【概要】　

　中国外務省の毛寧報道官は、ロイターの報道に関するメディアの問い合わせに対し、中国は一貫して国家安全保障の概念を過度に拡大すること、および経済・貿易・技術問題の政治化に反対していると述べた。

　これは、米国商務省が最近、同省職員に対し、中国のAIモデル「DeepSeek」を政府のデバイスで使用することを禁止したと伝えたという報道を受けたものである。

　毛報道官はさらに、中国は中国企業の正当な権利と利益を断固として守ると強調した。

【詳細】　

　中国外務省の毛寧報道官は、ロイターの報道に関するメディアの問い合わせに対し、中国は一貫して国家安全保障の概念を過度に拡大することに反対し、経済・貿易・技術問題を政治化することを非難すると述べた。

　この発言は、米国商務省が最近、同省の職員に対し、中国の人工知能（AI）モデル「DeepSeek」の使用を政府デバイス上で禁止したと通達したとする報道を受けたものである。ロイターによれば、この措置は中国のAI技術に対する米国政府の警戒感の表れであり、国家安全保障上のリスクが理由とされている。

　毛報道官は、こうした措置が中国企業の正当な権利と利益を損なうものであり、不当な制限であると主張した。また、中国政府は自国企業の合法的な権利を断固として守る方針であり、必要な対応を講じるとの立場を明確にした。

　中国政府はこれまで、米国が国家安全保障を理由に中国企業や技術の排除を進めることに対し、繰り返し批判してきた。特に、半導体や通信技術、AIなどの分野で中国企業への制裁や規制が強化されていることについて、中国側は「経済・技術協力の正常な発展を阻害するものであり、公正な競争環境を損なう」との見解を示している。

【要点】

　1.背景

　・ロイターの報道によると、米国商務省が職員に対し、中国のAIモデル「DeepSeek」の政府デバイスでの使用を禁止した。
　・この措置は、国家安全保障上のリスクを理由とするものとされる。

　2.中国政府の反応

　・外務省の毛寧報道官は、中国が国家安全保障の概念を過度に拡大することに一貫して反対していると強調。
　・経済・貿易・技術問題の政治化を非難。

　3.中国の主張

　・米国の措置は中国企業の正当な権利と利益を損なう不当な制限である。
　・中国政府は中国企業の合法的な権利を断固として守ると表明。

　4.広範な影響と背景

　・米国は近年、中国の半導体・通信技術・AI分野に対する規制を強化している。
　・中国側は、こうした規制が公平な競争環境を損ない、経済・技術協力を阻害すると批判。
　・今回の「DeepSeek」禁止も、米中間の技術競争の一環とみられる。

【引用・参照・底本】

China opposes overstretching national security concept, says FM spokesperson on report of US Commerce dept’s DeepSeek ban GT 2025.03.18
https://www.globaltimes.cn/page/202503/1330343.shtml