性があると見ている。
しかし、ウクライナと欧州の同盟国は、トランプ大統領がプーチン大統領と拙速な合意を結び、安全保障を損なう可能性があることを懸念している。特に、ウクライナに対しNATO加盟を断念するよう求めたり、ロシアが自国領と主張する4州の完全放棄を求めたりする可能性がある。ウクライナ政府はこれを「降伏に等しい」として拒否している。
【詳細】
アメリカの仲介による黒海の合意とエネルギー施設攻撃禁止措置
1. 合意の概要
アメリカは2025年3月25日、ロシアおよびウクライナとそれぞれ別個の合意を締結し、黒海での安全な航行の確保および相互のエネルギー施設への攻撃の禁止に関する措置を決定した。この合意が実施されれば、戦争終結に向けた部分的停戦の最も明確な進展となる可能性がある。
アメリカは当初、30日間の包括的な停戦を提案していたが、ロシア側が多数の条件を提示したため、限定的な合意に留まった。この背景には、トランプ大統領が公約として掲げた「戦争の迅速な終結」を進める意図がある。
2. 黒海における安全な航行確保
ロシアのクレムリンは、黒海での安全な航行を確保することに同意したと発表した。しかし、ウクライナ側はロシア軍艦が黒海東部の指定エリアを超えて移動することを合意違反および脅威と見なすと警告した。
・合意の条件
⇨ 黒海での民間船舶の安全な航行を保障する。
⇨ ロシア海軍とウクライナ海軍の直接的な交戦を防ぐ。
⇨ ロシア軍艦の行動範囲を制限する可能性。
ウクライナのルステム・ウメロフ国防相は、ウクライナはこの合意を受け入れたが、ロシアが黒海の東部以外に軍艦を移動させることを**「脅威」とみなし、ウクライナ側は自衛権を行使する権利がある**と述べた。
3. エネルギー施設攻撃の一時停止(30日間)
ロシアとアメリカの合意では、ロシアとウクライナのエネルギーインフラに対する攻撃を30日間停止することが決定された。この合意は3月18日から開始されており、すでに1週間以上が経過している。
・目的
⇨ 両国のエネルギー供給の安定化
⇨ 冬季を超えた民間インフラの保護
⇨ 停戦に向けた信頼醸成
ウクライナ側はこの合意を認めているものの、ロシアの軍艦が合意を破った場合にはアメリカに制裁と武器供与を求めると強調している。ゼレンスキー大統領は「ロシアが違反した場合、我々は証拠を示し、アメリカに制裁と武器を要請する」と述べた。
4. アメリカとロシアの追加合意:制裁緩和の可能性
アメリカがロシアと締結した合意には、ロシアの農業・肥料輸出に対する国際制裁の解除を模索するという内容も含まれている。これはロシアが長年求めてきた措置であり、黒海合意の一環として交渉された。
・ロシアの要求
⇨ ロシア農産物・肥料の輸出制裁解除(特にアフリカ向け)
⇨ 一部ロシア銀行の国際金融システムへの復帰
ロシア側は、これらの措置が実施されない限り、黒海合意は発効しないと主張している。しかし、ゼレンスキー大統領はこの主張を否定し、「ロシアは世界を欺こうとしている」と非難した。
5. アメリカの外交的狙いとトランプ政権の動き
トランプ大統領は、戦争の早期終結を公約として掲げており、この合意はその一環として進められている。同時に、トランプ政権はロシアとの関係改善を図っており、以下のような分野で協力の可能性が示唆されている。
・鉱物資源の取引
・スポーツ分野での協力
・宇宙開発プロジェクト
しかし、ウクライナとヨーロッパの同盟国は、トランプ政権が拙速な合意を結び、安全保障を損なう可能性があることを懸念している。特に、NATO加盟の断念やロシアが主張する4州の完全放棄といったロシアの要求が受け入れられることを警戒している。
6. 今後の課題と懸念点
・ロシアの合意履行の信頼性
⇨ ロシアが軍艦の移動制限を守るかどうか不透明
⇨ エネルギー施設への攻撃停止が本当に守られるか
・制裁解除の行方
⇨ アメリカがどこまでロシアの要求に応じるのか不明
⇨ 欧州諸国が反発する可能性
・トランプ政権の動向
⇨ ウクライナへの支援継続の可否
⇨ NATOとの関係維持と対ロシア外交のバランス
7. 結論
今回の合意は、アメリカの仲介による限定的な停戦措置であり、戦争終結に向けた重要な一歩とされている。しかし、ロシアの合意履行の信頼性や、トランプ政権の外交方針によっては、長期的な停戦につながるかどうかは不透明である。ウクライナと欧州は、アメリカがロシア寄りの合意を進めることを警戒しており、今後の交渉の行方が注目される。
【要点】
アメリカの仲介による黒海の合意とエネルギー施設攻撃禁止措置
1. 合意の概要
・2025年3月25日、アメリカがロシア・ウクライナと別々に合意を締結
・黒海の安全な航行確保と**エネルギー施設攻撃の一時停止(30日間)**が主な内容
・アメリカは当初30日間の包括的停戦を提案したが、ロシアの条件提示により限定的な合意に
・トランプ大統領の「戦争迅速終結」公約に沿った外交戦略
2. 黒海の安全な航行確保
・ロシアが黒海での民間船舶の安全な航行を保証
・ウクライナは、ロシア軍艦が黒海東部の指定エリアを超えた場合は「脅威」とみなすと警告
・主な合意内容
⇨ 民間船の航行を確保
⇨ ロシア・ウクライナ海軍の直接交戦を防止
⇨ ロシア軍艦の行動範囲制限の可能性
3. エネルギー施設攻撃の一時停止(30日間)
・3月18日から発効し、30日間の攻撃停止を決定
・目的
⇨ ウクライナ・ロシア両国のエネルギー供給を安定化
⇨ 冬季を超えた民間インフラ保護
⇨ 停戦に向けた信頼醸成
・ウクライナはロシアが違反した場合、アメリカに制裁と武器供与を要請すると表明
4. アメリカとロシアの追加合意(制裁緩和の可能性)
・ロシアの農業・肥料輸出に対する国際制裁の解除を模索
・ロシアの要求
⇨ 農産物・肥料輸出の制裁解除(特にアフリカ向け)
⇨ 一部ロシア銀行の国際金融システム復帰
・ロシアは制裁解除がなければ黒海合意は実施しないと主張
・ゼレンスキー大統領はロシアの主張を「虚偽」と非難
5. アメリカの外交戦略とトランプ政権の狙い
・トランプ政権は戦争終結を優先し、ロシアとの関係改善を模索
・協力の可能性がある分野
⇨ 鉱物資源の取引
⇨ スポーツ分野での交流
⇨ 宇宙開発プロジェクト
・ヨーロッパとウクライナは、ロシア寄りの合意による安全保障の低下を懸念
・ロシアの要求
⇨ ウクライナのNATO加盟断念
⇨ 占領地域4州の完全放棄(ウクライナ側は拒否)
6. 今後の課題と懸念点
・ロシアの合意履行の信頼性
⇨ 軍艦移動制限や攻撃停止を守るか不透明
・制裁解除の行方
⇨ アメリカの対応次第でEUやウクライナが反発する可能性
・トランプ政権の影響
⇨ ウクライナ支援の継続可否
⇨ NATOとの関係維持とロシア外交のバランス
7. 結論
・アメリカの仲介による限定的な停戦措置
・長期的な停戦に繋がるかは不透明
・ロシアの合意履行やアメリカの対ロ制裁の緩和が今後の焦点
・ウクライナと欧州は、アメリカの動向を警戒中
【引用・参照・底本】
Russia, Ukraine agree to ensure safe navigation in Black Sea, US says FRANCE24 2025.03.25
https://www.france24.com/en/europe/20250325-ukraine-russia-usa-putin-zelensky-trump-negotiations-us-proposal-ceasefire-black-sea-truce-riyadh?utm_medium=email&utm_campaign=newsletter&utm_source=f24-nl-quot-en&utm_email_send_date=%2020250325&utm_email_recipient=263407&utm_email_link=contenus&_ope=eyJndWlkIjoiYWU3N2I1MjkzZWQ3MzhmMjFlZjM2YzdkNjFmNTNiNWEifQ%3D%3D
アメリカは3月25日、ロシアおよびウクライナとそれぞれ別個の合意を締結し、黒海での安全な航行を確保し、両国のエネルギー施設に対する攻撃を禁止する措置を講じることに合意したと発表した。
これらの合意が実施されれば、ワシントンが戦争終結に向けた和平交渉の前段階と位置付ける停戦への重要な進展となる可能性がある。
ロシアのクレムリンも同日、モスクワが黒海における安全な航行を確保することに同意したことを確認した。また、アメリカとロシアは、ロシアとウクライナのエネルギー施設への攻撃を3月18日から30日間停止する措置を講じることにも合意した。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、停戦が直ちに発効すると発言し、合意に違反した場合、アメリカのドナルド・トランプ大統領に対し追加制裁および武器供与を求める考えを示した。ゼレンスキー大統領は記者会見で、「ロシアが違反した場合、私はトランプ大統領に直接質問する。これが証拠だ。我々は制裁を求め、武器を求める」と述べた。
一方、アメリカとロシアの合意には、ワシントンがロシアの農業・肥料輸出に対する国際制裁の解除を求める努力を行うことが含まれており、これはロシアが長年求めてきた措置である。クレムリンは、黒海に関する合意の発効には、一部のロシアの銀行と国際金融システムの接続回復が必要であると主張している。
これに対し、ゼレンスキー大統領はこの主張を否定し、合意には制裁解除の条件は含まれていないと述べた。また、夜の演説の中で、ロシアが合意の内容を「歪曲し、世界を欺こうとしている」と批判した。
ウクライナの国防大臣ルステム・ウメロフも、ウクライナが海上での停戦と、相互のエネルギーインフラへの攻撃の停止に合意したことを認めた。しかし、ロシアの軍艦が黒海東部以外に移動した場合、これを合意違反および脅威と見なすと述べた。
アメリカは、トランプ大統領の「迅速な戦争終結」という公約を果たすため、当初30日間の全面停戦を提案し、ウクライナは3月11日にこれを原則的に受け入れていた。しかし、プーチン大統領がより広範な停戦案に対し多くの条件を提示したため、アメリカは今週サウジアラビアでロシアおよびウクライナと個別に協議し、エネルギー施設と海上での限定的な停戦を検討することとなった。
トランプ大統領は、戦争の迅速な終結を促す一方で、モスクワとの関係改善を進めており、ロシア側もこれが鉱物資源、スポーツ、宇宙開発など幅広い分野での協力につながる可能性があると見ている。
しかし、ウクライナと欧州の同盟国は、トランプ大統領がプーチン大統領と拙速な合意を結び、安全保障を損なう可能性があることを懸念している。特に、ウクライナに対しNATO加盟を断念するよう求めたり、ロシアが自国領と主張する4州の完全放棄を求めたりする可能性がある。ウクライナ政府はこれを「降伏に等しい」として拒否している。
【詳細】
アメリカの仲介による黒海の合意とエネルギー施設攻撃禁止措置
1. 合意の概要
アメリカは2025年3月25日、ロシアおよびウクライナとそれぞれ別個の合意を締結し、黒海での安全な航行の確保および相互のエネルギー施設への攻撃の禁止に関する措置を決定した。この合意が実施されれば、戦争終結に向けた部分的停戦の最も明確な進展となる可能性がある。
アメリカは当初、30日間の包括的な停戦を提案していたが、ロシア側が多数の条件を提示したため、限定的な合意に留まった。この背景には、トランプ大統領が公約として掲げた「戦争の迅速な終結」を進める意図がある。
2. 黒海における安全な航行確保
ロシアのクレムリンは、黒海での安全な航行を確保することに同意したと発表した。しかし、ウクライナ側はロシア軍艦が黒海東部の指定エリアを超えて移動することを合意違反および脅威と見なすと警告した。
・合意の条件
⇨ 黒海での民間船舶の安全な航行を保障する。
⇨ ロシア海軍とウクライナ海軍の直接的な交戦を防ぐ。
⇨ ロシア軍艦の行動範囲を制限する可能性。
ウクライナのルステム・ウメロフ国防相は、ウクライナはこの合意を受け入れたが、ロシアが黒海の東部以外に軍艦を移動させることを**「脅威」とみなし、ウクライナ側は自衛権を行使する権利がある**と述べた。
3. エネルギー施設攻撃の一時停止(30日間)
ロシアとアメリカの合意では、ロシアとウクライナのエネルギーインフラに対する攻撃を30日間停止することが決定された。この合意は3月18日から開始されており、すでに1週間以上が経過している。
・目的
⇨ 両国のエネルギー供給の安定化
⇨ 冬季を超えた民間インフラの保護
⇨ 停戦に向けた信頼醸成
ウクライナ側はこの合意を認めているものの、ロシアの軍艦が合意を破った場合にはアメリカに制裁と武器供与を求めると強調している。ゼレンスキー大統領は「ロシアが違反した場合、我々は証拠を示し、アメリカに制裁と武器を要請する」と述べた。
4. アメリカとロシアの追加合意:制裁緩和の可能性
アメリカがロシアと締結した合意には、ロシアの農業・肥料輸出に対する国際制裁の解除を模索するという内容も含まれている。これはロシアが長年求めてきた措置であり、黒海合意の一環として交渉された。
・ロシアの要求
⇨ ロシア農産物・肥料の輸出制裁解除(特にアフリカ向け)
⇨ 一部ロシア銀行の国際金融システムへの復帰
ロシア側は、これらの措置が実施されない限り、黒海合意は発効しないと主張している。しかし、ゼレンスキー大統領はこの主張を否定し、「ロシアは世界を欺こうとしている」と非難した。
5. アメリカの外交的狙いとトランプ政権の動き
トランプ大統領は、戦争の早期終結を公約として掲げており、この合意はその一環として進められている。同時に、トランプ政権はロシアとの関係改善を図っており、以下のような分野で協力の可能性が示唆されている。
・鉱物資源の取引
・スポーツ分野での協力
・宇宙開発プロジェクト
しかし、ウクライナとヨーロッパの同盟国は、トランプ政権が拙速な合意を結び、安全保障を損なう可能性があることを懸念している。特に、NATO加盟の断念やロシアが主張する4州の完全放棄といったロシアの要求が受け入れられることを警戒している。
6. 今後の課題と懸念点
・ロシアの合意履行の信頼性
⇨ ロシアが軍艦の移動制限を守るかどうか不透明
⇨ エネルギー施設への攻撃停止が本当に守られるか
・制裁解除の行方
⇨ アメリカがどこまでロシアの要求に応じるのか不明
⇨ 欧州諸国が反発する可能性
・トランプ政権の動向
⇨ ウクライナへの支援継続の可否
⇨ NATOとの関係維持と対ロシア外交のバランス
7. 結論
今回の合意は、アメリカの仲介による限定的な停戦措置であり、戦争終結に向けた重要な一歩とされている。しかし、ロシアの合意履行の信頼性や、トランプ政権の外交方針によっては、長期的な停戦につながるかどうかは不透明である。ウクライナと欧州は、アメリカがロシア寄りの合意を進めることを警戒しており、今後の交渉の行方が注目される。
【要点】
アメリカの仲介による黒海の合意とエネルギー施設攻撃禁止措置
1. 合意の概要
・2025年3月25日、アメリカがロシア・ウクライナと別々に合意を締結
・黒海の安全な航行確保と**エネルギー施設攻撃の一時停止(30日間)**が主な内容
・アメリカは当初30日間の包括的停戦を提案したが、ロシアの条件提示により限定的な合意に
・トランプ大統領の「戦争迅速終結」公約に沿った外交戦略
2. 黒海の安全な航行確保
・ロシアが黒海での民間船舶の安全な航行を保証
・ウクライナは、ロシア軍艦が黒海東部の指定エリアを超えた場合は「脅威」とみなすと警告
・主な合意内容
⇨ 民間船の航行を確保
⇨ ロシア・ウクライナ海軍の直接交戦を防止
⇨ ロシア軍艦の行動範囲制限の可能性
3. エネルギー施設攻撃の一時停止(30日間)
・3月18日から発効し、30日間の攻撃停止を決定
・目的
⇨ ウクライナ・ロシア両国のエネルギー供給を安定化
⇨ 冬季を超えた民間インフラ保護
⇨ 停戦に向けた信頼醸成
・ウクライナはロシアが違反した場合、アメリカに制裁と武器供与を要請すると表明
4. アメリカとロシアの追加合意(制裁緩和の可能性)
・ロシアの農業・肥料輸出に対する国際制裁の解除を模索
・ロシアの要求
⇨ 農産物・肥料輸出の制裁解除(特にアフリカ向け)
⇨ 一部ロシア銀行の国際金融システム復帰
・ロシアは制裁解除がなければ黒海合意は実施しないと主張
・ゼレンスキー大統領はロシアの主張を「虚偽」と非難
5. アメリカの外交戦略とトランプ政権の狙い
・トランプ政権は戦争終結を優先し、ロシアとの関係改善を模索
・協力の可能性がある分野
⇨ 鉱物資源の取引
⇨ スポーツ分野での交流
⇨ 宇宙開発プロジェクト
・ヨーロッパとウクライナは、ロシア寄りの合意による安全保障の低下を懸念
・ロシアの要求
⇨ ウクライナのNATO加盟断念
⇨ 占領地域4州の完全放棄(ウクライナ側は拒否)
6. 今後の課題と懸念点
・ロシアの合意履行の信頼性
⇨ 軍艦移動制限や攻撃停止を守るか不透明
・制裁解除の行方
⇨ アメリカの対応次第でEUやウクライナが反発する可能性
・トランプ政権の影響
⇨ ウクライナ支援の継続可否
⇨ NATOとの関係維持とロシア外交のバランス
7. 結論
・アメリカの仲介による限定的な停戦措置
・長期的な停戦に繋がるかは不透明
・ロシアの合意履行やアメリカの対ロ制裁の緩和が今後の焦点
・ウクライナと欧州は、アメリカの動向を警戒中
【引用・参照・底本】
Russia, Ukraine agree to ensure safe navigation in Black Sea, US says FRANCE24 2025.03.25
https://www.france24.com/en/europe/20250325-ukraine-russia-usa-putin-zelensky-trump-negotiations-us-proposal-ceasefire-black-sea-truce-riyadh?utm_medium=email&utm_campaign=newsletter&utm_source=f24-nl-quot-en&utm_email_send_date=%2020250325&utm_email_recipient=263407&utm_email_link=contenus&_ope=eyJndWlkIjoiYWU3N2I1MjkzZWQ3MzhmMjFlZjM2YzdkNjFmNTNiNWEifQ%3D%3D